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街場の戦争論 (シリーズ 22世紀を生きる) 単行本 – 2014/10/24
内田樹
(著)
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日本はなぜ、「戦争のできる国」に
なろうとしているのか?
安倍政権の政策、完全予測!
全国民の不安を緩和する、「想像力の使い方」。
シリーズ22世紀を生きる第四弾! !
改憲、特定秘密保護法、集団的自衛権、グローバリズム、就職活動……。
「みんながいつも同じ枠組みで賛否を論じていること」を、別の視座から見ると、
まったく別の景色が見えてくる!
現代の窒息感を解放する、全国民必読の快著。
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「みんながいつも同じ枠組みで賛否を論じていること」を、別の視座から見ると、
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現代の窒息感を解放する、全国民必読の快著。
- 本の長さ288ページ
- 言語日本語
- 出版社ミシマ社
- 発売日2014/10/24
- 寸法2.1 x 12.8 x 18.8 cm
- ISBN-104903908577
- ISBN-13978-4903908571
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商品の説明
著者について
1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。東京都立大学大学院博士課程中退。神戸女学院大学文学部総合文化学科を2011年3月に退官、同大学名誉教授。専門はフランス現代思想、武道論、教育論、映画論など。
著書に、『街場の現代思想』『街場のアメリカ論』(以上、文春文庫)、『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書・第6回小林秀雄賞受賞)、『日本辺境論』(新潮新書・2010年新書大賞受賞)、『街場の教育論』『増補版 街場の中国論』『街場の文体論』(以上、ミシマ社)など多数。
第3回伊丹十三賞受賞。現在、神戸市で武道と哲学のための学塾「凱風館」を主宰している。
著書に、『街場の現代思想』『街場のアメリカ論』(以上、文春文庫)、『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書・第6回小林秀雄賞受賞)、『日本辺境論』(新潮新書・2010年新書大賞受賞)、『街場の教育論』『増補版 街場の中国論』『街場の文体論』(以上、ミシマ社)など多数。
第3回伊丹十三賞受賞。現在、神戸市で武道と哲学のための学塾「凱風館」を主宰している。
登録情報
- 出版社 : ミシマ社 (2014/10/24)
- 発売日 : 2014/10/24
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 288ページ
- ISBN-10 : 4903908577
- ISBN-13 : 978-4903908571
- 寸法 : 2.1 x 12.8 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 216,948位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 279位近代西洋哲学
- - 43,779位ノンフィクション (本)
- - 61,680位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1950(昭和25)年東京都生まれ。東京大学文学部仏文科卒。現在、神戸女学院大学文学部総合文化学科教授。専門はフランス現代思想。ブログ「内田樹の研究室」を拠点に武道(合気道六段)、ユダヤ、教育、アメリカ、中国、メディアなど幅広いテーマを縦横無尽に論じて多くの読者を得ている。『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)で第六回小林秀雄賞受賞、『日本辺境論』(新潮新書)で第三回新書大賞を受賞。二〇一〇年七月より大阪市特別顧問に就任。