予想以上に面白い、読みごたえある対談集だったなあ。光文社の古典新訳文庫を創刊した駒井稔(みのる)さんが、8人の外国文学者、職業翻訳家、詩人・作家のそれぞれに、読書に関するあれやこれやを質問し、答えてもらったやりとりが、対談形式で掲載されています。
一番最初の対談相手である鈴木芳子さん(ドイツ文学者・翻訳家)との対談がまず、ぐっと引きつけられる魅力的なもので、ここで「おっ! こいつは当たり本かな」と思ってぐいぐい読んでいったら、登場する8人の対談それぞれが面白く、刺激的なものだったという、これは本当に買って良かった一冊でした。
8人それぞれの読書遍歴や〈私が本からもらったもの〉をお聞きながら思ったのは、本とのつきあい方も色々あっていいんだな、あまり背伸びせず、楽しみながら読んでいったらいいんだなと。
それと、登場する方々の読書量が凄いなあ、特に子供の頃から学生時代にかけての読書量と質が半端ないなあっていうのが伝わってきて、大学でフランス文学を専攻した者としては、もっともっと本を、それも古典と言われる本を読んでおけば良かったと、今さらながら思ったのでしたが‥‥。
読書について語る8人の方は、次のとおり。
★ 鈴木芳子(よしこ)──ドイツ文学の翻訳者
★ 貝澤 哉(はじめ)──ロシア文学者
★ 永田千奈(ちな)──フランス文学の翻訳者
★ 木村政則(まさのり)──英米文学者
★ 土屋京子──英米文学の翻訳者
★ 高遠(たかとお)弘美──フランス文学者
★ 酒寄(さかより)進一──ドイツ文学者
★ 蜂飼(はちかい)耳──詩人・作家
この対談集が凄く良かったので、同じ駒井稔さんが聞き手を務める一冊『文学こそ最高の教養である』(光文社新書)も購入。
駒井さんが聞き役となるこの手の対談集の第二弾、第三弾が出ないかしら。期待したいです。
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私が本からもらったもの 翻訳者の読書論 単行本 – 2021/10/8
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「光文社古典新訳文庫」創刊編集長の駒井稔を聞き手に、8人の翻訳者が語る本にまつわる数々の思い出。
「WATERRAS BOOK FES」の「翻訳者×駒井稔による台本のないラジオ」待望の書籍化!
「最も原始的なタイムマシン、あるいは書物の危険な匂い」(貝澤哉)と「本箱の家」(永田千奈)、2つのエッセイも収録。
本は人生最高の贈り物である。読書のおもしろさを語り尽くした一冊。
【「はじめに」より】
このまえがきを読んでいる皆さんは、きっと教養や知識、深い内的体験など難しそうな話が満載なのだろうと思っていませんか。ある意味では、もちろんその通りなのですが、対談形式で個性あふれる8人の翻訳者の皆さんが披瀝する本のお話は、そういう話題も実に楽しく読めてしまうのです。
筋トレしながら娘の本に関する質問に答えてくれた父親、早く自分の話し相手になって欲しいとひたすら世界の名作を大量に与え続けた母親。どの回も本をめぐる心に残るエピソードが満載です。そして最も重要なことは、読書に関する本質的な事柄がきちんと述べられていることだと思います。(駒井稔)
【本書に登場する書籍】
『ちいさなうさこちゃん』『シートン動物記』『三国志』『吾輩は猫である』
『点と線』『嵐が丘』『汚れつちまつた悲しみに』『読書について』
『収容所群島』『カラマーゾフの兄弟』『風と木の詩』『ジェイン・エア』
『こころ』『源氏物語』『鶉衣』『千夜一夜物語』『狂雲集』
『チボー家の人々』『赤毛のアン』『宮沢賢治詩集』『方丈記』など
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「最も原始的なタイムマシン、あるいは書物の危険な匂い」(貝澤哉)と「本箱の家」(永田千奈)、2つのエッセイも収録。
