池上彰は何にも忖度しない好きなジャーナリストのひとりです。
ドイツには過去のナチス時代を反省し続けひたすら過ちを謝罪し続ける、珍しく素晴らしい国だという感覚だけ持っていました。
読みやすくすんなりと入ってきました。
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本音で対論! いまどきの「ドイツ」と「日本」 単行本(ソフトカバー) – 2021/8/27
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★『世界一受けたい授業』に著者出演で話題に!(2024/02/03)
ドイツの学費は大学まで無料。出産費用もタダ――その一方で10歳前後にて、大学進学か就職かをある程度選択せねばならず、就活も存在しないため就職はかなりハード。一方仕事は、バカンスを約一カ月取得し、一人当たりの労働生産性は日本人よりも高いという事実。昨今は、ドイツ礼賛本一辺倒からドイツ批判の本も書店には並ぶ。メルケル首相の退陣が近づくなか、ドイツでは右傾化の動きも活発になっている。日本だけを見ていては見逃してしまう問題をドイツと比較することで、浮き彫りにしていく。本書は7章構成で各章巻頭には、各章の対論テーマ、それに付随する資料を掲載し、対論の内容の理解が進むように構成した。いまのドイツを知ることは日本を知ることに他ならない。教養本としてもオススメな一冊。
ドイツの学費は大学まで無料。出産費用もタダ――その一方で10歳前後にて、大学進学か就職かをある程度選択せねばならず、就活も存在しないため就職はかなりハード。一方仕事は、バカンスを約一カ月取得し、一人当たりの労働生産性は日本人よりも高いという事実。昨今は、ドイツ礼賛本一辺倒からドイツ批判の本も書店には並ぶ。メルケル首相の退陣が近づくなか、ドイツでは右傾化の動きも活発になっている。日本だけを見ていては見逃してしまう問題をドイツと比較することで、浮き彫りにしていく。本書は7章構成で各章巻頭には、各章の対論テーマ、それに付随する資料を掲載し、対論の内容の理解が進むように構成した。いまのドイツを知ることは日本を知ることに他ならない。教養本としてもオススメな一冊。
- 本の長さ288ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2021/8/27
- 寸法12.8 x 1.8 x 18.9 cm
- ISBN-10456984989X
- ISBN-13978-4569849898
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出版社より
商品の説明
出版社からのコメント
ドイツと日本を比較すると、日本はドイツに比べて人口が約1.5倍、名目GDPは1.2倍。だが、一人当たりの労働生産性はドイツのほうが日本よりも約1.4倍も高い。日本人が有給休暇をほぼ消化しないのに比べ、ほとんどのドイツ人は30日間すべてを消化してバカンスに行っているにもかかわらずだ。
ドイツでは1989年に「ベルリンの壁」が崩壊。東西統一に伴い、東独2000万人を抱え込んだ。一時は景気が大きく落ち込み、「欧州の病人(Sick man of Europe)」と呼ばれたが、現在では無借金国家となり「独り勝ちのドイツ」と呼ばれるまでになっている。
コロナ禍では「零細企業や自営業、フリーランスに即時9,000ユーロ(約107万円)」の即時支援をいち早く打ち出したドイツ連邦政府。またベルリン市や州政府がアーティスト層等を主眼とした支援金をこれにプラスしたのも見逃せない。アンゲラ・メルケルを筆頭として、このように科学や文化をベースにメッセージを発する政治家の素養を育てたドイツの教育とはどのようなものなのか。
幼いころから日本文化に憧れ、漢字を学び、来日して15年の自称「職業:ドイツ人」のマライ・メントライン氏。彼女はテレビ番組のコメンテーター、翻訳家、ドイツ放送局のプロデューサーなど多方面の顔がある。
そしてマライ・メントライン氏とともにテレビ番組に出演していた池上彰氏と増田ユリヤ氏。池上彰氏は、大学時代にドイツ語を学び、番組でドイツ人の働き方などを紹介してきた。また増田ユリヤ氏はドイツ、周辺諸国に直接赴き、ドイツに押し寄せる難民の取材などを精力的に行ってきた。
本書では、三者三様それぞれの視点で、ドイツ、日本について熱く語り合う。「よく似ている」と言われるドイツと日本は、はたして本当に似ているのか。働き方、教育論、歴史、家族、持続可能社会などを徹底討論!
