職場でASDと言われた人や、その可能性が高い人がいます。正直、その人たちの対応やコミュニケーションには周りの同僚も含めて苦労しています。
それでも、近年そうした人々が職場で増えているように感じ、上手く関わっていかなくてはいけないのではという思いがありました。
そこで目にしたのがこの本でした。「方言が話せない理由」となっている特徴が分かれば、ASD傾向がある人との関わり方も少しはわかるのではないかと思い購入しました。
読んでみると、全部言わないと伝わらない、逆に全部話して来るので何が言いたいのか分かりづらい、曖昧な表現が伝わらない、「ありがとう」や「すみません」の挨拶が軽く見える、コミュニケーションが苦手、といった違和感の理由が少し紐解けた気がしました。
研究はさりげない噂から始まり、アンケート調査や筆者の様々な方と関わった経験などから、ASDの特性、言葉や仕草の持つ社会的機能といったところまで考察を進めています。
単なる福祉、教育、言語学の分野だけでなく、心理学、社会学、コミュニケーション研究、といった多様な分野で読まれて良い本だと思います。
また、身近な話題から学術の分野に広げていき、出てきた疑問に次々と対応していくという研究の姿は学生にも良い見本になるのではないでしょうか。
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自閉症は津軽弁を話さない 自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く 単行本 – 2017/4/8
松本 敏治
(著)
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自閉症児者が方言をしゃべらないというのは噂なのか、それとも真実なのか。発達障害、方言、社会的機能と多角的な視点から挑んだ、著者10年にわたる研究成果の書き下ろし。
【目次】
発 端
第1章 自閉症は津軽弁をしゃべんねっきゃ
第2章 北東北調査
第3章 全国調査
第4章 方言とは
第5章 解釈仮説の検証
第6章 方言の社会的機能説
第7章 ASD幼児の方言使用
第8章 ASDの言語的特徴と原因論
第9章 家族の真似とテレビの真似
第10章 ことばと社会的認知の関係
第11章 かず君の場合
第12章 社会的機能仮説再考
第13章 方言を話すASD
第14章 「行きます」
第15章 コミュニケーションと意図
おわりに
[著者略歴]※初版刊行時のものです
松本敏治(まつもと・としはる)
博士(教育学)。特別支援教育士スーパーバイザー、臨床発達心理士。
1987年、北海道大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。1999年、博士(教育学)(北海道大学)。1987~1989年、稚内北星学園短期大学講師。1989~1991年、同助教授。1991~2000年、室蘭工業大学助教授。2000~2003年、弘前大学助教授。2003~2016年9月、弘前大学教授。2011~2014年、弘前大学教育学部附属特別支援学校長。2014~2016年9月、弘前大学教育学部附属特別支援教育センター長。2016年10月~、教育心理支援教室・研究所「ガジュマルつがる」代表。長年、発達障害児者への教育相談・支援活動を行う。
【目次】
発 端
第1章 自閉症は津軽弁をしゃべんねっきゃ
第2章 北東北調査
第3章 全国調査
第4章 方言とは
第5章 解釈仮説の検証
第6章 方言の社会的機能説
第7章 ASD幼児の方言使用
第8章 ASDの言語的特徴と原因論
第9章 家族の真似とテレビの真似
第10章 ことばと社会的認知の関係
第11章 かず君の場合
第12章 社会的機能仮説再考
第13章 方言を話すASD
第14章 「行きます」
第15章 コミュニケーションと意図
おわりに
[著者略歴]※初版刊行時のものです
松本敏治(まつもと・としはる)
博士(教育学)。特別支援教育士スーパーバイザー、臨床発達心理士。
1987年、北海道大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。1999年、博士(教育学)(北海道大学)。1987~1989年、稚内北星学園短期大学講師。1989~1991年、同助教授。1991~2000年、室蘭工業大学助教授。2000~2003年、弘前大学助教授。2003~2016年9月、弘前大学教授。2011~2014年、弘前大学教育学部附属特別支援学校長。2014~2016年9月、弘前大学教育学部附属特別支援教育センター長。2016年10月~、教育心理支援教室・研究所「ガジュマルつがる」代表。長年、発達障害児者への教育相談・支援活動を行う。
- 本の長さ264ページ
- 言語日本語
- 出版社福村出版
- 発売日2017/4/8
- 寸法13 x 1.7 x 18.8 cm
- ISBN-104571420633
- ISBN-13978-4571420634
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- ISBN-10 : 4571420633
- ISBN-13 : 978-4571420634
- 寸法 : 13 x 1.7 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 306,290位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2024年3月17日に日本でレビュー済み
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2024年2月21日に日本でレビュー済み
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発達障害の中でもASD(自閉症スペクトラム)に着目した本書。非常に勉強になった。相手の意図を読み取る、相手に聞いて調整するのが難しく、自分目線になりがちだということが良くわかった。相手のことを気遣えない考えてないということではなく、自分目線で考えすぎてしまうことがASDの肝心な部分だと理解できた。
2024年3月3日に日本でレビュー済み
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壮大な研究になるんだなと。堅い文体ではないので、楽しく読めます。
