大事なことを。すぐ忘れてしまう。
自分は恵まれている。
日本に住み、月10万の稼ぎでもいい生活ができている。
くだらないことに悩むのをやめられる。
これからもこの本に力をもらい、少しでも行動の力に変える。
感謝し、少しでもマシな人間になる。いい人生を目指す。
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地を這う祈り (新潮文庫 い 99-5) 文庫 – 2014/10/28
石井 光太
(著)
今この瞬間の飢えを凌ぐため、子供は蛆にまみれた生ごみを口に運び、今日を生きる金を得るために路上売春婦は自らの身体を売る。そして多くの喜捨を得ようと子供の手足を切断し、街中に立たせるマフィア――。インド、アフガニスタン、アフリカなど世界各地のスラムで生活を共にすることで見えてきた、弱者が踏み躙られる現実。苛酷な運命を炙り出す、衝撃のフォト・ルポルタージュ。
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2014/10/28
- ISBN-104101325359
- ISBN-13978-4101325354
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2014/10/28)
- 発売日 : 2014/10/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 224ページ
- ISBN-10 : 4101325359
- ISBN-13 : 978-4101325354
- Amazon 売れ筋ランキング: - 321,729位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年4月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
僕は旅行が好きだ。これまでに20か国程度をいわゆるバックパッカーとして巡ってきた。
かつてインドを訪れた際、両手や両足のない乞食たちがいることに疑問を覚え、辺りの地元人に話を聞くと、帰ってきた答えはこうだった。「あの者たちは乞食のカーストなんだ。生まれたときから乞食として一生を送ることが決まっている。だから、「乞食としてたくさん稼げるように」親がわが子の手足を切り落とすのさ」。
ショックだった。何を言えばいいのかわからず、その乞食にどんな表情で接したらよいのかもわからず、お金を渡すこともできず、ただその場を逃げたことだけを覚えている。
そのときから長い時間が流れたが、いまだその方たちの人生は「もし自分がその立場だったら」という僕の想像の範疇を遥かに超えている。そうした事実がこの世界に溢れていることはそうした経験から想像が及んだはずだが、そこからまたそうした事実に蓋をして人生を歩んできた。
石井光太のこの「地を這う祈り」はそうした事実をまざまざと見せつける。「絶対貧困」よりもはるかに私的で、個人的。眼をそむけたくなるような写真も数多いため読む人は選ぶと思う。
頭部から血を流しながらもお金を稼ぐために病院に行くことを拒否する子供。
知的障害を持ち、路上で売春婦として生活しながら路上で性器を露出したまま死んでいった少女。
上記の例のようにマフィアに腕を切り落とされたのちに、「よく稼いで、(腕を切り落とした)マフィアにほめてもらえるように」自らの腕の創部を化膿させようとする子供。
足を悪くし歩くこともできず、町中の台車の上で一日中を乞食として過ごし排泄物を生活の場である台車に垂れ流しながらストリートチルドレンたちの相談役として生きる老婆。
障碍者施設で檻の中に閉じ込められた子供に優しく話しかけ続ける女性。
スラムから離れ、わが子の頭のシラミを取るというコミュニケーションの喪失を嘆く母親。
本書では、水頭症の子供を「この事実を日本人に伝えてお金を支援してくれ」と自分に縋る老人のことを見捨ててしまった後悔、両目のない物乞いの少女に恐怖を覚え、逃げ出してしまったことに対する後悔といった石井氏の心情も描かれている。
石井氏がそうした人たち(あるいは、遺体)にカメラを向け、人生を語ってもらったことで生計を得ていることが正しいことなのかどうなのか僕にはわからない。食事をおごるだけでなく、たとえ一時しのぎにしかならなかったとしても金銭的な援助をすべきではなかったのかとも思う。それでも、きっと僕にはそうした人たちにここまで踏み込んでいく度量はないし、こうした出版でそうした人たちが支援を受けるきっかけも生まれていく可能性だってある。
手足を切り落とした者がマフィアであれば実の親であれ、その行動は正しかったのか、正しくなかったのか誰に判断ができるというのだろう?乞食という職業を一生の生業とすることが決められている世界で、「わが子が稼げるように」わが子の手足を自ら切り落とす親がいたとしたら、その行動は愛情以外の何物でもない。将来世界がもっと自由になったときにわが子の世界を狭めるというリスクに気づかなっただけでその親を責めることができるのか?それがたとえマフィアであったとしても、少なくとも子供の信頼を勝ち得る程度には親愛の情を持ったマフィアである可能性だってある。
