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国際秩序 単行本 – 2016/6/1
ヘンリー キッシンジャー
(著),
伏見 威蕃
(翻訳)
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近代国際法の元となったのは、三十年戦争の講和条約であるヴェストファーレン条約。これが結ばれたのが1648年のこと。この新しい条約によって、「ヨーロッパにおける秩序」が形成された。それ以降、大きな戦争が起きるたびに、「地域における秩序」は確立されてきた。しかし、結局のところ、適用範囲が広がれば、「秩序」の考え方を変えてきたのがこれまでの歴史である。
冷戦時代の枠組みは、アメリカ、ヨーロッパ先進国、ソ連といった限られた地域の国々が参加して作られた制度であり、地球上のその他の地域は初めから除外されていた。しかし、冷戦終結後、中国が台頭し、中東諸国がオイルマネーでさらに潤い、ブラジル、ベトナム、インドといった新興国が発言力を強め、アフリカ諸国もこれまで以上に国際社会でプレゼンスを高めている。ISや中国は、現在の国際秩序に真っ向から異議を唱えている。
この「真にグローバル化した」国際環境において、どのような「国際秩序」が作られるべきか? いま最もホットな話題に、キッシンジャーが挑む。
序章 世界秩序という問題
第1章 ヨーロッパ――多元主義的な国際秩序
第2章 ヨーロッパのバランス・オブ・パワー・システムと、その終焉
第3章 イスラム主義と中東――無秩序の世界
第4章 アメリカとイラン――秩序への取り組みの違い
第5章 アジアの多様性
第6章 アジアの秩序に向けて――対決か協調か?
第7章 「すべての人類のために行動する」――アメリカとその秩序の概念
第8章 アメリカ――矛盾をはらんだ超大国
第9章 テクノロジー、均衡、人道的良心
結論 私たちの時代の世界秩序は?
冷戦時代の枠組みは、アメリカ、ヨーロッパ先進国、ソ連といった限られた地域の国々が参加して作られた制度であり、地球上のその他の地域は初めから除外されていた。しかし、冷戦終結後、中国が台頭し、中東諸国がオイルマネーでさらに潤い、ブラジル、ベトナム、インドといった新興国が発言力を強め、アフリカ諸国もこれまで以上に国際社会でプレゼンスを高めている。ISや中国は、現在の国際秩序に真っ向から異議を唱えている。
この「真にグローバル化した」国際環境において、どのような「国際秩序」が作られるべきか? いま最もホットな話題に、キッシンジャーが挑む。
序章 世界秩序という問題
第1章 ヨーロッパ――多元主義的な国際秩序
第2章 ヨーロッパのバランス・オブ・パワー・システムと、その終焉
第3章 イスラム主義と中東――無秩序の世界
第4章 アメリカとイラン――秩序への取り組みの違い
第5章 アジアの多様性
第6章 アジアの秩序に向けて――対決か協調か?
第7章 「すべての人類のために行動する」――アメリカとその秩序の概念
第8章 アメリカ――矛盾をはらんだ超大国
第9章 テクノロジー、均衡、人道的良心
結論 私たちの時代の世界秩序は?
