負債と諦めで廃止やむなしの公立病院を、市民と関係者を巻き込み県下のトップクラスの収益率に変えて新築、スタッフの働き甲斐と市民から頼られる病院へ。
これでもかと押し寄せる課題、関係者全てを巻き込んだワークショップ、腹を据えた根本的な打開策、熱い協力者、などなど波乱万丈の再建実話。ぜひ読んでみて下さい!
著者はあちこちで経験を積み、気づきや失敗からの反省をするうち、そういう考え方と手法を身につけた。実話でのノウハウと哲学、生き様の呈示でもあり 成長物語でもある。
初め図書館で借りて2回読み、手元に置きたかったので購入。★7つ付けたい(笑)
本じゅう付箋だらけになるので、3回目は数年来していなかった線引き(読書というより資料として)しつつ読んだ。線だらけになった。レビューを書くのに4回目。まだ面白いし学びがある。読みつつ感動して電車で涙ぐんだり、入り込んで乗り過ごしたりでマズかった(笑)
アマゾンの商品説明には、表紙裏の宣伝をうつしてあるのだが、実はちょっと違う。
「ショーの様に面白い」のは仕切る会議ではなく、セレモニーの方。
セレモニーは演出を凝らし、プロジェクトの意図を関係者全員に伝え、気持ちを高め、一体感を持たせるよう配慮。途中から感動して涙する人が沢山居る。人は理屈より感情で動く。
会議ももちろん面白く、自分から結論は誘導せず、ワークショップによって市民を巻き込む。彼のワークショップは大したもの。必要に応じ予備知識を学び、外部から詳しい人を招き客観的なコメントを貰ったり、現場を見学し、活発な意見交換(性別、年代別のサブグループを作った方がより活発になる)をしてもらう。そしてお仕着せでない結論が自然と出る。
多くの自治体でのように会議をただのガス抜きにせず、出た意見は極力反映される。反映出来ないものはちゃんと説明し、かつそのやりとりを議事録として公表。これで納得しない訳がないし、当事者意識を持った地域住民はそのプロジェクトや施設を自ずと支える
〜という官民協働の理想形。公務員も感謝され働き甲斐を感じる。
民主主義の三本柱は【参加、透明性、説明責任】
・・実情はかなり不十分。ここで理想に近い民主主義を見せて貰った気がする。
感想だけ書いても面白さが伝えられずもどかしい。総決算である第1章をメインにごく一部を抜粋したが、全編丸ごとポイントなので長くなった(関心が無ければスルーお願いします)。
第1章は彼の仕事の今までの集大成と言える、愛知県常滑市での病院再建。
問題解決のポイントとして、著者は制度と官僚自身としての自己批判をしつつ述べる。
①問題の本質から逃げない 〜若手官僚が地方に派遣されるが2-3年では短すぎる。
②ゴールをはっきりさせる 〜最終目的は半端ではいけない。利口な人は達成可能なものでお茶を濁しがちだが。
③関係者を巻き込みその気になってもらう 〜公務員の苦手とするところ。行政(お上)はそもそも権力的な性格を持ち、住民や関係者の協力無しに実現できない仕事でも、自分達だけで計画を決めて、一方的に説明して従わせようとする。
「人間は、他人が決めた事には主体性を持って取り組みにくい。自主的主体的な協力を得るためには、計画を立てる段階から関係者を巻き込まなければならない。結局はどこで手間をかけるか。最初に手間をかけておけば後がスムーズ。計画段階で楽をすると、実施段階で手間取る」
【ワークショップ(参加・体験型グループ協議の場)、民主的な過程】が有効と明かす
これで決めると、関係者がみな自分の仕事、自分ごと として主体的に参加してくれる。
著者が活躍した常滑の「近隣市では、市庁舎や市立図書館の建設に関して基本設計が完了していたにも関わらず、住民世論の高まりによって住民投票が行われ、計画の見直しが余儀なくされた事態が起こった。先に手間をかけるか、後に手間をかけるか。」
自治体の負債と、最も大きかったのが病院の赤字。病院存続か廃止かの二択。
彼が初めにしたのは【事業仕分け】
目的は、過去のしがらみから市職員を解放し、大胆な事業の見直しや廃止が出来る為の意識改革。そして市民に市財政の窮状を理解してもらい、歳出削減に協力する雰囲気を作る。
その為に、仕分け人は市民を中心にした(事前に論点整理と問題点の見極めを実施)。
仕分けでは建設的な議論ができ、それに引きづられて行革も進んだ。
目的はバッシングではなく、役所の人間があっと気づいて自分で動く事。
しかしそれだけでは財源不足補えず、人件費削減を見越していた。
仕分けはそれを覚悟して貰う意味も大、、
