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ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論 (星海社新書) 新書 – 2021/7/23
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「書き出しが決まらない」「キーボードに向き合う気力さえ湧いてこない」「何を書いてもダメな文章な気がする」……何かを書きたいと思いつめるがゆえの深刻な悩みが、あなたにもあるのではないでしょうか? 本書は「書く」ことを一生の仕事としながらも、しかしあなたと同じく「書けない」悩みを抱えた4人が、新たな執筆術を模索する軌跡を記録しています。どうすれば楽に書けるか、どうしたら最後まで書き終えられるか、具体的な執筆方法から書くことの本質までを縦横無尽に探求し、時に励まし合い、4人は「書けない病」を克服する手がかりを見つけ出します。さあ、あなたも書けない苦しみを4人と哲学し、分かち合い、新たなライティングの地平へと一緒に駆け出していきましょう!!
*本書目次
はじめに 山内朋樹
座談会その1
挫折と苦しみの執筆論
Section.1 「書くこと」はなぜ難しいのか?
Section.2 制約と諦めのススメ
Section.3 「考えること」と「書くこと」
執筆実践
依頼:「座談会を経てからの書き方の変化」を8000文字前後で執筆してください。
断念の文章術 読書猿
散文を書く 千葉雅也
書くことはその中間にある 山内朋樹
できない執筆、まとめる原稿ーー汚いメモに囲まれて 瀬下翔太
座談会その2
快方と解放への執筆論
Section.1 どこまで「断念」できたか?
Section.2 「執筆」の我執から逃れ自由に「書く」
あとがき 千葉雅也
- 本の長さ272ページ
- 言語日本語
- 出版社星海社
- 発売日2021/7/23
- 寸法10.7 x 1.3 x 17.3 cm
- ISBN-104065243270
- ISBN-13978-4065243275
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商品の説明
著者について
哲学者。1978年、栃木県生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。ジル・ドゥルーズを中心とするフランス現代思想の研究、美術・文学・ファッションなどの批評、小説『デッドライン』(新潮社)など、領域横断的な執筆を展開している。著書に『動きすぎてはいけないーージル・ドゥルーズと生成変化の哲学』(河出書房新社)、『勉強の哲学ーー来たるべきバカのために』(文藝春秋)など。
山内 朋樹
1978年、兵庫県生まれ。京都教育大学教育学部准教授。庭や街のフィールドワーク研究を軸に、現代の庭の可能性を理論と実践の両面から探求している。フィルムアート社から作庭現場のフィールドワークをもとにした庭園論を、書肆侃侃房から庭師として関わってきた庭と人についてのエッセイを刊行予定。訳書にジル・クレマン『動いている庭』(みすず書房)。
読書猿
読書家。正体不明。メルマガ「読書猿」で書評活動を開始し、現在はブログでギリシャ哲学から集合論、現代文学からアマチュア科学者教則本、日の当たらない古典から目も当てられない新刊までオールジャンルに書籍を紹介している。著書に『アイデア大全』(フォレスト出版)、『独学大全』(ダイヤモンド社)など。
瀬下 翔太
1991年、埼玉県生まれ。NPO法人bootopia代表理事。慶應義塾大学環境情報学部卒業。批評とメディアの運動体「Rhetorica」の企画・編集を行う。2015年に島根県鹿足郡津和野町へ拠点を移し、2021年春まで高校生向け下宿を運営。共編著に『新世代エディターズファイル 越境する編集ーーデジタルからコミュニティ、行政まで』(ビー・エヌ・エヌ)。
登録情報
- 出版社 : 星海社 (2021/7/23)
- 発売日 : 2021/7/23
- 言語 : 日本語
- 新書 : 272ページ
- ISBN-10 : 4065243270
- ISBN-13 : 978-4065243275
- 寸法 : 10.7 x 1.3 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 14,584位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 40位論文作法・文章技術
- - 120位言語学 (本)
- - 415位その他の語学・教育関連書籍
- カスタマーレビュー:
著者について
