最近はハラスメント対策や学生の教育法のセミナーを1日かけて受講していると聞く
忙しい中素晴らしい努力だとは思うが、
そんなことするくらいなら目の前の学生と話をして意見交換をすべきだと思う
そして、この本をはじめとする本を読み、自分で勉強すべきでしょう。
自分は講習を受けたから大丈夫という自己保身を続けるようでは一向に状況は改善しないでしょう。
大学教員はこの本を読みなさい。
そして日本ではどうだろうかと、考えなさい。
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傷つきやすいアメリカの大学生たち: 大学と若者をダメにする「善意」と「誤った信念」の正体 単行本 – 2022/11/30
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購入オプションとあわせ買い
暴力を伴う講演妨害、教授を糾弾し罵倒……
キャンセルカルチャーやポリコレ問題の背景を知るための必読書。
全米ベストセラー、待望の邦訳!
〈内容より〉
「不快」を理由とする講演妨害が横行
言葉尻を捉えて教員を糾弾、辞職へ追い込む
大学教員の政治的多様性が低下。左に偏向
未熟で脆弱、不安・うつが多い「Z世代」
親はすべてを危険と捉え過保護に育ててきた
大学が極端な市場重視に。学生はお客様扱い
立場の異なる論者の講演に対し、破壊と暴力をともなう激しい妨害を行う学生たち。
教員の発言の言葉尻を捉えて糾弾し、辞任を求める激しいデモを展開。
さらには教授や学部長、学長までを軟禁し、暴言を浴びせる――。
アメリカの大学で吹き荒れるこれら異常事態の嵐は、Z世代の入学とともに始まった。
彼らはなぜ、そのような暴挙を振るうのか?
言論の自由・学問の自由を揺るがす現象の実態と背景、
さらには対策までを示して高く評価された全米ベストセラーがついに邦訳。
キャンセルカルチャー、ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)問題を知るための必読書。
キャンセルカルチャーやポリコレ問題の背景を知るための必読書。
全米ベストセラー、待望の邦訳!
〈内容より〉
「不快」を理由とする講演妨害が横行
言葉尻を捉えて教員を糾弾、辞職へ追い込む
大学教員の政治的多様性が低下。左に偏向
未熟で脆弱、不安・うつが多い「Z世代」
親はすべてを危険と捉え過保護に育ててきた
大学が極端な市場重視に。学生はお客様扱い
立場の異なる論者の講演に対し、破壊と暴力をともなう激しい妨害を行う学生たち。
教員の発言の言葉尻を捉えて糾弾し、辞任を求める激しいデモを展開。
さらには教授や学部長、学長までを軟禁し、暴言を浴びせる――。
アメリカの大学で吹き荒れるこれら異常事態の嵐は、Z世代の入学とともに始まった。
彼らはなぜ、そのような暴挙を振るうのか?
言論の自由・学問の自由を揺るがす現象の実態と背景、
さらには対策までを示して高く評価された全米ベストセラーがついに邦訳。
キャンセルカルチャー、ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)問題を知るための必読書。
- 本の長さ457ページ
- 言語日本語
- 出版社草思社
- 発売日2022/11/30
- 寸法14 x 3.3 x 19.4 cm
- ISBN-104794226152
- ISBN-13978-4794226150
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商品の説明
著者について
ジョナサン・ハイト(Jonathan Haidt)
ニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネス教授(倫理的リーダーシップ論)。1992年にペンシルバニア大学で社会心理学の博士号を取得後、バージニア大学で16年間教鞭をとる。著書に『社会はなぜ左と右にわかれるのか:対立を超えるための道徳心理学』(紀伊國屋書店)、『しあわせ仮説:古代の知恵と現代科学の知恵』(新曜社)がある。
グレッグ・ルキアノフ(Greg Lukianoff)
教育における個人の権利のための財団(FIRE)の会長兼CEO。アメリカン大学とスタンフォード大学ロースクールを卒業し、高等教育における言論の自由と憲法修正第1条の問題を専門としている。著書にUnlearning Liberty: Campus Censorship and the End of American Debate and Freedom from Speech(自由の学習棄却:キャンパスでの検閲とアメリカの議論と言論の自由の終焉)がある。
