すごーく平易な言い回し＆広い行間＋大きめ文字。
結構分厚くて、充実した内容です。
やすっぽい教科書みたいに、こんなときはこうすればうまくいく、というような安易な書き方ではありません。
わたしは特に、このベテラン指導医と思われる著者が、自分の「腹が立ったエピソード」「関わりたくないとおもったエピソード」を大公開しているところが大好きです。
あ、こんな熟練者でもそうなのか、と安心します。
さらに、「いやだから、無理だから、放っておく」という話ではなく、ちゃんと対処のヒントも書かれています。
赤裸々で、誠実なところが、本物だなと思わせてくれます。
コメディカル向けだと思いますが、救急外来に興味のある医学生や初期研修医にもおすすめです。
救急外来、とくに二次救急には、精神科の患者さんらしき方がいっぱいお見えになりますからね。
私自身は精神科門外漢ナースですが、精神科の外来にうっかり回されてしまいそうなんで、あわてていろいろ買って読んでいるところです。救急外来での一瞬の関わりでも「難しい！わたしには無理！」と思っていたのに…
そんな中で、これは近頃マレに見る良書と思いました(著者さま、上からですみません)。
傷つく心構えをしておくことと、傷ついたときに自分自身をいたわって、明日もう一度現場に立てるようにするために、熟読したいと思います。
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