2021年9月26日に日本でレビュー済み
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妹が方言を話さないので、なぜかと長く疑問を抱いてきた。長じて自閉症だったことが判明しても、自閉症と方言の関係が分からず、まさに願っていた本書を知り、いちもにもなく購入。
しかし、冒頭から、「読み物(論文ではなく)」としてはまったくウンザリするほどのアンケート結果の羅列で、統計学の本かと思えるほど細かな分析が続いている。「続いている」と書いたのは、そこで読むのを中断しているからだ。
ひと言で言うと、そこまでは「専門家」あるいは「研究者」向けの本である。上記タイトルの意味はそういうことです。
しかし、冒頭から、「読み物(論文ではなく)」としてはまったくウンザリするほどのアンケート結果の羅列で、統計学の本かと思えるほど細かな分析が続いている。「続いている」と書いたのは、そこで読むのを中断しているからだ。
ひと言で言うと、そこまでは「専門家」あるいは「研究者」向けの本である。上記タイトルの意味はそういうことです。
2021年4月30日に日本でレビュー済み
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問題を発見し、それに迫っていく過程が面白い。現場の常識を、学者が正面から捉えるとどうなるか、という感じ。ただ、最終的にアプローチが「白黒つけるのは無理、だから、これをいえたらよしとしよう」という変な妥協点に着地してしまっている。そこからは、ちょっと弁解じみた文章が続く。面白いのは前半。
2021年12月23日に日本でレビュー済み
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何というか、別次元というか・・・。
何が特に面白かったかと言うと、その問いかけに対し、例えば「別に、特になし」と言うとき、そのロジックは、ASD的な特徴を含んでいるということだ。そのことについて、僕はこの本に出会うまで、無知だった。つまり、『この本が面白いかどうか?』という〈問題〉に対して、とにかく本の内容の理解の問題だ(とりわけ、読解力の問題だ)と、本気で信じていた。しかし、この本によれば、論理的には、じゃあ、何がその『読解力』をもたらしているのか?という前提については、ふつう社会では言われていない(=社会では所与になってる)というのだ。以上は、あくまでも私の読みですが、本気の震撼を覚えた!!('21/1/1 修正)
何が特に面白かったかと言うと、その問いかけに対し、例えば「別に、特になし」と言うとき、そのロジックは、ASD的な特徴を含んでいるということだ。そのことについて、僕はこの本に出会うまで、無知だった。つまり、『この本が面白いかどうか?』という〈問題〉に対して、とにかく本の内容の理解の問題だ(とりわけ、読解力の問題だ)と、本気で信じていた。しかし、この本によれば、論理的には、じゃあ、何がその『読解力』をもたらしているのか?という前提については、ふつう社会では言われていない(=社会では所与になってる)というのだ。以上は、あくまでも私の読みですが、本気の震撼を覚えた!!('21/1/1 修正)
2020年10月31日に日本でレビュー済み
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妻が漏らしたほんの一言から、ASDの人は津軽弁を話さない傾向がある、という有意なデータを集め学会で発表すると、全国ではどうよ?とう声が。そこで、データ集めは全国に広がっていき、更に方言とはなにか? 共通語とは何か? という心理学から離れた定義が必要になり、更に人は無意識に共通語と方言を使い分けているが、どういう場合か? そもそもコミュニケーションが成り立つとは、どいういうことか? という会話の核心部分に迫っていきます。
一つ仮説ができ解決したと思えても、現実に起こっていること比べると仮説に穴がある。そこで仮説を立て直して、データを集め直す。その結果更に疑問が湧き・・、と研究の面白さを読者が追体験できるようなすばらしい構成になっています。
可能な限り、バイアスを排除し、データの集め方等も詳しく説明している所は研究者としての良心を感じます。
ところで、この本を激烈に批判し更に「疑似科学」の類と断じている人がおります。これほど多くの研究者が関わり、いくども学会で発表し、全国レベルでデータをとって、論理的に丁寧に仮説を論じているのに「疑似科学」と思うとは、あまりの偏狭さに心配になりますね。
ほとんどの疑似科学は、①一人あるいは単一機関のみで研究をし、②学会に発表することもなく、③一般の人間を対象にした本やネットで定説を覆すような研究結果を発表し、④内容は有名な論文の一部のみを抜粋しての勝手な解釈をし、ソース不明のデータで説明を加え、⑤しかも研究の結果によって金儲けできる、という条件に当てはまります。①~⑤すべて当てはまれば、ほぼ疑似科学と言って間違いありません。
この本が「疑似科学」の類なのかどうか、読んで自分で判断してください。
一つ仮説ができ解決したと思えても、現実に起こっていること比べると仮説に穴がある。そこで仮説を立て直して、データを集め直す。その結果更に疑問が湧き・・、と研究の面白さを読者が追体験できるようなすばらしい構成になっています。
可能な限り、バイアスを排除し、データの集め方等も詳しく説明している所は研究者としての良心を感じます。
ところで、この本を激烈に批判し更に「疑似科学」の類と断じている人がおります。これほど多くの研究者が関わり、いくども学会で発表し、全国レベルでデータをとって、論理的に丁寧に仮説を論じているのに「疑似科学」と思うとは、あまりの偏狭さに心配になりますね。
ほとんどの疑似科学は、①一人あるいは単一機関のみで研究をし、②学会に発表することもなく、③一般の人間を対象にした本やネットで定説を覆すような研究結果を発表し、④内容は有名な論文の一部のみを抜粋しての勝手な解釈をし、ソース不明のデータで説明を加え、⑤しかも研究の結果によって金儲けできる、という条件に当てはまります。①~⑤すべて当てはまれば、ほぼ疑似科学と言って間違いありません。
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