- 本の長さ477ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
- 発売日2016/6/1
- 寸法13.7 x 3 x 19.5 cm
- ISBN-104532169763
- ISBN-13978-4532169763
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商品の説明
著者について
ヘンリー・キッシンジャー
元アメリカ国務長官、国際政治学者。キッシンジャー・アソシエイツ会長
1923年生まれ。ドイツ出身。ナチスの迫害を逃れて米国に亡命。第二次世界大戦では米陸軍に所属し、ヨーロッパ戦線で戦った。復員後にハーバード大学に進学。68年にはニクソン政権の国家安全保障問題担当大統領補佐官に就任。フォード政権では国務長官を務める。ベトナム和平を実現したパリ協定の締結によって、73年ノーベル平和賞受賞。
元アメリカ国務長官、国際政治学者。キッシンジャー・アソシエイツ会長
1923年生まれ。ドイツ出身。ナチスの迫害を逃れて米国に亡命。第二次世界大戦では米陸軍に所属し、ヨーロッパ戦線で戦った。復員後にハーバード大学に進学。68年にはニクソン政権の国家安全保障問題担当大統領補佐官に就任。フォード政権では国務長官を務める。ベトナム和平を実現したパリ協定の締結によって、73年ノーベル平和賞受賞。
登録情報
- 出版社 : 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版; New版 (2016/6/1)
- 発売日 : 2016/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 477ページ
- ISBN-10 : 4532169763
- ISBN-13 : 978-4532169763
- 寸法 : 13.7 x 3 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 209,339位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 875位国際政治情勢
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年8月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
キッシンジャーは、講演がそのまま本にできるくらい緻密な頭脳の持ち主たという。この翻訳は、その雰囲気をよく伝えている。まわりくどく、直截でない外交官らしい表現をよく伝えている。それが理解できていないひとびとが、訳を批判しているのは、笑止千万である。自分の浅学を露呈しているからだ。さて内容だが、やはり訳者のいうとおり必読の書だろう。佐藤優や池上さんの本もよいが、新書版で浅いからね。さあ読みはじめよう。
2020年8月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
キッシンジャーは、アメリカのニクソン政権・フォード政権期に国家安全保障問題担当大統領補佐官、国務長官を務めた実務家であり、且つ90歳を超えた現在もシンクタンクにてアメリカの外交政策に強い影響力を持つ頭脳派の人物である。
キッシンジャーについては所謂「ユダヤ陰謀論」界隈で悪名高く語られることがあるが、しかしそれらは大抵、彼がユダヤ人であることと、影響力を行使した2,3のエピソードを禍々しく表現したものを根拠に語る、浅い決めつけばかりで、彼の実績の検証や著作を1冊も読んだことのないような人達が悪人を作り出そうとしているようなものだ。
気にせず、彼の功績と叡智を存分に味わう方が遥かに価値的だと思う。
さて本著は、所謂「ウェストファリア体制」という国際秩序を1つの基準として、世界各地域における近代以降の政治史を俯瞰し、今後の国際秩序のあり方とその実現への営みを展望する、という内容である。
「ウェストファリア体制」はヨーロッパに凄惨な混乱と破壊をもたらした「三十年戦争(1618〜1648)」終結時に締結された「ウェストファリア条約」の精神に起源を持つ国際秩序の理念である。
具体的には、戦争の回避を目的に、勢力均衡をベースに主権国家の並存を是とするものだ。
一般に社会科学は自然科学と異なり、「シンプルな理論やモデルはほぼ100%現実に対して暴論である」という皮肉がある世界。