近著に『沈む日本を愛せますか?』(高橋源一郎との共著、ロッキング・オン)、『もういちど村上春樹にご用心』(アルテスパブリッシング)、『武道的思考』(筑摩選書)、『街場のマンガ論』(小学館)、『おせっかい教育論』(鷲田清一他との共著、140B)、『街場のメディア論』(光文社新書)、『若者よ、マルクスを読もう』(石川康宏との共著、かもがわ出版)などがある。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2014年12月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
もっとも読み応えがあり、これまで誰からも提起されなかった問題を突きつけてくれたのは、42p以下の『なぜ「ふつうの敗戦国」になれなっかったのか』〜『戦前と戦後を架橋する「戦争主体」の不在』〜『喪主の資格』(78pまで)だと思う。日本の負け方がイタリアやドイツとどう違ったのか。フランスは枢軸国に協力したヴィシー政府の問題をどうクリアしたのか。今を生きる私たちの問題として、全ての日本人が共有すべき問題だと思います。
イタリアはムッソリーニと戦ったイタリア国民の政府が戦後を引き継いだ。ドイツもヒトラーに全てを背負わせるという方法で「穢れを祓」った。事実上ヴィシー政権が枢軸国側にあったフランスが「あたかも戦勝国であるかのような顔をして戦後の国際社会に登場できた」のは、亡命政権を名乗っていたドゴールが『すさまじい力業によって「対独協力政権」を「かっこに入れて」、戦前のフランスと戦後のフランスをつないでしまった』からなのだと内田はいう。
これらの国とくらべると、日本の敗戦後処理が、今私たちの生きる現代の日本をどれほど困難な状況においこんだのか、よく理解できる。
このことは、多くの人に理解して欲しい。
イタリアはムッソリーニと戦ったイタリア国民の政府が戦後を引き継いだ。ドイツもヒトラーに全てを背負わせるという方法で「穢れを祓」った。事実上ヴィシー政権が枢軸国側にあったフランスが「あたかも戦勝国であるかのような顔をして戦後の国際社会に登場できた」のは、亡命政権を名乗っていたドゴールが『すさまじい力業によって「対独協力政権」を「かっこに入れて」、戦前のフランスと戦後のフランスをつないでしまった』からなのだと内田はいう。
これらの国とくらべると、日本の敗戦後処理が、今私たちの生きる現代の日本をどれほど困難な状況においこんだのか、よく理解できる。
このことは、多くの人に理解して欲しい。
2014年11月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「街場」シリーズ、今回のお題は「『戦争の話』と『危機的状況を生き延びる話』(p.3)」。このお題の選び方に著者の現代日本に対する「生々しい不安と焦り(p.5)」が見て取れる。
多岐に及ぶ話題のいずれについても「みんながいつも同じ枠組みで賛否を論じていることを、別の視座から見(p.283)」た書で「なるほど、そういう考え方もあるのか」思うことは多い。
ただ、著者自身、「『僕が見ているようにみんなも見るべきだ』というようなことは求めておりません(p.283)」と記していて、これは著者の論に対する批判があった時も「あなたはそう考えるんですね」と受け流されてしまうということで、論争を拒否しているようでもあり、ちょっとずるいなという気もする。
それはともかく、印象的なフレーズを。
「戦争の被害について敗戦国が背負い込むのは事実上『無限責任』です。(p.20)」
「(WWⅡで日本は)敗北の検証が自力ではできないくらいに負けた。(p.48)」
「(戦争責任に関わって)死者の負債の引き継ぎを拒否する主体に『喪主』の資格はありません(p.78)」
「(自民党の憲法改正案について)この改憲案は、逆説的なことですが、憲法ができるだけ機能しないことをめざす憲法草案なのです(p.134)」
「民主制も立憲主義も意思決定を遅らせるためのシステムです。(p.141)」
「(学ぶということは)受け取ったものの『エンドユーザーになる』ということではありません。『パッサーになる』ことです(p.192)」
「(五輪招致)東京の相対的優位の第一の理由は『テロに対する安全性の高さ』ということです(p.243)」
うーんお腹いっぱいである。