本は人生最高の贈り物である。読書のおもしろさを語り尽くした一冊。
【「はじめに」より】
このまえがきを読んでいる皆さんは、きっと教養や知識、深い内的体験など難しそうな話が満載なのだろうと思っていませんか。ある意味では、もちろんその通りなのですが、対談形式で個性あふれる8人の翻訳者の皆さんが披瀝する本のお話は、そういう話題も実に楽しく読めてしまうのです。
筋トレしながら娘の本に関する質問に答えてくれた父親、早く自分の話し相手になって欲しいとひたすら世界の名作を大量に与え続けた母親。どの回も本をめぐる心に残るエピソードが満載です。そして最も重要なことは、読書に関する本質的な事柄がきちんと述べられていることだと思います。(駒井稔)
【本書に登場する書籍】
『ちいさなうさこちゃん』『シートン動物記』『三国志』『吾輩は猫である』
『点と線』『嵐が丘』『汚れつちまつた悲しみに』『読書について』
『収容所群島』『カラマーゾフの兄弟』『風と木の詩』『ジェイン・エア』
『こころ』『源氏物語』『鶉衣』『千夜一夜物語』『狂雲集』
『チボー家の人々』『赤毛のアン』『宮沢賢治詩集』『方丈記』など
- 本の長さ232ページ
- 言語日本語
- 出版社書肆侃侃房
- 発売日2021/10/8
- 寸法18.8 x 12.8 x 2.5 cm
- ISBN-104863854870
- ISBN-13978-4863854871
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出版社より
商品の説明
著者について
【編著者プロフィール】
駒井稔(こまい・みのる)
1956年横浜生まれ。慶應義塾大学文学部卒。1979年光文社入社。広告部勤務 を経て、1981年「週刊宝石」創刊に参加。ニュースから連載物まで、さまざまなジャンルの記事を担当する。1997年に翻訳編集部に異動。2004年に編集長。2年の準備期間を経て2006年9月に古典新訳文庫を創刊。10年にわたり編集長を務めた。 著書に『いま、息をしている言葉で。 「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)、編著に『文学こそ最高の教養である』(光文社新書)がある。現在、ひとり出版社「合同会社駒井組」代表。
【著者プロフィール】
鈴木芳子(すずき・よしこ)
1987年早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。ドイツ文学者・翻訳家。『ベビュカン』にて独日翻訳賞マックス・ダウテンダイ・フェーダー・東京ドイツ文化センター賞受賞。訳書にショーペンハウアー『読書について』『幸福について』、フォイヒトヴァンガー『宮廷画家ゴヤ』、ヒュルゼンベック編著『ダダ大全』、ローゼンクランツ『醜の美学』ほか多数。
貝澤哉(かいざわ・はじめ)
1963 年東京生まれ。早稲田大学大学院ロシア文学専攻博士課程単位取得退学。早稲田大学文学学術院教授。著書に『引き裂かれた祝祭 バフチン・ナボコフ・ロシア文化』(論創社、2008 年)、共編著『再考ロシア・フォルマリズム 言語・メディア・知覚』(せりか書房、2012年)。翻訳に、ゴロムシトク『全体主義芸術』(水声社、2007 年)、ナボコフ『カメラ・オブスクーラ』『絶望』『偉業』(光文社古典新訳文庫、2011、2013、2016 年)など。
永田千奈(ながた・ちな)
1967 年東京生まれ。フランス語翻訳者。訳書にシュペルヴィエル『海に住む少女』、ラファイエット夫人『クレーヴの奥方』(光文社古典新訳文庫)、ロマン・ガリ『凧』(共和国)など。
木村政則(きむら・まさのり)