従って社会科学における理論やモデルは、現実を正確に説明するものでは些かもないが、現実の特徴を捉える際の物差しとして役割を果たすことができる。
ここでは、理念としての「ウェストファリア体制」から現実の各地域がどういう点でどの程度逸脱しているかを捉えることで、同一の基準により各地域の特徴が浮き彫りにされる。
理念としての「ウェストファリア体制」なる概念は、こうして役割を果たすことになる。
本著では、「ウェストファリア体制」という基準で世界の各地域の政治史の特徴を捉える試みが丁寧になされる。
本著の至る所に詳述される具体的な史実そのものに価値があり、そこに見られる特徴の背景を追うことで原因を把握することもできる。
特に後者は、今後の国際秩序を展望するに当たり決して無視することのできない前提知識を提供してくれるものだろう。
本著の概観では、地政学上の覇権国家がイギリスであった時代には、戦争回避という、やや相対的に消極的な理由から「ウェストファリア体制」の維持が目指された。
しかしヨーロッパは結局2度の世界大戦を経験する。
イギリスに代わり覇権国家となったアメリカは、大戦回避のみならず、積極的に自由市場と民主主義を世界に行き渡らせることで世界を単一の国際秩序に組み込んでいく取り組みを合わせ持つ性格のものへと発展させた。
キッシンジャーは、「ウェストファリア体制」という国際秩序を積極的に世界に展開するならば、アメリカは「体制の正統性」と「力の均衡に対する戦略」を示すことが求められると指摘する。
21世紀以降、確かにアメリカの外交は中東政策を代表に失敗尽くしで、経済力も相対的に低下した。
しかし圧倒的軍事力を有する点には大きな変化はなく、力の均衡に対する戦略を展開可能なのは未だアメリカ1国でもあるのもまた事実である。
問題は、アメリカが今後、ウェストファリア的勢力均衡世界の展開に正統性を与えられるか。
これが叶わなければ、国際社会は益々今後の方向性に対するコンセンサスを失い、21世紀は混沌の時代となるだろうと、キッシンジャーは見る。
また、経済的なグローバリゼーションや、ITによる世界のネットワーク化は、国際秩序の諸条件を変化させるファクターではあるも、国際秩序の目指すべき方向性やその正統性は、それらからは生まれないともキッシンジャーは見る。
「アメリカ的」な発想に基づいて世界を論じた著作と感じられるかもしれない。
しかし、現実に世界に圧倒的な影響力を行使し、今後もし得る国家である点から、やはりアメリカの考えを知ることは国際秩序を語る上で欠かせないのではないか。
「アメリカニズム」に凝り固まり世界の多様性に目が行かないことと、「アンチ・アメリカ」に凝り固まり大局に目が行かないこととは、どちらが視野狭窄か。
安直なアイデンティティ・ポリティクス論者は良く考えてみるべきだろう。
キッシンジャーについては所謂「ユダヤ陰謀論」界隈で悪名高く語られることがあるが、しかしそれらは大抵、彼がユダヤ人であることと、影響力を行使した2,3のエピソードを禍々しく表現したものを根拠に語る、浅い決めつけばかりで、彼の実績の検証や著作を1冊も読んだことのないような人達が悪人を作り出そうとしているようなものだ。
気にせず、彼の功績と叡智を存分に味わう方が遥かに価値的だと思う。
さて本著は、所謂「ウェストファリア体制」という国際秩序を1つの基準として、世界各地域における近代以降の政治史を俯瞰し、今後の国際秩序のあり方とその実現への営みを展望する、という内容である。
「ウェストファリア体制」はヨーロッパに凄惨な混乱と破壊をもたらした「三十年戦争(1618〜1648)」終結時に締結された「ウェストファリア条約」の精神に起源を持つ国際秩序の理念である。
具体的には、戦争の回避を目的に、勢力均衡をベースに主権国家の並存を是とするものだ。
一般に社会科学は自然科学と異なり、「シンプルな理論やモデルはほぼ100%現実に対して暴論である」という皮肉がある世界。
従って社会科学における理論やモデルは、現実を正確に説明するものでは些かもないが、現実の特徴を捉える際の物差しとして役割を果たすことができる。
ここでは、理念としての「ウェストファリア体制」から現実の各地域がどういう点でどの程度逸脱しているかを捉えることで、同一の基準により各地域の特徴が浮き彫りにされる。
理念としての「ウェストファリア体制」なる概念は、こうして役割を果たすことになる。
本著では、「ウェストファリア体制」という基準で世界の各地域の政治史の特徴を捉える試みが丁寧になされる。
本著の至る所に詳述される具体的な史実そのものに価値があり、そこに見られる特徴の背景を追うことで原因を把握することもできる。