たぶんどれだけ考えても僕に答えは出せないのかもしれないし、結局は自分自身がそうした人生に出会ったときに、どう接することができるのかというそのときそのときに行動を選んでいくことしかできないのかもしれない。
もしも同じようなことを考えたことがある方ならば心に残る一冊になるのではないかと思う。
かつてインドを訪れた際、両手や両足のない乞食たちがいることに疑問を覚え、辺りの地元人に話を聞くと、帰ってきた答えはこうだった。「あの者たちは乞食のカーストなんだ。生まれたときから乞食として一生を送ることが決まっている。だから、「乞食としてたくさん稼げるように」親がわが子の手足を切り落とすのさ」。
ショックだった。何を言えばいいのかわからず、その乞食にどんな表情で接したらよいのかもわからず、お金を渡すこともできず、ただその場を逃げたことだけを覚えている。
そのときから長い時間が流れたが、いまだその方たちの人生は「もし自分がその立場だったら」という僕の想像の範疇を遥かに超えている。そうした事実がこの世界に溢れていることはそうした経験から想像が及んだはずだが、そこからまたそうした事実に蓋をして人生を歩んできた。
石井光太のこの「地を這う祈り」はそうした事実をまざまざと見せつける。「絶対貧困」よりもはるかに私的で、個人的。眼をそむけたくなるような写真も数多いため読む人は選ぶと思う。
頭部から血を流しながらもお金を稼ぐために病院に行くことを拒否する子供。
知的障害を持ち、路上で売春婦として生活しながら路上で性器を露出したまま死んでいった少女。
上記の例のようにマフィアに腕を切り落とされたのちに、「よく稼いで、(腕を切り落とした)マフィアにほめてもらえるように」自らの腕の創部を化膿させようとする子供。
足を悪くし歩くこともできず、町中の台車の上で一日中を乞食として過ごし排泄物を生活の場である台車に垂れ流しながらストリートチルドレンたちの相談役として生きる老婆。
障碍者施設で檻の中に閉じ込められた子供に優しく話しかけ続ける女性。
スラムから離れ、わが子の頭のシラミを取るというコミュニケーションの喪失を嘆く母親。
本書では、水頭症の子供を「この事実を日本人に伝えてお金を支援してくれ」と自分に縋る老人のことを見捨ててしまった後悔、両目のない物乞いの少女に恐怖を覚え、逃げ出してしまったことに対する後悔といった石井氏の心情も描かれている。
石井氏がそうした人たち(あるいは、遺体)にカメラを向け、人生を語ってもらったことで生計を得ていることが正しいことなのかどうなのか僕にはわからない。食事をおごるだけでなく、たとえ一時しのぎにしかならなかったとしても金銭的な援助をすべきではなかったのかとも思う。それでも、きっと僕にはそうした人たちにここまで踏み込んでいく度量はないし、こうした出版でそうした人たちが支援を受けるきっかけも生まれていく可能性だってある。
手足を切り落とした者がマフィアであれば実の親であれ、その行動は正しかったのか、正しくなかったのか誰に判断ができるというのだろう?乞食という職業を一生の生業とすることが決められている世界で、「わが子が稼げるように」わが子の手足を自ら切り落とす親がいたとしたら、その行動は愛情以外の何物でもない。将来世界がもっと自由になったときにわが子の世界を狭めるというリスクに気づかなっただけでその親を責めることができるのか?それがたとえマフィアであったとしても、少なくとも子供の信頼を勝ち得る程度には親愛の情を持ったマフィアである可能性だってある。
たぶんどれだけ考えても僕に答えは出せないのかもしれないし、結局は自分自身がそうした人生に出会ったときに、どう接することができるのかというそのときそのときに行動を選んでいくことしかできないのかもしれない。
もしも同じようなことを考えたことがある方ならば心に残る一冊になるのではないかと思う。
2011年7月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
世界人口の半数を占めるという最貧国で暮らす人々を訪問し取材し続ける著者が撮影した写真集。
写真と言うものは「現実」を写しだすものである。だが、同時に現実の奥に潜む真実さえも時として写し出してしまうものであるらしい。
最貧国のスラムで生活している人々は望んだわけでもないのに日々「劣悪な条件下」で生きることを強いられるのである。
それは日本における「格差社会」などというものが生み出す貧富の差とは決定的に違う。
彼等の暮らしぶりを知れば、日本人の貧しさなどは所詮日本人の中だけの「相対的貧困」に過ぎず、
「絶対的貧困」では有り得ないのだと判る。
著者は基本的に被写体となる人々に許可を得て写真を撮影しているのだが、それでも著者自身が恐怖でシャッターを切れなくなってしまうことが
過去に幾度もあったらしい。それは障害者の人を撮影する際に「その人の尊厳を踏みにじることになるのではないか?」という著者自身の心に浮かんだ疑問である。
それを著者はどうやって克服しているのか?