西川 由紀子(にしかわ・ゆきこ)
大阪府生まれ。神戸女学院大学文学部英文学科卒業。立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科修了。ITエンジニア、青年海外協力隊(ベリーズ)を経て翻訳家に。訳書に『理系アタマがぐんぐん育つ 科学の実験大図鑑』(新星出版社)、『人に聞けない!?ヘンテコ疑問に科学でこたえる!どうしてオナラはくさいのかな?』(評論社)など。
ニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネス教授(倫理的リーダーシップ論)。1992年にペンシルバニア大学で社会心理学の博士号を取得後、バージニア大学で16年間教鞭をとる。著書に『社会はなぜ左と右にわかれるのか:対立を超えるための道徳心理学』(紀伊國屋書店)、『しあわせ仮説:古代の知恵と現代科学の知恵』(新曜社)がある。
グレッグ・ルキアノフ(Greg Lukianoff)
教育における個人の権利のための財団(FIRE)の会長兼CEO。アメリカン大学とスタンフォード大学ロースクールを卒業し、高等教育における言論の自由と憲法修正第1条の問題を専門としている。著書にUnlearning Liberty: Campus Censorship and the End of American Debate and Freedom from Speech(自由の学習棄却:キャンパスでの検閲とアメリカの議論と言論の自由の終焉)がある。
西川 由紀子(にしかわ・ゆきこ)
大阪府生まれ。神戸女学院大学文学部英文学科卒業。立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科修了。ITエンジニア、青年海外協力隊(ベリーズ)を経て翻訳家に。訳書に『理系アタマがぐんぐん育つ 科学の実験大図鑑』(新星出版社)、『人に聞けない!?ヘンテコ疑問に科学でこたえる!どうしてオナラはくさいのかな?』(評論社)など。
登録情報
- 出版社 : 草思社 (2022/11/30)
- 発売日 : 2022/11/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 457ページ
- ISBN-10 : 4794226152
- ISBN-13 : 978-4794226150
- 寸法 : 14 x 3.3 x 19.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 133,459位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 575位社会病理
- - 1,648位社会一般関連書籍
- - 1,828位その他の語学・教育関連書籍
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年5月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
べらぼうに面白かった。けっこうな大著なんだけど、何度も読み返し、ノートを作りながら咀嚼すべき本だと思ったくらいだ。まだやってないけど。
安全であったり、正義であったり、これが正解なんじゃないかということが出てくると、それに反するものは邪魔者として排除されてしまう。
タイトルにある「甘やかされた」、翻訳としては「傷つきやすい」というのは、あまりにも負荷を遠ざけてしまったがために、傷つきやすく、敏感になったいまどきのアメリカ人のことだ。彼らは、自分に受け入れられないものを強力に排除する。
それは決して「甘やかされた」「傷つきやすい」という言葉から想像される、弱っちい存在ではない。
「傷つきやすい」彼らによって、大学では職員や教授たちがつるしあげをくらったり、辞職に追い込まれる例が次々に提示される。
怖いし、怒りすら感じると同時に、エピソードを読みながら、これ60年代の日本の学生運動とか、中国の文化革命あたりの話を読んでいるかのようにも思えた。
でも、本書で語られるのは2000年代以降のUSAであり、トランプ政権下でその傾向はさらに加速されたともいう。
ノートにつけておきたいところは多々ある。
その中の一節。
「
これからの人生において、皆さんにはときに不当な扱いを受けてほしいと思います。そう すれば正当性の価値を知るでしょう。
