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開国と幕末変革 日本の歴史18 (講談社学術文庫) 文庫 – 2009/12/10

4.7 5つ星のうち4.7 18個の評価

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世界史的視野と新史料で描く維新前夜
開国と攘夷の激しい角逐幕府はどのようにして倒壊への道をたどったか。
十九世紀は一揆、打ちこわしが多発した。その中、雄藩は独自の改革を進め、自立をめざした。一方、ペリーの来航、開国を迫る列強の圧力に幕府は根底から揺さぶられる。「開国」「尊皇」「攘夷」「討幕」が入り乱れ、時代は大きく動き、幕府は倒壊への道をたどる。本書は、特に沸騰する民衆運動に着目し、世界史的視野と新史料で「維新前夜」を的確に描く。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2009/12/10)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2009/12/10
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 408ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062919184
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062919180
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.8 x 1.7 x 14.8 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.7 5つ星のうち4.7 18個の評価

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井上 勝生
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上位レビュー、対象国: 日本

2022年5月28日に日本でレビュー済み
歴史とは歴史を記述する人の考えが’反映されますが、本書は戦前文部省維新史資料編纂会で編纂された「維新史』の記載と異なる考えを示しており、教科書だけで歴史を学んだだけでは知りようのない視点での記述がなされている
これは我々が今の世界を見る上でも特定の価値観に基づく視点だけではなく、異なった視点で見る必要性を教えてくれる
是非とも一読してもらいたい
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年5月10日に日本でレビュー済み
本書は、講談社の『日本の歴史』シリーズの一冊で、天保の改革から王政復古までの江戸時代末期を扱う。
本書の構成は、序章、最初の二章と終章が社会史、庶民史で、残りの四章が中央の政治史という感じの構成である。

まず序章で北海道とアイヌの話から始まるのは面白い。
サハリンが島か半島かというのが世界の地理学の最後の難問だったこと(間宮林蔵の地図はシーボルト経由でヨーロッパに送られた)、アイヌ民族がロシアとの戦いで勝って追い返したり、日本との交易も主体的に行っていたこと、などがまとめられている。
ここは本書全体の中でも割と浮いている内容だが、ある種特定トピックスの特別編とでも見ればいいだろう。

続く二章は経済史と一揆の歴史で、まず経済史では江戸時代の農民=困窮イメージを覆す富農の発見(ここで北海道からのニシンの肥料の話が出てくる)、木綿などの特産品の発達などが取り上げられる。
木綿の発達はイギリスと同様だが、イギリスと違うのは、国内市場はイギリスも小さく、軍事力を背景に外部に無関税で売り込ませたりしたことで需要が大きくなり、産業革命につながったと筆者は見ている。
続く章では一揆が取り上げられ、訴願によって農民も一定の実力を行使できていたこと、一揆勢が暴力や盗みを強く抑制していたこと、一揆勢力による部落民襲撃などもあったこと(長州藩天保二年大一揆、紀伊国こぶち騒動など)などが触れられている。

次の章ではいったん時計の針を戻し、天保の改革と海外との接触に進む。
鎖国と言われる江戸時代中も海外との接触は多々あったことは最近ではよく知られる。まずロシアとの交流について、フヴォストフ事件で責任者をロシアが処罰して以降は、40年間安定した関係が築かれていた。イギリスなどのヨーロッパ諸国ともフェートン号事件、モリソン号事件などで接触はあり、併せて蛮社の獄で蘭学が一旦弾圧されるが、筆者は「在村の蘭学」で蘭学の知見は脈々と受け継がれていたとしている。また博物学ブーム(高度な動植物園芸書が多数出た。熊本藩主細川重賢は昆虫を丹念に観察した大名だったという)などにも蘭学との類似性は見れる。
アヘン戦争(非道な戦争だが、イギリス内でも「不義の戦い」という批判は結構あったという指摘もされている)は、当時は大国と思われていた清の敗北は衝撃を与えた。徳川斉昭は「清は大国だから、ヨーロッパはまず日本を狙うだろう」と述べていたというが、これは外れた。江戸の食糧は大阪ー江戸間の海上輸送に依存していたので、海上封鎖をされるとひとたまりもないという脆弱さを抱えていた。印旛沼開拓は、これに対処するため銚子ー江戸間の水路を確保する意図もあった(が頓挫)。
天保の改革は権威回復と強引さばかりのものと、筆者の評価は極めて辛い。