多岐に及ぶ話題のいずれについても「みんながいつも同じ枠組みで賛否を論じていることを、別の視座から見(p.283)」た書で「なるほど、そういう考え方もあるのか」思うことは多い。
ただ、著者自身、「『僕が見ているようにみんなも見るべきだ』というようなことは求めておりません(p.283)」と記していて、これは著者の論に対する批判があった時も「あなたはそう考えるんですね」と受け流されてしまうということで、論争を拒否しているようでもあり、ちょっとずるいなという気もする。
それはともかく、印象的なフレーズを。
「戦争の被害について敗戦国が背負い込むのは事実上『無限責任』です。(p.20)」
「(WWⅡで日本は)敗北の検証が自力ではできないくらいに負けた。(p.48)」
「(戦争責任に関わって)死者の負債の引き継ぎを拒否する主体に『喪主』の資格はありません(p.78)」
「(自民党の憲法改正案について)この改憲案は、逆説的なことですが、憲法ができるだけ機能しないことをめざす憲法草案なのです(p.134)」
「民主制も立憲主義も意思決定を遅らせるためのシステムです。(p.141)」
「(学ぶということは)受け取ったものの『エンドユーザーになる』ということではありません。『パッサーになる』ことです(p.192)」
「(五輪招致)東京の相対的優位の第一の理由は『テロに対する安全性の高さ』ということです(p.243)」
うーんお腹いっぱいである。
2014年12月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この著者の著作をずっと追い続けていたが、最近は本を乱発しすぎて内容も繰り返しがが多くなり、手に取るのを避けていた。しかし、昨今の絶望的とも思える日本の政治・経済状況の中で、内田センセイが「戦争論」と銘打った書物を出版するというのだから、読まないわけにはいかない。案の定、まえがきに、「どこかで読んだ話」をどんどん削っていったら、「戦争の話」と「危機的状況を生き延びる話」だけが残ったとある。
著者は、「過去についての想像力」をはたらかせることから始める。もしも、1942年のミッドウェー海戦の後に日本が講話を求めていたら・・・と。甚大な戦死者を出し、本土を焼かれ、沖縄を犠牲にし、原爆を2発も落とされ、壊滅的な敗戦を喫し、あげくの果ては、敗戦の総括も自分では出来ず、擬制ともいえる「国体」だけが残った日本。日本が、主体性を失うことのない普通の敗戦国になれなかったのは、戦前と戦後を架橋する「戦争主体」が不在であったからだと指摘している。第二次世界大戦を葬送する「喪主」が日本にはいなかった。その結果、日本は、アメリカの指示を待つしかない従属国のまま現在に至っている。集団的自衛権、TPP、米軍飛行場の辺野古移設・・・。戦後(昭和)は現在も続いている。
軽薄さや無力感に満ちた日本の空気に包まれていると、不安と焦りが募るばかりだ。著者は、こうした事態への対応策をはっきり示しているわけではないが、武道家らしく、身体技法や非常時対応能力を身に付けて「生き延びるための処方箋」だけは提示してくれている。
読後、爽快な気分にはなれないが、著者の言うように、暗くて悲観的な未来予測が外れることを願うしかないのだろうか。
73年前に日本が第二次世界大戦を始めた日、昭和89年12月8日に記す。
著者は、「過去についての想像力」をはたらかせることから始める。もしも、1942年のミッドウェー海戦の後に日本が講話を求めていたら・・・と。甚大な戦死者を出し、本土を焼かれ、沖縄を犠牲にし、原爆を2発も落とされ、壊滅的な敗戦を喫し、あげくの果ては、敗戦の総括も自分では出来ず、擬制ともいえる「国体」だけが残った日本。日本が、主体性を失うことのない普通の敗戦国になれなかったのは、戦前と戦後を架橋する「戦争主体」が不在であったからだと指摘している。第二次世界大戦を葬送する「喪主」が日本にはいなかった。その結果、日本は、アメリカの指示を待つしかない従属国のまま現在に至っている。集団的自衛権、TPP、米軍飛行場の辺野古移設・・・。戦後(昭和)は現在も続いている。
軽薄さや無力感に満ちた日本の空気に包まれていると、不安と焦りが募るばかりだ。著者は、こうした事態への対応策をはっきり示しているわけではないが、武道家らしく、身体技法や非常時対応能力を身に付けて「生き延びるための処方箋」だけは提示してくれている。
読後、爽快な気分にはなれないが、著者の言うように、暗くて悲観的な未来予測が外れることを願うしかないのだろうか。