英米文学翻訳家。著書に『20 世紀末イギリス小説──アポカリプスに向かって』(彩流社)。訳書にミュリエル・スパーク『バン、バン! はい死んだ』『ブロディ先生の青春』『あなたの自伝、お書きします』(河出書房新社)、サマセット・モーム『マウントドレイゴ卿/パーティの前に』、D・H・ロレンス『チャタレー夫人の恋人』、ラドヤード・キプリング『キム』(光文社古典新訳文庫)、クリストファー・イシャウッド『いかさま師ノリス』(白水社)など。
土屋京子(つちや・きょうこ)
翻訳家。1956年生まれ。東京大学教養学部卒。訳書に『ワイルド・スワン』(ユン・チアン)、『EQ~こころの知能指数』(ゴールマン)、『トム・ソーヤーの冒険』『ハックルベリー・フィンの冒険』(トウェイン)、『ナルニア国物語』全7巻(C・S・ルイス)、『仔鹿物語』(ローリングズ)、『秘密の花園』『小公子』『小公女』(バーネット)、『あしながおじさん』(ウェブスター)、『部屋』(ドナヒュー)ほか多数。
高遠弘美(たかとお・ひろみ)
1952年3月、長野県生まれ。現在明治大学商学部・大学院教養デザイン研究科教授。著書に『物語 パリの歴史』(講談社新書)『七世竹本住大夫』(講談社)『乳いろの花の庭から』(ふらんす堂)他、翻訳に『珍説愚説辞典』(国書刊行会)ロミ『完全版 突飛なるものの歴史』(平凡社)レアージュ『完訳 Oの物語』(学習研究社)プルースト『失われた時を求めて』(光文社古典新訳文庫、全14巻予定。個人全訳中)、最新刊にF・ピション『プルーストへの扉』(白水社)があるほか著作多数を数える。
酒寄進一(さかより・しんいち)
1958 年生まれ。ドイツ文学翻訳家。和光大学教授。2021 年、コルドンの〈ベルリン〉3 部作で日本子どもの本研究会第5回作品賞特別賞受賞。主な訳書にヘッセ『デーミアン』、ヴェデキント『春のめざめ ―子どもたちの悲劇』、ブレヒト『アルトゥロ・ウイの興隆/コーカサスの白墨の輪』、 シーラッハ『犯罪』『罪悪』『刑罰』『コリーニ事件』、ザルテン『バンビ 森に生きる』、フィツェック『乗客ナンバー23の消失』、ゼーターラー『キオスク』ほか多数。
蜂飼耳(はちかい・みみ)
1974 年神奈川県生まれ。詩人。立教大学文学部教授。詩集に『食うものは食われる夜』『顔をあらう水』『現代詩文庫 蜂飼耳詩集』など。文集に『孔雀の羽の目がみてる』『空を引き寄せる石』『秘密のおこない』『空席日誌』『おいしそうな草』など。書評集に『朝毎読』、絵本に『うきわねこ』(絵/牧野千穂)など、童話集に『のろのろひつじとせかせかひつじ』など。古典文学の現代語訳に『虫めづる姫君 堤中納言物語』『方丈記』がある。
駒井稔(こまい・みのる)
1956年横浜生まれ。慶應義塾大学文学部卒。1979年光文社入社。広告部勤務 を経て、1981年「週刊宝石」創刊に参加。ニュースから連載物まで、さまざまなジャンルの記事を担当する。1997年に翻訳編集部に異動。2004年に編集長。2年の準備期間を経て2006年9月に古典新訳文庫を創刊。10年にわたり編集長を務めた。 著書に『いま、息をしている言葉で。 「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)、編著に『文学こそ最高の教養である』(光文社新書)がある。現在、ひとり出版社「合同会社駒井組」代表。
【著者プロフィール】
鈴木芳子(すずき・よしこ)
1987年早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。ドイツ文学者・翻訳家。『ベビュカン』にて独日翻訳賞マックス・ダウテンダイ・フェーダー・東京ドイツ文化センター賞受賞。訳書にショーペンハウアー『読書について』『幸福について』、フォイヒトヴァンガー『宮廷画家ゴヤ』、ヒュルゼンベック編著『ダダ大全』、ローゼンクランツ『醜の美学』ほか多数。
貝澤哉(かいざわ・はじめ)