コロナ禍が明けたとき、私たちはどこに進むべきなのか。未来を考える視座を与えてくれる必読の書。
◎働き方――ドイツ人ノー残業伝説は事実なのか
・生産性を損なう「根回し」と「完璧主義」
・日本の「おもてなし」とドイツの「サービス砂漠」
◎社会保障――人は何を頼りに生きるのか
・難民にも手厚いドイツの社会保障と生活保護バッシングの日本
・アメリカ型「ザ・資本主義」VS.ドイツ型「福祉型資本主義」
◎家族――幸福の起点には何が必要か
・「選択的夫婦別姓」で、何が変わるか
・同性婚が合法化されたドイツのいま
◎政治――「非リア充」の時代が来るのか
・歴史は繰り返す。「負け組」が急進的活動と結びつくとき
・なぜ日本には、戦争加害者の跡がないのか
◎SDGs――意地&見栄で加速してもいいじゃないか
・ビーガン転向者が増える理由
・電力比率を見ながら、プランを乗り換えていくドイツ人
ドイツでは1989年に「ベルリンの壁」が崩壊。東西統一に伴い、東独2000万人を抱え込んだ。一時は景気が大きく落ち込み、「欧州の病人(Sick man of Europe)」と呼ばれたが、現在では無借金国家となり「独り勝ちのドイツ」と呼ばれるまでになっている。
コロナ禍では「零細企業や自営業、フリーランスに即時9,000ユーロ(約107万円)」の即時支援をいち早く打ち出したドイツ連邦政府。またベルリン市や州政府がアーティスト層等を主眼とした支援金をこれにプラスしたのも見逃せない。アンゲラ・メルケルを筆頭として、このように科学や文化をベースにメッセージを発する政治家の素養を育てたドイツの教育とはどのようなものなのか。
幼いころから日本文化に憧れ、漢字を学び、来日して15年の自称「職業:ドイツ人」のマライ・メントライン氏。彼女はテレビ番組のコメンテーター、翻訳家、ドイツ放送局のプロデューサーなど多方面の顔がある。
そしてマライ・メントライン氏とともにテレビ番組に出演していた池上彰氏と増田ユリヤ氏。池上彰氏は、大学時代にドイツ語を学び、番組でドイツ人の働き方などを紹介してきた。また増田ユリヤ氏はドイツ、周辺諸国に直接赴き、ドイツに押し寄せる難民の取材などを精力的に行ってきた。
本書では、三者三様それぞれの視点で、ドイツ、日本について熱く語り合う。「よく似ている」と言われるドイツと日本は、はたして本当に似ているのか。働き方、教育論、歴史、家族、持続可能社会などを徹底討論!
