めちゃくちゃ面白い。
何事も闇雲にやらんと知識として知っておくこと、学ってほんま大事やな、思わせてくれる本。
栄養素の説明や最新の研究結果にふんだんに触れるなど、説明がわかりやすく行き届いているので表紙のようなマッチョな感じの話しぶりはありません。ゴリ押ししていたり何かのマーケティングで言ってることもなくて、読んでいる人の健康を労っているのが伝わってくる。内容が自然に腑に落ちてきます。
ダイエットガチ勢とかでなくとも、健康面を少しでも良くしたいと思ったことがある人、健康に長く生きたい人、将来大病で苦しい思いをしたくない人なども一般教養として読むと良いと思います。
自分もですがリモートワーカーはライフスタイルによっては自己管理がマストな時代だと思うので、これ会社で配られて欲しいわ。福利厚生やろこんなん。
ちょっとむずいなって箇所もあるけど、そこを気にしたいときにじっくり理解すれば良いかなと思ってkindle unlimitedから購入に切り替えました。
ダイエットにおいて自分が今どのフェーズなのかも把握できたので(ちょうど序盤の体重落ちやすい時期が過ぎ、制限によって筋肉量が落ちてしまっている状況)次に何をしていけば良いかも十分理解しました。あとは実践あるのみ、所々読み返しながら健康を悪い意味でハックされないようにがんばります。
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科学的に正しいダイエット 最高の教科書 単行本 – 2021/10/29
庵野 拓将
(著)
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購入オプションとあわせ買い
俗説や自己流に振り回されない、最新ダイエット法!
在宅、コロナ、連休、寝不足…。
令和時代は、肥満の原因があふれています。
ネットを開けば、「一瞬でやせる方法」といった、俗説にもとづいた危険な情報も多数。
ほんとうに正しいダイエット法は、「科学的にもとづいている」のです。
スタンフォード大、ハーバード大、ケンブリッジ大、イェール大など、世界最高水準のデータからまとめた、最新のダイエット知見を紹介。
・「やせる炭水化物」が存在した!
・「よく寝る人」は太らない!
・おやつも油も果物も摂っていい!
などなど、誰でも、無理なく実践できます。
さあ、本書を読んで「減量」と「健康」を同時に手に入れましょう。
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などなど、誰でも、無理なく実践できます。
さあ、本書を読んで「減量」と「健康」を同時に手に入れましょう。
- 本の長さ344ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2021/10/29
- 寸法12.8 x 2 x 18.8 cm
- ISBN-104046048697
- ISBN-13978-4046048691
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著者について
●庵野 拓将:理学療法士、トレーナー、博士(医学)。大学院修了後、大学病院のリハビリセンターに勤務。けがや病気をした患者やアスリートのトレーナとして、これまで延べ6万人の体づくりに携わってきた。大学病院では、世界最先端の研究成果を現場でのトレーニングにフィードバックするため、研究発表、論文執筆も行っている。
筆名・庵野拓将として、筋トレ、スポーツ栄養学をはじめとする最新の研究報告を紹介するブログ「リハビリmemo」を主宰。トレーニー(筋トレマニア)からビジネスマンにまで好評を博す。
筆名・庵野拓将として、筋トレ、スポーツ栄養学をはじめとする最新の研究報告を紹介するブログ「リハビリmemo」を主宰。トレーニー(筋トレマニア)からビジネスマンにまで好評を博す。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2021/10/29)
- 発売日 : 2021/10/29
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 344ページ
- ISBN-10 : 4046048697
- ISBN-13 : 978-4046048691
- 寸法 : 12.8 x 2 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 23,541位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2023年8月2日に日本でレビュー済み
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2023年8月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
簡単なダイエット法が氾濫する中、体重減少の理屈と
その方法について科学的に説明している本です。
体重減少以外に増量したい場合など、
ボディメイクにも応用ができます。
その方法について科学的に説明している本です。
体重減少以外に増量したい場合など、
ボディメイクにも応用ができます。
2021年11月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ダイエットといえば食事が注目されるが、本書は食事、運動、睡眠を科学的根拠にもとづいた方法で行い、その相互作用がダイエットの成功に導くことをわかりやすくまとめている。
