- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784931344198
感想・レビュー・書評
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眉唾系のDr.苫米地本。
終始、江原さん批判。ディベートが得意な著者だけあって、なにかと説得力がある。たしかに、今は
宗教=いかがわしい
スピリチュアル=安心
という、スピリチュアルは素敵なこと理論が蔓延している。
その根底に流れる密教が危険なのはわかった。
で、どうなのだろ?と。
中沢新一批判も結構辛辣。
でも、書いてあることが本当なら、、、。
しかしこの本は、すごい。
宗教の本質と仏教の本質が、分からないなりにもぼんやり見える。
それには、ほんとびっくり。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
輪廻転生とスピに対する危険性の指摘
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スピリチュアリズムとは何か?から入り、この時期にテレビに頻繁に出ていた江原啓之氏を例に出して、いずれ麻原彰晃のようになるとの警告メッセージが強い本だった。
勉強になった内容としては、変性意識状態では洗脳が掛かりやすいということ。 -
占いとかオーラとか、気休めくらいのエンターテイメントとして軽い感じで楽しむのがちょうどいいんだなと思った。最近江原啓之さんを見かけないけど、どうしているのかふと気になった。
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オーディブルで視聴。
私は、いま、ここ数年信奉してきた引き寄せとか「スピリチュアル」を捨てつつある。ポジティブでいることは大事、良いことが起きると信じて努力することも大事。だけど、うまくいかないのは前世が..とか、全知全能の神はあなたの成功を望んでおられる...とかいう怪しげなものに、頼っている自分がいやになったのでした。
この本はそんな私の脱スピリチュアルに弾みをつけた。釈迦の仏教を信頼している点にも共感。
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以下、印象的だった箇所
・本来は理性の限界まで考え抜いたところに平和がある。安易に世界の謎を心地よい(しかし、極めて曖昧な)理論で埋め合わせるべきではない(少なくとも科学者は。)
・臨場感、トリガー、アンカー
・ストックホルム症候群 -
ともかく理解しやすく目からウロコの内容である
この本は最後の章から逆順に読み出すべきかもしれない
せめてこの最後の《生と死とスピリチュアリズム》の
8ページだけでも全人類の一生を棒に振らないために
自分に当てはめながら皆に読んで考えてもらいたいと思う
ただ残念なのはやさしい口語で書き下ろしたせいか
言葉が前後しておりテニヲハも整理されていないために
読みにくく理解し難いという点である
そのくせ難しい単語にルビがない
すべてが実名であり危険を顧みず堂々と自分を晒して
責任を取りながら情報公開していることに
敬意を表したい -
出版されたのは江原啓之がオーラの泉などのテレビに出演しだした頃で、題名のとおりスピリチュアルブームに警笛を鳴らすような内容です。
一度番組を見た事がありますけど、とても優しい口調で江原さんが語りかけて、話を聞いているタレントが思わず涙を流す的な内容でした。その時は、ただのカウンセリングだ程度にしか思ってなかったんですが、しばらくして、死んだペットの言葉を伝えるという外国の女性を観たときはさすがにひきました。
私自身は理系で手品をかじっていたこともあるので、スピリチュアルとかオカルトは全く興味ないんですけど、中には、心が安らかになるなら何でもいいわという功利主義的な考え方の人もいるかと思います。手のひらから砂が出るのは手品だと知っても、何かにすがりたいからその信仰心は揺るがないとか、運勢がいいときだけ血液型占いを信じるというのと同じで。
さらに、現実の苦悩は非現実でしか癒せないというのもまた事実で、それこそが宗教の存在理由です。なので、こういう繊細なことについては「他人に迷惑をかけなければいいんじゃない」というのがちょうどいい落としどころになります。
けれども、本書に書かれているように、スピリチュアリズムとオウム真理教の教義は元を同じくしているとなると、別にいいんじゃないなんて言ってられるのかと心配になるのです。 -
苫米地英人がスピリチュアルを批判している本。
著者によると、スピリチュアリズムというのは、オカルト的要素を含んでいて、今はイギリスのいくつかの団体を中心とするひとつの系統だった宗教運動で、スピリチュアル教というひとつの宗教。なぜかというと、教義がひとつしかないから。教義は、アートマンの永続性(霊魂の不滅)と生まれ変わり(輪廻転生)と魂の階層性(カルマによる霊的ステージ)の三本柱からなる。歴史的には、ヒンドゥー教から始まり、チベット密教に行き、ドイツのおそらくナチズム経由で、アメリカ、イギリスに渡って現代に連なっているとのこと。(このあたりの事実認識はかなり間違いがあると思った)
現代の日本の霊能タレント関連では、江原啓之と細木数子が批判されている。江原はただの自分探し君で、スピリチュアルの中身は、アートマンの永続性と輪廻転生と魂の階層性。それは、オウムの論理であり、チベット密教、バラモン教の論理。何が危ないかといえば、この論理には次のステージがあるわけで、その論理的帰結として来るものが危ない。今はまだまだだが、10年後には麻原みたいに云々・・・。細木数子はオカルトだが、占いよりも、経済活動の社会的合法性が問われている、とのこと。また、2人とも催眠の手法を使っているが、江原は60年代の催眠で細木は19世紀のものらしい。オウム関連では、中沢新一が鋭く批判されている。オウムの理論的支柱で現代日本のスピリチュアルの総本山とまで書かれているが、オウムにおける中沢新一が果たした役割と、その後の無責任さを考えると納得するところが多かった。
しかし、上記で糾弾されている人物たちと若干ベクトルは異なるが、著者もなかなか胡散臭い人物なので注意が必要なことを最後に記しておく。 -
一言で表せば、これは非常な良書であるということ。
一度、読めば色々なことがすぐに理解できますし、また同時に
ここのところは、折折に読んで、より身体的、経験則的に
より深く理解したいと感じさせてくれる本です。
科学者とはいったい何をする者のことを言うのか?
スピリチュアリズムとはいったい何なのか?
宗教とは何か?
空観、仮観、中観とは?
などなど、知りたかった!と思える問いに対して、
とてもわかりやすく書いてあります。
もちろん、著者の考えが多いに反映されたものですが、
著書の考えが多いに進み、塗り替えられてゆくような内容でなければ
本当の面白さはない、と思います。
個人的に大変参考になり、心を動かされたのは、
差別はどのようにして生まれるのか、ということと、
ファッションの機能性や付加価値、自己矛盾について、
アートについて、そして、釈迦が説いた縁起の思想について。
合っているとか、合っていないとか、
何が正しくて、何が正しくないとか、
そういうことを判断する価値よりも、
とにかく無知を含めて、さまざまなことを”知る”価値のほうが
よっぽど人間の知的活動として優れていることなのだと、
改めて強く感じさせられました。
うーん、読書がますます面白くなってきました。
もっと、もっと、知るために本を読んでゆきたいです^ー^ -
スプリチュアルがいかに非科学的で嘘なのかがよくわかる。