コロナ禍が明けたとき、私たちはどこに進むべきなのか。未来を考える視座を与えてくれる必読の書。
◎働き方――ドイツ人ノー残業伝説は事実なのか
・生産性を損なう「根回し」と「完璧主義」
・日本の「おもてなし」とドイツの「サービス砂漠」
◎社会保障――人は何を頼りに生きるのか
・難民にも手厚いドイツの社会保障と生活保護バッシングの日本
・アメリカ型「ザ・資本主義」VS.ドイツ型「福祉型資本主義」
◎家族――幸福の起点には何が必要か
・「選択的夫婦別姓」で、何が変わるか
・同性婚が合法化されたドイツのいま
◎政治――「非リア充」の時代が来るのか
・歴史は繰り返す。「負け組」が急進的活動と結びつくとき
・なぜ日本には、戦争加害者の跡がないのか
◎SDGs――意地&見栄で加速してもいいじゃないか
・ビーガン転向者が増える理由
・電力比率を見ながら、プランを乗り換えていくドイツ人
著者について
マライ・メントライン(Marei Mentlein)
翻訳・通訳・エッセイスト。シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州キール出身のドイツ人。2度の留学を経て日本との「縁」を深め、2008 年より日本在住。通訳・翻訳・ドイツ放送局のプロデューサーにウェブでの情報発信と多方面に活躍。NHK 語学番組『テレビでドイツ語』、テレビ朝日系列『大下容子ワイド! スクランブル』などに出演。著書に『ドイツ語エッセイ笑うときにも真面目なんです』(NHK 出版)がある。
池上 彰(いけがみ・あきら)
1950 年、長野県松本市生まれ。ジャーナリスト。慶應義塾大学卒業後、73年にNHK 入局。報道記者として、様々な事件、災害、消費者問題、教育問題などを担当する。89 年、記者キャスターに起用され、94 年からは11年にわたり『週刊こどもニュース』のお父さん役として活躍。2005 年よりフリーになり、執筆活動を続けながら、テレビ番組などでニュースをわかりやすく解説し、幅広い人気を得ている。また、9 つの大学で教鞭をとる。著書に『伝える力』『伝える力2』(ともにPHP ビジネス新書)、『なぜ、読解力が必要なのか?』(講談社+ α新書)、『おとなの教養』(NHK 出版新書)ほか著書多数。
増田ユリヤ(ますだ・ゆりや)
神奈川県横浜市生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。長年、高校で社会科の教鞭をとりながら、NHKラジオ・テレビのリポーターを務めたことがきっかけでジャーナリストに。日本と世界のさまざまな問題の現場を幅広く取材・執筆している。テレビ朝日系列「大下容子ワイド! スクランブル」ではコメンテーターを務めるほか、池上氏との解説コーナーを担当。『教育立国フィンランド流 教師の育て方』(岩波書店)『揺れる移民大国フランス』(ポプラ新書)『メディアをつくる! 』(共著 ポプラ新書)ほか著書多数。
翻訳・通訳・エッセイスト。シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州キール出身のドイツ人。2度の留学を経て日本との「縁」を深め、2008 年より日本在住。通訳・翻訳・ドイツ放送局のプロデューサーにウェブでの情報発信と多方面に活躍。NHK 語学番組『テレビでドイツ語』、テレビ朝日系列『大下容子ワイド! スクランブル』などに出演。著書に『ドイツ語エッセイ笑うときにも真面目なんです』(NHK 出版)がある。
池上 彰(いけがみ・あきら)
1950 年、長野県松本市生まれ。ジャーナリスト。慶應義塾大学卒業後、73年にNHK 入局。報道記者として、様々な事件、災害、消費者問題、教育問題などを担当する。89 年、記者キャスターに起用され、94 年からは11年にわたり『週刊こどもニュース』のお父さん役として活躍。2005 年よりフリーになり、執筆活動を続けながら、テレビ番組などでニュースをわかりやすく解説し、幅広い人気を得ている。また、9 つの大学で教鞭をとる。著書に『伝える力』『伝える力2』(ともにPHP ビジネス新書)、『なぜ、読解力が必要なのか?』(講談社+ α新書)、『おとなの教養』(NHK 出版新書)ほか著書多数。
増田ユリヤ(ますだ・ゆりや)
神奈川県横浜市生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。長年、高校で社会科の教鞭をとりながら、NHKラジオ・テレビのリポーターを務めたことがきっかけでジャーナリストに。日本と世界のさまざまな問題の現場を幅広く取材・執筆している。テレビ朝日系列「大下容子ワイド! スクランブル」ではコメンテーターを務めるほか、池上氏との解説コーナーを担当。『教育立国フィンランド流 教師の育て方』(岩波書店)『揺れる移民大国フランス』(ポプラ新書)『メディアをつくる! 』(共著 ポプラ新書)ほか著書多数。
