ともだちは実はひとりだけなんです (Billiken books)
- ビリケン出版 (2011年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
- / ISBN・EAN: 9784939029530
感想・レビュー・書評
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複雑な距離感。居ない人は、死んでいるのと何が違うの。お金だけで繋がれた関係。私、福沢諭吉を愛してるから、と紙幣の彼にキスをしたの。
妹と買い物、映画、何処へでも行った。いつの間にか、何度誘っても断られるようになった。私の服の系統が変わり、並んで歩くのに恥ずかしいからだと。その理由に気付いた時には彼女は姉妹という血を捨てていた。そして友達に言ったのだ、姉みたいな人間にはなりたくない。
10代の恋愛は猪突猛進。そんな事できゃあきゃあ喜んでそんな事で悩み続けてそんな事で怒り狂って号泣しているの?まるで宇宙人を見る様な感覚で見聞きしていた20代後半。きっと私もそうだった。なんだか可笑しいね。大人になれば大したことじゃないから大丈夫。
12歳でヘッセを好み、13歳で谷川俊太郎に痺れる貴女は最高に素敵。
ともだちは実はひとりだけなんです。
しかもいじめられっ子。それでも彼女しかいなかったから、風邪をひいて休まれた日には私は一日中孤独を味わった。私が教室に行けなくなってから、彼女は毎日をどう生き延びたのだろう、たまにどうしようもなく悲しくなる。
amiというフランスの名前の語源を知った時、私は貴女と友達になりたいと思いました。あみちゃん。 -
歌集だったんですねコレ…。
現代短歌って面白いのは本当に面白いけど、これはまた一段と面白かった。
しかもこれらを十代の頃に書いたというのだから衝撃。
素直ですこやかで、だけどどこか風変わりだったあの子の記憶、みたいな空気。すきです。 -
自分より年下の人が、自分より遥かに若い頃にこれだけの短歌を作ったということに驚きがある。なぜ短歌??一首ずつでも面白いだろうけど、やはり連続していると彼女の当時の世界みたいなものがより伝わるような気がして良い。挿絵は宇野亜喜良。1994年生まれの平岡あみとの年齢差60歳…若者からみてどう感じるかはわかんないけど、37歳のおじさんの自分から見ると短歌と挿絵はすごく合っていて、一冊の本として良いものだなと思う。
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もうこういう感覚がわからなくなってしまったのかもしれない
こういう若い感覚が -
瑞々しさと切迫感。
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厳密に五七五七七が守られているわけではないので、短歌というより短詩という感じ。歌会始みたいな読み方は決してできない。
ちょっと家庭は複雑だけど、ごく普通の思春期の女の子の心の内を詠んでいる。何気なさそうに見えて、案外巧みで、思っていてもこんなふうに書くことは難しいから、たいした才能だと思う。
思春期の女の子、とは言いつつ、いい歳をした私でも共感してしまう普遍的なところもある。
自分が思春期の頃の親を大切に思い、感謝もしてはいてもうっとうしい、イライラする感覚がまことにリアルによみがえってきた。
あまり詩を読まない若い人にも是非読んでほしいな。 -
死んできます、熱があっても試験です行ってきますとはとても言えない
冷蔵庫開けて食べ物探すときその目をだれにも見られたくない
このふたつがとくに好き。 -
図書館
宇野亜喜良の絵と少女の詩がすごくステキだった。
他の本も気になる。 -
この女の子のことは知らなかったけど
すごい!
上手だな~
この感性にほれぼれする
10代女子に読んでほしい