福島原発事故後の被災者をフォローするために、心を理解しようと購入しました。
PTSDからフラッシュバックなど印象的です。
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震災トラウマと復興ストレス (岩波ブックレット) 単行本(ソフトカバー) – 2011/8/11
宮地 尚子
(著)
未曽有の災害が刻んだ心の傷(トラウマ)は、時とともに思わぬストレスや人間関係のトラブルとして表れる。なぜ生き延びた被災者が罪の意識に苦しみ、支援者が燃え尽き、遠くにいる人までが無力感にとらわれるのか。震災のトラウマが及ぼす複雑な影響を理解し、向き合い、支え合うための一冊。
- ISBN-104002708152
- ISBN-13978-4002708157
- 出版社岩波書店
- 発売日2011/8/11
- 言語日本語
- 寸法15 x 0.5 x 21 cm
- 本の長さ64ページ
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2011/8/11)
- 発売日 : 2011/8/11
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 64ページ
- ISBN-10 : 4002708152
- ISBN-13 : 978-4002708157
- 寸法 : 15 x 0.5 x 21 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 147,814位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年1月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は2011年に出版されており、同年に起こった東日本大震災を念頭に書かれた本である。しかし、筆者が提唱する「環状島モデル」(とトラウマを巡る人のありよう)はトラウマを引き起こすようなすべての出来事に当てはまることであろう。
ブックレットなのでおよそ60ページの短いものなので、読みやすい。よくまとめられているが、中身がない訳ではなく、大切なポイントはきちんと押さえられているように思う。
だから、東日本大震災だけではなく、震災(あるいはトラウマに関連する出来事)に興味のある方には是非お勧めしたい本だと思う。
さらに、被災者・支援者のことだけでなく、環状島の形成に果たす知の役割ということも論じられていた興味深かった。知の役割として、著者は9つの役割を挙げているが、1番目に挙げられているのが、「海しか見えないところに環状島を浮かび上がらせるきっかけをもたらす」です。なので、知の役割を担おうとする者は、目が良いこと、対象と距離が取れること(島の上を飛べれば理想的ですね。「飛んでいる人」というのは宮地先生のモデルにはありませんが)、その一方で、地を這うことができることなどが求められるのかな、などと思いを巡らせました。
ブックレットなのでおよそ60ページの短いものなので、読みやすい。よくまとめられているが、中身がない訳ではなく、大切なポイントはきちんと押さえられているように思う。
だから、東日本大震災だけではなく、震災(あるいはトラウマに関連する出来事)に興味のある方には是非お勧めしたい本だと思う。
さらに、被災者・支援者のことだけでなく、環状島の形成に果たす知の役割ということも論じられていた興味深かった。知の役割として、著者は9つの役割を挙げているが、1番目に挙げられているのが、「海しか見えないところに環状島を浮かび上がらせるきっかけをもたらす」です。なので、知の役割を担おうとする者は、目が良いこと、対象と距離が取れること(島の上を飛べれば理想的ですね。「飛んでいる人」というのは宮地先生のモデルにはありませんが)、その一方で、地を這うことができることなどが求められるのかな、などと思いを巡らせました。
2011年10月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
震災トラウマと復興のストレスを
「環状島(ドーナツ型の円形の島、内海があり外海で囲まれている島)」
のメタファーを使いわかりやすく説明されている。
環状島は変化していく。
しかし、環状島の内海の水位を上げない、内斜面と外斜面を小さくしない、
外界の水位を上げない・下げないことが大切。
そのためには必要なことが記されている。
これからもずっと、災害に遭われた方を思い、こころ離れることなく、
役に立てることを探し、行動に移したい。
「環状島(ドーナツ型の円形の島、内海があり外海で囲まれている島)」
のメタファーを使いわかりやすく説明されている。
環状島は変化していく。
しかし、環状島の内海の水位を上げない、内斜面と外斜面を小さくしない、
外界の水位を上げない・下げないことが大切。
そのためには必要なことが記されている。
これからもずっと、災害に遭われた方を思い、こころ離れることなく、
役に立てることを探し、行動に移したい。