特に後者は、今後の国際秩序を展望するに当たり決して無視することのできない前提知識を提供してくれるものだろう。
本著の概観では、地政学上の覇権国家がイギリスであった時代には、戦争回避という、やや相対的に消極的な理由から「ウェストファリア体制」の維持が目指された。
しかしヨーロッパは結局2度の世界大戦を経験する。
イギリスに代わり覇権国家となったアメリカは、大戦回避のみならず、積極的に自由市場と民主主義を世界に行き渡らせることで世界を単一の国際秩序に組み込んでいく取り組みを合わせ持つ性格のものへと発展させた。
キッシンジャーは、「ウェストファリア体制」という国際秩序を積極的に世界に展開するならば、アメリカは「体制の正統性」と「力の均衡に対する戦略」を示すことが求められると指摘する。
21世紀以降、確かにアメリカの外交は中東政策を代表に失敗尽くしで、経済力も相対的に低下した。
しかし圧倒的軍事力を有する点には大きな変化はなく、力の均衡に対する戦略を展開可能なのは未だアメリカ1国でもあるのもまた事実である。
問題は、アメリカが今後、ウェストファリア的勢力均衡世界の展開に正統性を与えられるか。
これが叶わなければ、国際社会は益々今後の方向性に対するコンセンサスを失い、21世紀は混沌の時代となるだろうと、キッシンジャーは見る。
また、経済的なグローバリゼーションや、ITによる世界のネットワーク化は、国際秩序の諸条件を変化させるファクターではあるも、国際秩序の目指すべき方向性やその正統性は、それらからは生まれないともキッシンジャーは見る。
「アメリカ的」な発想に基づいて世界を論じた著作と感じられるかもしれない。
しかし、現実に世界に圧倒的な影響力を行使し、今後もし得る国家である点から、やはりアメリカの考えを知ることは国際秩序を語る上で欠かせないのではないか。
「アメリカニズム」に凝り固まり世界の多様性に目が行かないことと、「アンチ・アメリカ」に凝り固まり大局に目が行かないこととは、どちらが視野狭窄か。
安直なアイデンティティ・ポリティクス論者は良く考えてみるべきだろう。
2016年7月18日に日本でレビュー済み
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私は翻訳が悪いとは全然思いません。キッシンジャーの邦訳の単行本はほとんど読みましたが、キッシンジャーには独特の言い回しがあるため、それに慣れずに分からない点があると翻訳のせいにする人がいても仕方がないとは思います。キッシンジャーは本書を上梓した時点で齢90。よくぞ長生きしてくれました!
2016年8月21日に日本でレビュー済み
ある日、ISが現状の国という枠組みを無視する形でISの国を作ろうとすることに対し、「なんてことをするんだ」という風潮でニュースやコメントが報じられていた。私はふと「ISがやってること(国を作るということ)は、なんでダメなんだっけ?テロはだめだけど」と疑問に思った。この本は、そうした問いへの答えをくれる本だった。
(※ISを肯定しているわけではなく、ただ疑問に思っただけ。一応書いておきます^^;)
欧米を中心として、同じ概念、理論で動いているように見える現在の世界秩序は、どのように生まれてきたのだろう。
例えば、なぜ、今の国という枠を壊してはいけないのか。
歴史を振り返ると、強い国が弱い国を飲み込み、領土を広げてきたのに、なぜ、今は非難の対象になるのだろうか。現状の国・地域という枠組みを壊される当事者たちが悲鳴を上げるのは当然だろう。しかし、現代は当事者じゃない国も交えて、国際法のような、ある種の国際秩序というベース(常識みたいなもの)の上で複数の国が動き、非難や支援などの活動が展開される。
こうした状況ができてきた過程や背景が、本書では歴史的な観点から描かれている。
各国や地域がどのように動いてきたのかを知ると、各国や各地域の動きが、その国・地域にとっては正当なものであるということも理解できる。もちろん、許容できるかは別としてである。
しかし、許容できなくても、相手を少しでも理解できれば、見方は変わるし、手を取り合うための糸口も探しやすくなる。一方的に、自分たちの常識に合わないから許せない、とはならない。そうした意味で、世界が平和であるために、お互いが幸せにであるために、多くの人に読んでほしい一冊だと思った。
難しくて全然読み進められず、読むのに時間がかかった。けれど、本当に面白い本だった。
昨今流行っている読みやすいけれどちょっと表面的な地政学の本を数冊読むより、この一冊を手にしてよかった。