「自分がこういった世界があることを伝えていかなければ他に誰がやってくれるんだ?自分しかいないではないか!」
「安全な場所でふんぞり返って、ケチや論だけをでっち上げているような人間にはなりたくない」
これである。
多分、「これ」なんですよ。
他の人がやりたがらない、避けようとするようなことを率先してやり遂げていく人の胸中って。
「信念に基いて行動する」って、つまりはそういうことなんでしょうね。
そんな著者の行動を批判する人間も数多くいるそうですよ。
でもね、批判するってことはそれだけその人に「関心がある」ってことだと私は思うのです。
だって、本当に関心がなければ「無視して何も感じない」はずでしょう。
批判することから多くのことを考えるきっかけになると知悉している著者は、きっと今日もまた批判を受けることで
「多くのことを世に問うていく人間」になるのでしょう。憧れますよ。一言で言うと。
写真と言うものは「現実」を写しだすものである。だが、同時に現実の奥に潜む真実さえも時として写し出してしまうものであるらしい。
最貧国のスラムで生活している人々は望んだわけでもないのに日々「劣悪な条件下」で生きることを強いられるのである。
それは日本における「格差社会」などというものが生み出す貧富の差とは決定的に違う。
彼等の暮らしぶりを知れば、日本人の貧しさなどは所詮日本人の中だけの「相対的貧困」に過ぎず、
「絶対的貧困」では有り得ないのだと判る。
著者は基本的に被写体となる人々に許可を得て写真を撮影しているのだが、それでも著者自身が恐怖でシャッターを切れなくなってしまうことが
過去に幾度もあったらしい。それは障害者の人を撮影する際に「その人の尊厳を踏みにじることになるのではないか?」という著者自身の心に浮かんだ疑問である。
それを著者はどうやって克服しているのか?
「自分がこういった世界があることを伝えていかなければ他に誰がやってくれるんだ?自分しかいないではないか!」
「安全な場所でふんぞり返って、ケチや論だけをでっち上げているような人間にはなりたくない」
これである。
多分、「これ」なんですよ。
他の人がやりたがらない、避けようとするようなことを率先してやり遂げていく人の胸中って。
「信念に基いて行動する」って、つまりはそういうことなんでしょうね。
そんな著者の行動を批判する人間も数多くいるそうですよ。
でもね、批判するってことはそれだけその人に「関心がある」ってことだと私は思うのです。
だって、本当に関心がなければ「無視して何も感じない」はずでしょう。
批判することから多くのことを考えるきっかけになると知悉している著者は、きっと今日もまた批判を受けることで
「多くのことを世に問うていく人間」になるのでしょう。憧れますよ。一言で言うと。
2016年4月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
5年くらい前の出版ですが、体裁は随分と古臭い感じですね。
写真その物はそんなにインパクトはありません。
斜めに読むくらいで丁度良いかも。
写真その物はそんなにインパクトはありません。
斜めに読むくらいで丁度良いかも。
2013年3月27日に日本でレビュー済み
で、その後なにしてる?
現地に行ったか?
毎月寄付でもしてるか?
国内シェルターでボランティアでもしてるか?
なにもできなかった自分。
日々を安穏と暮らして。
轢かれた血まみれの猫さえ、この手に抱けない。
せめて忘れるな。
死ぬまで、忘れるな。
現地に行ったか?
毎月寄付でもしてるか?
国内シェルターでボランティアでもしてるか?
なにもできなかった自分。
日々を安穏と暮らして。
轢かれた血まみれの猫さえ、この手に抱けない。
せめて忘れるな。
死ぬまで、忘れるな。
2020年4月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内容は目を背けたくなる様な写真と事実を書いた文章です。
残酷だが、同じ21世紀の地球で起きている事実。特にアジアの貧困層を取材しています。全ての人に読んで欲しい1冊です。
日本の我々は恵まれています。自分の悩み事がちっぽけに思えます。
商品も梱包も綺麗です。
残酷だが、同じ21世紀の地球で起きている事実。特にアジアの貧困層を取材しています。全ての人に読んで欲しい1冊です。
日本の我々は恵まれています。自分の悩み事がちっぽけに思えます。
商品も梱包も綺麗です。
2011年4月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本の貧困を想像してください。
想像力をはるかに超えた貧困が本書にあります。
同じ時代で起きていることとは
とても考えられない事実が書かれています。
事実を知ることは実に恐ろしい。
出来れば見ないでおきたい、知らないほうが幸せだ。。
けれども、日本にいながら何も知らないほうが
恐ろしいことだと思う。
明日、食べるものに困らない
生きることに希望が持てる日本に生まれ感謝するべき。
そして、先進国に生まれた人は
この現状を知る義務があると思う。
想像力をはるかに超えた貧困が本書にあります。
同じ時代で起きていることとは
とても考えられない事実が書かれています。
事実を知ることは実に恐ろしい。
出来れば見ないでおきたい、知らないほうが幸せだ。。
けれども、日本にいながら何も知らないほうが
恐ろしいことだと思う。
明日、食べるものに困らない
生きることに希望が持てる日本に生まれ感謝するべき。
そして、先進国に生まれた人は
この現状を知る義務があると思う。