1963 年東京生まれ。早稲田大学大学院ロシア文学専攻博士課程単位取得退学。早稲田大学文学学術院教授。著書に『引き裂かれた祝祭 バフチン・ナボコフ・ロシア文化』(論創社、2008 年)、共編著『再考ロシア・フォルマリズム 言語・メディア・知覚』(せりか書房、2012年)。翻訳に、ゴロムシトク『全体主義芸術』(水声社、2007 年)、ナボコフ『カメラ・オブスクーラ』『絶望』『偉業』(光文社古典新訳文庫、2011、2013、2016 年)など。
永田千奈(ながた・ちな)
1967 年東京生まれ。フランス語翻訳者。訳書にシュペルヴィエル『海に住む少女』、ラファイエット夫人『クレーヴの奥方』(光文社古典新訳文庫)、ロマン・ガリ『凧』(共和国)など。
木村政則(きむら・まさのり)
英米文学翻訳家。著書に『20 世紀末イギリス小説──アポカリプスに向かって』(彩流社)。訳書にミュリエル・スパーク『バン、バン! はい死んだ』『ブロディ先生の青春』『あなたの自伝、お書きします』(河出書房新社)、サマセット・モーム『マウントドレイゴ卿/パーティの前に』、D・H・ロレンス『チャタレー夫人の恋人』、ラドヤード・キプリング『キム』(光文社古典新訳文庫)、クリストファー・イシャウッド『いかさま師ノリス』(白水社)など。
土屋京子(つちや・きょうこ)
翻訳家。1956年生まれ。東京大学教養学部卒。訳書に『ワイルド・スワン』(ユン・チアン)、『EQ~こころの知能指数』(ゴールマン)、『トム・ソーヤーの冒険』『ハックルベリー・フィンの冒険』(トウェイン)、『ナルニア国物語』全7巻(C・S・ルイス)、『仔鹿物語』(ローリングズ)、『秘密の花園』『小公子』『小公女』(バーネット)、『あしながおじさん』(ウェブスター)、『部屋』(ドナヒュー)ほか多数。
高遠弘美(たかとお・ひろみ)
1952年3月、長野県生まれ。現在明治大学商学部・大学院教養デザイン研究科教授。著書に『物語 パリの歴史』(講談社新書)『七世竹本住大夫』(講談社)『乳いろの花の庭から』(ふらんす堂)他、翻訳に『珍説愚説辞典』(国書刊行会)ロミ『完全版 突飛なるものの歴史』(平凡社)レアージュ『完訳 Oの物語』(学習研究社)プルースト『失われた時を求めて』(光文社古典新訳文庫、全14巻予定。個人全訳中)、最新刊にF・ピション『プルーストへの扉』(白水社)があるほか著作多数を数える。
酒寄進一(さかより・しんいち)
1958 年生まれ。ドイツ文学翻訳家。和光大学教授。2021 年、コルドンの〈ベルリン〉3 部作で日本子どもの本研究会第5回作品賞特別賞受賞。主な訳書にヘッセ『デーミアン』、ヴェデキント『春のめざめ ―子どもたちの悲劇』、ブレヒト『アルトゥロ・ウイの興隆/コーカサスの白墨の輪』、 シーラッハ『犯罪』『罪悪』『刑罰』『コリーニ事件』、ザルテン『バンビ 森に生きる』、フィツェック『乗客ナンバー23の消失』、ゼーターラー『キオスク』ほか多数。
蜂飼耳(はちかい・みみ)
1974 年神奈川県生まれ。詩人。立教大学文学部教授。詩集に『食うものは食われる夜』『顔をあらう水』『現代詩文庫 蜂飼耳詩集』など。文集に『孔雀の羽の目がみてる』『空を引き寄せる石』『秘密のおこない』『空席日誌』『おいしそうな草』など。書評集に『朝毎読』、絵本に『うきわねこ』(絵/牧野千穂)など、童話集に『のろのろひつじとせかせかひつじ』など。古典文学の現代語訳に『虫めづる姫君 堤中納言物語』『方丈記』がある。
登録情報
- 出版社 : 書肆侃侃房; 四六版 (2021/10/8)
- 発売日 : 2021/10/8
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 232ページ
- ISBN-10 : 4863854870
- ISBN-13 : 978-4863854871
- 寸法 : 18.8 x 12.8 x 2.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 277,658位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 302位論文集・講演集・対談集