大学医局からの医師の派遣を相談しに、権威の苦手な彼は気がすすまない中、愛知県の医療界のドン【二村先生】に相談に行き、まず叱られ(笑)、ロードマップ作成、市民の受診動向を分析する為の国保の分析、などなど厳しく指導される。
「新病院を建てなければ再生は困難。建てるには借金が必要。その為には不良債権があってはいけないし、不良債権解消には常滑市からの繰入金と病院の経営改善が必要、、大丈夫なのか⁉︎ 」と心配されつつ、ロードマップは修正を繰り返し、形作られた。
二村先生は更に入院患者数目標設定を求める一方、年末に急遽襲来(笑)して職員へ講話する。一気に病院職員への意識改革を促し、大学からの医師派遣のサポートも明言し、院長人事への決着と院長引退への花道をつけてくれるという見事な手際。
その瞬間から病院改革は爆発的に回転する。
一方ではやむなく採算をとるために【市職員の13%給与カット】。しかも病院の医師や看護師などコメディカルは質を担保する為に給与カットしない。それを当のスタッフに伝えて、それでもダメなら廃院。
その覚悟をスタッフに求めた。自らの給与もカット。
それらの危機の本質は、病院の患者が減った事。
いったい市立病院は地域の求められているのか、存続するとするならば、どの様な病院が必要なのか、市民や議員は実情を正しく知って意見を言っているのか、、
彼は近隣病院の「1000人会議」をヒントに、【100人会議】を計画した。
市民の意見を知るために無作為抽出を主体、テーマに精通し思いを持っている人の公募も。そして無作為抽出61人、自選公募30人、行政職員と病院職員を加えて計111人で100人会議をスタート。
本来、その市民会議の結果を踏まえて専門家による「基本構想検討委員会」に移行するのが筋だが、そうすると1年かかる。
両方の会議ともに、最低5回は必要(!)と見た彼は、2つの会議を有機的に連動させるために、それぞれ月1回開催し、相互にもう一方の会議の様子を報告しつつ連動して走らせるという方法をとった(!)。そして全員の意見を聞くために、10人ずつのグループに分けてそれぞれグループコーディネーターを付けた。そして半年で両者をまとめた!
その会議でのスタンスは「市民と行政と病院は対等。市民は休みたい貴重な日曜日を5回も潰して参加してくれる。可能な限り情報を公開し、その意見を傾聴し、要望に誠実に対応し、不可能な場合には理由を明らかにして堂々とその趣旨をつたえ、そのプロセスを記録に残し公開する」委員会には多数の傍聴者の中に多くの市会議員。新聞記者や地元CATVも。
第1回会議では、全員が発言でき、自己紹介シートとふりかえりシートも記入して良い貰った。
それをコーディネーターの反省会議で回し読みした後、内容をパソコンに入力し分類して次回配布。委員は自分の意見が取り上げられている実感を持ち、他のグループの話も知る事ができ、基本構想委員会への資料にも利用した。
一方、グループコーディネーターを頼んだ看護部長は病院批判に落ち込み、副院長は、診療の実情を知らない患者の勝手な意見にずっと耐え、怒りを覚えていた。
第2回では、副院長と救急外来のナースへのインタビューを通して病院の実情を紹介。
それをきっかけに会議の雰囲気はガラリと変わった。ふりかえりシートには好意的な意見が増え、初め病院不要論が7割近くだったのが「どうしたら存続できるか」に変化。
そして病院見学ツアーを催したところ50人余りも参加。
第3回は、「もっとテーマを絞って議論したい」という要望を拾い、テーブル毎に違うテーマをプラカードで掲げ、各自興味のあるテーマで深く議論。
第4回は、前半をグループ・コーディネーターによるパネルディスカッション、彼らは病院経営や状態を熟知している。後半を全体討議(シートにも全体での討議の要望があった)。
その厳しい実情を踏まえた上で、もし全体の意見として大きな困難を越えて新病院建設に向かうとすれば、一番大切にする事は何かを考えて貰い、新病院の基本理念にする事とした。
〜市民と行政と病院が基本理念を共有できれば、市民に求められる病院になるかも知れない
そこで出た基本理念は、「コミュニケーション日本一の病院」
終了時に配ったシートのタイトルは「私ならこう創る 常滑市民病院」。意見は建設反対でももちろん構わない。(→それら束ねて市長と基本構想委員会に提出する)
最後の会議は、委員代表の提案で市民主導の運営。終了時に参加者全員の大きな拍手。
「こんな面白い会議は初めてだった」「ずっとウォッチしているから覚悟して下さいよ」
