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マッドジャーマンズ ドイツ移民物語 単行本(ソフトカバー) – 2017/10/25
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★★★第22回文化庁メデイア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品 ★★★
移民問題に揺れる欧州
ドイツに衝撃を与えた社会派コミック
アフリカからやってきた若者たちは、欧州で何を見、何を感じたのか?
3人のストーリーが描く、移民問題の本質。
推薦 多和田葉子さん(作家)
移民文学については、もう読み飽きたと思うことさえあった。
ところがこのグラフィックノベルはこれまで知らなかった入り口から、私の中にすっと入ってきた。
登場人物ひとりひとりにちゃんと体重があって、顔も身体も美化されていないのに目をひきつける。
*2016年「マックス&モーリッツ賞」最優秀ドイツ語コミック賞受賞作*
●2018年4月22日(日)「毎日新聞」朝刊に書評が掲載されました!
「現代のグローバルな流浪の物語である。
総論は数字で伝えられるが、一人一人の人生は陰惨に満ち、涙の跡を残している。」
(評者:池澤夏樹さん)
●2018年2月
第四回日本翻訳大賞 二次選考対象作品にノミネート!
●2017年11月26日(日)「読売新聞」朝刊に書評が掲載されました!
「思いがけない観点から我々の世界像を描きなおしてくれる稀有な本だと思う。
そのエモーションの強さにおいても、まぎれもなく一遍の文学作品である。」
(評者:旦啓介さん 作家・翻訳家・明治大教授)
●2017年11月、共同通信社より書評が配信されました!
「しかし、ここに描かれているのは、遠い欧州、移民や難民たちだけの問題、というわけでは決してない。
これは、「結びつきも、錨もなく、文化のはざまで、ゆらめく」、自分の国で「よそ者」にならざるをえない、
そんなひとりひとりの話なのだ。」(評者:小林エリカさん 作家・漫画家)
「福島民友新聞」(11月25日)「北國新聞」「高知新聞」「熊本日日新聞」(11月26日)など続々掲載。
移民問題に揺れる欧州
ドイツに衝撃を与えた社会派コミック
アフリカからやってきた若者たちは、欧州で何を見、何を感じたのか?
3人のストーリーが描く、移民問題の本質。
推薦 多和田葉子さん(作家)
移民文学については、もう読み飽きたと思うことさえあった。
ところがこのグラフィックノベルはこれまで知らなかった入り口から、私の中にすっと入ってきた。
登場人物ひとりひとりにちゃんと体重があって、顔も身体も美化されていないのに目をひきつける。
*2016年「マックス&モーリッツ賞」最優秀ドイツ語コミック賞受賞作*
●2018年4月22日(日)「毎日新聞」朝刊に書評が掲載されました!
「現代のグローバルな流浪の物語である。
総論は数字で伝えられるが、一人一人の人生は陰惨に満ち、涙の跡を残している。」
(評者:池澤夏樹さん)
●2018年2月
第四回日本翻訳大賞 二次選考対象作品にノミネート!
●2017年11月26日(日)「読売新聞」朝刊に書評が掲載されました!
「思いがけない観点から我々の世界像を描きなおしてくれる稀有な本だと思う。
そのエモーションの強さにおいても、まぎれもなく一遍の文学作品である。」
(評者:旦啓介さん 作家・翻訳家・明治大教授)
●2017年11月、共同通信社より書評が配信されました!