どうでもいいことだけど、原題がWorld Orderだから「世界秩序」だと思ってたら「国際秩序」だった・・・。
国際化した秩序って意味なのかな。日本語難しい。。。
(※ISを肯定しているわけではなく、ただ疑問に思っただけ。一応書いておきます^^;)
欧米を中心として、同じ概念、理論で動いているように見える現在の世界秩序は、どのように生まれてきたのだろう。
例えば、なぜ、今の国という枠を壊してはいけないのか。
歴史を振り返ると、強い国が弱い国を飲み込み、領土を広げてきたのに、なぜ、今は非難の対象になるのだろうか。現状の国・地域という枠組みを壊される当事者たちが悲鳴を上げるのは当然だろう。しかし、現代は当事者じゃない国も交えて、国際法のような、ある種の国際秩序というベース(常識みたいなもの)の上で複数の国が動き、非難や支援などの活動が展開される。
こうした状況ができてきた過程や背景が、本書では歴史的な観点から描かれている。
各国や地域がどのように動いてきたのかを知ると、各国や各地域の動きが、その国・地域にとっては正当なものであるということも理解できる。もちろん、許容できるかは別としてである。
しかし、許容できなくても、相手を少しでも理解できれば、見方は変わるし、手を取り合うための糸口も探しやすくなる。一方的に、自分たちの常識に合わないから許せない、とはならない。そうした意味で、世界が平和であるために、お互いが幸せにであるために、多くの人に読んでほしい一冊だと思った。
難しくて全然読み進められず、読むのに時間がかかった。けれど、本当に面白い本だった。
昨今流行っている読みやすいけれどちょっと表面的な地政学の本を数冊読むより、この一冊を手にしてよかった。
どうでもいいことだけど、原題がWorld Orderだから「世界秩序」だと思ってたら「国際秩序」だった・・・。
国際化した秩序って意味なのかな。日本語難しい。。。
2021年5月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読むのに忍耐と時間を要する一冊でした。
一言でいうと、近代において「国際秩序」というものがどう形成されてきたかを、超大国アメリカの視点から各大陸や地域の歴史や史観を交えつつ論述した一冊です。ヴァストファーレン和平条約以降、明確に形を与えられた「国家」という概念を通して世界を地域ごとに分けて章分けして言及していく内容です。
実践者、あるいはフィクサーとして、実際にその過程に深く関与したキッシンジャーによる本だからこそ、苦労しながらでも読み解く意義があります。
なぜ読みにくいか、それは著者か世界中の人々に時代を超えて読まれることを想定してこの本を書いているからだと思います。特にかつて国交正常化に大きく貢献した中国や、現在対立関係ともいえるロシアや中東(もっと具体的にはイラン)に関する部分は直接的な表現を避けて書かれているため非常に読みにくかったです。一方で、ヨーロッパや日本やインド、ベトナムといった中国を除くインド太平洋地域の部分はわかりやすかったです。また、アメリカに関する部分は、白けてしまうほど世界の正義 アメリカ合衆国がどういうイデオロギーで博愛と民主主義を世界にもたらし、守ってきたかが雄弁に語られています。
繰り返しになりますが、いた評論家ではなく、キッシンジャーが書いたこの本の影響は20世紀を概観し、21世紀以降の世界のあり方を想像する上で非常に大きな意味があると思います。現に、Foreign Affairsでもいまだに米中関係を考える際には、キッシンジャーの言葉を引用することが不可欠になっています。
個人的には、孫氏やマキャベリ、クラウゼヴィッツを読むように読み継がれていく一冊になるだろうと思いました。翻訳に難癖つけたレビューも散見されるが、私は(粘り強さを要する作業だったと予想されるが)非常に優れた訳だと感じました。
一言でいうと、近代において「国際秩序」というものがどう形成されてきたかを、超大国アメリカの視点から各大陸や地域の歴史や史観を交えつつ論述した一冊です。ヴァストファーレン和平条約以降、明確に形を与えられた「国家」という概念を通して世界を地域ごとに分けて章分けして言及していく内容です。
実践者、あるいはフィクサーとして、実際にその過程に深く関与したキッシンジャーによる本だからこそ、苦労しながらでも読み解く意義があります。
