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理科系の読書術 - インプットからアウトプットまでの28のヒント (中公新書 2480) 新書 – 2018/3/20
鎌田 浩毅
(著)
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本を読むのが苦行です――著者の勤務する京都大学でも、難関の受験を突破したにもかかわらず、そう告白する学生が少なくないという。本書は、高校までの授業になかった「本の読み方」を講義。「最後まで読まなくていい」「難しいのは著者のせい」「アウトプットを優先し不要な本は読まない」など、読書が苦手な人でも仕事や勉強を効率よく進めるためのヒントが満載。理科系の合理的な読書術を伝授する。
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2018/3/20
- 寸法11.3 x 1 x 17.5 cm
- ISBN-10412102480X
- ISBN-13978-4121024800
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対象商品: 理科系の読書術 - インプットからアウトプットまでの28のヒント (中公新書 2480)
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商品の説明
著者について
1955年生まれ.東京大学理学部地質鉱物学科卒業.通産省地質調査所主任研究官,米国内務省カスケード火山観測所客員研究員,神戸大学大学院自然科学研究科併任教授などを経て,現在,京都大学大学院人間・環境学研究科教授.理学博士.専攻,火山地質学・地球変動学.日本地質学会論文賞受賞(1996年).『マグマの地球科学』『地球の歴史』(全3巻)、『火山はすごい』ほか著書多数.
登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2018/3/20)
- 発売日 : 2018/3/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 240ページ
- ISBN-10 : 412102480X
- ISBN-13 : 978-4121024800
- 寸法 : 11.3 x 1 x 17.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 35,665位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1955年東京生まれ。東京大学理学部地学科卒業。通産省(現・経済産業省)を経て、97年より京都大学大学院人間・環境学研究科教授。理学博士。専門は火山学、地球科学、科学コミュニケーション。京大の講義「地球科学入門」は毎年数百人を集める人気で教養科目1位の評価。火山研究のほか、科学をわかりやすく伝える「科学の伝道師」。96年に日本地質学会論文賞受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『京大人気講義 生き抜くための地震学 (ISBN-10: 4480067019)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年4月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読書を苦手とする人に向けた内容であり、そのためかページ数も少なく読みやすい。一方で述べられている内容は仕事の進め方に置き換えてもそのまま応用可能と考えられる。読書術を超えたノウハウの詰まった一冊と感じる。
2022年2月8日に日本でレビュー済み
筆者が行ってきた読書法がわかりやすく書かれた本でした。
多読と速読の違い
本の目的を明確にして読むことの利点
アウトプットの仕方
整理整頓の仕方
などが得られたことです。
書かれた通りの方法を実践して40分で読み切れました。
「本はすでにある知識を再確認するために読む」と書いてあったことが印象的でした。
多読と速読の違い
本の目的を明確にして読むことの利点
アウトプットの仕方
整理整頓の仕方
などが得られたことです。