裏切りにも遭ってほしいと思います。そうすれば誠実であることの大切さがわかるでしょう。
残念ながら、孤独も味わってほしいです。そうすれば友人という存在を当然のものと思わなくなるでしょう。
不運にも見舞われてください。そうすれば人生のチャンスがめぐってくることの意味がわかり、自分の成功も他者の失敗も当然のものではないと理解できるでしょう。
そしてときどき、ほんの稀だとよいのですが、あなたが敗者になるとき、敵はその失敗を大いに喜ぶでしょう。そのときにこそ、スポーツマンシップの大切さを学んでほしいのです。
人から無視される経験もしてください。そうすれば他者に耳を傾ける大切さがわかるでしょう。
たくさんの痛みを味わって、思いやりの大切さを学んでもらいたいです。
以上のことは、私が望むかどうかにかかわらず、皆さんのこれからの人生で必ず起きます。その経験を生かしていけるかどうかは、皆さんが逆境からメッセージを読み取る力があるかどうかにかかっています。
」
以上。
これは本書で述べられていた反脆弱性を理解しているとされる、アメリカ最高裁判所長官ジョン・ロバーツが息子の通う中学校で卒業の祝辞スピーチを依頼されて放したことだそうな。
祝辞というと、ポジティブなことを語られがちだけど、この言葉はネガティブな場面がちりばめられている。それと同時に、新しい世界に向かおうとする卒業生を、大きく励ます言葉であることも感じられるはずだ。
安全であったり、正義であったり、これが正解なんじゃないかということが出てくると、それに反するものは邪魔者として排除されてしまう。
タイトルにある「甘やかされた」、翻訳としては「傷つきやすい」というのは、あまりにも負荷を遠ざけてしまったがために、傷つきやすく、敏感になったいまどきのアメリカ人のことだ。彼らは、自分に受け入れられないものを強力に排除する。
それは決して「甘やかされた」「傷つきやすい」という言葉から想像される、弱っちい存在ではない。
「傷つきやすい」彼らによって、大学では職員や教授たちがつるしあげをくらったり、辞職に追い込まれる例が次々に提示される。
怖いし、怒りすら感じると同時に、エピソードを読みながら、これ60年代の日本の学生運動とか、中国の文化革命あたりの話を読んでいるかのようにも思えた。
でも、本書で語られるのは2000年代以降のUSAであり、トランプ政権下でその傾向はさらに加速されたともいう。
ノートにつけておきたいところは多々ある。
その中の一節。
「
これからの人生において、皆さんにはときに不当な扱いを受けてほしいと思います。そう すれば正当性の価値を知るでしょう。
裏切りにも遭ってほしいと思います。そうすれば誠実であることの大切さがわかるでしょう。
残念ながら、孤独も味わってほしいです。そうすれば友人という存在を当然のものと思わなくなるでしょう。
不運にも見舞われてください。そうすれば人生のチャンスがめぐってくることの意味がわかり、自分の成功も他者の失敗も当然のものではないと理解できるでしょう。
そしてときどき、ほんの稀だとよいのですが、あなたが敗者になるとき、敵はその失敗を大いに喜ぶでしょう。そのときにこそ、スポーツマンシップの大切さを学んでほしいのです。
人から無視される経験もしてください。そうすれば他者に耳を傾ける大切さがわかるでしょう。
たくさんの痛みを味わって、思いやりの大切さを学んでもらいたいです。
以上のことは、私が望むかどうかにかかわらず、皆さんのこれからの人生で必ず起きます。その経験を生かしていけるかどうかは、皆さんが逆境からメッセージを読み取る力があるかどうかにかかっています。
」
以上。
これは本書で述べられていた反脆弱性を理解しているとされる、アメリカ最高裁判所長官ジョン・ロバーツが息子の通う中学校で卒業の祝辞スピーチを依頼されて放したことだそうな。
祝辞というと、ポジティブなことを語られがちだけど、この言葉はネガティブな場面がちりばめられている。それと同時に、新しい世界に向かおうとする卒業生を、大きく励ます言葉であることも感じられるはずだ。
2024年2月9日に日本でレビュー済み
本のタイトルから内容が想像しにくいのですが、最近のアメリカの大学生は性差別や人種差別を匂わせる言葉、つまりポリティカリーコレクトに引っかかる言動や講義に対して、ものすごく敏感に反応して、実力行使でボイコットしようとする風潮とその原因、そして対策について述べた本です。
私が一番驚いたのは、ここに書かれている事はアメリカや大学生という集合体に限った話ではなくて、今まさに日本の社会で起きていることだということです。逆に私はこれは周りを気にする日本人特有の現象かと思っていたので、アメリカで同じか、あるいはもっと酷い状況になっていることにショックを受けました。