2011年8月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
初めに、私自身は東日本大震災の被災者ではないことを記しておきたい。今は首都圏にいるが、かつては全く違う地域に住んでいて、10年周期くらいで震度5や震度6のプレート境界地震を経験してきた人間だ。しかし、大きく違うことは、大地震の経験は豊富でも、被災者の立場に立ったことがない、ということだ。今回の東日本大震災では、神奈川も揺れた。それも、これまで経験してきた大きな地震の経験が役立たないほど、揺れは繰り返し、長すぎるほど長かった。そして、そのあとの報道で、想像もつかない事態が進行していたことを知ったのだ。
東日本大震災のあと、様々な雑誌や本が出版された。しかしそのどれにも私は手をつけなかった。しかし、もうすぐあの日から半年になろうというこの時期、この冊子を知り、購入した。
この冊子は、「はじめに」に書かれているとおり、被災者の方々向けではなく、外部から支援やボランティアをしている人たち、また、支援をする立場にはいないが外部に位置する人々に向けて書かれた冊子だった。被災者の方々がどんな立場にいて、時間経過と共にまだまだこれからどんな思いをされるのか。支援者と被災者との関係(立場の違いによる行き違いも含む)、被災者から遠い位置にいる人々について。そのそれぞれが、今回の大震災をどう受けとめ、どう理解していけばいいのか、その道しるべのひとつがここにある気がした。
内容的には具体例はあまり多くない。「環状島」という宮地先生のモデルを使って、それぞれの方々の距離や位置関係が説明され、精神医学的な反応が用語と共に説明されている。とても理解しやすかった。
いずれ、首都圏の私たちも、大震災に遭遇するときが来るだろう。そのとき、私自身はどう対応できるだろうか。それを考えさせられた。
東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。
東日本大震災のあと、様々な雑誌や本が出版された。しかしそのどれにも私は手をつけなかった。しかし、もうすぐあの日から半年になろうというこの時期、この冊子を知り、購入した。
この冊子は、「はじめに」に書かれているとおり、被災者の方々向けではなく、外部から支援やボランティアをしている人たち、また、支援をする立場にはいないが外部に位置する人々に向けて書かれた冊子だった。被災者の方々がどんな立場にいて、時間経過と共にまだまだこれからどんな思いをされるのか。支援者と被災者との関係(立場の違いによる行き違いも含む)、被災者から遠い位置にいる人々について。そのそれぞれが、今回の大震災をどう受けとめ、どう理解していけばいいのか、その道しるべのひとつがここにある気がした。
内容的には具体例はあまり多くない。「環状島」という宮地先生のモデルを使って、それぞれの方々の距離や位置関係が説明され、精神医学的な反応が用語と共に説明されている。とても理解しやすかった。
いずれ、首都圏の私たちも、大震災に遭遇するときが来るだろう。そのとき、私自身はどう対応できるだろうか。それを考えさせられた。
東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。
2014年6月16日に日本でレビュー済み
傷や内外の立ち直りを強要するバイアスなどについて可能性を例示。量の割に「トラウマ」と併読すべき豊かな内容。
2013年6月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
震災によって起こるストレスはもちろんのこと、立場によって異なるストレスに対する分析が細かく書かれており、非常に参考になりました。ただ、立場による違いやその克服にどのようなアプローチや歩み寄りが必要なのかといった部分についての言及が少ないので星を1つ減らしての評価です。
2012年2月21日に日本でレビュー済み
精神科医師が、《環状島》というみずからのメタファーを再構築し東日本大震災と向き合った好著。
ロジカルでありながらそこに著者の息づかいが感じられるのは、一人の日本人として震災の傷跡をご本人も受けているからだろう。冷静な筆致のなかで、最後の最後に希望をふともらしているのがいい。
『今後、被災地のなかから、どのような文学、詩やアートが生まれてくるのか楽しみです。宗教やスピリチュアルな領域においては、東北は豊かな民族文化を持っていました。口承伝承の再評価、祭りや儀礼の復活再生、新たなタイプの祭りや儀礼の創造は、〈内海〉に沈んだ犠牲者たちの声を蘇らせ、後世にまで伝えることでしょう』
まったく同感です。
ロジカルでありながらそこに著者の息づかいが感じられるのは、一人の日本人として震災の傷跡をご本人も受けているからだろう。冷静な筆致のなかで、最後の最後に希望をふともらしているのがいい。
『今後、被災地のなかから、どのような文学、詩やアートが生まれてくるのか楽しみです。宗教やスピリチュアルな領域においては、東北は豊かな民族文化を持っていました。口承伝承の再評価、祭りや儀礼の復活再生、新たなタイプの祭りや儀礼の創造は、〈内海〉に沈んだ犠牲者たちの声を蘇らせ、後世にまで伝えることでしょう』
まったく同感です。