無理して食事制限を頑張るのではなく、まずは十分な睡眠をとり、健康的なやせやすい食事をしっかり食べて、体重が落ちにくくなったところで運動することで減量やリバウンドの防止につながる。
このようなそれぞれの効果は相互に関係しており、相互に作用することによってダイエット効果がさらに高まる(これにもエビデンスがある)。
さまざまなダイエットがあるが、結局は食事、運動、睡眠という人の原点に帰ることの重要性を示唆している。これは楽にダイエットしたい人には残酷な真実なのだろう。著者も冒頭で「簡単にダイエットできる方法ない」と述べているが、これを書いている本は他にない。
ダイエットの本質を科学が示すままに書かれた信用できる良書である。
無理して食事制限を頑張るのではなく、まずは十分な睡眠をとり、健康的なやせやすい食事をしっかり食べて、体重が落ちにくくなったところで運動することで減量やリバウンドの防止につながる。
このようなそれぞれの効果は相互に関係しており、相互に作用することによってダイエット効果がさらに高まる(これにもエビデンスがある)。
さまざまなダイエットがあるが、結局は食事、運動、睡眠という人の原点に帰ることの重要性を示唆している。これは楽にダイエットしたい人には残酷な真実なのだろう。著者も冒頭で「簡単にダイエットできる方法ない」と述べているが、これを書いている本は他にない。
ダイエットの本質を科学が示すままに書かれた信用できる良書である。
2021年12月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
前著同様エビデンスを提示したうえで内容がまとめられているので、詳しい情報を知りたい人向けです。難しい内容も含まれるのでじっくり読み込む必要はあります。
2023年11月6日に日本でレビュー済み
この本に書いてあることを実践して、実際に私は大きく痩せることができています。(時間はかけていますよ)
この本を批判されている方は、この本の一部の中身を抜き取って批判されていますが、目次だけ見てみても、二つだけを実践すれば痩せるなんて書いていないことがすぐわかると思うのですが……
しかし体脂肪は、ある段階からはなかなか落ちませんね……
やはり私の場合は、この本に書いてあるように、有酸素運動を増やすしかなさそうです……(キツイ)
この本を書いてくださった著者さんに感謝☆
この本を批判されている方は、この本の一部の中身を抜き取って批判されていますが、目次だけ見てみても、二つだけを実践すれば痩せるなんて書いていないことがすぐわかると思うのですが……
しかし体脂肪は、ある段階からはなかなか落ちませんね……
やはり私の場合は、この本に書いてあるように、有酸素運動を増やすしかなさそうです……(キツイ)
この本を書いてくださった著者さんに感謝☆
2023年3月23日に日本でレビュー済み
これからダイエットを始めるぞーーって人が読むべき本かというと…悩ましいです。
ダイエット指導をされている方は知識として持っていた方が良いのではないかな?
という感じの本ですかね。
内容は面白いですよ!
変なダイエット本よりも為になる。
ただ、個人的に私がこれからダイエットを始めるという人にこの本を強くお勧めはしないです。
ダイエット指導をされている方は知識として持っていた方が良いのではないかな?
という感じの本ですかね。
内容は面白いですよ!
変なダイエット本よりも為になる。
ただ、個人的に私がこれからダイエットを始めるという人にこの本を強くお勧めはしないです。
2021年10月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
食餌に関する記述に対して、評価してみたい。
本書の内容は一言でいうと、「食物繊維、植物性の脂質を摂取」を推奨している。
「動物性の脂質の摂りすぎ」をなぜ批判しているかというと、「体重増加」と「がんリスク」があるから、とのこと。
本文を吟味してみよう
・中性脂肪の生理学的説明がおかしい
p36『脂質の多い食事を摂ると、脂肪を蓄えやすい』
p59『脂質は(略)、そのまま脂肪細胞に取り込まれる』
中性脂肪を摂取すると、最終的にカイロミクロンになって、脂肪細胞に運ばれると説明されており、やや生理学的機構に踏み込んだ説明がなされている。しかし、それほど単純ではない。
筋細胞自身がLPLを作ることができ、LPLを使って、カイロミクロンから中性脂肪を引き出す。脂肪を摂取すると、LPLが多く産生され、中性脂肪の消費が加速するので、中性脂肪はなかなか脂肪細胞まで回らない。中性脂肪が脂肪細胞に蓄積される理由は、「高インスリン血症」もしくは「解糖系が亢進」しているときである。インスリンの作用として、もちろん脂肪蓄積の作用があるので、血中のインスリン濃度が高いと、カイロミクロンから脂肪細胞への中性脂肪受け渡しは増えるだろう。そして解糖系が亢進している、すなわち脂肪酸のβ酸化が抑制されている状態では、脂肪酸が材料として使われず、これまた血中にうっ滞する。その結果、脂肪細胞に中性脂肪が取り込まれる。
この二つに関与しているのは、もちろん糖質である。糖質の摂取により、高インスリン血症になり、解糖系も亢進する。
つまり「脂質の摂取」だけでは、なかなか脂肪細胞への蓄積は難しいことがわかるだろう。そこには必ず「糖質」の関与が必要なのだ。
・多糖類は胃で消化できない
p45『小麦粉や生クリーム、砂糖は、胃や腸で消化される』
唾液のアミラーゼで、多少はデンプン(多糖類)から、グルコース(単糖類)が切り離されるかもしれないが、胃酸では「糖質を消化できない」ので、通常は「胃では糖質を消化・吸収できない」である。
・糖質制限食は減量できない?