書かれた通りの方法を実践して40分で読み切れました。
「本はすでにある知識を再確認するために読む」と書いてあったことが印象的でした。
2018年7月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
理科系の作文技術、人気にあやかった、ただのエッセーです。
本家は作文について、情報伝達に特化した文章法、と定義していましたが、こちらはそれがあやふや。
合理的か非合理的か、判断の付きかねる筆者独自の読書法・仕事法を並べただけの本でした。
(本の中で自分のほかの著書について紹介するのはやめてほしい。その一点だけで、適当に書いた本だというのがわかりそうなもんです。)
本家は作文について、情報伝達に特化した文章法、と定義していましたが、こちらはそれがあやふや。
合理的か非合理的か、判断の付きかねる筆者独自の読書法・仕事法を並べただけの本でした。
(本の中で自分のほかの著書について紹介するのはやめてほしい。その一点だけで、適当に書いた本だというのがわかりそうなもんです。)
2018年3月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小説以外の本の読み方がわかります。
目次を開いて、自分に必要なところを探して、そこだけを読む。それだけで本の読み方が大きく変わります。
読書術を変えて、あなたの人生までも変える1冊です。
第Ⅰ部 苦手な人のための読書術
第1章 本と苦労なく向きあう方法
・苦手な人の悩み①「億劫で読みはじめられない」
・苦手な人の悩み②「読みはじめても最後までたどり着かない」
・「音楽的な読書」と「絵画的な読書」
・本を読破しても偉くない
・途中で読むのをやめてもいい
・苦手な人の悩み③「読む時間がない」
・本を読みはじめる前の「コツ」
・難しい本は著者が悪い
・本からは三つの情報だけ取ればよい
・読書はチャンスを呼び込む
など
第2章 難解な本の読み方
・フレームワーク法
・解説と「あとがき」から読め
・身近でない文学作品を読み解く
・不完全法の考え方
・主語と述語を意識する
など
第3章 多読、速読、遅読の技術
・速読に向く本、向かない本
・「遅読」こそが速読への道
・世間の「速読法」は機能しない
・システム変更に伴うロスを最小限にとどめる
・読み方を変えて三回読む
など
第Ⅱ部 仕事を効率よく進めるための読書術
第4章 アウトプット優先の読書術
・「知的消費」と「知的生産」を分ける
・「解ける問題」と「解かない問題」
・新聞は10分だけ読めばいい
・書評から本に出合う
・「できるだけ本を読まない」技術
など
第5章 本の集め方、整理の仕方
・新刊書店の利用法
・古書店の利用法
・入門書は三冊買う
・レファレンス本の利用法
・理科系の書籍整理術の基本
など
第6章 読書メモの取り方
・本のどこに線を引くか
・メモはアウトプットのための途中経過
・記録する情報によって何に書き込むかも変わる
・メモを取らない読書も重要
・理科系の読書術の考え方
など
補 章 読まずに済ませる読書術
・過去の「ストック」から解放される
・「未開人」の「ブリコラージュ」
・必要なものはすでに自分の中にある
・愛蔵と死蔵
・過去のフレームワークから自由になる
など
目次を開いて、自分に必要なところを探して、そこだけを読む。それだけで本の読み方が大きく変わります。
読書術を変えて、あなたの人生までも変える1冊です。
第Ⅰ部 苦手な人のための読書術
第1章 本と苦労なく向きあう方法
・苦手な人の悩み①「億劫で読みはじめられない」
・苦手な人の悩み②「読みはじめても最後までたどり着かない」
・「音楽的な読書」と「絵画的な読書」
・本を読破しても偉くない
・途中で読むのをやめてもいい
・苦手な人の悩み③「読む時間がない」
・本を読みはじめる前の「コツ」
・難しい本は著者が悪い
・本からは三つの情報だけ取ればよい
・読書はチャンスを呼び込む
など
第2章 難解な本の読み方
・フレームワーク法
・解説と「あとがき」から読め
・身近でない文学作品を読み解く
・不完全法の考え方
・主語と述語を意識する
など
第3章 多読、速読、遅読の技術
・速読に向く本、向かない本
・「遅読」こそが速読への道
・世間の「速読法」は機能しない
・システム変更に伴うロスを最小限にとどめる
・読み方を変えて三回読む
など
第Ⅱ部 仕事を効率よく進めるための読書術