続けてペリー来航と開国である。
ペリーらに対し日本の外交交渉は完全にいいようにされたかのように語られることも多いが、筆者はそんなことはないという。浦賀奉行の与力中島三郎助や全権代表林復斎は当時の国際法を踏まえながらペリーの矛盾を突いたりするなど、賢明な立ち回りを行った。また、ハリスの演説に対しても勘定奉行らは2日で内容の検討を行い、その内容に虚偽や誇張が多く含まれることを的確に指摘するなどの精通ぶりを発揮している。(このあたりは
幕末外交と開国 の方向に近い)
また、他にもイギリスのスターリング来航に際し、長崎奉行水野忠徳はクリミア戦争(英露感の対立)に立ち入らない慎重な対応をとって当距離外交を目指すなどの工夫も見られる。
開明的な人々は、日本は「弱国」という認識を持った上で対応していた。しかしこれが朝廷によって大きく揺るがされる。孝明天皇は頑迷な攘夷派であった。宮廷摂家は、近衛家が島津家と、鷹司家が水戸徳川家となどのように縁家を結んでおり、諸大名から情報や連携がなされていた。当時の実力者太閤鷹司政通は、攘夷派の斉昭さえ条約を認めているとの情報を入れ、条約承認で動いていたが、孝明天皇は頑なに条約拒否に固執した。この失敗が大老堀田の権威低下に繋がり、井伊直弼の台頭、安政の大獄の桜田門外の変へとつながる。

以降は騎兵隊、四石連合体下関砲撃、薩英戦争、薩長同盟、大政奉還、王政復古と、スタンダードに進んでいく。
薩英戦争で、鹿児島の市街を焼いたことはイギリス本国でも批判されたこと、フランスが幕府に近づく一方でイギリスが幕府を見限ったという見方は図式的にすぎること、など重要な指摘もあるが、このあたりは簡潔で、また手早く進んでしまうので、すでに知らないと登場人物の関係や立場の整理が追いつかない感じがある。

最初二章の庶民史と、以降の政治史とが残念ながらあまり有機的に絡み合っておらず、ただ二本立ての歴史になってしまっている。
時間軸が完全に行ったり来たりになっていることはその証左であろう。
通史としてみるなら、うまく一本の軸に両者の要素を絡められないのなら、政治史を中心に書き上げたほうが良かったのではないかと思う(新しい研究成果は色々あるので、政治史に絞っても十分意味のある本になると思う)。
面白い指摘も多く、読むに値する本ではある。ただ、通史としてみるとややバランスは改善の余地があるように思った。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年12月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
学校で習った歴史ではまったく足りない。有権者はこういう本をしっかり読んで投票行動に結び付けるべき。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年6月17日に日本でレビュー済み
40年以上も前の私の学んだ中学・高校の日本史では、6世紀のヤマト朝廷は、朝鮮半島
の南に「任那」という、いわば、ヤマトの傀儡政権を持っていたが、562年に「任那の
日本府」は新羅に滅ぼされた、と教えられました(「任那に転ぶ(562年)日本の兵隊」
と年号を覚えていました)。

これに対し、本書と同シリーズ「日本の歴史03 大王から天皇へ 熊谷公男著 講談社
学術文庫版」では、下のように記されています(P.21~P.22)。

「「書紀」は、伽耶諸国のことを好んで「任那」とよんだ。また教科書でも、最近で
 こそ「加羅」とか「伽耶」とか記されるようになったが、以前はもっぱらこの語が
 用いられたので、現在でも筆者より少し下の世代ぐらいまでの読者は、「任那」の
 方がなじみぶかいのではないかと思う。しかし、民衆の中ではぐくまれていった
 カラに対し、「任那」はおおよそ対極にある語であり、倭王権の独尊的立場が生み
 出した、政治臭のプンプンすることばなのである。