100人委員会と並行して行った 基本構想委員会は、医師の派遣元である名大と藤田保健大の教授3人も入って貰ったが、なかなか多忙で出席できない。そこで個別に訪問し、意見を聞いて会議で報告、議事録にも載せた。(ある意味 出席以上の存在感と関係性)
コンサルも使うが、もちろん丸投げでなく極めて主体的。
いよいよ設計と施行。
【設計コンペでは「人」を選ぶ】
「選定された暁には、現場で統括、意匠、設備、電気を担当する人から直接話を聞きたい。プレゼン(各業者にはプレゼンのプロがいる)と実際で人が変わるようなら取り消す」
エントリーした5社には、基本構想と共に「私ならこう創る 常滑市民病院」のシートを読んでくるように指示した。「能力の高い人はえてして、自分の考えを押し付ける傾向がある」
「公共建築は、住民や職員に愛され使い勝手が良く、地域の誇りとされる様なものでなければいけない。市民目線、素人目線を取り入れて、話し合いながら現場主義で」
「公共建築にユーザーである市民の意見を取り入れるプロセスが無いのはおかしい。」
「愛知県内の市庁舎や市立図書館の建設に関して基本設計が完了していたにも関わらず、住民世論の高まりによって住民投票が行われ、計画の見直しが余儀なくされた事態が起こったのは、構想や設計の段階での市民参加のプロセスがうまく設定できなかった」
今度は【設計ワークショップ】
病院建築は、他の建築に比べ専門性と複雑性が高い。医療、住まい、オフィス、バックヤードなど様々な機能があり「まちを作るようなもの」。設計者と市民の情報格差を縮める為
第1回 病院に必要な機能と病院建築についての講義
第2回、第3回は優良病院見学
第4回、第5回で図面を見る。 毎回ふりかえりシート記入して貰い、フィードバック。
委員の要望で第6回も追加。そして最終的な意見や提案は冊子にまとめられた。
【予算高騰】
震災や、震災対策の免震構造などで、80億円から113億円に。
市議会の反発に、設計会社にも議会で説明して貰い(これはむしろ会社に厳しい状況を知ってもらう効果が大)、理詰めで採算見込みを説明してもなかなか納得は得られない。
最後は市の監査委員の税理士を議会に招き、客観的に高評価をして貰い通過。
民主党政権時に新設されていた「医療施設耐震化交付金」等の追い風もあり予算が賄えた。
【ECI方式】
職員からの提案で、設計・施工業者・施主がしっかり協働できるよう、実施設計前に施工業者を選定し、3者で品質管理やコストダウンを図りながら実施設計を詰めていく方式を全国に先駆けて採用
3者が揃うキックオフミーティングで、彼は今までの経緯から話す、、
「度重なる新病院建設の延期、落ちるモチベーション、「死人病院」という市民の陰口、(市職員の給与カットの犠牲)。そこから病院職員は必死で頑張り、年間5億以上の経営改善を達成。今、日建設計と鹿島さんとこんな会議が持てるのは夢のようだ。
新病院には全市民の注目は集まっている、そして常滑市の命運もかかっている。
日建設計さんはコストカットよりも見栄えが良く高品質な病院を作りたいだろう、鹿島さんは利益を出したいだろう。施主はなるべく安く作りたい。思いは三者三様で当然。
大岡裁きに「三方一両損」がある。施主も譲れるところは譲る、日建さんも鹿島さんも、譲れるところは数歩ずつ譲って頂きたい。3者が良きパートナーシップでプロジェクトを成功に導くようご協力頂けないか」
日建、鹿島の責任者から感動され握手を求められる。
・・かくして、市民、市職員、病院職員の相互理解と納得を得たプロジェクトは、関係業者とも意図も気持ちも通わせた。この後も あの手この手や自発的な動きを巻き込んだり。
看護部主導の病院祭、副市長カフェ、診療手当、、
毎月の病院の朝礼での、市の辛口部長の家族看病体験談(と感謝の涙)、市民と関係者参加の巨大壁画プロジェクト、、と全て関係者と市民を一体化して進めて行く。
そして竣工式。自身でシナリオ、あいさつ文、感謝状などを書いた。
竣工式をショーと捉え、脚本と演出を重視、人を感動させる事を目指す。
その為には、「意味」(伝えたい事)、「驚き」「楽しさ」が要ると。
フィナーレの「風が吹いている」(オリンピックの応援歌)の終わりごろから看護部長や会場の病院スタッフも泣き出し、会場は感動の嵐。
竣工式翌日、彼は副市長退任の希望を市長に伝えた。
彼の考えでは、ある人間が去った後にその場所が発展して行くのが、良い仕事。
個人プレーではなく、組織文化、素地作りを重視している。
退任の挨拶では市に苦言と提言
1、財政悪化の原因究明と再発防止
