知った気でいるあなたのための構造主義方法論入門

著者 :
  • 夏目書房
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本棚登録 : 93
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784931391291

作品紹介・あらすじ

間違いだらけの「構造主義」理解に一石を投じる「知の福音書」!構造主義は極めて単純かつエレガントな構成を持っている思想なのです。

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすいですが、内容は難しいです。後半は理解できているか、あやふやです。構造主義的方法論の入門としても、学びを確認する際にも使える本だと思います。夏目書房という出版社から出版されており、編集者と著者のこだわりが感じられる本です。絶版になっているのが、非常に残念です。臨床の知、デカルトとベイトソン、システムズ・アプローチ辺りに興味がある方におすすめです。個人的には、“関係性から仮説が生まれ、それは互いに影響を及ぼしうる”と“構造が現象を生み、表層と深層という階層を生み出す”ということをより考察していきたいです。

  • 難しいです。途中に挟まる漫画は面白く考えさせられましたが、構造主義自体の理解には至らす。いろいろな学問分野に応用できる方法論であり、構造に注目しているのだということがかろうじて認識できたのみ。また、いつか戻ってきて読みたいと思う。

  • タイトル通り、構造主義を実際にどのように有効な方法として実践するのかを厳密に記した入門書。確かに分かった気でいた自分にとって、目からウロコが落ちるような内容が多くあった。何かを“制御”するための“方法”として構造主義はあるのだという基本をわかっていなかった。

  • 内容はたいへん分かりやすい。この一冊で完璧とはいかないが、構造主義方法論の理解の一助になると思う。
    しかし、脱線が多く少々読みづらいのが難点。「いいから早く先いって!!」とたびたび叫びたくなる…。

  • 方法論を学ぶ方法です。僕のバイブルでもあります。
    構造主義において一番大切なことは、予測と制御であることを説明してくれてます。世の中に蔓延っているインチキ科学がなぜゆえにインチキかであるかがわかってとても良いと思いました。他にも、外部世界の存在、宗教、真理などなど興味深いトピックばかりです。構造主義を学べば思考停止を阻止することがでると思います。

  • 構造主義は方法論であって哲学や思想ではないんだけどあえて哲学ジャンルにいれさせていただきます。
    わかりやすくまとめてくれているので読みやすい、上に内容が内容なんでとてもおもしろい。各章の頭のマンガにも笑わされた。一つ思ったのは構造主義ってのは計量経済学がやってることと基本的には一緒なんだなと思う。モデルを組んで、いろんな変数にデータぶちこんでどう動くか予想したり。
    彼の考え方にも賛同するものが多かったり。科学を「なぜ」に答えるものでなく「いかにして」とゆう方法を問い答えるもの、「予測と制御が目的」であるとしたり。「構成(説明)概念」、「どうすれば主体者たる人間が最も効率的に力を発揮できるかを考えることが構造主義の目的」、「分類し、その要素の関係性から構造を抽出する」、いろんな構造主義学者の紹介、真理は見いだせないこと、外部世界の存在は証明できないこと、「コギトエルゴスム」の解説とか、ホントにおもしろい内容を扱ってます。
    計量経済学は基本的に構造主義だと思うんだけど、構造主義経済学としてレギュラシオン学派ってのを挙げてたんでこっちも要チェックですね。

  • 2007

  • Aは何故か(形式0)。Bという状態にするにはどうすればいいか(形式1)。
    ボードリヤール、差異の消費。

  • 知った気でいたわけでもないんですが、読みました。これ、本当にいいです。構造主義の入門としては、最適。横からノイズ(つっこみ役)が入る形式で進んでいくんですけど、そいつの疑問が自分の疑問と重なってて、すごく納得。構造主義の基本がよく理解できました。

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著者プロフィール

1961年、東京都生まれ。早稲田大学教育学部教育学科教育学専攻教育心理学専修卒業。早稲田大学大学院文学研究科心理学専攻修士課程修了。早稲田大学大学院理工学研究科電気工学専攻電子通信工学専門分野博士後期課程単位取得満期退学。フェリス女学院大学文学部コミュニケーション学科教授。著書に『現代思想のコミュニケーション的転回』(筑摩書房)『世界をよくする現代思想入門』(ちくま新書)『難解な本を読む技術』『私のための現代思想』(以上、光文社新書)など。

「2022年 『哲学史はじめの一歩』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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