なぜ読みにくいか、それは著者か世界中の人々に時代を超えて読まれることを想定してこの本を書いているからだと思います。特にかつて国交正常化に大きく貢献した中国や、現在対立関係ともいえるロシアや中東(もっと具体的にはイラン)に関する部分は直接的な表現を避けて書かれているため非常に読みにくかったです。一方で、ヨーロッパや日本やインド、ベトナムといった中国を除くインド太平洋地域の部分はわかりやすかったです。また、アメリカに関する部分は、白けてしまうほど世界の正義 アメリカ合衆国がどういうイデオロギーで博愛と民主主義を世界にもたらし、守ってきたかが雄弁に語られています。
繰り返しになりますが、いた評論家ではなく、キッシンジャーが書いたこの本の影響は20世紀を概観し、21世紀以降の世界のあり方を想像する上で非常に大きな意味があると思います。現に、Foreign Affairsでもいまだに米中関係を考える際には、キッシンジャーの言葉を引用することが不可欠になっています。
個人的には、孫氏やマキャベリ、クラウゼヴィッツを読むように読み継がれていく一冊になるだろうと思いました。翻訳に難癖つけたレビューも散見されるが、私は(粘り強さを要する作業だったと予想されるが)非常に優れた訳だと感じました。
2016年8月2日に日本でレビュー済み
タイトルはやはり国際秩序ではなくWorld Orderです。キッシンジャーの意図するところまで読める方ならオススメです。しかし、他の方のレビューにもある様に翻訳はかなりずさんであると考えます。せめて定訳くらいは押さえていただかないと、言葉の正しさを考えるのに忙しく、楽しめません。
2016年9月28日に日本でレビュー済み
国際政治に関心のある全ての方におすすめします。
キッシンジャーの提言を乱暴に一言にまとめれば、
「現在の国際秩序(と先進国の市民が認識しているもの)は、近代以降に欧州と米国がつくり上げたものであり、決して天賦の産物や神聖不可侵なものではない。つまり、国際秩序の本質は静止的なものではなく、流動的なものであり、ある形態の国際秩序を永遠に固守することは不可能である。
現在の世界で進行中の中国の台頭やイスラム世界の再編といった変化を受け入れて、新たな国際秩序をつくり上げることが世界の人々にとって最善の道。」
キッシンジャーは、先進国がもし変化を拒否して現在の国際秩序に固執すれば、その先に待ち受けるのはテロや戦争の蔓延という破滅的な結末であることを示唆しています。
現在、国内では「中国封じ込め」や「米中対立」を願望するひとが少なからぬようであるが、アメリカという国の指揮者のひとりであるキッシンジャーの提言を見れば、そうしたものは全て夢想であることは明白である。
【出版社への要望】
キッシンジャー独特の表現が多いことは事実だが、文意が破綻している訳文や稚拙な訳語が散見され、訳者は国際政治や世界史の知的素養がないことは明らかです。国際政治の素養がある訳者による誤訳の改訂をお願いします。
キッシンジャーの提言を乱暴に一言にまとめれば、
「現在の国際秩序(と先進国の市民が認識しているもの)は、近代以降に欧州と米国がつくり上げたものであり、決して天賦の産物や神聖不可侵なものではない。つまり、国際秩序の本質は静止的なものではなく、流動的なものであり、ある形態の国際秩序を永遠に固守することは不可能である。
現在の世界で進行中の中国の台頭やイスラム世界の再編といった変化を受け入れて、新たな国際秩序をつくり上げることが世界の人々にとって最善の道。」
キッシンジャーは、先進国がもし変化を拒否して現在の国際秩序に固執すれば、その先に待ち受けるのはテロや戦争の蔓延という破滅的な結末であることを示唆しています。
現在、国内では「中国封じ込め」や「米中対立」を願望するひとが少なからぬようであるが、アメリカという国の指揮者のひとりであるキッシンジャーの提言を見れば、そうしたものは全て夢想であることは明白である。
【出版社への要望】
キッシンジャー独特の表現が多いことは事実だが、文意が破綻している訳文や稚拙な訳語が散見され、訳者は国際政治や世界史の知的素養がないことは明らかです。国際政治の素養がある訳者による誤訳の改訂をお願いします。
2019年7月2日に日本でレビュー済み
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散々、世界の平和を乱してきた張本人のお一人の著書。
本当にことはなんにも書いてないし、ごまかしもきいてないから、単に難解です。
日本のことについては、もうあきらめてくれたようで安心しました(笑。
本当にことはなんにも書いてないし、ごまかしもきいてないから、単に難解です。
日本のことについては、もうあきらめてくれたようで安心しました(笑。