1978年栃木県生まれ。東京大学教養学部卒業。パリ第10大学および高等師範学校を経て、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻表象文化論コース博士課程修了。博士(学術)。哲学/表象文化論を専攻。フランス現代思想の研究と、美術・文学・ファッションなどの批評を連関させて行う。現在は、立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。
『動きすぎてはいけない——ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学』は博士論文を元にしたもの。紀伊國屋書店じんぶん大賞2013、表象文化論学会第五回学会賞。
瀬下翔太(せしも・しょうた)
1991年、埼玉県生まれ。東京都在住。編集者、ディレクター。NPO法人bootopia代表理事。大正大学非常勤講師。慶應義塾大学環境情報学部卒業。2012年より批評とメディアのプロジェクト「Rhetorica」を立ち上げ、2022年まで企画・編集を行う。2015年に島根県鹿足郡津和野町に居を移し、2021年春まで高校生向け下宿を運営。主な著作に『新世代エディターズファイル 越境する編集──デジタルからコミュニティ、行政まで』(共編著、ビー・エヌ・エヌ、2021年)、『ライティングの哲学──書けない悩みのための執筆論』(共著、星海社、2021年)など。
1978年兵庫県生まれ。京都教育大学教員、庭師。在学中に庭師のアルバイトをはじめ研究の傍ら独立。庭や美術作品をはじめとする制作物のかたちの論理を、物体の配置や作業プロセスの分析から探究している。
著書に『庭のかたちが生まれるとき』(フィルムアート社、2023年)、共著に『ライティングの哲学』(星海社、2021年)、訳書にデレク・ジャーマン『デレク・ジャーマンの庭』(創元社、2024年4月刊行予定)、ジル・クレマン『動いている庭』(みすず書房、2015年)。
イメージ付きのレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
書ける人でも白紙のWord画面を前にして脂汗を流すことがあるということで、執筆の前段階でメモを活用するなどして中間テキストを生成、如何にして執筆の流れに持っていくかという試行錯誤でしょうか。
中間テキストの実例が示されますので分かり易いと思います。
著者たちが実際の執筆に当たって使うソフト、アプリ、WEBサービスは時間と共に変わっていきます。これも試行錯誤の結果です。
書きたいことを整理するには、佐藤郁哉「質的データ分析法 原理・方法・実践」なども合わせて読むと面白いかもしれません。高価なqdaソフトを使わずとも表計算ソフトで代用できます。
箇条書きにしたり、構成についてもセオリー通りだけではないんだなと感じました。
バラバラの事柄をアウトプットするのが必要なのでしょう。喋ることと書くことで執筆をするアイデアを産むこと。
フォントに統一がなくて気になりましたけどおもしろかったです。
Twitter、Word、哲学、執筆、仕事、文章術、メモ、原稿のことが書かれていました。書けないときもありますがそんなときに読むとよい内容です。
その後、トークセッションを踏まえた上で「書くこと」をテーマに、当事者の4者が原稿を書きます。
読後感としては、仕事のデジタル化はツールや手順を変えるのではなく、当然「考え方」も込みで変わっていくという事を再認識しました。作家も経営者も同じだなと。
同時に、「書くこと」は、文芸・作家業だけに限らず、起業計画書、経営計画書、商品企画書、
プレゼンの資料や段取り、SNSでの広告、または部下やアルバイトスタッフへのメール…等、全てに通底します。
自分に向き合い、自分の考えを、自分で整理して、自分の言葉で綴る…これが出来ないと、
起業、経営、企画、プレゼン、教育…全てが何処にも行けないし、良くても他人の真似のままになります。
信念・理念から始まっている哲学書では全くないですし、読みやすい書籍でもないですが、四者四様の手の動かし方と頭の動かし方を照らし合わせられる形になっています。一読をお勧めします。
後半1/3は、各自が「書くこと」をテーマにした原稿を仕上げた後の、2度目のトークセッションになってますが、ここは読む価値が薄いですね。
お互いを持ちあげ合う、日本のダメな会議の典型を見ているようです。
前半一回目のセッションが面白いだけに退屈さが際立ちます。
とは言え,読んでるこちらの方が過呼吸に陥るようなストレスフルなシチュエーションの内容が続くわけではなく,読みやすい形で整理された悩みや葛藤,試行錯誤や現状の話が続きます.基本的には文筆業の人向けの話かなと思います.しかしそのエッセンスは,長短や内容の差こそあれ,文章を書く必要のある多くの人に役立つ内容に思います.そして1回目の座談会から2年ほど経った後の行動変容や内省等の話,その後に行われた2度目の座談会へと続きます.話しっぱなしにならないこの構成も素晴らしいですね.
