ブックセラーの歴史:知識と発見を伝える出版・書店・流通の2000年

  • 原書房
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562059768

作品紹介・あらすじ

古代から今日に至るまで、時代・国を超えて知識と情報を獲得し、思考と記憶を深めるツールとして人々の手を伝わってきた書籍という商品について、どのように人から人へと伝わり、交換・販売されてきたのか、その歴史をたどる。

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  • ブックセラーの歴史 - 原書房
    http://www.harashobo.co.jp/book/b599197.html

  • テーマ:本の本

  • フランスで書かれた本。他の国についても書かれていないわけではないが、やはり主にフランス国内の書籍流通の歴史について述べられている。署名は「”フランスの”ブックセラーの歴史」がより実際を反映していると思う。
    当然ながらフランスの書店や出版社等の固有名詞が多く登場し、それらに馴染みのない読者としてはやや退屈だった。

    本書の記載によれば、書籍流通が今日のような形になるまでには紆余曲折があり、また地域による違いも大きかったようだ。
    印刷技術が発展し、出版行為が比較的容易になってからも、出版社や書店が徐々に発展するといった単純な方向性にはならなかった。書籍や出版は時として政治に規制されたり利用されたりしやすいために、一時的に書籍流通が発展しても、政治の規制によって衰退してしまうといった歴史をたどったらしい。
    そして、こういった歴史も、たとえばフランスではナポレオンの政治の影響が大きかったりしたので、他の国でも同様だったと一概にいうことはできないようだ。

    また、ヨーロッパでも、一般庶民が書籍を保有するということは、第二次大戦頃まであまり一般的ではなかったらしい。本を持っているのはお金持ちで、庶民の本のアクセスは図書館が主だったということのようだ。今日一般的な公共の(無料の)図書館とは異なる、貸本図書館という形態がヨーロッパでは広がっていたらしい。

    庶民が本を手にする機会を図書館に多く依存していたというのが本当だとすると、以前に読んだ『あの図書館の彼女たち』という本の見方も変わってくる。
    これは第二次大戦時にパリにあった図書館が、命の危険も顧みずに市民に図書を届けていたという実話に基づく話なのだが、そもそも個人が書籍を保有するのが一般的でなかったという前提があるとすると、この活動が切実なものだったのだなと感じられた。

  • フランスでの書店や本の流通の歴史を記しているが、本の行商の件は、ふと内田洋子『モンテレッジョ 小さな村の旅する本屋の物語』を思い出す。フランスだけでなく、ヨーロッパだけでなく、アジアなども含めて各国の歴史を時系列でまとめたら、関わりももっと見えてきそう

  • フランス中心の書籍流通の歴史。国ごとの違いはあれど見えてくるものがある。印刷業と出版業と書籍商の近さとか。

  • ヨーロッパの書店や本の流通の歴史がわかる。

    昔は貴重品であり、プロパガンダ的な役割を担ってきた、第二次世界大戦前くらいは一般に普及していなかった、ビジネスとして大きな収益をあげていたなど、参考になった。分厚いが、サクサク読める。

    ジャンルは違うが、本が貴重だったことは『本好きの下克上』というライトノベルでよりイメージできると思う。

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