人災であり、リーダー、幹部、組織の体質、議会のチェック機能不全と個別利害への固執、無責任体質。
2、金はなくても工夫はできる
変化、改善の不断の努力を
3、人を作る市役所に
この病院再建に話はホントにスーパーマンの様な働きだと思う。
とても普通はそこまで出来ないのでは?と思いつつ読み進めると、後半に、自分のキャリアの中での経験から、学びや失敗からの反省が沢山あり、それを活かしているのが分かった。
最後の「仕事の流儀」の章でナゾ解きがされている。
第2章 霞が関の憂鬱
「自治省では、25-30才の若手と、35才前後の課長補佐のコンビで1つの法律を書いていた。当時、与えられた仕事を何のためにやっているのか、誰かの役に立っているのか、考える余裕もなかった。考えていたら仕事が終わらないし、仕事の意味に疑問でも抱こうものならモチベーションが保てないのは明らかだった。
自分など選挙の実態を知らないのに、選挙法の改正の仕事をしていていいのだろうかと思った。」
優秀な人達が、こういう理不尽な意味不明の仕事で酷使されているもは実にもったいない。
第3章 流しの公務員の誕生
大分県久住町に赴任。現場の仕事に魅力を感じ居残りを希望するが、一旦は帰れと言われ、自治大学で教授として教える立場。
そこで後に招かれる愛知県安城市と常滑市に縁ができた。
また、シティ・マネージャー公募制を知る。イギリスでは広く行われ、アメリカでも行政効果を上げている。その制度は、日本で言えば、副市長や企画部長クラスを期限付きで公募。
大学教員、民間企業、コンサルなどが応募し、中にはシティ・マネージャーの専門家も。
首長や議会が決めた政策の基本方針に沿って、政策を具体化する選択肢を示す。
首長や議会が決定し、一般職員が実行。マネージャーはそれを統括し、指揮監督。
「個別案件ごとにコンサルに丸投げするとどんな悲惨な事になるかは、バブル期のハコモノのその後を見ればはっきりしている。」 彼はこの職種の必要性を感じた。
これにヒントを得て、行政の職人「流しの公務員」をやってみたい気持ちに気づいたと。
久住町で国民文化祭の「郷土芸能祭」イベント責任者となるが、豪雨でイベント大失敗。
雨天対策を怠った事や中止の判断に踏み切れなかったこと以前に、主体性を持たずに県に言われるがまま携わった事が一番の反省点。
そのリターンマッチをやる機会が出来た。
今回は企画のプロセスから皆んなに参加してもらった。最後の舞台はプロセスの一部。
会場のチケット販売も皆んなで。内輪で意見の調整がつかず、外部の権威ある人を呼んで説得して貰ったり。彼が脚本を書き、イベントは大成功。
通常の行政のやり方、「すべてをこちらが管理する。役割を振るから、その通りにやれ」という通常のやり方以外にも、全く別なやり方に気づいた。
このイベントで脚本や演出を学び、どうしたら作者の意図が伝わるか、会議だって起承転結のある物語として出来ないか。行事ではあたかも芝居のように観客に意味が伝わり、出ている人も面白い〜そんな具合に出来ないか。そんな思いが芽生えた。
久住町での「バイパスルートの決定」に、ワークショップ方式を試みた。
バイパスが通るところの地価が上がったり、商店街の集客が変わるという各々のエゴがある問題。従来は町の実力者が密室で決めていた。
第1回ワークショップのメンバーは、町議会、観光協会、商工会、商店街、自治会代表、町長以下三役、関係課長の24人。思っていることを出し合い、問題点の整理。
第2回では、商店街振興や道路建設の専門家である県の中小企業課や土木事務所の職員を招いた。外部の第三者の意見は、当事者が物事を客観的に見る助けになる。
バイパスで商店街はさびれるか? バイパスぞいにモールを作ったら繁盛するか? などの疑問に専門家の回答。
そうしているうちに、立体模型が届き、それを見ながら4班に分かれてルート案。
次に、それぞれの案について実現可能性、長所短所を全体で議論。
その上で、現場に見学に行った。各自の主張の正否が具体的に分かった。
5回のワークショップを行い、結論を求めないうちに自ずから議論がまとまり、24人全員一致でルート決定。
彼は議論の過程を公開するかどうか迷っていた。バイパス絡みの土地の買い占めを懸念した為だが、他の自治体で将来の町道建設の予定を公開している首長に尋ねたところ、「むしろ情報を隠すと、かえってそういうことが起こる。オープンにすると逆にやりにくい。狭い社会だから」と教えられた。
ワークショップ参加中の議員も、当初公開反対だったが「公開してくれた方が噂が立たなくて助かる」と頼んできたこともあり公開した!