 ほんの20~30年ほど前まで、日本の古代史学界では、日本はヤマト朝廷が成立して
 間もない4世紀後半には朝鮮半島南部に武力進出し、そこに統治機関として「任那
 日本府」をおき、朝廷の「官家(みやけ)」として「任那」を植民地のように支配
 ・経営した。その支配は562年の「任那の滅亡」までつづく、とする考えが不動の
 定説であった。このような見解は、現今の学界では、さすがに影をひそめつつある
 が、一般には、まだまだ影響力を持っているのではなかろうか。

 「任那」という語は、上のごとき「任那日本府」史観と分かち難く結びついたこと
 ばであった。そしてそれは、多分に「書紀」の記述の影響を受けたものでもある。
 「書紀」は「任那」という語を、しばしば伽耶諸国の汎称として用い、しかもこの
 「任那」の地は、朝廷の「官家(みやけ)」であると主張する。そこで、「官家
 (みやけ)」を朝廷の直轄地の意味に解し、「書紀」の記述を素直に受け取ると、
 伽耶の全域があたかも朝廷の支配下におかれていたかのように理解されることにな
 る。しかし、実際には倭国は伽耶諸国に対して一定の政治的、軍事的影響力は持って
 いたものの、支配していたわけでは決してないし、伽耶諸国は小さいながらも政治
 的独立を保っていた。「書紀」の「任那」に関する記述は、その編纂主体である
 日本の古代国家の政治的立場の忠実な表明ではあっても、決して客観的な事実では
 ないのである。それを事実と信じると、みすみす「書紀」編者の術中におちいって
 しまうであろう。

 では、「書紀」はまったく信を置くに値しない史書なのかというと、けっしてそう
 ではない。
 「書紀」の記述は、古代国家の政治的立場にそって、各所で原資料の改変を行って
 いるが、もう一方では、いまでは目にすることのできない多くの資料が利用されて
 いることも、紛う方のない事実である。この宝庫を生かさなくては、本書であつか
 う時期の歴史的叙述は不可能である。「書紀」の立場をつねに念頭に置き、資料批
 判おこなったうえで、使えるものは使っていくというのが、難しいことではあるが、
 とるべき道であると信じる。」

その後も「任那」に関して、古代朝鮮の資料等を用いて、「「書紀」が好んで使う
「任那」とは、実は、本来、伽耶諸国の1国である金官国の別名にほかならなかった」
等、まだ細かく記述されていますが、引用が長くなりすぎるので止めます。

同様に、開国から維新直前までの本書の範囲でも、従来の定説(中学・高校等で教え
られている内容)とは違った「事実」がここかしこに出てきますので、本当に目から
鱗のたとえの如く、興味津々丸になってしまいました(事実に「」を付しましたのは
、私は、歴史は宇宙の誕生から現代までの事件は、事実ではなく全て、何らかの
「物語」だと思っています。事実というのは、本当に起こった事ではなく、何らかの
仮定に基づいたその人の「真実」ではないかと思っていますので。)。

一つ目は、司馬遼太郎等が良く言っているような「明るい明治、暗い昭和」ではあり
ませんが、「暗黒・停滞の江戸時代・近世」に対して「文明開化で明るい明治」みたい
な言説が、何となくまかり通ているような印象でしたが、事実として必ずしもそうで
はないし、そういう言説は、明治時代に政府・官僚が意図的に作り出したものであり
そうです。
ただし、最近では、田中優子や杉浦日向子等の活躍もあってか、逆に江戸時代は、
明るくエコな住み良い社会みたいな言説が流布しているような気もします。しかし、
江戸時代がエコなのは、一般に電気も・化学もほとんど利用されていない時代でしょう
から、当然のことであって、今と比べてエコだとかなんだとかの議論はしょうもない
ことでしょう。

