序章 「移民・難民問題」とヨーロッパの現在
第1章 リベラルな価値に基づく難民保護のパラドックス―ドイツの「歓迎文化」が内包する排除の論理
第2章 イタリアにおける「移民・難民問題」と政治対立―レーガ(同盟)による政治争点化をめぐって
第3章 スウェーデンにおける移民・難民の包摂と排除―スウェーデン民主党の中道政党化をめぐって
第4章 “難民問題”を争点化する東中欧諸国の政治―チェコの政党政治を中心に
第5章 AfD(ドイツのための選択肢)の台頭と新たな政治空間の形成―国民国家の境界をめぐる政治的対立軸
第6章 「自分さがし」を進める英国―ウインドラッシュ(Windrush)事件とブレクジット(Brexit)からその行方を問う
第7章 統合か、排除か―フランスにおける移民および「移民問題」とそれをめぐる政治的言説
第8章 バルセロナ市における移民包摂の動き―「民主的反復」の可能性を秘めた闘い
第9章 移民統合政策の厳格化と地方自治体における多文化主義―オランダ・ハーグ市の事例から
第10章 問われる欧州共通庇護政策における「連帯」―二〇一五年九月のリロケーション決定をめぐって