最後まで読んで思ったのは,やはり個人で悩んでいる事柄を他の人にも聞いてもらって共感してもらったり,似た境遇の人とアレコレ議論することの重要性.一人だと苦悩し続けるような事柄も改善したり解決するものだなということ.そして読者はこの対談に参加できるわけではありませんが,本書を読むことにより疑似体験が出来るわけです.そして結局のところ問題が無くなるわけではありませんが,考え方を少し変えたりすることによって楽になり,結果的に問題が改善することが示されます.最後に書かれている「我執」を離れるということが一つの到達点でしょうかね.
また,結論(?)に至るまでの色々なやり取りやエピソードがとても興味深く面白い.これが本書の中でも触れられていた,「全ては中間から始まる」という話なのでしょうね.
少し話は逸れますが,バリバリの開発をしている工学系/すぐソリューションを考える人を交えて対談しても面白いかもしれないと思いました.本書を読んで改めて感じたのですが,アウトラインプロセッサでのロジックの構造化から始まる流れは(Acta懐かしい!!),まさにプログラム開発に近いものがあるかと.構造化プログラミングやサブルーチン化,カプセル化,ウォーターフォールモデルとアジャイル開発etc.一度書いたものを朗読して友人に聞いてもらうくだりは,「これってペアプログラミングに通じるものがあるかな」とも思いました.また,悩みの原因となる意思決定に近い部分に関しては,ORやゲーム理論とかも絡めて考え/解決すると面白いかもとも.
各種の開発手法は,どんな人が開発に携わっても一定レベル以上で(ミス無くロジックを書き連ねる必要がある)プログラムが書け,そしてメンテナンス出来るように下駄を履かせる/テンプレート化するということで進化しています.まぁ現実はさておき(笑).そういう意味では,意外とライティング技法と親和性が高いかもしれません.ある意味,本書からはライティング工学の萌芽を感じる.
等々,読んで面白く,読んだ後でアレコレ考えても面白い素晴らしい本です.プロでなくても,文章を書く機会がある人であれば,本書からきっと得るものがあるでしょう.
抽象的なことが理解しづらい私には難しい本でした。
正直、他人の目が気になる。こんなこと書いて馬鹿だと思われないか。こんな風に書いて突っ込まれないか。構成はどうだ。文章はどうだ。あれはこれは........
神経質になって、文末を弄りまくる。布団に入ってやっぱりあそこの表現変えようか、と電気をつける。
この本は、そういう自分を解放してくれた。そういう自分を一旦受け入れて、そこからさらに飛翔させてくれた。
あれはそれはこれはどれは、ではなくこれでいいのだと言ってくれた気がした。
あれはするな、これはするなと押さえつけてくる文章指南書を怖いと思っている人にこそ、この本は読んでもらいたいと思う。
もちろん精神論だけじゃなくて方法論(ツールとかの話)も多量にあって実践的。買って後悔はまったくしなかった本でした。
というのは、なかなかないと思います。
・共感と学びがありました。
普段から、書き留めていることをどう活かすか。参考になりました。
・3つの製造工程。
苦しみながらも、品質の高い文章を製造業のように生産する。
おおまかに、3つの製造工程に分かれるのかな、と思いました。
・言葉のメモ
普段から言葉をアウトライナーにメモして、文章をつくりだす。
・文章の編集
思考のフィルターを利用して、文章の断捨離を行う。
・理想の断念
断念の技法を利用して、”つくる” の我執から離れる。
アウトライナー座談会では、いろいろなアウトライナーが紹介されています。
最近では、スマホ版 Microsoft Office の「音声メモ」も便利です。
気軽に Office Word にメモれます。
書く悩みから、少し解放されます!