「明治になってから、「暗黒の中世」という虚像がつくられた、と保坂氏は指摘する。
 旧幕府の政治は上意を下に達するのみで強権的であり、民意を権力に届ける方法
 などないと描かれてきた。明治政府は幕府を転覆して権力を掌握したから、幕府
 政治をことさら暗黒なものとして描く必要に迫られた。しかも「暗黒の近世」と
 いう虚像は、反政府の運動を展開した自由民権運動家をもとらえた。自由民権家も
 文明開化という時代の波にとらえられ、江戸時代を「未開」、「暗黒」と決めつけ
 た点においては明治政府と異口同音であった。

 近代の政府も自由民権家も、「合法的な」越訴のような下意を上に届ける道筋が
 江戸時代に広く存在したことなどとても認められなかった。近代になって、自由
 民権家の手により「竹鎗せつ旗(竹やりとむしろ旗)」の暴力的な百姓一揆像、
 そしてこれを身を挺してとどめ、一身を犠牲にして越訴する村役人(義民)という
 「虚像」の義民伝説ができ上がったのである。

 事実は、百姓一揆は「あえて人命をそこなう得物はもたず」、鎌や鍬など百姓らしい
 農具をもったのであり、また、越訴は好ましいものではないが、その罪は問われ
 ないか、あるいはお叱り程度の軽罪であった。

 三方領地替え反対一揆は、このような下意を上へ届ける道筋をたどった。各所で
 数万の百姓を動員しながら、高度に組織された「作法」に従った運動を展開し、
 ほとんど罪に問われることなく百姓たちは所期の目的を達した。このように、三方
 領地替え反対一揆のように高度に組織された一揆も、代議制の前史を形成する1つ
 である。」(P.104~P.105)

また、ペリー来航後の幕府の対応についても、「軟弱・卑屈な幕府」との印象が何
となくできているような気がしますが、これも明治政府の編纂した官製の維新史
によるところが大きいようです。

「日本が開国政策へと外交を転換する理由を、産物交易など国内の商品流通の発展、
 欧米に関する知識の豊富さ、外交能力の高さなど、多岐に求めることができる。
 それも確かに重要ではあるが、中国で欧米のさまざまな文献が翻訳され、日本が
 その恩恵にあずかる面もあったことを思うと、一概に日本が高度に発展していた
 とは言い切れない。

 はっきりしていることは、幕府が日本は「弱国」であると、率直に現実を認めて
 いることである。実際、ペリー来航のところで述べたように、日本は江戸の地勢と
 いい、経済的条件といい、広大な大地と資源を持つ中国とは違い、自ら「弱国」
 と率直に認めざるを得ないような、軍事的な脆弱さを持っていた。こうした認識は
 あまりにも当たり前に見えるが、これまで述べてきたように、幕府がみずから開国
 政策へスライドし、列強との当距離外交を確定してゆく、重要な決定的要因であった。
 老中の阿部や林、川路、水野ら能吏の、「弱国」という率直な日本の力量の判断が、
 冷静で慎重な外交を生み出したのである。」(P.209)

「戦前に文部省維新資料編纂会で編纂された「維新史」は、1911年(明治44年)から
 編纂が開始され、本編5巻、各巻800頁前後の大冊が、1941年(昭和16年)に完結し
 た。この編纂は戦前の国家的事業として行われ、資料の博捜や叙述には、今日でも
 乗り越えるのが困難なほど精度の高い部分もある。しかし、叙述にあたり元老
 (政治家)の朱筆が全体に入れられたことが、当時の編纂官であった研究者たちに
 よって証言されている。

 「維新史」の政治的叙述は孝明天皇の誕生からはじまっており、その第1章は「朝権
 伸張」と題され、王政復古史観、皇国史観に貫かれている。天皇から下賜金を得て、
 元老らが造っていた彰明会の資料蒐集を官制化したのが文部省史料編纂会だから、
 当然の事態であろう。同会設置当初から、議会では薩長藩閥の功績を一方的に顕彰
 するために編纂するものだとの批判があった。