日本の話をすれば、最近、頻繁に耳にする言葉が「安心安全」というもので、とにかくあらゆる危険を全て排除しなければいけない風潮があります。そしてSNSで毎日のように発生する「炎上」。何年も前に性的被害に会ったという女性を営利目的の週刊誌が探し出して、人気者を加害者にして故意に炎上させる。そしてそれに乗っかって「いいね」を稼いで満足する無関係の第三者たち。
コロナが終わってもマスクを外さない人たちは次なるウィルスに備えていると同時に、自分が加害者になりたくないし、加害者だと思われたくないという意識があるように感じます。地球上にウィルスという危険な生物がある限りマスクをしないなんて危険を野放しにしているのと同じという理屈です。
本書で言われているように、全てのリスクのない世の中は素晴らしい世界であるように思ますが、必ず副作用があります。人間の体や精神は非常に良く出来ていて、リスクが周りになくなると、それを前提にした体や精神に適応してくるので、いざ異常事態が降りかかった時の耐性がなくて非常に大きなダメージを受けてしまいます。
外出中つねにマスクをしていると体は余分な免疫にエネルギーを使う事をやめてしまうのと同じです。人間同士も時には大声でケンカしたりする事で酷い言葉にも耐性がつくのです。
何でもそうですが、物事にはバランスが必要でとにかく今は完全無欠なユートピア世界を作るために人間同士がギスギスし過ぎてしまっています。日本でも若者の自殺件数は増加傾向にあるようです。どこの会社でも安心安全な職場環境を追求してパワハラ、セクハラの訴えの乱立、上司との会話を常に録音している部下たち。職場でもうつ病の人になる人がとても増えたように思います。
本書で書かれていることはとても共感できますが、一つ抜けているなと感じた事は、都会への人口集中によるコミュニティーの喪失が要因にあると思います。ヘリコプターペアレンツなんて言葉は読んで初めて知りましたが、日本でも子供が公園で遊んでいる様子を親が片時も目を離さず監視しています。これは少子化で子供がペット化していることもありますが、都会化で親が周りに住んでいる人をほとんど知らないのが大きいんじゃないかと思います。マスクで覆面しているのでなおさら分かりません。昔は子供が一人でウロウロしていても知り合いの誰かがどこかで見ていてくれていました。
日本だけでなくアメリカ、ヨーロッパも含めて、ユートピア世界の追求のさじ加減を真剣に考える時が来たのかもしれません。
私が一番驚いたのは、ここに書かれている事はアメリカや大学生という集合体に限った話ではなくて、今まさに日本の社会で起きていることだということです。逆に私はこれは周りを気にする日本人特有の現象かと思っていたので、アメリカで同じか、あるいはもっと酷い状況になっていることにショックを受けました。
日本の話をすれば、最近、頻繁に耳にする言葉が「安心安全」というもので、とにかくあらゆる危険を全て排除しなければいけない風潮があります。そしてSNSで毎日のように発生する「炎上」。何年も前に性的被害に会ったという女性を営利目的の週刊誌が探し出して、人気者を加害者にして故意に炎上させる。そしてそれに乗っかって「いいね」を稼いで満足する無関係の第三者たち。
コロナが終わってもマスクを外さない人たちは次なるウィルスに備えていると同時に、自分が加害者になりたくないし、加害者だと思われたくないという意識があるように感じます。地球上にウィルスという危険な生物がある限りマスクをしないなんて危険を野放しにしているのと同じという理屈です。
本書で言われているように、全てのリスクのない世の中は素晴らしい世界であるように思ますが、必ず副作用があります。人間の体や精神は非常に良く出来ていて、リスクが周りになくなると、それを前提にした体や精神に適応してくるので、いざ異常事態が降りかかった時の耐性がなくて非常に大きなダメージを受けてしまいます。
外出中つねにマスクをしていると体は余分な免疫にエネルギーを使う事をやめてしまうのと同じです。人間同士も時には大声でケンカしたりする事で酷い言葉にも耐性がつくのです。
何でもそうですが、物事にはバランスが必要でとにかく今は完全無欠なユートピア世界を作るために人間同士がギスギスし過ぎてしまっています。日本でも若者の自殺件数は増加傾向にあるようです。どこの会社でも安心安全な職場環境を追求してパワハラ、セクハラの訴えの乱立、上司との会話を常に録音している部下たち。職場でもうつ病の人になる人がとても増えたように思います。
