グローバル・ヘルス法―理念と歴史―

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  • 名古屋大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784815810566

作品紹介・あらすじ

国際的な保健協力が目指す「健康」とは何か。その実現のために、どのような法や制度が創出されてきたのか。従来の国際法学を超えて、「社会医学」と「生物医学」の対抗関係を軸に、現在の世界保健機関(WHO)にいたるグローバルな「健康」体制のあり方を問い直す。パンデミックの時代に必読の書。

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  • 序 章
    1 グローバル・ヘルス法という概念
    2 従来の研究
    3 本書の構成

    第1章 国際防疫協調体制
    ──19世紀後半から第一次世界大戦まで
    はじめに
    1 国際衛生会議
    2 検疫隔離措置をめぐる論争
    3 国際組織の設立
     1)コンスタンティノープル・アレクサンドリア衛生委員会
     2)国際公衆衛生事務所(OIHP)
     3)汎米衛生局(PASB)
    おわりに

    第2章 国際保健協力の登場
    ──戦間期
    はじめに
    1 国際連盟体制下の国際的な保健組織
     1)連盟保健機関
     2)ロックフェラー財団・国際保健部門
    2 技術的手段による感染症の克服(生物医学的保健理念)
     1)ゴーガスによる黄熱病の根絶
     2)ロックフェラー財団・国際保健部門による感染症根絶事業
    3 社会的要因への着目(社会医学的保健理念)
     1)農村衛生
     2)大恐慌の下での栄養研究
     3)中国における保健協力
    おわりに

    第3章 世界保健機関の理念と構造
    はじめに
    1 世界保健機関(WHO)の創設
     1)第二次世界大戦後に向けた国際保健協力の始動
     2)世界保健機関の設立準備
    2 世界保健機関憲章
     1)前文──健康(health)の理念
     2)構成国・領域
     3)組織
     4)地域機関
     5)他の国際組織との関係
    おわりに

    第4章 世界保健機関の下での国際保健協力
    はじめに
    1 国際防疫協調
     1)国際衛生(保健)規則の採択
     2)国際衛生(保健)規則の特徴
     3)(旧)国際保健規則の概要
     4)実効性の欠如とその対策
    2 国際標準の設定
     1)拘束的な規則採択による国際標準設定
     2)勧告的な総会決議による国際標準設定
     3)その他の国際標準設定
    3 感染症の根絶
     1)背景
     2)マラリア根絶事業
     3)天然痘根絶事業
    4 プライマリ・ヘルス・ケア
     1)包括的保健政策の復権
     2)アルマ・アタ宣言
     3)選択的プライマリ・ヘルス・ケア
    5 「家族計画」から「リプロダクティヴ・ライツ」へ
     1)「人口問題」の登場
     2)「家族計画」
     3)政治争点化
     4)リプロダクティヴ・ライツ
    6 HIV/エイズと人権アプローチ
     1)対策の遅れ
     2)差別に対する取り組み
     3)人権アプローチの発展
     4)WHOの後退
    おわりに

    第5章 グローバル・ヘルスの模索
    はじめに
    1 1990年代危機
     1)新自由主義の時代
     2)保健政策をめぐる対立
     3)三つの危機
    2 公私パートナーシップ(PPP)の発展
     1)改革の始動
     2)治療薬へのアクセスと知的所有権
     3)公私パートナーシップ
    3 新興・再興感染症と新国際保健規則
     1)国際保健規則改正の背景
     2)新国際保健規則(2005年)
    4 タバコ規制枠組条約
     1)タバコ規制枠組条約の成立
     2)タバコ規制枠組条約の概要
     3)タバコ規制と国際経済法
    おわりに

    終 章 パンデミックの時代に

  • 東2法経図・6F開架:498.1A/N81g//K

  • 【書誌情報】
    グローバル・ヘルス法――理念と歴史
    著者:西 平等
    価格 税込5,940円/本体5,400円
    判型 A5判・上製
    ページ数 352頁
    刊行年月日 2022年
    ISBN 978-4-8158-1056-6
    Cコード C3032