73年前に日本が第二次世界大戦を始めた日、昭和89年12月8日に記す。
2016年8月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ご大層な筋立ての割に、上から目線というのか、まさにおっしゃる通りの、自ら受け止める姿勢の感じられない、典型的な批評家のスタンス。
2015年10月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本の戦後について、そのアメリカ隷属のメンタリティについて理解できました。
2022年2月16日に日本でレビュー済み
もはや、内田氏は日本国と日本国民が、再起のために自浄努力ができると思っていない、これは、そうした言外の意味を読み取るべきではないかと思った。
もう、個人がどう生き延びることを考えるべきだ、と。
透徹した知性によって、日本の現状を分析した、そして、もはや国家にも日本人という総合体にも一切の期待をしておらず、これから来るべき乱世に、それぞれの個人がなんとか生き延びるための心構えを、そのための心の準備を身につけよ、と説く著述として筆者は読んだ。
この点では、フランス文学者であり武闘家である内田先生は、まさしく、明晰な知性と、そして武闘家としての身の処し方を惜しみなく提示して見せてくれている。
この本は、山本七平の著書が大日本帝国の軍隊の思想についての第一次資料になったのと同様、日本国の、ことに冷戦終結後の日本政界を心理分析し、2010年代、安倍内閣の安保法制によって自衛隊が米国の下部組織となり、特定秘密保護法によって憲法21条は停止させられ、国家運営は短期的利益を追求するビジネス組織となり、かつ、その経済活動もアメリカ合衆国の利害を越えてはならない思想に馴化された時代の第一次資料として、後世の歴史家に参照されることだろう。
それを同国人の当事者として読まねばならないもの憂さは格別である。
オタクだの、アニメだのが現実逃避に流行するのも無理はないか…、と思える。
これが現実では、二次元でいくらでも都合のよい空想にふけりたくもなるだろう。
だが、それは生存能力を向上させるかどうかは怪しいものだが。
頭の体操と言えばシミュレーションで済む話だが、それだけではなく、誰もが見ていながら、その意味を気付かなかったことを気付かせる本だった。
これも武闘家として、スキがどこにあるのかを見抜く力の応用なのだろうと思わされた。
この読み方も妥当なものなのか、平均的な意見かどうかはわかりません。これは筆者の読み取り方です。
‥‥読みやすいので、2時間以内に読めると存じます。お時間あればぜひ!
もう、個人がどう生き延びることを考えるべきだ、と。
透徹した知性によって、日本の現状を分析した、そして、もはや国家にも日本人という総合体にも一切の期待をしておらず、これから来るべき乱世に、それぞれの個人がなんとか生き延びるための心構えを、そのための心の準備を身につけよ、と説く著述として筆者は読んだ。
この点では、フランス文学者であり武闘家である内田先生は、まさしく、明晰な知性と、そして武闘家としての身の処し方を惜しみなく提示して見せてくれている。
この本は、山本七平の著書が大日本帝国の軍隊の思想についての第一次資料になったのと同様、日本国の、ことに冷戦終結後の日本政界を心理分析し、2010年代、安倍内閣の安保法制によって自衛隊が米国の下部組織となり、特定秘密保護法によって憲法21条は停止させられ、国家運営は短期的利益を追求するビジネス組織となり、かつ、その経済活動もアメリカ合衆国の利害を越えてはならない思想に馴化された時代の第一次資料として、後世の歴史家に参照されることだろう。
それを同国人の当事者として読まねばならないもの憂さは格別である。
オタクだの、アニメだのが現実逃避に流行するのも無理はないか…、と思える。
これが現実では、二次元でいくらでも都合のよい空想にふけりたくもなるだろう。
だが、それは生存能力を向上させるかどうかは怪しいものだが。
頭の体操と言えばシミュレーションで済む話だが、それだけではなく、誰もが見ていながら、その意味を気付かなかったことを気付かせる本だった。
これも武闘家として、スキがどこにあるのかを見抜く力の応用なのだろうと思わされた。
この読み方も妥当なものなのか、平均的な意見かどうかはわかりません。これは筆者の読み取り方です。
‥‥読みやすいので、2時間以内に読めると存じます。お時間あればぜひ!