- カスタマーレビュー:
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イメージ付きのレビュー
5 星
無性にまた本が読みたくなってしまう、そんな罪作りな本である。
駒井稔 編著『私が本からもらったもの』(2021年、書肆侃侃房)小さな頃から大切にしてきた、本と向き合う時間。たとえば、本屋さんにいるとき、書棚に並ぶ背表紙を眺めているとき、本棚の本を並び替えているとき──こうした直に本を読んでいない時間だって、そのぜんぶが宝物だった。編著者は駒井稔さん。光文社古典新訳文庫の創刊編集長である。著書に『いま、息をしている言葉で。──光文社古典新訳文庫誕生秘話』、編著に『文学こそ最高の教養である』(光文社新書)がある。読後は無性にまた本が読みたくなってしまう、そんな罪作りな本である。
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上位レビュー、対象国: 日本
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2022年4月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2023年3月24日に日本でレビュー済み
読書量がすごい!子供の頃の読書体験って大事なんだなと感じました。私も子供の頃から図書館が大好きで、本のおかげで生きてこれたなと思ってましたが皆さんの読書体験がすごくて技術だけでは翻訳者にはなれないと納得しました。読みたい本をたくさん紹介してもらったので、これから読むのが楽しみです。
2022年10月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
駒井稔 編著『私が本からもらったもの』(2021年、書肆侃侃房)
小さな頃から大切にしてきた、本と向き合う時間。
たとえば、本屋さんにいるとき、書棚に並ぶ背表紙を眺めているとき、本棚の本を並び替えているとき──こうした直に本を読んでいない時間だって、そのぜんぶが宝物だった。
編著者は駒井稔さん。光文社古典新訳文庫の創刊編集長である。
著書に『いま、息をしている言葉で。──光文社古典新訳文庫誕生秘話』、編著に『文学こそ最高の教養である』(光文社新書)がある。
読後は無性にまた本が読みたくなってしまう、そんな罪作りな本である。
小さな頃から大切にしてきた、本と向き合う時間。
たとえば、本屋さんにいるとき、書棚に並ぶ背表紙を眺めているとき、本棚の本を並び替えているとき──こうした直に本を読んでいない時間だって、そのぜんぶが宝物だった。
編著者は駒井稔さん。光文社古典新訳文庫の創刊編集長である。
著書に『いま、息をしている言葉で。──光文社古典新訳文庫誕生秘話』、編著に『文学こそ最高の教養である』(光文社新書)がある。
読後は無性にまた本が読みたくなってしまう、そんな罪作りな本である。
駒井稔 編著『私が本からもらったもの』(2021年、書肆侃侃房)
小さな頃から大切にしてきた、本と向き合う時間。
たとえば、本屋さんにいるとき、書棚に並ぶ背表紙を眺めているとき、本棚の本を並び替えているとき──こうした直に本を読んでいない時間だって、そのぜんぶが宝物だった。
編著者は駒井稔さん。光文社古典新訳文庫の創刊編集長である。
著書に『いま、息をしている言葉で。──光文社古典新訳文庫誕生秘話』、編著に『文学こそ最高の教養である』(光文社新書)がある。
読後は無性にまた本が読みたくなってしまう、そんな罪作りな本である。
小さな頃から大切にしてきた、本と向き合う時間。
たとえば、本屋さんにいるとき、書棚に並ぶ背表紙を眺めているとき、本棚の本を並び替えているとき──こうした直に本を読んでいない時間だって、そのぜんぶが宝物だった。