糖質制限食と低脂質食を比較したところ、2年間で体重減少の有意差がなかったとする参考文献を上げている。
Sacks, Frank M et al. “Comparison of weight-loss diets with different compositions of fat, protein, and carbohydrates.” The New England journal of medicine vol. 360,9 (2009): 859-73. doi:10.1056/NEJMoa0804748
この報告は批判されることが多い。食事指導をしたが、実際摂取したものと少しずれていたというのは良くあること。本論文では当初は糖質65%と35%の比較をデザインしたのだが、2年後には53.2%と42.9%に差が縮まっていた。さらに、42%では糖質制限と言えない。
さらにもう一つ
Johnston, Bradley C et al. “Comparison of weight loss among named diet programs in overweight and obese adults: a meta-analysis.” JAMA vol. 312,9 (2014): 923-33. doi:10.1001/jama.2014.10397
この報告は、糖質制限食と脂質制限食を12か月行ったら、体重減少に有意差がなかったという、RCT48個のメタ解析である。
しかし、以下の論文は1年以上追跡したRCT53個のメタ解析であり、「糖質制限食が有意に体重を減少させた」と結論付けている。参考にしていただきたい。
Tobias, Deirdre K et al. “Effect of low-fat diet interventions versus other diet interventions on long-term weight change in adults: a systematic review and meta-analysis.” The lancet. Diabetes & endocrinology vol. 3,12 (2015): 968-79. doi:10.1016/S2213-8587(15)00367-8
・脂質、特に飽和脂肪酸摂取で体重が増える?
脂質や飽和脂肪酸摂取で、体重が増えるとする論文をたくさん参照しているが、どれもコホート研究で、介入試験ではない。筆者が本書の冒頭に触れた「エビデンス」レベルでいうと、RCTのメタ解析より信頼度は低い。
上記のように、糖質制限食、すなわち高脂質食のRCTメタ解析で、既に体重減少効果ありとされているので、コホート研究をいくら参照しようとも、それにどれほど意味があるのだろうか。ならば、生理学的説明をしてほしいところだが、乏しい。
さらに参照しているコホート研究は多くが、信頼度が低いFFQで、食事把握の頻度が4年に一回である。
一応確認してみよう
Field, Alison E et al. “Dietary fat and weight gain among women in the Nurses' Health Study.” Obesity (Silver Spring, Md.) vol. 15,4 (2007): 967-76. doi:10.1038/oby.2007.616
8年間調査したが、最初と最後しか、食事を見ていない。
Liu, Xiaoran et al. “Changes in Types of Dietary Fats Influence Long-term Weight Change in US Women and Men.” The Journal of nutrition vol. 148,11 (2018): 1821-1829. doi:10.1093/jn/nxy183
4年ごとのFFQ。
Mozaffarian, Dariush et al. “Changes in diet and lifestyle and long-term weight gain in women and men.” The New England journal of medicine vol. 364,25 (2011): 2392-404. doi:10.1056/NEJMoa1014296
4年ごとのFFQ。
Vergnaud, Anne-Claire et al. “Meat consumption and prospective weight change in participants of the EPIC-PANACEA study.” The American journal of clinical nutrition vol. 92,2 (2010): 398-407. doi:10.3945/ajcn.2009.28713
5年後の食事チェック。
Rouhani, M H et al. “Is there a relationship between red or processed meat intake and obesity? A systematic review and meta-analysis of observational studies.” Obesity reviews : an official journal of the International Association for the Study of Obesity vol. 15,9 (2014): 740-8. doi:10.1111/obr.12172
4年ごとのFFQ。
・赤肉でがんリスク上昇
Bouvard, Véronique et al. “Carcinogenicity of consumption of red and processed meat.” The Lancet. Oncology vol. 16,16 (2015): 1599-600. doi:10.1016/S1470-2045(15)00444-1
加工肉、赤身肉は大腸がんのリスク要因という報告だが、コホート研究で、介入試験ではない。
