面白かったです。
こういう論証プロセスを丁寧に見せてくれる歴史物は好きです。
喧嘩両成敗という言葉を、日常で違和感なく使うくせに、意外とその言葉の成り立ちを知らないものだ、と不思議な気分になりました。
本にもある通り、確かに不条理な法です。
喧嘩両成敗は、誰の過失も証明しません。そのくせ、痛み分けの落とし所、的な納得感を与えてくれます。
その感覚が室町時代から、日本社会で受け継がれていて、しかも文書で追跡できるというのだから、歴史の連続性って普段想像しないところにあるものなのだなあ、と。
だからつまり、刑法でいうところの責任能力がいまだにピンとこないのも、こういう古くからの感覚に根ざすのだろうか、とか、そんなことを思ったりしました。
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喧嘩両成敗の誕生 (講談社選書メチエ) 単行本(ソフトカバー) – 2006/2/11
清水 克行
(著)
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中世、日本人はキレやすかった!大名から庶民まで刃傷沙汰は日常茶飯、人命は鴻毛のごとく軽かった。双方の言い分を足して二で割る「折中の法」、殺人者の身代わりに「死の代理人」を差しだす「解死人の制」、そして喧嘩両成敗法。荒ぶる中世が究極のトラブル解決法を生みだすまでのドラマ。
【目次】
プロローグ 現代に生きる喧嘩両成敗法
第一章 室町人の面目
笑われるとキレる中世人
殺気みなぎる路上
反逆の心性
第二章 復習の正当性
室町人の陰湿さ
「親敵討」の正当性
復讐としての切腹
第三章 室町社会の個と集団
アジールとしての屋形
武装する諸身分
復讐の輪廻
第四章 室町のオキテ--失脚舎の末路をめぐる法慣習
公認された「落ち武者」狩り
失脚者に群がる人々
「流罪」の真実
第五章 喧嘩両成敗のルーツを探る--室町人の衡平感覚と相殺主義
「二つの正義」の行方
「目には目を」--中世社会の衡平感覚と相殺主義
「折中の法」
中人制と解死人制
第六章 復讐の衝動--もうひとつの紛争解決策
能「正儀世守」を読む
室町幕府の本人切腹制
室町幕府の苦悩
第七章 自力救済から裁判へ--喧嘩両成敗の行方
分国法のなかの喧嘩両成敗法
統一政権と喧嘩両成敗法
赤穂事件--喧嘩両成敗法への憧憬
エピローグ 「柔和で穏やかな日本人」?
註
あとがき
索引
【目次】
プロローグ 現代に生きる喧嘩両成敗法
第一章 室町人の面目
笑われるとキレる中世人
殺気みなぎる路上
反逆の心性
第二章 復習の正当性
室町人の陰湿さ
「親敵討」の正当性
復讐としての切腹
第三章 室町社会の個と集団
アジールとしての屋形
武装する諸身分
復讐の輪廻
第四章 室町のオキテ--失脚舎の末路をめぐる法慣習
公認された「落ち武者」狩り
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「流罪」の真実
第五章 喧嘩両成敗のルーツを探る--室町人の衡平感覚と相殺主義
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「目には目を」--中世社会の衡平感覚と相殺主義
「折中の法」
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第六章 復讐の衝動--もうひとつの紛争解決策
能「正儀世守」を読む
室町幕府の本人切腹制
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第七章 自力救済から裁判へ--喧嘩両成敗の行方
分国法のなかの喧嘩両成敗法
統一政権と喧嘩両成敗法
赤穂事件--喧嘩両成敗法への憧憬
エピローグ 「柔和で穏やかな日本人」?
註
あとがき
索引
- ISBN-104062583534
- ISBN-13978-4062583534
- 出版社講談社
- 発売日2006/2/11
- 言語日本語
- 寸法13 x 1.4 x 18.8 cm
- 本の長さ236ページ
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2006/2/11)
- 発売日 : 2006/2/11
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 236ページ
- ISBN-10 : 4062583534
- ISBN-13 : 978-4062583534
- 寸法 : 13 x 1.4 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 23,304位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2020年8月7日に日本でレビュー済み
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さまざまな事例から、室町時代の闘争を論じ、現代日本人にも脈々と受け継がれている考え方である事を論証している。
2023年4月7日に日本でレビュー済み
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礼儀正しく法を守って美しき侍、は江戸時代の厳しい武士道の抑制の下で成立した、いわば矯正結果なのでしょうね。日本人の本性は鎌倉、室町時代の野生なのだという思いに至ります。それが「普通」の時代に下克上とか戦乱とか天下とりなどの行動が発生したわけなので、その時代、場での普通 に立って歴史事実を考える訓練として面白い。
2021年12月24日に日本でレビュー済み
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今では理解出来ないが、コミュニティの結束の強さや圧倒的な生命の軽さを良く描いていて、何故喧嘩両成敗という掟が出来たか良く解る。今の時代に感謝する。
2021年2月16日に日本でレビュー済み
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室町時代の人々の心象は興味深かった。名誉心が過度に強く、激情的で執念深いという意外なものであった。復讐心の制御との格闘の中で生まれた喧嘩両成敗法、裁判への移行と時代の空気感に触れたようであった。「柔和な日本人」の見方が変わる、価値ある一冊である。