編著者は駒井稔さん。光文社古典新訳文庫の創刊編集長である。
著書に『いま、息をしている言葉で。──光文社古典新訳文庫誕生秘話』、編著に『文学こそ最高の教養である』(光文社新書)がある。
読後は無性にまた本が読みたくなってしまう、そんな罪作りな本である。
このレビューの画像
2021年11月5日に日本でレビュー済み
『私が本からもらったもの――翻訳者の読書論』(駒井稔編著、書肆侃侃房)は、翻訳家8人と編者の読書を巡る対談集です。とりわけ印象深いのは、貝澤哉、永田千奈、土屋京子との対談です。
●貝澤哉(ロシア文学)――
「もし本がなくなったらどうしたらいいんだろう、と思うとぞっとしますね。いかに面白い本をみつけてこられるか、それで『あ、これってこうなんだ』って新しい世界が分かる。それがないと逆に『なんでこんなダメな本を読んじゃったんだろう』って悔しくなる。そういうことをずっとやっていて、だから鞄にも必ず読むものを入れていて、例えば海外出張に行くとトランジットで5時間とか空港で待たされる。そうなると、もう『しめた!』となって夢中で読む。極端なことを言うと、本はやっぱり自分を変えてくれるものじゃないと意味がない。そういうことが体感として分かっちゃった人にはやめられなくなってしまう。もう、病みつきですよね」。
●永田千奈(フランス文学)――
「年齢によって読む本は変わりますね。同じ本を読んでも感じるものは違います。若い頃は主人公にすぐ目がいってあらすじの起伏ばかりを追いかけていたんですけど、歳をとってくるとあらすじよりも描写の細やかさが見えたり、脇役の登場人物が魅力的に見えてきて、モーパッサンの『女の一生』を訳したときも思ったんですけど、主人公のジャンヌだけを見ているとすごく可哀相な物語に思えるんですけど、もうちょっと俯瞰する形でお母さんとかお父さんとか、優しい妻を敵藍するあまり常軌を逸した行動に出るフルヴィル伯爵ですとか脇役がとても魅力的で、そういう群像劇のような楽しみ方というのは歳をとったからできるようになったと思いますね。それから、歳をとってやっぱり気になるのは、老いや病に関するテーマ。重たすぎて今まで避けていたようなテーマもやっぱり身に迫ってくるんです。例えばボーヴォワールは『第二の性』がフェミニズムの古典として引用されることが多いですけど、『おだやかな死』なんかを読むとやっぱりものすごく繊細なところのあった人だというのがわかる」。
●土屋京子(英米文学)――
「辞書っていうのは本当に面白いんです。当たり前だけど何でも書いてある。今の私を作ってくれた本が辞書であると思っているんです。英和辞書は引くと、英語の例文とそれを訳した日本語の文章が書いてあるわけですね。それを比較しながら読むのがすごく好きだったんですよ。例えば『taste』は日本語で言えば『テイスト』ですけど、味とか趣味という意味の言葉ですね。辞書で引くと『Tastes differ.』とかそういう言葉が出てくる。『Tastes differ.』って『好みは人それぞれだ』という意味なんですけど、それが辞書でどんな日本語になっているかというと『蓼食う虫も好き好き』とか『十人十色』。すごい落差でしょう」。
翻訳家という特殊技能者も、私のような普通の読者と同じような読書観を持っていることが分かり、なぜかホッとしました。
●貝澤哉(ロシア文学)――
「もし本がなくなったらどうしたらいいんだろう、と思うとぞっとしますね。いかに面白い本をみつけてこられるか、それで『あ、これってこうなんだ』って新しい世界が分かる。それがないと逆に『なんでこんなダメな本を読んじゃったんだろう』って悔しくなる。そういうことをずっとやっていて、だから鞄にも必ず読むものを入れていて、例えば海外出張に行くとトランジットで5時間とか空港で待たされる。そうなると、もう『しめた!』となって夢中で読む。極端なことを言うと、本はやっぱり自分を変えてくれるものじゃないと意味がない。そういうことが体感として分かっちゃった人にはやめられなくなってしまう。もう、病みつきですよね」。