本書で書かれていることはとても共感できますが、一つ抜けているなと感じた事は、都会への人口集中によるコミュニティーの喪失が要因にあると思います。ヘリコプターペアレンツなんて言葉は読んで初めて知りましたが、日本でも子供が公園で遊んでいる様子を親が片時も目を離さず監視しています。これは少子化で子供がペット化していることもありますが、都会化で親が周りに住んでいる人をほとんど知らないのが大きいんじゃないかと思います。マスクで覆面しているのでなおさら分かりません。昔は子供が一人でウロウロしていても知り合いの誰かがどこかで見ていてくれていました。
日本だけでなくアメリカ、ヨーロッパも含めて、ユートピア世界の追求のさじ加減を真剣に考える時が来たのかもしれません。
2023年1月14日に日本でレビュー済み
次の3つの ”エセ真理” が第1部で提示されています。
・脆弱性:困難な経験は人を弱くする
・感情的決めつけ:常に自分の感情を信じよ
・味方か敵か:人生は善人と悪人の闘いである
この偽物の「真理」が社会にどういう影響を与えているのか、そして子ども、大学生、親の「心理」に
どんな作用を及ぼしているのかを、これでもかと言わんばかりに畳みかけています。
正直なところ、ページ数の多さも相まって、少々めんどくさいと思うところもありましたが、中盤
あたり、私にとっては「不安症とうつ病」「パラノイア的子育て」「自由遊び時間の減少」を記した
章が非常に興味深く、あとは引き込まれるように読み切りました。
最終盤に書かれている箇所からポイントを抽出するなら、本旨の概要は次のようなものです。
〔現象〕アメリカの中産・上流階級の子ども(学生)は過保護になっている
〔原因〕誘拐への恐怖心、一流大学入学を目指す受験競争への不安、自由遊びの減少
そしてその解決策が、冒頭の「エセ真理」とは真逆の「真理」を実行することです。すなわち、
1.かわいい子には旅をさせ、人生の厳しさを体験させる
2.油断すると、自分の思考が最大の敵以上の害となる
→ 真の感情に気づく / マインドフルネス / 確証バイアスを打ち消す
3.善と悪を分断する境界線は、すべての人間の中にある
→ 寛容になる、知的に謙虚になる
この本によく出てくるワードに「安全イズム」(危険を高く見積もりすぎて、どんなリスクも受け容れ
ないこと)があります。それを象徴する文章は次のものです。
今の10代(iGen。Z世代)は身の安全性は高まっているが、精神的には脆弱化している
先に大切なのは「寛容さ」と書きましたが、大人が”完璧” に安全で、潔癖な社会を求める「過保護」
さが、長い目で見ると、危険な状況やトラブルに直面した時の対応力を子どもに学ばせる機会を奪っ
ています。本書に書かれている、17歳になる娘が一人で地下鉄に乗れないという状況が発生している
というのは、ほとんどブラックジョークの世界です。でも、現実に起こっていることです。
自由遊びの時間が減少している状況も看過できません。
遊びを奪われた子どもは、身体的にも社会的にも有能な人間になりにくい、と著者は言います。
” 仕組まれた自由” の中でしか遊ぶことができない子どもに、クリエイティブになることを期待するのは
どう考えても矛盾しています。著者はSNSの使用に危機感をもっており、使用時間の制限を訴えて
います。その論調は行き過ぎている感はありますが、遊びですら、スクリーン上の、スクリーンを
通してのものが大半になってしまうなら、”痛い目” に遭って、自分に対しても他人に対しても”痛み”を
肌身で知ることができなくなるのは、間違いありません。
本書のタイトルは、”アメリカの” ですが、次の文章を読んでどう感じるでしょう。
両親が高学歴で裕福な家庭の子どもには、放課後や週末に友だちとゆったり過ごす時間はなく、
受験戦争に勝つための能力を育成する時間で埋めつくされている
この文章だけ読むなら、日本で起こっている状況そのものです。
『結び より賢い社会へ』では、これは教育と知恵について書いた本だ、で締めくくられています。
いまや「教育」は学生だけに求められる時代ではなく、大人にも「学び」が必要とされています。
であるならば、人生の厳しさを体験するために、チャレンジングなことにもリスクを取って臨み、
バイアスに飲み込まれないように批判的思考をキープし、善悪の二元論に陥ることなく寛容で謙虚な
生き方をすべきなのは、私たち大人なのかもしれません。
本当に考えさせられる本でした。
・脆弱性:困難な経験は人を弱くする
・感情的決めつけ:常に自分の感情を信じよ
・味方か敵か:人生は善人と悪人の闘いである