2021年12月9日に日本でレビュー済み
著者は1971年生まれの日本中世社会史研究者である。本書は「喧嘩両成敗」という、紛争の収め方の起源が中世にまで遡ることを丹念な史料の調査結果から明らかにしたものである。
日本の中世(室町時代)は人々の気が荒く、大小の紛争が各地で頻発していたらしい。幕府の権力が弱く、一方では各地で大小の領主たちが覇を争い、また僧たちが荒ぶり、町人や百姓たちもそろそろ自らの立場に目覚め始めた頃である。中央集権的な政府は名目だけで実効支配力(軍事力や法で支配する権威と機構)が弱ければ、紛争を「法に基づいて」厳密に処理することは難しかったに違いない。もちろん、領主によっては裁判に類した仕組みもあったであろうが、大部分は大雑把な紛争処理に依らざるを得ない。
「喧嘩両成敗」は以上のような背景で生まれたものである。起源は中世以前にもその萌芽が認められるが、広まったのは中世ということである。緻密な法律の不在、紛争処理スタッフの不在または不足で、領主たちが手っ取り早く紛争を収める手段として「喧嘩両成敗」が用いられたのである。これには紛争当事者たちの理非を厳密に分析処理することことが日本人にとって不得手ということもあったかもしれない。あるいは物事の黒白を明確にしたがらない日本人の特性といえるかもしれない。
「喧嘩両成敗」という言葉は現在も生きている。身近で簡単な紛争処理の知恵といえるかもしれない。本書の帯には「世界にも稀な奇妙な法」とあるが、果たしてどうか。本書では日本以外でどうかということについては言及がない。各国の慣習法の比較をしたら面白そうである。
日本の中世(室町時代)は人々の気が荒く、大小の紛争が各地で頻発していたらしい。幕府の権力が弱く、一方では各地で大小の領主たちが覇を争い、また僧たちが荒ぶり、町人や百姓たちもそろそろ自らの立場に目覚め始めた頃である。中央集権的な政府は名目だけで実効支配力(軍事力や法で支配する権威と機構)が弱ければ、紛争を「法に基づいて」厳密に処理することは難しかったに違いない。もちろん、領主によっては裁判に類した仕組みもあったであろうが、大部分は大雑把な紛争処理に依らざるを得ない。
「喧嘩両成敗」は以上のような背景で生まれたものである。起源は中世以前にもその萌芽が認められるが、広まったのは中世ということである。緻密な法律の不在、紛争処理スタッフの不在または不足で、領主たちが手っ取り早く紛争を収める手段として「喧嘩両成敗」が用いられたのである。これには紛争当事者たちの理非を厳密に分析処理することことが日本人にとって不得手ということもあったかもしれない。あるいは物事の黒白を明確にしたがらない日本人の特性といえるかもしれない。
「喧嘩両成敗」という言葉は現在も生きている。身近で簡単な紛争処理の知恵といえるかもしれない。本書の帯には「世界にも稀な奇妙な法」とあるが、果たしてどうか。本書では日本以外でどうかということについては言及がない。各国の慣習法の比較をしたら面白そうである。
2019年11月24日に日本でレビュー済み
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元々、やられたらやり返すという気質が中世人にあり、そこへの武士の台頭により、殺人集団(武士)の憎悪の思考によるガチンコと、衡平、相殺という指向が重なって自然に「喧嘩両成敗」は浸透したと読みとった。その様々な実例を古文書からかなりの数引用し紹介しているが、奈良の無名武士で古市氏の登場回数が特に多い事に興味を引かれたw
古文書でしか辿れないので確実ではないと思うが、「喧嘩両成敗」は上位権力者より、むしろ一般庶民の認知や支持が両成敗を広めたと考えられる。
あくまで、法の始まりを探る本なので、本文では日本人の本質的な部分までは踏み込んではいないが、エピローグで少し触れられていて、むしろそちらに興味があって読み始めたので安心した。
日本人の思考体系とは…? という事を考えるきっかけに繋がり、興味を持って読み終え、、
個人的には、日本列島という狭い国土の中で生きていくための、必然として生まれた知恵なのかもしれないと感じた。 欲を言えば、科学的にDNA等で人種的な思考回路を比較して証明しても面白いかもしれないと思う。(別分野か…)
古文書でしか辿れないので確実ではないと思うが、「喧嘩両成敗」は上位権力者より、むしろ一般庶民の認知や支持が両成敗を広めたと考えられる。
あくまで、法の始まりを探る本なので、本文では日本人の本質的な部分までは踏み込んではいないが、エピローグで少し触れられていて、むしろそちらに興味があって読み始めたので安心した。
日本人の思考体系とは…? という事を考えるきっかけに繋がり、興味を持って読み終え、、
個人的には、日本列島という狭い国土の中で生きていくための、必然として生まれた知恵なのかもしれないと感じた。 欲を言えば、科学的にDNA等で人種的な思考回路を比較して証明しても面白いかもしれないと思う。(別分野か…)
2020年7月12日に日本でレビュー済み
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中世の日本人って、けんかっ早くて、執念深くて、怖かったんだな。すぐに帰属する集団同士のいさかいに発展するところ、今の「やくざ」にもつながる感じ。これって、たぶん、弥生時代の農耕での集落間の水争いみたいな抗争からの伝統のような気がする。結局、中世以降の権力の弱化が、自力救済=抗争し放題みたいな状態を生むのだが、一方で、幕府や領主が、様々な法令や裁きで、抗争を収めるルール作りが進んでいくって感じか。その中で、解死人制とか折中の法とか、本人切腹制とか、喧嘩両成敗とか。おかしな法に見えても、それなりに受け入れられる合理性もあったことがわかる。ところで、差腹(さしばら)ってのは、マジに怖くていやだな。切腹の件もそうだが、今の「やくざ」の指詰めにも関係しているんだろうか。喧嘩や抗争をどう収めるかっていうの、生の国民性が出ている例として、「やくざ」の抗争の納め方との関連も研究してほしいな。国家ではなくやくざ同士で誰かが仲裁に入る場合のルールみたいなの、あるような気が。