●永田千奈(フランス文学)――
「年齢によって読む本は変わりますね。同じ本を読んでも感じるものは違います。若い頃は主人公にすぐ目がいってあらすじの起伏ばかりを追いかけていたんですけど、歳をとってくるとあらすじよりも描写の細やかさが見えたり、脇役の登場人物が魅力的に見えてきて、モーパッサンの『女の一生』を訳したときも思ったんですけど、主人公のジャンヌだけを見ているとすごく可哀相な物語に思えるんですけど、もうちょっと俯瞰する形でお母さんとかお父さんとか、優しい妻を敵藍するあまり常軌を逸した行動に出るフルヴィル伯爵ですとか脇役がとても魅力的で、そういう群像劇のような楽しみ方というのは歳をとったからできるようになったと思いますね。それから、歳をとってやっぱり気になるのは、老いや病に関するテーマ。重たすぎて今まで避けていたようなテーマもやっぱり身に迫ってくるんです。例えばボーヴォワールは『第二の性』がフェミニズムの古典として引用されることが多いですけど、『おだやかな死』なんかを読むとやっぱりものすごく繊細なところのあった人だというのがわかる」。
●土屋京子(英米文学)――
「辞書っていうのは本当に面白いんです。当たり前だけど何でも書いてある。今の私を作ってくれた本が辞書であると思っているんです。英和辞書は引くと、英語の例文とそれを訳した日本語の文章が書いてあるわけですね。それを比較しながら読むのがすごく好きだったんですよ。例えば『taste』は日本語で言えば『テイスト』ですけど、味とか趣味という意味の言葉ですね。辞書で引くと『Tastes differ.』とかそういう言葉が出てくる。『Tastes differ.』って『好みは人それぞれだ』という意味なんですけど、それが辞書でどんな日本語になっているかというと『蓼食う虫も好き好き』とか『十人十色』。すごい落差でしょう」。
翻訳家という特殊技能者も、私のような普通の読者と同じような読書観を持っていることが分かり、なぜかホッとしました。
『私が本からもらったもの――翻訳者の読書論』(駒井稔編著、書肆侃侃房)は、翻訳家8人と編者の読書を巡る対談集です。とりわけ印象深いのは、貝澤哉、永田千奈、土屋京子との対談です。
●貝澤哉(ロシア文学)――
「もし本がなくなったらどうしたらいいんだろう、と思うとぞっとしますね。いかに面白い本をみつけてこられるか、それで『あ、これってこうなんだ』って新しい世界が分かる。それがないと逆に『なんでこんなダメな本を読んじゃったんだろう』って悔しくなる。そういうことをずっとやっていて、だから鞄にも必ず読むものを入れていて、例えば海外出張に行くとトランジットで5時間とか空港で待たされる。そうなると、もう『しめた!』となって夢中で読む。極端なことを言うと、本はやっぱり自分を変えてくれるものじゃないと意味がない。そういうことが体感として分かっちゃった人にはやめられなくなってしまう。もう、病みつきですよね」。
●永田千奈(フランス文学)――
「年齢によって読む本は変わりますね。同じ本を読んでも感じるものは違います。若い頃は主人公にすぐ目がいってあらすじの起伏ばかりを追いかけていたんですけど、歳をとってくるとあらすじよりも描写の細やかさが見えたり、脇役の登場人物が魅力的に見えてきて、モーパッサンの『女の一生』を訳したときも思ったんですけど、主人公のジャンヌだけを見ているとすごく可哀相な物語に思えるんですけど、もうちょっと俯瞰する形でお母さんとかお父さんとか、優しい妻を敵藍するあまり常軌を逸した行動に出るフルヴィル伯爵ですとか脇役がとても魅力的で、そういう群像劇のような楽しみ方というのは歳をとったからできるようになったと思いますね。それから、歳をとってやっぱり気になるのは、老いや病に関するテーマ。重たすぎて今まで避けていたようなテーマもやっぱり身に迫ってくるんです。例えばボーヴォワールは『第二の性』がフェミニズムの古典として引用されることが多いですけど、『おだやかな死』なんかを読むとやっぱりものすごく繊細なところのあった人だというのがわかる」。