この偽物の「真理」が社会にどういう影響を与えているのか、そして子ども、大学生、親の「心理」に
どんな作用を及ぼしているのかを、これでもかと言わんばかりに畳みかけています。
正直なところ、ページ数の多さも相まって、少々めんどくさいと思うところもありましたが、中盤
あたり、私にとっては「不安症とうつ病」「パラノイア的子育て」「自由遊び時間の減少」を記した
章が非常に興味深く、あとは引き込まれるように読み切りました。
最終盤に書かれている箇所からポイントを抽出するなら、本旨の概要は次のようなものです。
〔現象〕アメリカの中産・上流階級の子ども(学生)は過保護になっている
〔原因〕誘拐への恐怖心、一流大学入学を目指す受験競争への不安、自由遊びの減少
そしてその解決策が、冒頭の「エセ真理」とは真逆の「真理」を実行することです。すなわち、
1.かわいい子には旅をさせ、人生の厳しさを体験させる
2.油断すると、自分の思考が最大の敵以上の害となる
→ 真の感情に気づく / マインドフルネス / 確証バイアスを打ち消す
3.善と悪を分断する境界線は、すべての人間の中にある
→ 寛容になる、知的に謙虚になる
この本によく出てくるワードに「安全イズム」(危険を高く見積もりすぎて、どんなリスクも受け容れ
ないこと)があります。それを象徴する文章は次のものです。
今の10代(iGen。Z世代)は身の安全性は高まっているが、精神的には脆弱化している
先に大切なのは「寛容さ」と書きましたが、大人が”完璧” に安全で、潔癖な社会を求める「過保護」
さが、長い目で見ると、危険な状況やトラブルに直面した時の対応力を子どもに学ばせる機会を奪っ
ています。本書に書かれている、17歳になる娘が一人で地下鉄に乗れないという状況が発生している
というのは、ほとんどブラックジョークの世界です。でも、現実に起こっていることです。
自由遊びの時間が減少している状況も看過できません。
遊びを奪われた子どもは、身体的にも社会的にも有能な人間になりにくい、と著者は言います。
” 仕組まれた自由” の中でしか遊ぶことができない子どもに、クリエイティブになることを期待するのは
どう考えても矛盾しています。著者はSNSの使用に危機感をもっており、使用時間の制限を訴えて
います。その論調は行き過ぎている感はありますが、遊びですら、スクリーン上の、スクリーンを
通してのものが大半になってしまうなら、”痛い目” に遭って、自分に対しても他人に対しても”痛み”を
肌身で知ることができなくなるのは、間違いありません。
本書のタイトルは、”アメリカの” ですが、次の文章を読んでどう感じるでしょう。
両親が高学歴で裕福な家庭の子どもには、放課後や週末に友だちとゆったり過ごす時間はなく、
受験戦争に勝つための能力を育成する時間で埋めつくされている
この文章だけ読むなら、日本で起こっている状況そのものです。
『結び より賢い社会へ』では、これは教育と知恵について書いた本だ、で締めくくられています。
いまや「教育」は学生だけに求められる時代ではなく、大人にも「学び」が必要とされています。
であるならば、人生の厳しさを体験するために、チャレンジングなことにもリスクを取って臨み、
バイアスに飲み込まれないように批判的思考をキープし、善悪の二元論に陥ることなく寛容で謙虚な
生き方をすべきなのは、私たち大人なのかもしれません。
本当に考えさせられる本でした。
2023年3月6日に日本でレビュー済み
邦題から少し内容を誤解しそうですが、どんなミステリーよりもドキドキします。間違いないです。しかも架空の話じゃないしね(原題 The Coddling of the American Mind)
幼少時代から計画的に教育を施し、子供が辛い思いをしないよう、危ない目にも合わないように細心の注意を払いながら丁寧に子育てしていくと‥‥民主主義が崩壊する!というストーリーがこの一冊に収まっています。
訳も非常に読みやすく、こんなガチガチの本じゃなくてソフトカバーでも良かったですが、人類の行く末に興味がある人ならページをめくる手が止まらないのでは。
中に出てきた本もいくつか探して読んでみるつもりです。
幼少時代から計画的に教育を施し、子供が辛い思いをしないよう、危ない目にも合わないように細心の注意を払いながら丁寧に子育てしていくと‥‥民主主義が崩壊する!というストーリーがこの一冊に収まっています。
訳も非常に読みやすく、こんなガチガチの本じゃなくてソフトカバーでも良かったですが、人類の行く末に興味がある人ならページをめくる手が止まらないのでは。
中に出てきた本もいくつか探して読んでみるつもりです。