 「維新史」は、朝廷の天皇と貴族たちが修好通商条約案承認を拒否したのは、条約に
 反対する大名たちと、志士たちの入説(言上)によるものと描いている。幕末日本の
 世論は条約拒否で沸騰しており、軟弱、卑屈な幕府に対して、日本の世論をうけた
 天皇・朝廷が条約拒否を貫いたという、よく知られた「物語」である。今日でもこの
 「物語」は繰り返し描かれている。「軟弱・卑屈な幕府」という「物語」が偏見で
 あることは前章で述べた通りである。」(P.224)

それ以外にも、例えば、幕末の列強の中で、イギリスは薩長を応援し、フランスは幕府
を支援したというふうに教えられましたが、歴史的事実としてはそのようには分けられ
ないようです。

その他いろいろ、面白い事実も記されていますが、切りがありませんので、終とします。

ただ、ペリーやハリス等アメリカ使節一行と交渉した幕府の人々が、如何に賢く、聡明
で、人間的にも信頼の置ける人物であったかがところどころ、当時の外国人の記述も
含めて、紹介されていますが、同じ日本人として、この重大な時期に日本を代表する
政治家や経済界の人々が、それに比して、あまりにも卑小で、「子供」であることを
思うと、暗澹たる気持ちになります。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年6月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
表紙に若干のこすれはありますが、全体的には綺麗で問題ありませんでした。
2010年9月21日に日本でレビュー済み
本書は、江戸末期の日本の政治経済について、事実を網羅的に記述するというよりは、だれもが知る重要な出来事へと至る歴史の土台をていねいに分析しています。格調の高いやや難解な表現がされていますが、教科書や参考書で知ったレキシでは満足できない「一般の方」向けの内容となっています。

かといって教科書に書かれた「一般通念」を筆者は所どころでくつがえしており、いわゆる常識を疑って、現代の日本人に植え付けられている漠然とした先入観を微修正してくれます。

たとえば、民衆一揆の作法や、外圧に際しての幕府内部からの開国論主張、孝明天皇をとりまく自由な議論の様子など、これまで言われてきたのとは違う視点があり、今後は別の見方で幕末が読めるのではないかと思えてきました。

幕末史は、尊王攘夷論を中心としていろいろな立場があります。その利害関係者(天皇、朝廷、幕府、諸藩主、下級藩士、外国)の思想的な動き・変化をつかむのに苦労し、図に描いて覚えよう頑張っても、どうしても納得がいかない点がありました。同じような経験をされた方は、本書のような詳しい時代背景的分析を読んでぜひ疑問を消化してほしいと思います。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2009年12月17日に日本でレビュー済み
 開国・維新を論じた歴史書は数あれど、本書は世界的文明論のスケールから日本と西洋勢力のインタラクションを描いている点でいささかユニークであるといえる。
 『幕末もの』の小説とはずいぶん違った印象があるだろう。現代的な歴史・文明論の視野と、新史料から描き出される開国・維新史は、遠い昔のことではなく、わずか数世代前の間違いなく我々に直接つながる「近代」であることを我々に再認識することを迫るものである。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年3月17日に日本でレビュー済み
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著者 井上勝男氏の此の歴史書を読んで見ますと、今までの我々が教えられた歴史はほんの断片的な部分の知識にしか巡り逢う事しかなかった様におもいます。この本に出会い開国と幕末期にどの様な関連行事が同時に行われたかが詳細に記されております。私が特に印象に残った部分、ある時期には(幕府の天保の改革と朝鮮通信使』の歴史の一部に記載された事象、大規模な接待と送迎等、当時50万両、100万両ともいわれる出費をして歓待した其の辺の流れ、何時の時代も時のリーダーによって如何様にも変わるのだと思います。今の南北朝鮮の統一がやっとアメリカの大統領トランプによって進められております。心より成功する様に祈願いたします。アジア人は兄弟のようなものです。私も満州からの引き揚げ者の一人です。戦争は絶対にしてはなりません。此れから世界が変わります。本当の歴史を知る事が大事、真実を知る事だと思います。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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