「しかし、ここに描かれているのは、遠い欧州、移民や難民たちだけの問題、というわけでは決してない。
これは、「結びつきも、錨もなく、文化のはざまで、ゆらめく」、自分の国で「よそ者」にならざるをえない、
そんなひとりひとりの話なのだ。」(評者:小林エリカさん 作家・漫画家)
「福島民友新聞」(11月25日)「北國新聞」「高知新聞」「熊本日日新聞」(11月26日)など続々掲載。
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社花伝社
- 発売日2017/10/25
- 寸法15 x 2.1 x 19.8 cm
- ISBN-10476340833X
- ISBN-13978-4763408334
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商品の説明
出版社からのコメント
【推薦】 多和田葉子さん
「わたしはこれまで少なからず東ドイツなど社会主義圏を舞台にした物語を読んできた。
アフリカ文学やアメリカ黒人文学を読んで近しさを感じることも少なからずあった。
移民文学については、もう読み飽きたと思うことさえあった。
ところがこのグラフィックノベルはこれまで知らなかった入り口から、私の中にすっと入ってきた。
登場人物ひとりひとりにちゃんと体重があって、顔も身体も美化されていないのに目をひきつける。
社会主義の歴史は個人的な記憶のディテールでできているんだなと思う。
いつまでも同じページに留まりたくなるような愛おしい線の描く人間や事物。
誇張のない、シンプルで驚きに満ちたアイデアが至るところに満ちていて、ページをめくるのが楽しかった。」
*2016年「マックス&モーリッツ賞」最優秀ドイツ語コミック賞受賞作*
ヨーロッパで大絶賛の話題作を、2色刷りカラーでお届けします。
「わたしはこれまで少なからず東ドイツなど社会主義圏を舞台にした物語を読んできた。
アフリカ文学やアメリカ黒人文学を読んで近しさを感じることも少なからずあった。
移民文学については、もう読み飽きたと思うことさえあった。
ところがこのグラフィックノベルはこれまで知らなかった入り口から、私の中にすっと入ってきた。
登場人物ひとりひとりにちゃんと体重があって、顔も身体も美化されていないのに目をひきつける。
社会主義の歴史は個人的な記憶のディテールでできているんだなと思う。
いつまでも同じページに留まりたくなるような愛おしい線の描く人間や事物。
誇張のない、シンプルで驚きに満ちたアイデアが至るところに満ちていて、ページをめくるのが楽しかった。」
*2016年「マックス&モーリッツ賞」最優秀ドイツ語コミック賞受賞作*
ヨーロッパで大絶賛の話題作を、2色刷りカラーでお届けします。
著者について
作者
ビルギット・ヴァイエ(Birgit Weyhe)
1969年ミュンヘン生まれ。幼少期をウガンダとケニアで過ごす。ドイツに帰国後、コンスタンツとハンブルクで文学と歴史を専攻し、1997年にマギスター(旧修士号)を取得。2002年からハンブルグ大学応用科学科デザイン学部でイラストレーションを学び、2009年に学位取得。現在はフリーランスのイラストレーター、漫画家としてハンブルクに暮らす。
本作で2016年マックス&モーリッツ賞最優秀ドイツ語コミック賞、ならびに2015年ベルトルト・ライビンガー財団による第1回ドイツ語コミック賞を受賞した。他の作品に、Ich weiß (2008)やReigen(2012)、Im Himmel ist Jahrmarkt (2013)などがある。
訳者
山口侑紀(やまぐち・ゆうき)
一橋大学社会学部在学中にハイデルベルク大学哲学部に派遣留学。一橋大学大学院言語社会研究科修士課程修了。
ビルギット・ヴァイエ(Birgit Weyhe)
1969年ミュンヘン生まれ。幼少期をウガンダとケニアで過ごす。ドイツに帰国後、コンスタンツとハンブルクで文学と歴史を専攻し、1997年にマギスター(旧修士号)を取得。2002年からハンブルグ大学応用科学科デザイン学部でイラストレーションを学び、2009年に学位取得。現在はフリーランスのイラストレーター、漫画家としてハンブルクに暮らす。
本作で2016年マックス&モーリッツ賞最優秀ドイツ語コミック賞、ならびに2015年ベルトルト・ライビンガー財団による第1回ドイツ語コミック賞を受賞した。他の作品に、Ich weiß (2008)やReigen(2012)、Im Himmel ist Jahrmarkt (2013)などがある。
訳者
山口侑紀(やまぐち・ゆうき)
一橋大学社会学部在学中にハイデルベルク大学哲学部に派遣留学。一橋大学大学院言語社会研究科修士課程修了。
登録情報
- 出版社 : 花伝社 (2017/10/25)
- 発売日 : 2017/10/25
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 240ページ
- ISBN-10 : 476340833X
- ISBN-13 : 978-4763408334
- 寸法 : 15 x 2.1 x 19.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 358,972位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,586位外交・国際関係 (本)
