小さい頃、同じ日旅行で飛行機に乗りました。
もう、凄く衝撃的だったのを覚えています。
それ以来、御巣鷹山に落ちた飛行機の遺族の方はどんな気持ちだったのだろう…
と思いつつ、興味本位で読むのをためらい読んでいませんでした。
私は、詳しく知らなかったのですが被害に遭われた方の中に
男の子(9歳)がいたんですね。
その男の子のお母さん、美谷島邦子さんの文章は
読みながら号泣してしまいました。
以下文中より。
悪夢のあの日から季節が一巡しました。
小さな家庭の小さな幸せを一瞬のうちに粉々にし
50人の尊い命をうばっていった昨年8月2日。
残されたものにとって、癒えることの無い悲しみが始まった日です。
和が子の0分間の冒険の旅も、その日から永遠の一人旅になってしまいました。
ドラえもんのマンガとジュースをリュックに詰め、元気に出かけて行きました。
初めての一人旅、初めての飛行機でした。
学校から帰るとランドセルをしょったまま、
「ママのいない家は寂しいよ。ママのにおいが大好きだもの」
と、小さな手を背中からからませてきました。
その感触が、まだ肩に残っています。
家に戻った途端、123便がレーダーから落ちたとニュースが告げました。
「ジャンボに乗るんだ」友人に得意げに話していたあの子の笑顔が
涙で歪んで映りました。
あの子と別れて3日目の朝、急斜面を這うように夢中で山に登りました。
バッグには子供の着替えと山靴と雨がっぱを入れていきました。
山頂は地獄絵図でした。
炎上してまだ熱い機体を見て、生きてるかもしれないという望みの最後の糸が切れました。
くすぶっている機体に、大好きだったジュースをかけてやりました。
「熱かったろうね、どんなに心細かったろうね、連れて帰れなくてごめんね」
遠くの山を見てつぶやいただけでした。
遺体が見つかる前の晩、夢を見ました。
群馬の山に、花びらのように散ったあの子の身体がそのまま夜空に昇り
星になって行く夢・・・・
遺体が見つかりましtら。
焼けた123便の座席12Kと書いてあるチビッ子VIPのワッペンと小さなイボのある
右手だけ。
顔も左手も足もありませんでした。
でも、「やっと会えた。ママはいつも健と一緒だよ。もう一人にはさせないよ」
心の中で叫んでいました。
あの迷走の32分間、恐怖の機内でこの小さな右手は一体どこをつかんでいたんだろうと
胸が締め付けられ、涙がところ構わずこぼれてきます。
その気持ちは今も変わりません。
「健ちゃん、ごめんね」あの子の机の上で何度も泣きました。
親として子供が一生で一番恐ろしい思いをしている時、傍にいてやれなかったことを
どうやって償って言ったらいいのか、あの子の運命を決めてしまった自分を責める事しか
出来ませんでした。
事故から三ヶ月ほど経って、四国から電話がありました。
健の隣に座っていた娘さんのお母さんからでした。
「私の娘は優しい子でした。子供が大好きでした。
きっと息子さんの手をしっかり握っていたと思います」と慰めてくださいました。
美谷島邦子さんは、息子さんの死をきっかけに様々な活動をされていると
知りました。
また、事故直後は小さい子供を一人で飛行機に乗せた美谷島さんを
批判する人々もいたようです。
我が子の安全を願わない親などいません。
もう2度とこういう悲しい事故が起きませんように。
美谷島さん、他遺族の方々の想いを何年にも渡って綴られた書籍です。
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茜雲: 日航機御巣鷹山墜落事故遺族の二〇年 (総集編) 単行本 – 2005/7/1
8 12連絡会
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- 本の長さ356ページ
- 言語日本語
- 出版社本の泉社
- 発売日2005/7/1
- ISBN-104880239151
- ISBN-13978-4880239156
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登録情報
- 出版社 : 本の泉社 (2005/7/1)
- 発売日 : 2005/7/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 356ページ