登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2021/8/27)
- 発売日 : 2021/8/27
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 288ページ
- ISBN-10 : 456984989X
- ISBN-13 : 978-4569849898
- 寸法 : 12.8 x 1.8 x 18.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 310,654位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 29位ヨーロッパの経済事情
- - 60位ヨーロッパのエリアスタディ
- - 76位国際経済と日本
- カスタマーレビュー:
著者について
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ジャーナリスト。1950年、長野県松本市生まれ。慶應義塾大学卒業後、1973年にNHK入局。1994年から11年にわたり「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍。2005年よりフリーに。今さら聞けないニュースの本質をズバリ解説。テレビでも大活躍中(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 池上彰の知らないと恥をかく世界の大問題37 イラスト図解版 (ISBN-13: 978-4047318229 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年10月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「ドイツは残業がない。一か月のバカンスが当たり前」→それって大企業だけでは? 中小零細企業や個人商店もそうだとは、とても考えにくいのですが。
「ドイツの高校生は政治的な意識が高くて、授業でも政治の議論を行う」→ドイツ国民がそんなにご立派な政治教育を受けているならば、どうして彼らは極右政党に議席を与えているのか。それに政治の議論なんて成り立つのは、学力が高い一握りのギムナジウムだけでは? そんなにドイツの生徒は日本の生徒よりも知能が高いのでしょうか。
マライ・メントライン氏は大学教授の娘、すなわち富裕なインテリ階層の出身だから、自分の身の回りを過度に一般化しているのではないでしょうか。庶民の目線も欲しいです。もちろんこれは彼女に限ったことではなくて、日本人の論客にも言えることです。「仕事と育児の両立が難しいのであればシッターを雇えばいい」なんて言う人もいますから。
「ドイツの高校生は政治的な意識が高くて、授業でも政治の議論を行う」→ドイツ国民がそんなにご立派な政治教育を受けているならば、どうして彼らは極右政党に議席を与えているのか。それに政治の議論なんて成り立つのは、学力が高い一握りのギムナジウムだけでは? そんなにドイツの生徒は日本の生徒よりも知能が高いのでしょうか。
マライ・メントライン氏は大学教授の娘、すなわち富裕なインテリ階層の出身だから、自分の身の回りを過度に一般化しているのではないでしょうか。庶民の目線も欲しいです。もちろんこれは彼女に限ったことではなくて、日本人の論客にも言えることです。「仕事と育児の両立が難しいのであればシッターを雇えばいい」なんて言う人もいますから。
2021年11月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
物を決める秤が異なることが分かりやすく、説明されていて楽しかった。
2021年10月3日に日本でレビュー済み
時事問題についての簡明な解説に定評がある池上彰氏と、30年近く高校で歴史の講師を務めた増田ユリヤ氏とに加え、流暢な日本語を駆使して日独の時事問題から文化比較に至るまで幅広い分野にわたってコメンテーターを務める“職業=ドイツ人”というマライ・メントライン氏による鼎談を書籍化したものです。
知っているつもりでいたけれども、生半可な知識しかなかったのだなと痛感させられる事柄が満載の一冊でした。
