〈森・黒沢のワークショップで学ぶ〉解決志向ブリーフセラピー

  • ほんの森出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784938874278

作品紹介・あらすじ

大好評のワークショップの内容を、ライブ感あふれる書籍でお届けします。森・黒沢の名コンビの“かけあい”により、解決志向ブリーフセラピーについて非常にわかりやすく、しかも体系的に学べる待望の書です!

Prologue
解決志向ブリーフセラピーの世界へようこそ!
第Ⅰ部
解決志向ブリーフセラピーの基本的な考え方・哲学
 3つのルール 4つの発想の前提
第Ⅱ部
解決志向ブリーフセラピーの面接マニュアル
 <ステップ1>クライエント-セラピスト関係の査定
 <ステップ2>ゴールについての話し合い
 <ステップ3>解決に向けての有効な質問
 <ステップ4>介入
 <ステップ5>ゴール・メンテナンス

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】『解決志向ブリーフセラピー』 | 紺のよりみち
    https://kon-yorimichi.com/brieftherapy/

    22-1.解決志向ブリーフセラピーWS|臨床心理マガジンiNEXT|note(2021年9月2日)
    https://note.com/inext/n/n30c2cf8612a9

    日本ブリーフサイコセラピー学会ホームページ
    https://www.jabp.jp/

    『<森・黒沢>解決志向ブリーフセラピー』
    https://www.honnomori.co.jp/isbn4-938874-27-X.htm

  • 「ソリューション・フォーカスト・アプローチ(Solution Focused Approach)」「SFA」「解決志向アプローチ」とも呼ばれるカウンセリングの手法について書かれた一冊。

    学校現場において問題が発生した時、原因究明は大事ですが、そこに重きを置くとどうにもならない場合があります。
    例えば、生徒の問題行動が続いた時に、仮にその原因をその生徒の特性や家庭環境だと設定した場合、学校や教師側は何も手を出せず、非常に後ろ向きで暗い心情になります。
    この手法は原因追求は一旦脇に置き、どうやったら事態が好転していくかを相談者との対話を通じて、その糸口を探していくという前向きなものです。
    原因論と距離をとるという点では「アドラー心理学」にも通じます。


    「解決志向アプローチ」には中心哲学があります。
    ‹ルール1›もしうまくいっているのなら、変えようとするな。
    ‹ルール2›もし一度やって、うまくいったのなら、またそれをせよ。
    ‹ルール3›もしうまくいっていないのであれば、(何でもいいから)違うことをせよ。
    (p.22)

    シンプルですが、解決志向アプローチをしていく上で大切なルールです。
    カウンセリングとは別に個人の行動指針としても使えます。


    また、4つの‹発想の前提›があります。
    ‹発想の前提1›変化は絶えず起こっており、そして必然である
    ‹発想の前提2›小さな変化は、大きな変化を生み出す
    ‹発想の前提3›「解決」について知るほうが、問題と原因を把握することよりも有用である
    ‹発想の前提4›クライエントは、彼らの問題解決のためのリソース(資源・資質)を持っている。クライエントが(彼らの)解決のエキスパート(専門家)である

    印象に残ったのは‹発想の前提4›です。
    相談者を「問題に困っていて解決できないひ弱な存在」としてみなすのではなく、「既に解決の材料を持っている存在」として見るところが良いなと思いました。相談を受ける側は相談者が持っている解決の材料を探す(本書では「宝探し」と表現)役割を担うことになります。

    分かりやすく、さくさくと読み進められますが、停滞しがちな相談を前に進める効果的な手法だと感じました。
    オススメです。

  •  目から鱗の内容が満載でした。
     私は、つい生育歴や問題行動に目が行くのですが、筆者は「解決」について知るほうが、問題と原因を把握することよりも有用であると提言しています。
     また、褒めること、ねぎらうことが、いかに大切かを再認識しました。と同時に、もっと褒めようと思いました。
     教育関係の方には、是非お薦めしたいです。

  • 今後も4.5回以上読んでいきたいと思えた本。子供だけに限らず、どういった言葉かけや、働きかけをしていくのかということか詳しく書いてある。中心哲学の3つのルールのるーる3:もし上手くいっていないのであれば、なんでもいいから違うことをせよ。これができるか出来ないか。常に問われていると感じる

  • 尊敬する先輩の勧め。実臨床に役立ちそう。もっとブリーフセラピーの本を読んでみよう。

  • ①もしうまくいっているなら変えようとするな
    ②もし一度やってうまくいったなら、またそれをせよ
    ③もしうまくいってないのなら、何でもいいから違うことをせよ

  • 対談形式の中に、大事なことがぎゅっと詰まっている本。

    重要ポイントがとても分かりやすい!

  • 私のバイブル

  • 『#解決志向ブリーフセラピー』

    ほぼ日書評 Day385

    Day372で紹介した『学校の「当たり前」をやめた』で参考図書とされていたので読んでみた。結論、『学校の…』に感じた「胡散臭さ」を、論理的に裏付けることができた。

    「胡散臭さ」といっては失礼かもしれないのだから、こういう取り組み(例、定期考査の廃止)をしたらうまく行った…というような話に、後付けのロジックしか感じられなかったと言い換えようか。

    ブリーフセラピーという手法の「中心哲学」は次の3つからなるという。
    1.うまく行っているならば、変えようとするな
    2.もし一度やってうまく行ったのなら、またそれをせよ
    3.もしうまく行っていないのなら(なんでもいいから)違うことをせよ

    えっ?である。

    原因は関係ない: 大地震があって倒壊した建物の下敷きになっている人が、建物の倒壊は手抜き工事にあったのではと考えても意味がない。
    問題は作られる: 母親が何気なく娘に「食欲がないの?」と尋ねた結果、様々なストレス要因に思い当たり、受験の時に気分が悪くなったらどうしよう等、過剰な想像をする結果、トイレに駆け込み食べたものを吐き出すとことも起き得る。

    原因や問題・症状の連関と、解決・治癒を切り離して考えるのが「解決思考アプローチ」。

    ミラクルクエスチョン、仮に今悩んでいることが一夜にして解決したら、次の日はどんな風になっているか?を問う。「患者」はなかなか現状の延長線から抜け出せないが、些細な違いに注目して、大きな変化(文中ではドミノ倒しと表現)のキッカケとする。

    不登校のケースでは、月毎の登校日数を具体的に確認する。親が不登校と認識しつつも、改善傾向にある場合もある。本人が思い込んでいるネガティヴイメージの例外が直近なかったかを尋ねる。数日前に理想に近い1日を過ごせていたことを忘れていることもある。

    コーピングクエスチョン、例えば夫に先立たれて失意の底にいるという未亡人に、後を追う人もいるが何故それをしなかった?とか、子供には食事を使ってあげているのは何故?とか、生き延びた理由を問う。

    幸にして、こうしたセラピーに掛かる機会は今のところ無く済んでいるが、万一、そのようなことになった場合には、よくよく心してかからねばならぬ。

    https://amzn.to/3g50IL0

  • かなり良かった。
    ワークショップ、実際に見てみたいです。

    教職についてる友達もいるので薦めたいな、と思いました。
    問題の方を掘り下げるのではなく、
    どうやったら、どうなったら良いのか、解決にはどうしたらいいのかという視点は
    なかなか忘れがちな感じです。

    基本哲学の3つ
    うまくいってるなら変えようとするな
    もし一度うまくいったのならまたそれをせよ
    うまくいってないなら(なんでもいいから)違うことをせよ

    未来の、奇跡の1日を考えるのもワクワクするし、いい日が過ごせそう。

    しっかり頭に入れて実践したいなぁと思います。

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