すると噂は途端に収まり、場がオープンになると皆あからさまなエゴを出しにくく、県からも高い評価を得て予定を前倒しして採択された。【民主主義を公共事業に当てはめる試みに成功】
次いで久住町での公民館建設も携わる。
これも人々に当初から関与してもらい、当事者として計画を立ててもらう事とした。
彼の奮闘は続く、、
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流しの公務員の冒険 ―霞が関から現場への旅― 単行本(ソフトカバー) – 2016/10/19
山田 朝夫
(著)
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購入オプションとあわせ買い
霞が関を捨てたキャリア官僚は
腕一本で町や市を渡り歩く行政の職人
「流しの公務員」になった。
仕事は問題解決!
累積債務を抱え「死人病院」と呼ばれていた
市民病院を新築、再建。
町を二分したバイパスルート路線問題を
全員一致で解決する。
仕切る会議はショーのように面白く、
議論は白熱。住民も議員も設計士も医師
も看護師も巻き込み、事態を変えていく。
権威にもトップダウンにも頼らない、
新しいリーダーシップ。
組織や人事のしがらみで、「自分の仕事」ができていない人
必読の実践記録!
腕一本で町や市を渡り歩く行政の職人
「流しの公務員」になった。
仕事は問題解決!
累積債務を抱え「死人病院」と呼ばれていた
市民病院を新築、再建。
町を二分したバイパスルート路線問題を
全員一致で解決する。
仕切る会議はショーのように面白く、
議論は白熱。住民も議員も設計士も医師
も看護師も巻き込み、事態を変えていく。
権威にもトップダウンにも頼らない、
新しいリーダーシップ。
組織や人事のしがらみで、「自分の仕事」ができていない人
必読の実践記録!
- 本の長さ292ページ
- 言語日本語
- 出版社時事通信社
- 発売日2016/10/19
- 寸法13.1 x 1.6 x 18.8 cm
- ISBN-104788714922
- ISBN-13978-4788714922
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登録情報
- 出版社 : 時事通信社 (2016/10/19)
- 発売日 : 2016/10/19
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 292ページ
- ISBN-10 : 4788714922
- ISBN-13 : 978-4788714922
- 寸法 : 13.1 x 1.6 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 274,399位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 949位日本の政治
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2017年4月1日に日本でレビュー済み
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2021年4月17日に日本でレビュー済み
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折に触れて読み返しています。読むたびに自分の仕事にも応用できそうな気がします。
失敗や困難も率直に書かれていて、著者にもそんなことがあったのかと勇気をもらえます。
終章「流しの公務員『仕事の流儀』」も良かったです。公務員の仕事もただ淡々と事務をこなすだけでなく、「ファシリテーター」の視点も持つと面白くなりそうな気がしました。
最後に、森信三先生の言葉「人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える。しかも、一瞬早すぎず、一瞬遅すぎないときに」を引用されています。
東大法学部からキャリア官僚になられて、元々、頭の良い人だからとも思うのですが、正しい努力を続けていれば良い人とも巡り合えて、成果を上げられると思いました。
良い本です。ありがとうございました。
失敗や困難も率直に書かれていて、著者にもそんなことがあったのかと勇気をもらえます。
終章「流しの公務員『仕事の流儀』」も良かったです。公務員の仕事もただ淡々と事務をこなすだけでなく、「ファシリテーター」の視点も持つと面白くなりそうな気がしました。