◇ドイツには「労働時間貯蓄制度」があり、超過勤務時間分を別の日の勤務時間から差し引いて早期帰宅できる。残業代を金銭で保障されないため、長時間勤務の意欲が削がれ、結果的に残業抑制につながる。
◇ナチス時代を連想させるため、ドイツでは学校で生徒に整列をさせない。日本のラジオ体操や体育祭の行進などに、ドイツ人は強い抵抗を感じる。
◇ドイツでは小学校では先生が児童に「du」と親称で呼びかけるが、生徒が16歳になると一人前の大人とみなして「Sie」と敬称で呼びかけるようになる。
◇ドイツでは芸術家を支援するのは政治家など上流階級のステイタスだと考えられている。コロナ禍でドイツの文科相が「アーティストは生命維持に必要不可欠な存在だ」と明言したのはそうした考えが背景にある。
◇ドイツの児童福祉は親の経済状況ではなく、子供自身の福祉を第一に考えて設計されている。そのため、親の収入で児童手当の支給額が異なる日本と違い、ドイツではすべての子供に同額が支給される。
◇ドイツでは義務教育期間中に子供が不登校になると、親が「子を学校に行かせる義務」を果たしていないとみなされ、警察が捜査にやってきて、罰金を課される場合がある。
◇日本では夫婦別姓が制度化されていないが、実は外国人女性と日本人男性の婚姻では認められている。むしろ、婚姻後、半年以内に申請しないと外国人女性である妻は「夫の姓に変更できない」ことになっている。
◇ドイツのメルケル首相は2013年に「黒いゼロ作戦」を公約に掲げて再選された。黒は黒字、ゼロは無借金。公約を守るための徹底した緊縮路線は国民の不興を買ったが、無借金を実現できていたからこそ、コロナ禍では思い切った財政出動が可能となった。一方、日本では1000兆円超の借金があるので、休業補償がドイツのように思い切れない。
◇第二次大戦中、ユダヤ人を強制収容所に輸送する際、ドイツ政府はドイツ国鉄に団体割引の運賃をきちんと払っていた。不気味なほどドイツ的な折り目正しさの表れともいえる。
◇ヴァイツゼッカー大統領の「荒れ野の40年」演説はドイツ責任論を明確に謳ったスピーチとして知られるが、実はユダヤ民族への謝罪の言葉は出てこない。この演説はドイツ人に向けたものだったから。
◇東西ドイツ統一後、東ドイツのインフラを西ドイツ並みに整備するため「連帯付加税」が1991年に導入された。ようやく2021年にその90%が廃止される。東西ドイツ統一直後には韓国の学者が大勢ドイツに視察に来た。
日独比較文化論の類書は数多くありますが、この書の優れているところは、どちらか一方の国に過剰に肩入れすることなく、是々非々でドイツの優れたところ、日本の良きところがバランスよく書かれていると感じられるところです。
-------------------------
校正漏れが一箇所ありました。
*232頁:「バルカン半島をを北上してきた難民」という記述がありますが、助詞「を」が重複しています。
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知っているつもりでいたけれども、生半可な知識しかなかったのだなと痛感させられる事柄が満載の一冊でした。
◇ドイツには「労働時間貯蓄制度」があり、超過勤務時間分を別の日の勤務時間から差し引いて早期帰宅できる。残業代を金銭で保障されないため、長時間勤務の意欲が削がれ、結果的に残業抑制につながる。
◇ナチス時代を連想させるため、ドイツでは学校で生徒に整列をさせない。日本のラジオ体操や体育祭の行進などに、ドイツ人は強い抵抗を感じる。
◇ドイツでは小学校では先生が児童に「du」と親称で呼びかけるが、生徒が16歳になると一人前の大人とみなして「Sie」と敬称で呼びかけるようになる。
◇ドイツでは芸術家を支援するのは政治家など上流階級のステイタスだと考えられている。コロナ禍でドイツの文科相が「アーティストは生命維持に必要不可欠な存在だ」と明言したのはそうした考えが背景にある。
◇ドイツの児童福祉は親の経済状況ではなく、子供自身の福祉を第一に考えて設計されている。そのため、親の収入で児童手当の支給額が異なる日本と違い、ドイツではすべての子供に同額が支給される。
◇ドイツでは義務教育期間中に子供が不登校になると、親が「子を学校に行かせる義務」を果たしていないとみなされ、警察が捜査にやってきて、罰金を課される場合がある。
◇日本では夫婦別姓が制度化されていないが、実は外国人女性と日本人男性の婚姻では認められている。むしろ、婚姻後、半年以内に申請しないと外国人女性である妻は「夫の姓に変更できない」ことになっている。