- - 97,385位文学・評論 (本)
- - 201,962位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年11月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
移民も人間。そして、最初からひどい人生を選ぶ人はいない。人は人なのだなと。そして移民になるという選択を迫られる状況は、日本人にとってももはや他人事ではなくなってきている。
2022年10月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白くて一気に読んでしまった。
語りはシンプルで、イラストはメッセージ性が高く、多くが伝わってくる。
豊かな国では移民を受け入れる視点から捉えがちだが、移民の側から語られる祖国事情や心の景色を描いた本書は学ぶ点が多い。
良い本に出会えた。ドイツ好きで良かった。
電子版があれば尚良かった。
語りはシンプルで、イラストはメッセージ性が高く、多くが伝わってくる。
豊かな国では移民を受け入れる視点から捉えがちだが、移民の側から語られる祖国事情や心の景色を描いた本書は学ぶ点が多い。
良い本に出会えた。ドイツ好きで良かった。
電子版があれば尚良かった。
2018年3月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
なかなかに衝撃的な内容で、冷戦と東西ドイツ統一に巻き込まれた、アフリカの旧社会主義国からの移民がたどった人生を幾つか紹介する内容。一読して損はない。
2018年1月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私にとっては何もなじみもない国、言葉、地域の話だった。
帯を読んだだけでビリッとしてすぐにアマゾンで注文した。
日本にいて、あまりほかの言語ができず、それでもこのままでいいのか?と日々感じ
わからないことばかりで、歯がゆく、何か半透明のビニールに覆われているような気持がしているような人には
こういった本が歯がゆさの解消に一つ手助けになるのかもしれない。
移民ということ、それ自体を少し知ることができる。そこからまた何か知りたいことに出会い問いに出会える。
どこか遠いところに移動して、生きていくこと。自分の選択。そこでの人との出会いについて。
コミックなのですぐに読み終わってしまうが、読んだ内容の重さや情報量が余りにも大きくて
その読んでいた時間の手触りとちぐはぐで、しばらくぼんやりしてしまった。
数日自分の中に穴が開いたように感じ、ごうごうとずっと音がしていた。
翻訳し、出版してくれた、日本語版に関わったすべての人に感謝したい。
この作品を読めてよかったです。ありがとう。
帯を読んだだけでビリッとしてすぐにアマゾンで注文した。
日本にいて、あまりほかの言語ができず、それでもこのままでいいのか?と日々感じ
わからないことばかりで、歯がゆく、何か半透明のビニールに覆われているような気持がしているような人には
こういった本が歯がゆさの解消に一つ手助けになるのかもしれない。
移民ということ、それ自体を少し知ることができる。そこからまた何か知りたいことに出会い問いに出会える。
どこか遠いところに移動して、生きていくこと。自分の選択。そこでの人との出会いについて。
コミックなのですぐに読み終わってしまうが、読んだ内容の重さや情報量が余りにも大きくて
その読んでいた時間の手触りとちぐはぐで、しばらくぼんやりしてしまった。
数日自分の中に穴が開いたように感じ、ごうごうとずっと音がしていた。
翻訳し、出版してくれた、日本語版に関わったすべての人に感謝したい。
この作品を読めてよかったです。ありがとう。
2019年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても感情移入しやすい不思議な描写でいっぱいでした。
何が正しくて、何が正義かわからないような状況の中、三人の人がそれぞれの信じる正義に基づき力の限り生き続ける姿を見て、涙が出ました。。。
特に、最後のブラジルのエピソードを見て、「あ、祖国を出て海外で暮らすってこういうことなんだ」と改めて考えさせられました。
何が正しくて、何が正義かわからないような状況の中、三人の人がそれぞれの信じる正義に基づき力の限り生き続ける姿を見て、涙が出ました。。。
特に、最後のブラジルのエピソードを見て、「あ、祖国を出て海外で暮らすってこういうことなんだ」と改めて考えさせられました。
2017年11月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「東西ドイツ統一後、外国人排斥運動による初の犠牲者はモザンビーク人の青年であったと言われている」(解説)
ポルトガルから独立して社会主義国になったモザンビークは、同じく社会主義国であった東ドイツと1979年に協定を結び、契約労働者を約2万人送り込んだ。