最後に、森信三先生の言葉「人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える。しかも、一瞬早すぎず、一瞬遅すぎないときに」を引用されています。
東大法学部からキャリア官僚になられて、元々、頭の良い人だからとも思うのですが、正しい努力を続けていれば良い人とも巡り合えて、成果を上げられると思いました。
良い本です。ありがとうございました。
2018年12月21日に日本でレビュー済み
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読書しなし私ですが、前半は一気に涙が出るくらい感じて読めました。後半はまだボチボチです。
中古の優良品なのに届いたら数十箇所に鉛筆で線が入っていましたが、すぐ返金してもらえました。写真を20枚以上撮って送る時は疲れたし、読むポイントも違うので読む気が無くなりそうでガッカリでした。
中古の優良品なのに届いたら数十箇所に鉛筆で線が入っていましたが、すぐ返金してもらえました。写真を20枚以上撮って送る時は疲れたし、読むポイントも違うので読む気が無くなりそうでガッカリでした。
2017年10月21日に日本でレビュー済み
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問題とは現状とあるべき状態とのギャップ、仕事とは問題を解決すること
戦略の正しさではなく感情で人は動く、ドラマを描く
何を言うかではなく誰が言うかだ、信頼を得る
導かない、そっと後ろから背中を押し落穂拾いをするようでないと人は育たない
地方の課題に取り組む時、本当に大切なことをさらっと書いている。皆で神輿を担ぐように、心と感情が合わせられると事は大きく動き、大きな問題も解決に向かっていく。地方でのたうち回った人ほど納得できる実話と考え方が詰まっている本です。現役でこれを出した著者の勇気と心意気に感謝します。
いつまでも問題が解決されない、いくら言っても人が動かない、地域がまとまらないと悩んでいる方、ぜひこれを読んでいただき自ら行動して欲しいです。
戦略の正しさではなく感情で人は動く、ドラマを描く
何を言うかではなく誰が言うかだ、信頼を得る
導かない、そっと後ろから背中を押し落穂拾いをするようでないと人は育たない
地方の課題に取り組む時、本当に大切なことをさらっと書いている。皆で神輿を担ぐように、心と感情が合わせられると事は大きく動き、大きな問題も解決に向かっていく。地方でのたうち回った人ほど納得できる実話と考え方が詰まっている本です。現役でこれを出した著者の勇気と心意気に感謝します。
いつまでも問題が解決されない、いくら言っても人が動かない、地域がまとまらないと悩んでいる方、ぜひこれを読んでいただき自ら行動して欲しいです。
2019年2月27日に日本でレビュー済み
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本当に優秀なエリート精神を持った、公務員(Puclic Servant)とはこうなんだと感動しながら拝読。
霞が関のエリート官僚がその頭脳をいかに残念な目先の目標(究極の目的でなく)に使われ、心身ともに疲弊する状況であるかを憂うるとともに、そこから自分の人生の使命を悟り、地方現場に飛び出て、実際の具体的な案件を変えてゆくフリーな流しの公務員への大転換。その人生の選択に孤独と不安はあるが、その心の中も関係する周りにも、なんどか本文中にでてくる「さわやかな風が吹いている」様子が伝わってくる。
今、ここでは1度きりの人生の時をいかに後悔なく主体的に生きるかー表紙のトイレ掃除する著者の爽やかな笑顔までの奮闘の記録が記された名著である。人生100年時代、幸福度指数が人生の成功の指標といわれる今、これからの参考になると思います。
霞が関のエリート官僚がその頭脳をいかに残念な目先の目標(究極の目的でなく)に使われ、心身ともに疲弊する状況であるかを憂うるとともに、そこから自分の人生の使命を悟り、地方現場に飛び出て、実際の具体的な案件を変えてゆくフリーな流しの公務員への大転換。その人生の選択に孤独と不安はあるが、その心の中も関係する周りにも、なんどか本文中にでてくる「さわやかな風が吹いている」様子が伝わってくる。
