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転生: 満州国皇帝・愛新覚羅家と天皇家の昭和 単行本 – 2022/7/27
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――歴史に「IF」はない。しかし、戦争が終わったあのとき満州国皇帝・溥儀が日本に亡命していたら…。
作家・浅田次郎の「蒼穹の昴」の時間と空間を舞台に、清朝のラストエンペラー・愛新覚羅溥儀と溥傑兄弟の数奇な運命を余すことなく辿る完全版評伝。
関東軍により担がれて満州国初代皇帝となり、戦後はソ連に抑留後、戦犯として中国へ送還、中国共産党の熾烈な文革の嵐にさらされた溥儀。一方、日本人の妻を生涯愛し、終戦直後に生き別れとなるものの、のち奇跡の再会を果たした弟・溥傑。ふたりの人生は、日本と天皇家の「昭和」を裏側から照射する。
『昭和解体』『暴君』という大著で知られざる歴史のディテールを描く第一人者の牧久が、”もう一つの昭和史”に挑む。
- 本の長さ504ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2022/7/27
- 寸法13.8 x 3.3 x 19.4 cm
- ISBN-104093888582
- ISBN-13978-4093888585
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出版社より
人はどこまで生まれ変わることができるのだろうか?
清朝最後の皇帝「宣統帝」、満州国初代皇帝「康徳帝」、中国共産党の思想改造教育を受けた後は北京市民として三つの人生を生きた愛新覚羅溥儀、弟の溥傑とその妻となった嵯峨侯爵家の娘・浩にとって満州国とはなんだったのか? テロと戦争の昭和が産み落としたこの国の物語は、300万人の命を呑み込こんだ後も続いていた―
テロと戦争の時代、‶王家崩壊の物語〟
あのとき、もし…溥儀・溥傑兄弟を翻弄した運命の瞬間とは!?
ソ連軍の満州侵攻、そして日本の降伏を受けて、溥儀・溥傑兄弟らが帝都・新京から逃れたのは、長白山系の稜線が迫る愛新覚羅家発祥の地だった。溥儀は満州国皇帝を退位し、一行は日本への亡命を目指したが、ソ連軍に捕まりハバロフスクに抑留され、「東京裁判」にソ連側証人として出廷する。あのときもし、京都への亡命が成功していたら……。
あらためて問う。張作霖爆殺事件の真相とは?
満州事変を仕掛けた石原莞爾、「新幹線の父」十河信二、張作霖爆殺事件の実行犯・東宮鐵男、「中国通の外交官」吉田茂、盧溝橋事件の口火を切った東條英機……さまざまな人物が交錯した「満州国」。この国の歴史を遡行するのではなく時間軸に沿って、資料や証言を検証して見えてきたものとは?
歴史は繰り返すのか? 満州国建国とロシアのウクライナ侵攻との酷似
〈ロシアがウクライナ東部のドンバス地方の二つの「人民共和国」を承認し、武力でそれを拡張していく過程は、かつて日本が満州事変から満州国の建国、日中戦争へと突き進んでいった歴史を思わせる。二十一世紀になってもまた過去の歴史が繰り返されるのだろうか? (中略)人類が再び過去と同じような悲惨な結末を繰り返さないことを祈りたい〉(「あとがき」より)
『満蒙開拓、夢はるかなり』『不屈の春雷 十河信二とその時代』『昭和解体』の著者・牧久が、史料を渉猟し、証言を再検討し尽して、「昭和史の謎」を解きほぐす歴史大作
写真提供/関西学院大学博物館
登録情報
- 出版社 : 小学館 (2022/7/27)
- 発売日 : 2022/7/27
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 504ページ
- ISBN-10 : 4093888582
- ISBN-13 : 978-4093888585