彼らは新天地を求めて東ドイツに渡ったものの、モザンビークであらかじめ聞いていた教育や仕事の内容とは随分異なり、最低限の語学以外にろくな教育も受けさせてもらえず、仕事の選択肢もなく、向上での単純労働に言われるがままに従事した。さらに給与の半分以上が天引きされ、それがモザンビークに帰国する時に還付されるという説明も反故にされることになる。生活は職員寮で厳しく管理され、街では露骨に差別され、女性は妊娠すれば帰国させられる。結局、東西ドイツが統一した後はトルコ人労働者が西ドイツにいたので帰国せざるを得なくなる。
西ドイツの労働者の獲得のため、天引きされた給与が送られたモザンビーク社会主義政府のために、両国に騙された彼らマッドジャーマンズは数奇な運命を辿る。
本書に登場する三人のうち二人は、帰国後も故郷に居場所を見つけることができない(もちろん天引きされた給与は返還されない)。だが残りの一人はたくましくドイツの白人社会に適応し、医師の職を得る。
「思い出は、盛りのついたメス犬のようなもの」「私の記憶は透きとおった湖」「思い出は、ウニのようなもの」
各々が自分の記憶を語りはじめるプロローグは作者の創作かインタビューの中で聞かれた言葉なのかはわからないが、この物語に輪郭を与える。政治の歴史がどうあろうが、記憶はどこまでも個人的なものだ。輝かしい未来などもう存在しないと気づいた人びとにとって、記憶とは何なのか。記憶が人生を豊かにするのだろうか。あるいは記憶の苦しさがどこまで人を追い詰めるのか。それでも人は記憶とともに生きていくしかない。
三人を素朴で豊かに描く絵の魅力も特筆すべきで、このタッチによって国家の歴史に翻弄され多くを失いながらも記憶だけは堆積しつづける残酷さを隣人として共感も込めて伝えることに成功している。
移民への忌避感から英国はEUを離脱し、そのEU各国も移民排斥運動はやまない。アメリカでは国境に壁を建てようとしている。朝鮮半島は暴発寸前だ。賛否の前に、私たち日本人は移民のリアルを知らない。持たざるものが国境を超えることの困難さを私たちはもう少し学んでおくべきだろう。
ポルトガルから独立して社会主義国になったモザンビークは、同じく社会主義国であった東ドイツと1979年に協定を結び、契約労働者を約2万人送り込んだ。
彼らは新天地を求めて東ドイツに渡ったものの、モザンビークであらかじめ聞いていた教育や仕事の内容とは随分異なり、最低限の語学以外にろくな教育も受けさせてもらえず、仕事の選択肢もなく、向上での単純労働に言われるがままに従事した。さらに給与の半分以上が天引きされ、それがモザンビークに帰国する時に還付されるという説明も反故にされることになる。生活は職員寮で厳しく管理され、街では露骨に差別され、女性は妊娠すれば帰国させられる。結局、東西ドイツが統一した後はトルコ人労働者が西ドイツにいたので帰国せざるを得なくなる。
西ドイツの労働者の獲得のため、天引きされた給与が送られたモザンビーク社会主義政府のために、両国に騙された彼らマッドジャーマンズは数奇な運命を辿る。
本書に登場する三人のうち二人は、帰国後も故郷に居場所を見つけることができない(もちろん天引きされた給与は返還されない)。だが残りの一人はたくましくドイツの白人社会に適応し、医師の職を得る。
「思い出は、盛りのついたメス犬のようなもの」「私の記憶は透きとおった湖」「思い出は、ウニのようなもの」
各々が自分の記憶を語りはじめるプロローグは作者の創作かインタビューの中で聞かれた言葉なのかはわからないが、この物語に輪郭を与える。政治の歴史がどうあろうが、記憶はどこまでも個人的なものだ。輝かしい未来などもう存在しないと気づいた人びとにとって、記憶とは何なのか。記憶が人生を豊かにするのだろうか。あるいは記憶の苦しさがどこまで人を追い詰めるのか。それでも人は記憶とともに生きていくしかない。
三人を素朴で豊かに描く絵の魅力も特筆すべきで、このタッチによって国家の歴史に翻弄され多くを失いながらも記憶だけは堆積しつづける残酷さを隣人として共感も込めて伝えることに成功している。
移民への忌避感から英国はEUを離脱し、そのEU各国も移民排斥運動はやまない。アメリカでは国境に壁を建てようとしている。朝鮮半島は暴発寸前だ。賛否の前に、私たち日本人は移民のリアルを知らない。持たざるものが国境を超えることの困難さを私たちはもう少し学んでおくべきだろう。
2019年3月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
絵柄がアフリカンアートのようで、芸術作品としても楽しめます。内容も濃く、一文一文噛みしめるように読みました。表情や描写の表現力が非凡で、彼らの悲しみや悔しさがひしひしと伝わってきました。色々と考えさせられます。何度でも読み返したいです。
2018年2月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルから、2015年以降の難民問題を描いているのかと誤解して購入。
実際は、東ドイツ時代にアフリカから来た移民(というか外国人労働者)の実話にもとづく物語。
アフリカの民芸品のようなエキゾチックなイラストが印象深く、また、まったく知らなかった共産主義国の歴史を知れて、大きな拾い物をしたと満足している。
実際は、東ドイツ時代にアフリカから来た移民(というか外国人労働者)の実話にもとづく物語。
アフリカの民芸品のようなエキゾチックなイラストが印象深く、また、まったく知らなかった共産主義国の歴史を知れて、大きな拾い物をしたと満足している。