今、ここでは1度きりの人生の時をいかに後悔なく主体的に生きるかー表紙のトイレ掃除する著者の爽やかな笑顔までの奮闘の記録が記された名著である。人生100年時代、幸福度指数が人生の成功の指標といわれる今、これからの参考になると思います。
2016年11月7日に日本でレビュー済み
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地方自治体での現場の仕事に惹かれ、霞が関を出た元キャリア官僚の仕事談。
本書は、氏が4番目に赴任した自治体、愛知県常滑市での市民病院再生の話から始まる。100人会議を開いて住民と病院側との話し合いの場をつくり、ファシリティター(調整役)として両者の間に入って、「コミュニケーション日本一の病院」を目指す。ややこしかったであろう話を、実におもしろく明解に語ってくれる。氏は、常滑市民病院再生の仕事中に、総務省を辞職し、常滑市の副市長となる。さらりと書いているが、これはかなりの決断だったのではないかと思う。
他に、霞が関の自治省選挙課での激務の日々や、久住町での失敗談やワークショップ(参加体験型グループ協議の場)を取り入れたバイパスルートの決定や温泉のある公民館建設の話などがあり、どれもみんな興味深い。
さて、本書では、「流しの公務員」の立場について述べるときに、3回、映画の引用が出てくる。最初は第1章の終わりの方で「七人の侍」を、その後「終章」と最後の「おまけの物語」部分では「七人の侍」を元に作られたアメリカの西部劇「荒野の七人」を引用している。
どちらの映画でもラストシーンで、悪党どもをやっつけた後(問題を解決した後)、侍あるいはガンマン(ファシリテーター)は、村(地域)を去るにあたって、勝ったのは自分たちでなく村人たち(地元の人たち)だとつぶやくのである。
さて、「侍」かガンマンか、実はこれはけっこう大事なことではないかと思うのである。
「七人の侍」が素晴らしい映画であることにはなんの異論もないが、ここ、この本では、「侍」はそぐわない。侍が「勝ったのは我々ではない。百姓たちだ。」というのは、上の者が下の者に対していう言葉。でも、西部はみんないっしょである。ガンマンは強いし憧れる子どももいるが、侍と農民ほどの隔たりはない。国と県と市町村は同列。現場に魅せられ、霞が関を出た「流しの公務員」山田氏には、さすらいのガンマンが似合うと思うのだった。
本書は、氏が4番目に赴任した自治体、愛知県常滑市での市民病院再生の話から始まる。100人会議を開いて住民と病院側との話し合いの場をつくり、ファシリティター(調整役)として両者の間に入って、「コミュニケーション日本一の病院」を目指す。ややこしかったであろう話を、実におもしろく明解に語ってくれる。氏は、常滑市民病院再生の仕事中に、総務省を辞職し、常滑市の副市長となる。さらりと書いているが、これはかなりの決断だったのではないかと思う。
他に、霞が関の自治省選挙課での激務の日々や、久住町での失敗談やワークショップ(参加体験型グループ協議の場)を取り入れたバイパスルートの決定や温泉のある公民館建設の話などがあり、どれもみんな興味深い。
さて、本書では、「流しの公務員」の立場について述べるときに、3回、映画の引用が出てくる。最初は第1章の終わりの方で「七人の侍」を、その後「終章」と最後の「おまけの物語」部分では「七人の侍」を元に作られたアメリカの西部劇「荒野の七人」を引用している。
どちらの映画でもラストシーンで、悪党どもをやっつけた後(問題を解決した後)、侍あるいはガンマン(ファシリテーター)は、村(地域)を去るにあたって、勝ったのは自分たちでなく村人たち(地元の人たち)だとつぶやくのである。
さて、「侍」かガンマンか、実はこれはけっこう大事なことではないかと思うのである。
「七人の侍」が素晴らしい映画であることにはなんの異論もないが、ここ、この本では、「侍」はそぐわない。侍が「勝ったのは我々ではない。百姓たちだ。」というのは、上の者が下の者に対していう言葉。でも、西部はみんないっしょである。ガンマンは強いし憧れる子どももいるが、侍と農民ほどの隔たりはない。国と県と市町村は同列。現場に魅せられ、霞が関を出た「流しの公務員」山田氏には、さすらいのガンマンが似合うと思うのだった。
2016年10月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