- 寸法 : 13.8 x 3.3 x 19.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 124,678位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 35,186位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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著者は満州国の実像を、日本人からの視点だけではなく、満州人の視点に立って描いてみたかったと「あとがき」に書いている。
筆者は本書を読むまで、東京裁判の法廷に検事側証人として出廷した溥儀が、嘗て「大いに恩義のあった」日本軍の所業を口を極めて糾弾した姿勢を、「何と不誠実な人物か」と言うイメージで捉えていたのだが、本書によって、満州国建設とその運営に於いては散々おだて挙げ、利用しまくった関東軍参謀本部中枢が、ソ連の参戦で敗色濃厚になった極秘の降伏交渉のなかで、溥儀と溥傑の身柄をソ連に「売り渡し」ていたのだと知り、溥儀の「怒り」も「まことにうべなるかな」と思った。
本書の副題は「満州国皇帝・愛新覚羅溥儀と天皇家の昭和」となっているが、天皇家との関わり合いについては、あまり多くは語られていない。本当は、転々変遷する溥儀の姿に、昭和天皇がどのような感慨を持ったのかが知りたいところだが、そこは一言も語られていない。語ることが難しかったのだろう。
その内容が凄かったので、『不屈の春雷上下』『満蒙解体、夢はるかなり』『特務機関長許斐氏利』を買ったが、積読になっている。
そんな時に本書が書評で紹介されていたので、まずこちらを先に読んでみた。
清国最後の皇帝であり後に日本によって満州国の皇帝にかつがれる溥儀(清国の皇帝としては宣統帝)と溥傑を視軸にした、清国の崩壊、満州国の建国と崩壊、その後の中国革命と文化大革命、改革開放路線である。
しかし、何というか、考えられる限りの激動に弄ばれる運命とはこういうことかと言うしかない。
まず、溥儀は皇帝即位にしても2歳の時、そして女官や宦官たちに性的に弄ばれ、それがトラウマとなって、その後の結婚生活に支障をきたす。
辛亥革命により退位するも、短期間のみ皇帝として復活。
さらに、日本の関東軍にかつがれて満州国の皇帝に就任。
日本の敗戦によって退位し、中国共産党によって10数年間の収容所暮らし。
その間に、自らの犯した罪を自覚することがある程度できたようで、釈放され歴史編纂のような部署で働く。
が、文化大革命によって紅衛兵の攻撃の的になる。
その理由は、「過去の罪を悔い改めていない。悔い改めたふりをしているだけだ」というものだった。
しかし、周恩来をはじめ彼を守ろうとする人たちは「毛沢東はキューバからの訪中団に『中国では皇帝ですら変われたのです』と説明しているではないか。毛主席の発言を否定するのか」と逆手を取って反論。
何とか文革の嵐を乗り越える。
一貫して、彼らを守ろうとするのは周恩来である。
そこでの周恩来の振る舞いや考えは、他の周恩来を描いた本で読んだイマージとのぶれはない。
そういう人だったのだ。
また、本書のもう一人の主人公である溥傑は、幼いころから溥儀を守ることを自らのミッションと考えて育つ。
満州国建国以降は、満州国軍創設のために日本の陸軍士官学校に学び、家族である嵯峨家の娘と結婚。
軍部が取り決めた政略結婚そのものであったが、本人同士が一目惚れし、愛し合って、収容所時代の15年ほどを除いては、睦まじく暮らしたという。
これまで、満州国関係では『甘粕正彦 乱心の曠野』『私の李香蘭』『満州国演義』『阿片王』『其の逝く処を知らず 阿片王・里見甫の生涯』『虹色のトロツキー』『龍(ろん)』等を読んできたが、溥儀・溥傑からというのは全く新しい視点で、満州国への視点がより立体的になりつつある(まだ消化不良だけど)。
それにしても、この作者の牧久にも驚く。元日経新聞の記者なのだが、代表取締役副社長にまで上り詰め、その後テレビ大阪の会長を務めている。
マネジメントのトップを定年退職してから、一ジャーナリストに復帰し、最初に書いたようなルポルタージュの力作を何冊も出しているのである。
作者の生き方にも刺激を受けた。