●土屋京子(英米文学)――
「辞書っていうのは本当に面白いんです。当たり前だけど何でも書いてある。今の私を作ってくれた本が辞書であると思っているんです。英和辞書は引くと、英語の例文とそれを訳した日本語の文章が書いてあるわけですね。それを比較しながら読むのがすごく好きだったんですよ。例えば『taste』は日本語で言えば『テイスト』ですけど、味とか趣味という意味の言葉ですね。辞書で引くと『Tastes differ.』とかそういう言葉が出てくる。『Tastes differ.』って『好みは人それぞれだ』という意味なんですけど、それが辞書でどんな日本語になっているかというと『蓼食う虫も好き好き』とか『十人十色』。すごい落差でしょう」。
翻訳家という特殊技能者も、私のような普通の読者と同じような読書観を持っていることが分かり、なぜかホッとしました。
●貝澤哉(ロシア文学)――
「もし本がなくなったらどうしたらいいんだろう、と思うとぞっとしますね。いかに面白い本をみつけてこられるか、それで『あ、これってこうなんだ』って新しい世界が分かる。それがないと逆に『なんでこんなダメな本を読んじゃったんだろう』って悔しくなる。そういうことをずっとやっていて、だから鞄にも必ず読むものを入れていて、例えば海外出張に行くとトランジットで5時間とか空港で待たされる。そうなると、もう『しめた!』となって夢中で読む。極端なことを言うと、本はやっぱり自分を変えてくれるものじゃないと意味がない。そういうことが体感として分かっちゃった人にはやめられなくなってしまう。もう、病みつきですよね」。
●永田千奈(フランス文学)――
「年齢によって読む本は変わりますね。同じ本を読んでも感じるものは違います。若い頃は主人公にすぐ目がいってあらすじの起伏ばかりを追いかけていたんですけど、歳をとってくるとあらすじよりも描写の細やかさが見えたり、脇役の登場人物が魅力的に見えてきて、モーパッサンの『女の一生』を訳したときも思ったんですけど、主人公のジャンヌだけを見ているとすごく可哀相な物語に思えるんですけど、もうちょっと俯瞰する形でお母さんとかお父さんとか、優しい妻を敵藍するあまり常軌を逸した行動に出るフルヴィル伯爵ですとか脇役がとても魅力的で、そういう群像劇のような楽しみ方というのは歳をとったからできるようになったと思いますね。それから、歳をとってやっぱり気になるのは、老いや病に関するテーマ。重たすぎて今まで避けていたようなテーマもやっぱり身に迫ってくるんです。例えばボーヴォワールは『第二の性』がフェミニズムの古典として引用されることが多いですけど、『おだやかな死』なんかを読むとやっぱりものすごく繊細なところのあった人だというのがわかる」。
●土屋京子(英米文学)――
「辞書っていうのは本当に面白いんです。当たり前だけど何でも書いてある。今の私を作ってくれた本が辞書であると思っているんです。英和辞書は引くと、英語の例文とそれを訳した日本語の文章が書いてあるわけですね。それを比較しながら読むのがすごく好きだったんですよ。例えば『taste』は日本語で言えば『テイスト』ですけど、味とか趣味という意味の言葉ですね。辞書で引くと『Tastes differ.』とかそういう言葉が出てくる。『Tastes differ.』って『好みは人それぞれだ』という意味なんですけど、それが辞書でどんな日本語になっているかというと『蓼食う虫も好き好き』とか『十人十色』。すごい落差でしょう」。
翻訳家という特殊技能者も、私のような普通の読者と同じような読書観を持っていることが分かり、なぜかホッとしました。
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