Kim, Seong Rae et al. “Effect of Red, Processed, and White Meat Consumption on the Risk of Gastric Cancer: An Overall and Dose⁻Response Meta-Analysis.” Nutrients vol. 11,4 826. 11 Apr. 2019, doi:10.3390/nu11040826
加工肉と赤身肉で胃がんのリスク上昇という報告だが、コホート研究のメタ解析である。
Pan, An et al. “Red meat consumption and mortality: results from 2 prospective cohort studies.” Archives of internal medicine vol. 172,7 (2012): 555-63. doi:10.1001/archinternmed.2011.2287
加工肉、赤身肉でがん死亡率上昇という報告だが、コホート研究で、さらにFFQ・4年ごとである。
ちなみにこの論文は、「Nurses' Health Study」のデータを使用している論文だが、本書ではこのデータを使っている参照論文が多い。同じ対象なら同じ結果になるバイアスが発生するだろう。
そして、糖質制限食の論文も紹介しないのは、フェアではない。
例えば、同じコホートのメタ解析だが、「炭水化物摂取量と全死亡率に正の相関」という報告がある。
Liu, Ya-Shu et al. “Dietary Carbohydrate and Diverse Health Outcomes: Umbrella Review of 30 Systematic Reviews and Meta-Analyses of 281 Observational Studies.” Frontiers in nutrition vol. 8 670411. 29 Apr. 2021, doi:10.3389/fnut.2021.670411
上記の「Nurses' Health Study」のデータと用いて、「乳がん診断後は、糖質摂取で死亡率上昇」という報告もある。
Farvid, Maryam S et al. “Types of carbohydrate intake and breast cancer survival.” European journal of nutrition, 10.1007/s00394-021-02517-z. 21 Jun. 2021, doi:10.1007/s00394-021-02517-z
そして、じつはケトン食RCTの報告もある。こちらは、「乳がん患者さんがケトン食で、全死亡率低下」という報告。
Khodabakhshi, Adeleh et al. “Feasibility, Safety, and Beneficial Effects of MCT-Based Ketogenic Diet for Breast Cancer Treatment: A Randomized Controlled Trial Study.” Nutrition and cancer vol. 72,4 (2020): 627-634. doi:10.1080/01635581.2019.1650942
参考にしていただきたい。
まとめ
本書の高脂質食批判に関して、エビデンスレベルが低いことを指摘したが、ヘザー・セイド氏が問題提起している通り、そもそもコホート研究も介入試験も、信頼度は低い。
Seid, Heather, and Michael Rosenbaum. “Low Carbohydrate and Low-Fat Diets: What We Don't Know and Why we Should Know It.” Nutrients vol. 11,11 2749. 12 Nov. 2019, doi:10.3390/nu11112749
統計学的手法にとらわれず、生理学的事実にもっと目を向けてほしい。
昨今、「エビデンス」「科学的」と称されているのはどれも「統計学的手法第一主義」であり、上記のように、その信頼度は揺らいでいる。
生理学的機構に裏打ちされた理論展開がないと、もう信頼できない。
今後食事に関して議論する際は、「ケトン体」「炎症」「酸化ストレス」「オートファジー」「AGEs」は必須である。
著者はとても勉強熱心であるので、今後に期待。
本書の内容は一言でいうと、「食物繊維、植物性の脂質を摂取」を推奨している。
「動物性の脂質の摂りすぎ」をなぜ批判しているかというと、「体重増加」と「がんリスク」があるから、とのこと。
本文を吟味してみよう
・中性脂肪の生理学的説明がおかしい
p36『脂質の多い食事を摂ると、脂肪を蓄えやすい』
p59『脂質は(略)、そのまま脂肪細胞に取り込まれる』
中性脂肪を摂取すると、最終的にカイロミクロンになって、脂肪細胞に運ばれると説明されており、やや生理学的機構に踏み込んだ説明がなされている。しかし、それほど単純ではない。
筋細胞自身がLPLを作ることができ、LPLを使って、カイロミクロンから中性脂肪を引き出す。脂肪を摂取すると、LPLが多く産生され、中性脂肪の消費が加速するので、中性脂肪はなかなか脂肪細胞まで回らない。中性脂肪が脂肪細胞に蓄積される理由は、「高インスリン血症」もしくは「解糖系が亢進」しているときである。インスリンの作用として、もちろん脂肪蓄積の作用があるので、血中のインスリン濃度が高いと、カイロミクロンから脂肪細胞への中性脂肪受け渡しは増えるだろう。そして解糖系が亢進している、すなわち脂肪酸のβ酸化が抑制されている状態では、脂肪酸が材料として使われず、これまた血中にうっ滞する。その結果、脂肪細胞に中性脂肪が取り込まれる。
この二つに関与しているのは、もちろん糖質である。糖質の摂取により、高インスリン血症になり、解糖系も亢進する。
つまり「脂質の摂取」だけでは、なかなか脂肪細胞への蓄積は難しいことがわかるだろう。そこには必ず「糖質」の関与が必要なのだ。
・多糖類は胃で消化できない
p45『小麦粉や生クリーム、砂糖は、胃や腸で消化される』
唾液のアミラーゼで、多少はデンプン(多糖類)から、グルコース(単糖類)が切り離されるかもしれないが、胃酸では「糖質を消化できない」ので、通常は「胃では糖質を消化・吸収できない」である。
・糖質制限食は減量できない?