    国際的な保健協力が目指す「健康」とは何か。その実現のために、どのような法や制度が創出されてきたのか。従来の国際法学を超えて、「社会医学」と「生物医学」の対抗関係を軸に、現在の世界保健機関(WHO)にいたるグローバルな「健康」体制のあり方を問い直す。パンデミックの時代に必読の書。
    https://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-1056-6.html

    【目次】
    序章
      1 グローバル・ヘルス法という概念
      2 従来の研究
      3 本書の構成

    第1章 国際防疫協調体制—— 19世紀後半から第一次世界大戦まで
      はじめに
      1 国際衛生会議
      2 検疫隔離措置をめぐる論争
      3 国際組織の設立
        1)コンスタンティノープル・アレクサンドリア衛生委員会
        2)国際公衆衛生事務所(OIHP)
        3)汎米衛生局(PASB)
      おわりに

    第2章 国際保健協力の登場—— 戦間期
      はじめに
      1 国際連盟体制下の国際的な保健組織
        1)連盟保健機関
        2)ロックフェラー財団・国際保健部門
      2 技術的手段による感染症の克服(生物医学的保健理念)
        1)ゴーガスによる黄熱病の根絶
        2)ロックフェラー財団・国際保健部門による感染症根絶事業
      3 社会的要因への着目(社会医学的保健理念)
        1)農村衛生
        2)大恐慌の下での栄養研究
        3)中国における保健協力
      おわりに

    第3章 世界保健機関の理念と構造
      はじめに
      1 世界保健機関(WHO)の創設
        1)第二次世界大戦後に向けた国際保健協力の始動
        2)世界保健機関の設立準備
      2 世界保健機関憲章
        1)前文——健康(health)の理念
        2)構成国・領域
        3)組織
        4)地域機関
        5)他の国際組織との関係
      おわりに

    第4章 世界保健機関の下での国際保健協力
      はじめに
      1 国際防疫協調
        1)国際衛生(保健)規則の採択
        2)国際衛生(保健)規則の特徴
        3)(旧)国際保健規則の概要
        4)実効性の欠如とその対策
      2 国際標準の設定
        1)拘束的な規則採択による国際標準設定
        2)勧告的な総会決議による国際標準設定
        3)その他の国際標準設定
      3 感染症の根絶
        1)背景
        2)マラリア根絶事業
        3)天然痘根絶事業
      4 プライマリ・ヘルス・ケア
        1)包括的保健政策の復権
        2)アルマ・アタ宣言
        3)選択的プライマリ・ヘルス・ケア
      5 「家族計画」から「リプロダクティヴ・ライツ」へ
        1)「人口問題」の登場
        2)「家族計画」
        3)政治争点化
        4)リプロダクティヴ・ライツ
      6 HIV/エイズと人権アプローチ
        1)対策の遅れ
        2)差別に対する取り組み
        3)人権アプローチの発展
        4)WHOの後退
      おわりに

    第5章 グローバル・ヘルスの模索
      はじめに
      1 1990年代危機
        1)新自由主義の時代
        2)保健政策をめぐる対立
        3)3つの危機
      2 公私パートナーシップ(PPP)の発展
        1)改革の始動
        2)治療薬へのアクセスと知的所有権
        3)公私パートナーシップ
      3 新興・再興感染症と新国際保健規則
        1)国際保健規則改正の背景
        2)新国際保健規則(2005年)
      4 タバコ規制枠組条約
        1)タバコ規制枠組条約の成立
        2)タバコ規制枠組条約の概要
        3)タバコ規制と国際経済法
      おわりに

    終章


     参考文献
     あとがき
     索 引

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著者プロフィール

1972年 兵庫県に生まれる
1995年 東京大学法学部卒業
2000年 東京大学大学院法学政治学研究科博士後期課程単位取得退学
東京大学社会科学研究所助手などを経て
現 在 関西大学法学部教授、博士(法学)[東京大学]
著 書 『法と力』(名古屋大学出版会、2018年)
 『ウェストファリア史観を脱構築する』(共著、ナカニシヤ出版、2016年)
 『国際政治哲学』(共著、ナカニシヤ出版、2011年)
 『国際立法の最前線』(共著、有信堂、2009年)他

「2022年 『グローバル・ヘルス法 理念と歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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