- ISBN-10 : 4880239151
- ISBN-13 : 978-4880239156
- Amazon 売れ筋ランキング: - 403,870位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2014年1月10日に日本でレビュー済み
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2017年4月22日に日本でレビュー済み
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うちにも小さい子供がいるので、9歳のお子さんを亡くされた母親の手紙は読むのが辛かった。
「お母さんは悲しみを封印できず、君のところに行きたいと何度も思いました。今も君のノートや鉛筆がここにあります。」
他にも8歳の子供がお父さんへ書いた手紙。
「おねがいパパ。 もう1回だっこして。 もう1回いっしょにごはん食べようよ。 パパ おねがい」
子供の気持ちを想うと、涙が止まりません。
時々かっこよく詩のような手紙を書く方もいますが、私はこういった素直な気持ちをさらけ出している手紙が1番胸に響きました。
そして30年経った今も、決して悲しみは薄れてなく、あの時の気持ちから抜け出せない家族がいること。
事故の原因を深く追求してくれない政府に苛立っていること。
様々な想いを知ることが出来た1冊です。
私は群馬に住んでますので、いつか御巣鷹山へ登ろうと思ってます。
この事故は、風化されてはならないものです。
「お母さんは悲しみを封印できず、君のところに行きたいと何度も思いました。今も君のノートや鉛筆がここにあります。」
他にも8歳の子供がお父さんへ書いた手紙。
「おねがいパパ。 もう1回だっこして。 もう1回いっしょにごはん食べようよ。 パパ おねがい」
子供の気持ちを想うと、涙が止まりません。
時々かっこよく詩のような手紙を書く方もいますが、私はこういった素直な気持ちをさらけ出している手紙が1番胸に響きました。
そして30年経った今も、決して悲しみは薄れてなく、あの時の気持ちから抜け出せない家族がいること。
事故の原因を深く追求してくれない政府に苛立っていること。
様々な想いを知ることが出来た1冊です。
私は群馬に住んでますので、いつか御巣鷹山へ登ろうと思ってます。
この事故は、風化されてはならないものです。
2020年1月7日に日本でレビュー済み
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ありがとうございます、読ませて頂いてます。
2017年12月22日に日本でレビュー済み
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悲しすぎてたまりません。胸が詰まりました。知らない事かたくさんありました
2019年5月9日に日本でレビュー済み
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1985年9月日本は123便撃墜後、プラザ合意に無理に合意させられたと言う背景の本です。
2015年4月14日に日本でレビュー済み
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30年経過する事故ですが、改めて読ませて頂いて勉強になりました。
2020年8月14日に日本でレビュー済み
子どもを失うと、親は人生の希望を失う。配偶者を失うと、共に生きていくべき現在を失う。親を失うと、人は過去を失う。友を失うと、人は自分の一部を失う、という言葉を
つくづく感じる読後感だった。
茜雲だと美谷島さんの話が
ドラマ化されてるだけ印象深いのだが、
個人的に気になった遺族、
ある女性で
日航機で自分の子供2人と
彼女自身の妹と妹の子供達2人(甥と姪)を失くしてる。
彼女に子供は三人いるが長男は、飛行機乗ってないから難を逃れてる。
事故直接まで専業主婦でお菓子作りをし、子供達も私立の中学行かせてて幸せだったが、事故後、夫とも別れて
長男は独立し20年経つが自分はたった1人で僅かな年金とバイトで生活してる。