糖質制限食と低脂質食を比較したところ、2年間で体重減少の有意差がなかったとする参考文献を上げている。
Sacks, Frank M et al. “Comparison of weight-loss diets with different compositions of fat, protein, and carbohydrates.” The New England journal of medicine vol. 360,9 (2009): 859-73. doi:10.1056/NEJMoa0804748
この報告は批判されることが多い。食事指導をしたが、実際摂取したものと少しずれていたというのは良くあること。本論文では当初は糖質65%と35%の比較をデザインしたのだが、2年後には53.2%と42.9%に差が縮まっていた。さらに、42%では糖質制限と言えない。
さらにもう一つ
Johnston, Bradley C et al. “Comparison of weight loss among named diet programs in overweight and obese adults: a meta-analysis.” JAMA vol. 312,9 (2014): 923-33. doi:10.1001/jama.2014.10397
この報告は、糖質制限食と脂質制限食を12か月行ったら、体重減少に有意差がなかったという、RCT48個のメタ解析である。
しかし、以下の論文は1年以上追跡したRCT53個のメタ解析であり、「糖質制限食が有意に体重を減少させた」と結論付けている。参考にしていただきたい。
Tobias, Deirdre K et al. “Effect of low-fat diet interventions versus other diet interventions on long-term weight change in adults: a systematic review and meta-analysis.” The lancet. Diabetes & endocrinology vol. 3,12 (2015): 968-79. doi:10.1016/S2213-8587(15)00367-8
・脂質、特に飽和脂肪酸摂取で体重が増える?
脂質や飽和脂肪酸摂取で、体重が増えるとする論文をたくさん参照しているが、どれもコホート研究で、介入試験ではない。筆者が本書の冒頭に触れた「エビデンス」レベルでいうと、RCTのメタ解析より信頼度は低い。
上記のように、糖質制限食、すなわち高脂質食のRCTメタ解析で、既に体重減少効果ありとされているので、コホート研究をいくら参照しようとも、それにどれほど意味があるのだろうか。ならば、生理学的説明をしてほしいところだが、乏しい。
さらに参照しているコホート研究は多くが、信頼度が低いFFQで、食事把握の頻度が4年に一回である。
一応確認してみよう
Field, Alison E et al. “Dietary fat and weight gain among women in the Nurses' Health Study.” Obesity (Silver Spring, Md.) vol. 15,4 (2007): 967-76. doi:10.1038/oby.2007.616
8年間調査したが、最初と最後しか、食事を見ていない。
Liu, Xiaoran et al. “Changes in Types of Dietary Fats Influence Long-term Weight Change in US Women and Men.” The Journal of nutrition vol. 148,11 (2018): 1821-1829. doi:10.1093/jn/nxy183
4年ごとのFFQ。
Mozaffarian, Dariush et al. “Changes in diet and lifestyle and long-term weight gain in women and men.” The New England journal of medicine vol. 364,25 (2011): 2392-404. doi:10.1056/NEJMoa1014296
4年ごとのFFQ。
Vergnaud, Anne-Claire et al. “Meat consumption and prospective weight change in participants of the EPIC-PANACEA study.” The American journal of clinical nutrition vol. 92,2 (2010): 398-407. doi:10.3945/ajcn.2009.28713
5年後の食事チェック。
Rouhani, M H et al. “Is there a relationship between red or processed meat intake and obesity? A systematic review and meta-analysis of observational studies.” Obesity reviews : an official journal of the International Association for the Study of Obesity vol. 15,9 (2014): 740-8. doi:10.1111/obr.12172
4年ごとのFFQ。
・赤肉でがんリスク上昇