第4章 アウトプット優先の読書術
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・「解ける問題」と「解かない問題」
・新聞は10分だけ読めばいい
・書評から本に出合う
・「できるだけ本を読まない」技術
など
第5章 本の集め方、整理の仕方
・新刊書店の利用法
・古書店の利用法
・入門書は三冊買う
・レファレンス本の利用法
・理科系の書籍整理術の基本
など
第6章 読書メモの取り方
・本のどこに線を引くか
・メモはアウトプットのための途中経過
・記録する情報によって何に書き込むかも変わる
・メモを取らない読書も重要
・理科系の読書術の考え方
など
補 章 読まずに済ませる読書術
・過去の「ストック」から解放される
・「未開人」の「ブリコラージュ」
・必要なものはすでに自分の中にある
・愛蔵と死蔵
・過去のフレームワークから自由になる
など
2020年4月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は読書に昔も今も苦手意識がありますが、数多くの本を読んでいるであろう著者の言葉に救われました。第1章の「本と苦労な向きあう方法」は必見です。
2018年6月21日に日本でレビュー済み
ショーペンハウアーの言葉を引用し、著者は「バラバラな情報(=インフォメーション)を組み上げ、意味のあるメッセージ(=インテリジェンス)を生み出す知的活動の核心がここにある。」と記しています。その言葉の通り、情報のインプット/アウトプットの方法の一例を、理系らしく3つのStepで紹介しています。
Step 1:読書による情報の収集と整理
読書の目的設定の重要性、線の引き方、読書メモの作り方を記載しています。
Step 2:読書で集めた情報をもとにした創造的な発想
アイディアと練るため、本と本を関連付ける「クロス・リファレンス」等の手法を紹介しています。
Step3;アウトプットの実行と将来への準備
学者という著者の職業柄、論文作成の話題が中心です。枠組みを定義し、「解ける問題」を解く事の重要性が書かれています。
この方法はあくまで一例で、自身の「読書スタイル」確立のため、カスタマイズは欠かせないと著者は最後に述べています。その意味で本書は、読書術の入門書です。なお、本書は「文章のみ」のため、著者作成の読書メモのイメージがあれば、より深く「理科系の読書術」の理解に役立つと思いました。
Step 1:読書による情報の収集と整理
読書の目的設定の重要性、線の引き方、読書メモの作り方を記載しています。
Step 2:読書で集めた情報をもとにした創造的な発想
アイディアと練るため、本と本を関連付ける「クロス・リファレンス」等の手法を紹介しています。
Step3;アウトプットの実行と将来への準備
学者という著者の職業柄、論文作成の話題が中心です。枠組みを定義し、「解ける問題」を解く事の重要性が書かれています。
この方法はあくまで一例で、自身の「読書スタイル」確立のため、カスタマイズは欠かせないと著者は最後に述べています。その意味で本書は、読書術の入門書です。なお、本書は「文章のみ」のため、著者作成の読書メモのイメージがあれば、より深く「理科系の読書術」の理解に役立つと思いました。
2023年7月26日に日本でレビュー済み
啓蒙主義的な物言いや考えが鼻につく火山学者の鎌田浩毅による読書指南書。読書家は読まなくてよい。
著者によれば、1冊から3点の知識を得られれば充分ということだから、私が本書から学んだことを敢えて羅列すれば次のようになる。「自然科学系の論文は実験データを空白にして枠組から書く」・「(中谷宇吉郎を援用して)数は、自然を人間の思考形式に当てはめるための表象である」・「知的生産のためには斜め読みせよ」。
《理科系の》と銘打つのであれば、理工系の専門書の読み方にはもっとページ数を割くべきである。ヴェルディの『椿姫』の下りなどどうだってよろしい。教養を誇示するために述べられているとしか思えない。数式一つ出てこず、百歩譲っても理工系学部性の私には無用である。
一時期私はラテン語を学ぼうと思い、六千円ほどする和羅辞書まで買ったが、結局は知的生産に結びつかないために学習を諦めた。知的消費は《文系的》らしく、それ自体が目的である。ラテン語を愉しむためには、知的生産を目的としないことが必要である。