いまだに人は日航からなんか恩恵を受けてるって思われてるが、そんなことは全然ない。まるっきり人生が変わってしまって、頑張って我慢して何とかなんとか死にたいのを思いとどまってる。子供達2人に本当に会いたいって書いており、20年(2005年時)経っても、全然、時間薬になっておらず保証もなく子供達がただただ、手元から居なくなって何も残ってない感じが見て辛く、「過ぎたことへの色々あったが、今は何とか元気」とかではなく、今も続く遺族の苦しみや悲しみがとてもリアリティを持って胸に迫った。
ちなみに元夫は、
日航機の陰謀説系の本とか色々出してる人。
遺稿には夫について一切触れてないが、事故を境にそれぞれの人生になり
かつまだその事故(子供の死)で繋がっているのが印象的だった。
あの事故は墜落事故の死亡者数としては世界最大。日航機123の事故を学んだ外国のパイロットがいた。アメリカでは日航機事故の4年後にユナイテッド航空がエンジンの爆発によってすべての油圧を失ったものの、パイロットたちが日航機事故の教訓を身につけていたために、エンジンの出力調整だけで緊急着陸に成功したといった実例がある。
教訓とはそういうことだ。
つくづく感じる読後感だった。
茜雲だと美谷島さんの話が
ドラマ化されてるだけ印象深いのだが、
個人的に気になった遺族、
ある女性で
日航機で自分の子供2人と
彼女自身の妹と妹の子供達2人(甥と姪)を失くしてる。
彼女に子供は三人いるが長男は、飛行機乗ってないから難を逃れてる。
事故直接まで専業主婦でお菓子作りをし、子供達も私立の中学行かせてて幸せだったが、事故後、夫とも別れて
長男は独立し20年経つが自分はたった1人で僅かな年金とバイトで生活してる。
いまだに人は日航からなんか恩恵を受けてるって思われてるが、そんなことは全然ない。まるっきり人生が変わってしまって、頑張って我慢して何とかなんとか死にたいのを思いとどまってる。子供達2人に本当に会いたいって書いており、20年(2005年時)経っても、全然、時間薬になっておらず保証もなく子供達がただただ、手元から居なくなって何も残ってない感じが見て辛く、「過ぎたことへの色々あったが、今は何とか元気」とかではなく、今も続く遺族の苦しみや悲しみがとてもリアリティを持って胸に迫った。
ちなみに元夫は、
日航機の陰謀説系の本とか色々出してる人。
遺稿には夫について一切触れてないが、事故を境にそれぞれの人生になり
かつまだその事故(子供の死)で繋がっているのが印象的だった。
あの事故は墜落事故の死亡者数としては世界最大。日航機123の事故を学んだ外国のパイロットがいた。アメリカでは日航機事故の4年後にユナイテッド航空がエンジンの爆発によってすべての油圧を失ったものの、パイロットたちが日航機事故の教訓を身につけていたために、エンジンの出力調整だけで緊急着陸に成功したといった実例がある。
教訓とはそういうことだ。
2006年8月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
航空機事故史上、最悪の事故となってしまった日航機墜落事故。
この本は、その事故に巻き込まれてしまった方々の遺族の方々が、
亡くなられた家族の人へと宛てられたものを編集し、発刊した内容となっています。
最愛の家族を亡くされた方々が綴られた、悲痛な思い……。
読み進めればするほどに、胸が締め付けられるかのような気持ちに自分自身もなっていました。
事故には、何ら関わりのない自分ですが、
この本と、他の同事故を扱ったものを読んで、命の大切さを学ばせてもらいました。
作品中にも書かれていますが、事故を風化させないためにも、多くの人たちに読んでもらいたいです。
この本は、その事故に巻き込まれてしまった方々の遺族の方々が、
亡くなられた家族の人へと宛てられたものを編集し、発刊した内容となっています。
最愛の家族を亡くされた方々が綴られた、悲痛な思い……。
読み進めればするほどに、胸が締め付けられるかのような気持ちに自分自身もなっていました。
事故には、何ら関わりのない自分ですが、
この本と、他の同事故を扱ったものを読んで、命の大切さを学ばせてもらいました。
作品中にも書かれていますが、事故を風化させないためにも、多くの人たちに読んでもらいたいです。