折しも東京都庁の伏魔殿ぶりが報道されている時期に出版されたわけですが、お役人といえば事なかれ主義で袖の下とか天下りとか不況知らずの昇給とか、あまりいい印象はありませんけれど、中にはこの本の著者のように、日本を何とかしたいと思って公務員試験を受けた人も大勢いるはずで、随所に給料が下がるとか年俸一部返上みたいなことにも触れられているので、全員にはお勧めできないけれども、地方に花を咲かせて回る人が大勢いれば、日本の未来も少しは明るくなると思います。
自慢話の羅列ではなく、いわば成長物語みたいになっているので、鼻につくことは全くなく、視座が一般の読者に近くて、公務員だけでなく、一般的な企業などの組織人に参考になるエピソードがたくさんありました。
「地の子」というコミックを思い出しました。こちらは小泉元首相らしき人の指示で文科省のお役人が地方の農業高校に出向くお話です。
地の子 (1) (ジャンプ・コミックスデラックス)
自慢話の羅列ではなく、いわば成長物語みたいになっているので、鼻につくことは全くなく、視座が一般の読者に近くて、公務員だけでなく、一般的な企業などの組織人に参考になるエピソードがたくさんありました。
「地の子」というコミックを思い出しました。こちらは小泉元首相らしき人の指示で文科省のお役人が地方の農業高校に出向くお話です。
地の子 (1) (ジャンプ・コミックスデラックス)
2016年10月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は市民病院の再生や旧自治省勤務時における法案作成の苦労話、地方自治体への出向時のエピソード等で構成されている。エッセイ風の文章も読みやすく、時間が経つのを忘れ、アッという間に読了してしまった。市民病院の再生に興味があり、本書を購入したのだが、地域住民を巻き込んでの地方行政の現場の経験談から霞が関のエリート官僚の仕事ぶりまで、自分の知らない世界を覗き見ることができた。
表紙にも「仕事観が変わる!必読の実践記録」と記載されているとおり、本書は、著者自身の経験に基づくリーダーシップ論、仕事論の本である。一般に公務員というと、「事なかれ主義」「減点主義」といったマイナスのステレオタイプで一括りにされがちであり、エリート官僚に対しても同じような印象を持っていると思う。しかし、本書を読めば著者がこのようなステレオタイプとは全く異なる「型破り」な公務員であることがよくわかる。「流しの公務員」とは、著者が作った造語であるが、まさにぴったりのネーミングだ。地方自治法や地方公務員法の縛りが厳しい地方公務員の仕事に対する心構えは、形式主義(いわゆる、「まじめに無責任」)に陥りがちであるが、著者はこのような仕事の心構えとは180度異なる公務員像を見せてくれる。
特に、終章の「流しの公務員「仕事の流儀」」は、公務員のみならずビジネスパーソンにとっても必読の仕事論である。管理職や管理職を目指す公務員やビジネスマンには是非、一読をお勧めする。きっと何らかの示唆があると思う。
私は、著者が赴任した自治体の住民は幸運だったと思う。著者のようなリーダーが自治体を引っ張ってくれれば、行政と住民の距離がグッと近くなり、住民の声が反映された住みやすい街になるのであろう。願わくは、著者のようなエリート官僚が増えてくることである。少し難しいかもしれないが・・・。
表紙にも「仕事観が変わる!必読の実践記録」と記載されているとおり、本書は、著者自身の経験に基づくリーダーシップ論、仕事論の本である。一般に公務員というと、「事なかれ主義」「減点主義」といったマイナスのステレオタイプで一括りにされがちであり、エリート官僚に対しても同じような印象を持っていると思う。しかし、本書を読めば著者がこのようなステレオタイプとは全く異なる「型破り」な公務員であることがよくわかる。「流しの公務員」とは、著者が作った造語であるが、まさにぴったりのネーミングだ。地方自治法や地方公務員法の縛りが厳しい地方公務員の仕事に対する心構えは、形式主義(いわゆる、「まじめに無責任」)に陥りがちであるが、著者はこのような仕事の心構えとは180度異なる公務員像を見せてくれる。
特に、終章の「流しの公務員「仕事の流儀」」は、公務員のみならずビジネスパーソンにとっても必読の仕事論である。管理職や管理職を目指す公務員やビジネスマンには是非、一読をお勧めする。きっと何らかの示唆があると思う。
私は、著者が赴任した自治体の住民は幸運だったと思う。著者のようなリーダーが自治体を引っ張ってくれれば、行政と住民の距離がグッと近くなり、住民の声が反映された住みやすい街になるのであろう。願わくは、著者のようなエリート官僚が増えてくることである。少し難しいかもしれないが・・・。