「読破は偉くない」や「原典に当たることは(必ずしも)偉くない」と著者は述べるが、蔵書数を自身の教養の価値的−線形的指標としていたのは著者自身ではないのか、という当て擦りも頭を過ぎった。
著者によれば、1冊から3点の知識を得られれば充分ということだから、私が本書から学んだことを敢えて羅列すれば次のようになる。「自然科学系の論文は実験データを空白にして枠組から書く」・「(中谷宇吉郎を援用して)数は、自然を人間の思考形式に当てはめるための表象である」・「知的生産のためには斜め読みせよ」。
《理科系の》と銘打つのであれば、理工系の専門書の読み方にはもっとページ数を割くべきである。ヴェルディの『椿姫』の下りなどどうだってよろしい。教養を誇示するために述べられているとしか思えない。数式一つ出てこず、百歩譲っても理工系学部性の私には無用である。
一時期私はラテン語を学ぼうと思い、六千円ほどする和羅辞書まで買ったが、結局は知的生産に結びつかないために学習を諦めた。知的消費は《文系的》らしく、それ自体が目的である。ラテン語を愉しむためには、知的生産を目的としないことが必要である。
「読破は偉くない」や「原典に当たることは(必ずしも)偉くない」と著者は述べるが、蔵書数を自身の教養の価値的−線形的指標としていたのは著者自身ではないのか、という当て擦りも頭を過ぎった。
2018年4月24日に日本でレビュー済み
「パブリッシュ・オア・ペリッシュ」(論文を書くか、さもなくば消え去るか)という修羅の世界に生きる火山学者:鎌田先生が教示する読書のための本。橋爪大三郎先生の『正しい本の読み方 (講談社現代新書)』を文科系の読書術と見做すなら、まさしくこちらは理科系の読書術である。多くの読書術・法の本が出回っているなか、それらと重なる点も見受けられるが、同様の点であっても、その裏づけとなる著者の経験には説得力がある。目次、ポイントを見るだけでは得難いものを本文から得られる。たいへん実践(戦)的な本でもある。
本書は2部+1 構成になっている。第Ⅰ部は、読書の「苦手な人のための読書術」(言い換えるなら「楽しく読む読書術」。読書の得意でない人々のもつ「心のバリア」を取り除く方法を示す。第Ⅱ部は、「仕事や勉強を効率よく進めるための読書術」(言い換えるなら「アウトプット優先の読書術」)。+1は、「補章 読まずに済ませる読書術」。
「第1章 本と苦労なく向き合う方法」は、苦手な人の悩み①億劫で読みはじめられない、②読みはじめても最後までたどり着かない、③読む時間がない、④ビジネス書と小説の読み方の違いがわからない、に答えるかたちで進められる。第1章のポイントは *途中で読むのをやめてもいい*15分だけ集中して読む*「2:7:1の法則*情報は3つだけ取ればいい。
「第2章 難解な本の読み方」は、「読み方さえ知っておけば、専門書も決して難解ではないのである」とあり、人間同士のコミュニケーションをたとえに用いながら、対応策が示されていく。「フレームワーク法」「関心法」「ラベル解読法」など示される。第2章のポイントは *「小見出し」ごとに読む*解説と「あとがき」から読んでもよい*「棚上げ法」で読む*「不完全法」で読む。
「第3章 多読、速読、遅読の技術」は、流行(ハヤリ)の「多読」「速読」について一考再考すべき内容。〈「遅読」こそが速読への道〉〈世間の「速読法」は機能しない〉など、考えさせられる。膨大な蔵書を有した劇作家井上ひさしの「井上流本の読み方 十箇条」に「その四、本はゆっくり読むと、早く読める」とあるのを思い出した。第3章のポイントは *速読に向く本、向かない本がある*「遅読」のススメ*読み方を変えて3回読む*続かないのは意志が弱いからではない。
「第4章 (ここから第Ⅱ部に入る)アウトプット時代の読書術」は、「行動するための読書術」であり、「結果を出すための知識」をインプットする方法が示される。〈科学者の世界には「パブリッシュ・オア・ペリッシュ」(論文を書くか、さもなくば消え去るか)というフレーズがある〉が、まさにそうした修羅の世界に生きる著者による時間管理の手法などが示される。第4章のポイントは *「知的消費」と「知的生産」を分ける*解ける問題から取り組む*「割り算法」で読む*持ち時間を意識して情報を収集する。
「第5章 本の集め方、整理の仕方」では、本は「安い買い物」であること、リアル書店、古書店、図書館の利用の仕方、効果的な入門書の選び方などが示される。第5章のポイントは *小額でも本を毎月買ってみよう*入門書は3冊手に入れる*本は表紙とタイトルで選んでよい*本の整理は美しさより使い勝手で。