Bouvard, Véronique et al. “Carcinogenicity of consumption of red and processed meat.” The Lancet. Oncology vol. 16,16 (2015): 1599-600. doi:10.1016/S1470-2045(15)00444-1
加工肉、赤身肉は大腸がんのリスク要因という報告だが、コホート研究で、介入試験ではない。
Kim, Seong Rae et al. “Effect of Red, Processed, and White Meat Consumption on the Risk of Gastric Cancer: An Overall and Dose⁻Response Meta-Analysis.” Nutrients vol. 11,4 826. 11 Apr. 2019, doi:10.3390/nu11040826
加工肉と赤身肉で胃がんのリスク上昇という報告だが、コホート研究のメタ解析である。
Pan, An et al. “Red meat consumption and mortality: results from 2 prospective cohort studies.” Archives of internal medicine vol. 172,7 (2012): 555-63. doi:10.1001/archinternmed.2011.2287
加工肉、赤身肉でがん死亡率上昇という報告だが、コホート研究で、さらにFFQ・4年ごとである。
ちなみにこの論文は、「Nurses' Health Study」のデータを使用している論文だが、本書ではこのデータを使っている参照論文が多い。同じ対象なら同じ結果になるバイアスが発生するだろう。
そして、糖質制限食の論文も紹介しないのは、フェアではない。
例えば、同じコホートのメタ解析だが、「炭水化物摂取量と全死亡率に正の相関」という報告がある。
Liu, Ya-Shu et al. “Dietary Carbohydrate and Diverse Health Outcomes: Umbrella Review of 30 Systematic Reviews and Meta-Analyses of 281 Observational Studies.” Frontiers in nutrition vol. 8 670411. 29 Apr. 2021, doi:10.3389/fnut.2021.670411
上記の「Nurses' Health Study」のデータと用いて、「乳がん診断後は、糖質摂取で死亡率上昇」という報告もある。
Farvid, Maryam S et al. “Types of carbohydrate intake and breast cancer survival.” European journal of nutrition, 10.1007/s00394-021-02517-z. 21 Jun. 2021, doi:10.1007/s00394-021-02517-z
そして、じつはケトン食RCTの報告もある。こちらは、「乳がん患者さんがケトン食で、全死亡率低下」という報告。
Khodabakhshi, Adeleh et al. “Feasibility, Safety, and Beneficial Effects of MCT-Based Ketogenic Diet for Breast Cancer Treatment: A Randomized Controlled Trial Study.” Nutrition and cancer vol. 72,4 (2020): 627-634. doi:10.1080/01635581.2019.1650942
参考にしていただきたい。
まとめ
本書の高脂質食批判に関して、エビデンスレベルが低いことを指摘したが、ヘザー・セイド氏が問題提起している通り、そもそもコホート研究も介入試験も、信頼度は低い。
Seid, Heather, and Michael Rosenbaum. “Low Carbohydrate and Low-Fat Diets: What We Don't Know and Why we Should Know It.” Nutrients vol. 11,11 2749. 12 Nov. 2019, doi:10.3390/nu11112749
統計学的手法にとらわれず、生理学的事実にもっと目を向けてほしい。
昨今、「エビデンス」「科学的」と称されているのはどれも「統計学的手法第一主義」であり、上記のように、その信頼度は揺らいでいる。
生理学的機構に裏打ちされた理論展開がないと、もう信頼できない。
今後食事に関して議論する際は、「ケトン体」「炎症」「酸化ストレス」「オートファジー」「AGEs」は必須である。
著者はとても勉強熱心であるので、今後に期待。
2022年10月17日に日本でレビュー済み
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ダイエットの理論とエビデンスについてとても詳しく丁寧に解説されている良い本だと思います。ただしHOW TO本ではないのでこれからダイエットしようと思っている人向きの内容ではありません。減量のメカニズムを詳細に解説してくれるのはありがたいですが、内容的には既に一般的に認知されている事がさらに深掘りされていると言った感じで特に目新しいものは無かったと思います。ただダイエットに挫折しそうな時に読むと実践している事の理論的根拠が再確認出来てモチベーションをリフレッシュできそうです。