実はナチの親衛隊だった者が殺したユダヤ人の名を騙りのうのうと生き延びている、このストーリーは小説やドラマでも別に珍しくは無い。
アメリカのコールド・ケースという人気ドラマでもあった。
だが、この本はドイツ人が書いているので他と比べて深いし骨太になっている。ドイツばかりじゃなく、ポーランド、東プロセインやらスイス、イタリア等との関わりも細かく描かれている。
まあ、敢えて言えばレーガン大統領の顧問になるような人間が身体検査曖昧だったってのだけ現実味に欠けるかな?(笑)つまりアメリカ人の書いた本じゃないからアメリカのそこら辺が詰めが甘い。もう少し小物にしておけば完璧だった。
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深い疵 (創元推理文庫) 文庫 – 2012/6/22
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殺害されたユダヤ人は、実はナチスの武装親衛隊員だった! ? 不可解な連続殺人事件に刑事オリバー&ピアが挑む。ドイツでシリーズ累計150万部突破、弩級の傑作!
- 本の長さ521ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日2012/6/22
- ISBN-104488276059
- ISBN-13978-4488276058
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (2012/6/22)
- 発売日 : 2012/6/22
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 521ページ
- ISBN-10 : 4488276059
- ISBN-13 : 978-4488276058
- Amazon 売れ筋ランキング: - 63,509位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 252位創元推理文庫
- - 385位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年11月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本では著者の最初の訳出となった本書。
当然ここから読んでもシリーズ読破に影響は感じませんが、人間関係が多少混乱するかも。
主人公二人を含め、シリーズキャラも巻を追うごとに変化します。
登場人物が多くてキャラクターを把握するのに時間がかかりますが、それだけに読み応え満点!
面白かったです。
第二次大戦とナチズムがもたらす悲劇はドイツ社会に今でも暗い影を落としている。
それを小説の設定に使っても不自然を感じないことがドイツ人の戦争認識の強さを物語っている。
日本ではそれこそ横溝正史あたりで終わっていますよね…
訳文がどうにも硬いと感じるので星一つ減。
これは翻訳者の力量なのか基の文章からしてそうなのかはわかりません。
厳しいようですが、小説世界への感情移入を妨げることが何度もあったので。
当然ここから読んでもシリーズ読破に影響は感じませんが、人間関係が多少混乱するかも。
主人公二人を含め、シリーズキャラも巻を追うごとに変化します。
登場人物が多くてキャラクターを把握するのに時間がかかりますが、それだけに読み応え満点!
面白かったです。
第二次大戦とナチズムがもたらす悲劇はドイツ社会に今でも暗い影を落としている。
それを小説の設定に使っても不自然を感じないことがドイツ人の戦争認識の強さを物語っている。
日本ではそれこそ横溝正史あたりで終わっていますよね…
訳文がどうにも硬いと感じるので星一つ減。
これは翻訳者の力量なのか基の文章からしてそうなのかはわかりません。
厳しいようですが、小説世界への感情移入を妨げることが何度もあったので。
2015年8月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白かったけど登場人物の名前を覚えるのが、大変だった。やっと名前と仕事と相関関係が把握できたのが 80% くらい読み進んでからだった。多くのミステリーで想定外の犯人が出てくるには普通だけど、そのときの驚きが、私的にはえーっ!ではなく、ふーんという程度だったのがちょっと残念。
2016年6月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
刑事オリバー&ピアを読むのは今回が2回目です。 内容的には面白いことがわかりますが、とても疲れる作品です。ドイツの人名に馴染みがないことも 疲れる原因の一つです。米、英、北欧系ミステリはよく読みます、ほかのドイツの作者の作品も読みますが 特に刑事オリバー&ピアシリーズは読むのに疲れる作品です。 本作品は 現代ドイツ人が ナチスや過去の歴史についてどのようなタブーな感覚を持っているのかが書かれているところが 興味深い。過去に対する反省ゆえに非常にナチス的なものを過敏に排除してきた戦後の弊害がだんだん浮き彫りになっている現在ドイツ社会のありさまを垣間見ることができた。
2015年9月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
確かに登場人物の多さ、ドイツの名前で、
どうしても最初は読みにくさがある。
前半は「重い」感じがするのは否めない。
戦争を知らない世代が、ナチスの時代を理解できないまま読んでいるので、
余計に重く感じるのかもしれない。
後半に入ってくると、謎が少しずつ解かれていき、読みやすくなってくる。
このあたりからは、相関図や名前に慣れが出てくるためだろう。
ドイツ人の友達はいるが、未だにドイツでは微妙な東西の分かれ目があるように感じる。
民族第一主義なのは、昔も今も同じ。
独自の文化を築いている。
