- Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
- / ISBN・EAN: 9784990628703
感想・レビュー・書評
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木の絵がとても印象的な本。
内容はなかなか難しかったのか、子ども達にはちょっと不評。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
行方不明の母牛を探しに行き蛍に導かれる話、創造主が人間の食糧用に果樹を創る話、菩提樹の話、リスの夢の話等々の神話と、一枚一枚人の手で刷られ綴じられた孔版画にも精霊が潜んでいて、神様への捧げ物ではないかと思われるほどです。
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デザインと、色合いと紙の質感がおもしろかった。
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インドのタラブックスによる、手すきの紙にシルクスクリーン印刷されたハンドメイドの絵本『The Night Life of Trees』の日本語版。
優しい手触りで、インドのトライバル・アート、インド ゴンド族の3人の描きてによる細密な絵が不思議な世界へつれていってくれる。
先に読んだ『タラブックス インドのちいさな出版社、まっすぐに本をつくる』で知ったタラブックスの仕事の一端を知ることができた。
ちなみに、今回読んだのは図書館で借りてきたもの。
2019年6月1日 第8刷。裏表紙には「numbered edition 2233 of 3000」
版元のタムラ堂さんによると「重版(12刷)時期は未定ですが、2023年末を目指しています。」とのこと。欲しい。 -
クリエイティブ?な人には、ものすごく響くのでしょうか。こちらも、特に大人の方には、よく手に取ってみていただける絵本です。
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中央インド出身のゴンド民族の昔話や神話などをもとに、3人のゴンド人アーティストが書いた絵を、チェンナイ郊外の工房で手すき紙にシルクスクリーンで印刷し、手製本で一冊ずつ仕上げられたハンドメイド絵本。
全てのページが手すき紙で、ページ一枚一枚の紙に存在感がある。
シルクスクリーンの質感によって、リアル感、近さを感じる作品だ。香り、手触り、一枚一枚に現実味がある。 -
絵が美しい、装丁が優しい。インドに伝わる木の伝説を語る。木の伝説はそれぞれ短くシンプルな言い伝えだ。話の筋はない。起きたことだけを語る。だからこそ木の力、人の想い、神の技、動物の声を感じる。それは都会ではなくインドの森の中で自然に守られている気持ちにさせる。都会に、人に、現代に疲れた時に癒してくれる大人のための絵本、いや画集。
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2012年タムラ堂から出版されたこの本はなかなか日本での出版は難しかった。なぜならこの本はインドのタラブックスという会社が絵本を一つ一つハンドメイドで作成していて増刷に8ヶ月もかかるという事で絵本の枠を超えていた。紙から作るという徹底ぶりで更にこの本がとても貴重なものに感じる。絵本というより芸術品だ。色が本当に綺麗でいろんな木が出てくる。あまりにも素敵で携帯の壁紙にしてるくらい。なかなか手に入りにくい本ですがぜひ一度見てもらいたい絵本だ。
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絵もいいが物語もよい。おもしろいよこれは。全部が。インド、民族、昔話。手触り、匂い、空気。消費されない本。大地と人間の共同作品。商品じゃないんだよね、もう。
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たっぷりした大判絵本である。ほのかに香を思わせるかおりが漂う。
見開き2ページごとに、漆黒の闇に浮かび上がる1本の木が描かれている。
木にはそれぞれ、短いお話が添えられる。昔話風。神話風。箴言風。
森の奥へ、夜のしじまへと歩を進めると、生き物たちのいとなみが密やかに繰り広げられている。
ハンドメイド絵本である。
折りこみの小冊子によれば、文字通り、紙の段階から手作りされた作品である。
絵の背景となる黒い紙は、麻や綿の古布を原料として好き上げられ、研磨によりつやを出しているという。ずっしりと持ち重りのする紙である。
そのうえにシルクスクリーンで絵が刷られる。かおりはこのインクによるものらしい。色数は少ないが、濃厚で細密な絵の魅力を十分に伝える印刷である。
日本語版出版までの道のりは険しく、多くの出版社に断られた後、版元タムラ堂の田村さんが自身で出版を決意する。タムラ堂HPには、本書の制作工程や、各版に折りこまれた小冊子のバックナンバーも紹介されている。
特殊な製作工程を取るため、出版冊数は限られているが、これまでに7版まで版を重ねている。版ごとに表紙が異なるのも楽しい。
私は図書館で借りたのだが、第6版。番号が振られていて2000冊のうち、1296冊目にあたるものだ。
丁寧に作られた紙の本。
眺めていると不思議な宝箱を贈られたようでもある。
豊穣で深い闇。
なるほど、幸せが訪れるかもしれない。