「第6章 読書メモの取り方」では、「思考の文房具」である本を「使いこなすため」のコツが示される。具体的な方法が示され、〈このように理系人はできるだけ頭を使わない方策を採る、頭脳をフル回転させる思考と、単純作業をきっちり分けるのだ。頭脳労働を節約することで、より知価の高い仕事を生みだすのが理系的戦略である」ことが謳われる。第6章のポイントは *本は「文房具」として使い倒す*探しものの無駄な時間を省く*「単純作業」と「考える時間」を分ける*楽をして成果を上げる理系的方法。
「第7章 読まずに済ませる読書術」では、増えていく蔵書の管理について著者「自身の苦い経験に裏打ちされた提言」が示される。第7章のポイントは *本は容易に再入手できる*「愛蔵」は「死蔵」かもしれない*読書で「想定外」に対処する*「今、ここで」を生きる読書術
本書は2部+1 構成になっている。第Ⅰ部は、読書の「苦手な人のための読書術」(言い換えるなら「楽しく読む読書術」。読書の得意でない人々のもつ「心のバリア」を取り除く方法を示す。第Ⅱ部は、「仕事や勉強を効率よく進めるための読書術」(言い換えるなら「アウトプット優先の読書術」)。+1は、「補章 読まずに済ませる読書術」。
「第1章 本と苦労なく向き合う方法」は、苦手な人の悩み①億劫で読みはじめられない、②読みはじめても最後までたどり着かない、③読む時間がない、④ビジネス書と小説の読み方の違いがわからない、に答えるかたちで進められる。第1章のポイントは *途中で読むのをやめてもいい*15分だけ集中して読む*「2:7:1の法則*情報は3つだけ取ればいい。
「第2章 難解な本の読み方」は、「読み方さえ知っておけば、専門書も決して難解ではないのである」とあり、人間同士のコミュニケーションをたとえに用いながら、対応策が示されていく。「フレームワーク法」「関心法」「ラベル解読法」など示される。第2章のポイントは *「小見出し」ごとに読む*解説と「あとがき」から読んでもよい*「棚上げ法」で読む*「不完全法」で読む。
「第3章 多読、速読、遅読の技術」は、流行(ハヤリ)の「多読」「速読」について一考再考すべき内容。〈「遅読」こそが速読への道〉〈世間の「速読法」は機能しない〉など、考えさせられる。膨大な蔵書を有した劇作家井上ひさしの「井上流本の読み方 十箇条」に「その四、本はゆっくり読むと、早く読める」とあるのを思い出した。第3章のポイントは *速読に向く本、向かない本がある*「遅読」のススメ*読み方を変えて3回読む*続かないのは意志が弱いからではない。
「第4章 (ここから第Ⅱ部に入る)アウトプット時代の読書術」は、「行動するための読書術」であり、「結果を出すための知識」をインプットする方法が示される。〈科学者の世界には「パブリッシュ・オア・ペリッシュ」(論文を書くか、さもなくば消え去るか)というフレーズがある〉が、まさにそうした修羅の世界に生きる著者による時間管理の手法などが示される。第4章のポイントは *「知的消費」と「知的生産」を分ける*解ける問題から取り組む*「割り算法」で読む*持ち時間を意識して情報を収集する。
「第5章 本の集め方、整理の仕方」では、本は「安い買い物」であること、リアル書店、古書店、図書館の利用の仕方、効果的な入門書の選び方などが示される。第5章のポイントは *小額でも本を毎月買ってみよう*入門書は3冊手に入れる*本は表紙とタイトルで選んでよい*本の整理は美しさより使い勝手で。
「第6章 読書メモの取り方」では、「思考の文房具」である本を「使いこなすため」のコツが示される。具体的な方法が示され、〈このように理系人はできるだけ頭を使わない方策を採る、頭脳をフル回転させる思考と、単純作業をきっちり分けるのだ。頭脳労働を節約することで、より知価の高い仕事を生みだすのが理系的戦略である」ことが謳われる。第6章のポイントは *本は「文房具」として使い倒す*探しものの無駄な時間を省く*「単純作業」と「考える時間」を分ける*楽をして成果を上げる理系的方法。
「第7章 読まずに済ませる読書術」では、増えていく蔵書の管理について著者「自身の苦い経験に裏打ちされた提言」が示される。第7章のポイントは *本は容易に再入手できる*「愛蔵」は「死蔵」かもしれない*読書で「想定外」に対処する*「今、ここで」を生きる読書術