その辺りが理解できると、もっと面白くなるのだろう。
よく練られた重厚なミステリー。
どうしても最初は読みにくさがある。
前半は「重い」感じがするのは否めない。
戦争を知らない世代が、ナチスの時代を理解できないまま読んでいるので、
余計に重く感じるのかもしれない。
後半に入ってくると、謎が少しずつ解かれていき、読みやすくなってくる。
このあたりからは、相関図や名前に慣れが出てくるためだろう。
ドイツ人の友達はいるが、未だにドイツでは微妙な東西の分かれ目があるように感じる。
民族第一主義なのは、昔も今も同じ。
独自の文化を築いている。
その辺りが理解できると、もっと面白くなるのだろう。
よく練られた重厚なミステリー。
2015年3月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
連続殺人事件の背景にある半世紀前のナチス時代の出来事。半世紀も過去を背負った人々、半世紀も周囲を欺いた人々。主人公の活躍で、徐々に過去の出来事と現代の事件の真相が明らかになります。歴史的背景を持つミステリーは奥行きというか懐というか深いです
2015年7月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「オリヴァー&ピア」シリ-ズの三作目の由だが、日本では最初に邦訳され、私も本作を最初に読んだ。シリ-ズの代表作をまず邦訳という意図なのだろうが、確かに力作である。冒頭で92歳のユダヤ老人が射殺されるが、実はその老人が元ナチ親衛隊員だった事が判明し、以下、これと関連した連続殺人が起こるという物語。未だに「ナチスの亡霊」が生きているドイツの作家ならではの作品である。
本作の中心となるのは、「カルテンゼー家」というドイツの名門一家。本文の前に「カルテンゼー家」の系図が載っている。読者としては当然、連続殺人の動機は元ナチ親衛隊員に対する復讐だと思うし、それと、「カルテンゼー家」の系図・歴史がどう対応するのかが見所である。作者はこれに捻りを加えている(幾つかのミスリードもある)が、ミステリ的には弱い感がある。それよりも、物語が進むに連れ、第二次世界大戦中のナチ親衛隊員の非業・残虐な行ないと、「カルテンゼー家」の系図・歴史が一皮ずつ捲れて行く過程に本作の醍醐味があると思う。個人的感想だが、「カルテンゼー家」の系図の一部は「カラマーゾフの兄弟」に影響を受けているのではないか。
警察小説として見ると、「オリヴァー&ピア」の推理・捜査手法に特に冴えた所はない(特にピアの親友から重大な過去の情報を得ている辺りは安直過ぎる)のだが、作者としては、表題(直訳)通り、ドイツに今なお残る「深い疵」を描きたかったのだと思う。特に前半、人物が次から次へと登場し、場面転換も速いので、取っつき難い面もあるが、それに応える後半の充実振りである。歯応えのある小説を好む方にお薦めの重厚な作品である。
本作の中心となるのは、「カルテンゼー家」というドイツの名門一家。本文の前に「カルテンゼー家」の系図が載っている。読者としては当然、連続殺人の動機は元ナチ親衛隊員に対する復讐だと思うし、それと、「カルテンゼー家」の系図・歴史がどう対応するのかが見所である。作者はこれに捻りを加えている(幾つかのミスリードもある)が、ミステリ的には弱い感がある。それよりも、物語が進むに連れ、第二次世界大戦中のナチ親衛隊員の非業・残虐な行ないと、「カルテンゼー家」の系図・歴史が一皮ずつ捲れて行く過程に本作の醍醐味があると思う。個人的感想だが、「カルテンゼー家」の系図の一部は「カラマーゾフの兄弟」に影響を受けているのではないか。
警察小説として見ると、「オリヴァー&ピア」の推理・捜査手法に特に冴えた所はない(特にピアの親友から重大な過去の情報を得ている辺りは安直過ぎる)のだが、作者としては、表題(直訳)通り、ドイツに今なお残る「深い疵」を描きたかったのだと思う。特に前半、人物が次から次へと登場し、場面転換も速いので、取っつき難い面もあるが、それに応える後半の充実振りである。歯応えのある小説を好む方にお薦めの重厚な作品である。
2023年6月29日に日本でレビュー済み
ナチ物は好きなので、我慢して読んだ。
疲れた。
登場人物が多いし、どれも個性が無く覚えられない。
ご都合主義なところも多い。
警察小説と言っても、その捜査力はちっとも際立っていないし
主人公警部2人(オリバー&ピア)もたいして冴えていない。
最後の100ページはまあ一気に読んだけど
もうこのシリーズは読まないだろうな・・
気になった点
ほんの些細な所なんだけど、
P511「KMF社の元の所有者であるユダヤ人ヨーゼフ・シュタインがドイツに戻った時は会社を返却するという契約書が見つかった」というのなら、そこをどうしたかを書いてほしかったな。
この子孫とかを見つけて処理を始めているというのが、まあ、お話としては必要でしょう。
「黄金のアデーレ」のように訴え出る人がいなくても、そこを進めてゆくのがお話としても
気持ち良いのでは?
まあ、これは私の好みで会って作者の意図は不明。
あー疲れた。
疲れた。
登場人物が多いし、どれも個性が無く覚えられない。
ご都合主義なところも多い。
警察小説と言っても、その捜査力はちっとも際立っていないし
主人公警部2人(オリバー&ピア)もたいして冴えていない。
最後の100ページはまあ一気に読んだけど
もうこのシリーズは読まないだろうな・・
気になった点
ほんの些細な所なんだけど、
P511「KMF社の元の所有者であるユダヤ人ヨーゼフ・シュタインがドイツに戻った時は会社を返却するという契約書が見つかった」というのなら、そこをどうしたかを書いてほしかったな。
この子孫とかを見つけて処理を始めているというのが、まあ、お話としては必要でしょう。
「黄金のアデーレ」のように訴え出る人がいなくても、そこを進めてゆくのがお話としても
気持ち良いのでは?
まあ、これは私の好みで会って作者の意図は不明。
あー疲れた。