◇ドイツのメルケル首相は2013年に「黒いゼロ作戦」を公約に掲げて再選された。黒は黒字、ゼロは無借金。公約を守るための徹底した緊縮路線は国民の不興を買ったが、無借金を実現できていたからこそ、コロナ禍では思い切った財政出動が可能となった。一方、日本では1000兆円超の借金があるので、休業補償がドイツのように思い切れない。
◇第二次大戦中、ユダヤ人を強制収容所に輸送する際、ドイツ政府はドイツ国鉄に団体割引の運賃をきちんと払っていた。不気味なほどドイツ的な折り目正しさの表れともいえる。
◇ヴァイツゼッカー大統領の「荒れ野の40年」演説はドイツ責任論を明確に謳ったスピーチとして知られるが、実はユダヤ民族への謝罪の言葉は出てこない。この演説はドイツ人に向けたものだったから。
◇東西ドイツ統一後、東ドイツのインフラを西ドイツ並みに整備するため「連帯付加税」が1991年に導入された。ようやく2021年にその90%が廃止される。東西ドイツ統一直後には韓国の学者が大勢ドイツに視察に来た。
日独比較文化論の類書は数多くありますが、この書の優れているところは、どちらか一方の国に過剰に肩入れすることなく、是々非々でドイツの優れたところ、日本の良きところがバランスよく書かれていると感じられるところです。
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校正漏れが一箇所ありました。
*232頁:「バルカン半島をを北上してきた難民」という記述がありますが、助詞「を」が重複しています。
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2021年8月28日に日本でレビュー済み
三者によるカジュアルな日独比較鼎談本。
後書きに、「本書が『ドイツ賛美論』に終始することを恐れていた」とあり、確かにドイツ側参加者のメントライン氏の発言にはそういう配慮も感じられた。しかし、日本側参加者の池上氏、増田氏が後書きで公言しているように「ドイツが好き」「メルケルのファン」であるため、基本的にドイツの痛いところを突くような発言はなく、全体としては「やれやれドイツに比べてこれだから日本は」という調子の議論も多かった。
しかし、そのように感じてしまう場面が多いということは、それだけ日本が様々な面で劣った醜い社会になってしまったことの証左であって、それをメントライン氏の目を通して自覚することには意味がある。現代のドイツにも問題がないわけではないだろうが、それを挙げつらって「日本の勝ち!」なんて宣言しても虚しいだけだ。なぜならこの手の本は、外国人の目を通して自分が住む日本社会を自省するためにあるのであって、ドイツそのものの話は実際のところ、私たちとは大して関係がないことだから。
後書きに、「本書が『ドイツ賛美論』に終始することを恐れていた」とあり、確かにドイツ側参加者のメントライン氏の発言にはそういう配慮も感じられた。しかし、日本側参加者の池上氏、増田氏が後書きで公言しているように「ドイツが好き」「メルケルのファン」であるため、基本的にドイツの痛いところを突くような発言はなく、全体としては「やれやれドイツに比べてこれだから日本は」という調子の議論も多かった。
しかし、そのように感じてしまう場面が多いということは、それだけ日本が様々な面で劣った醜い社会になってしまったことの証左であって、それをメントライン氏の目を通して自覚することには意味がある。現代のドイツにも問題がないわけではないだろうが、それを挙げつらって「日本の勝ち!」なんて宣言しても虚しいだけだ。なぜならこの手の本は、外国人の目を通して自分が住む日本社会を自省するためにあるのであって、ドイツそのものの話は実際のところ、私たちとは大して関係がないことだから。
2021年10月3日に日本でレビュー済み
日本の言論に満ちる、既存のドイツに関する先入観について、ドイツ人が冷静に是々非々で応えている良書。
マライ・メントライン氏が主役といってよいだろう。
マライ・メントライン氏が主役といってよいだろう。
2022年9月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
事実の情報がかなり薄く、基本的に3人の主観や感覚に基づいて展開されており、信頼性に欠ける。
会話形式でとっつきやすいため子どもなどが軽く楽しむには良いが大人が読むには向かない。
きちっとデータをもとに論展開している別の本を買い直した。
会話形式でとっつきやすいため子どもなどが軽く楽しむには良いが大人が読むには向かない。
きちっとデータをもとに論展開している別の本を買い直した。