- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784916117342
感想・レビュー・書評
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作者の生い立ちから壮年期までを、
ユーモアを交えた文体でのびやかに描いた自伝。
誰よりも自由でのびのびした作者の生き様を
読んでいると元気が出る。
うまくいかない日々の中に楽しみを見出して
生きるポジティブさが清々しい!
あまりにも面白くて、
電車内で声を殺して笑ってしまった。
また、戦争の恐ろしさ、陰惨さも
戦争経験者の目線からじっくり描かれている。
ゲンコツ体操、インターネットで調べても
出てこなかったけれどどんな体操だったんだろう?
戦争パートは暗く重々しく、
とげとげしい印象の絵だった。
作者の心情がそのまま絵になっているようだった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いわゆる「ゲゲゲの女房」以前の、水木しげる先生の自伝。
意外と執筆活動も多くなさっている。
この本は、1978年ポプラ社から出版の「のびのび人生論7」の新装改訂版だそうだ。
とは言っても、この本も1998年の出版だが。
自伝は幼少から学生、従軍から画学生、貸本から商業誌までを通して綴られている。
呑気にしながらも、自分の信念はしっかり貫いてきた氏の姿と言葉がある。
漫画界では逸話の「ハカバキタロー」と「墓場の鬼太郎」にまつわる話も書かれている。
いろんな意味で、おおらかで大雑把だった時代の話。
四十代でも、夢を見るのは愚かじゃない証の一冊。 -
子供の頃はガキ大将で妖怪研究に夢中。その結果、入学試験は失敗、学校は落第、就職しても寝坊でクビ。そのうち戦争が激しくなり、兵隊として南方の最前線に送られ、片腕を失いながら九死に一生を得る。終戦後、南の島で見つけた「楽園」に魅せられながら、赤貧時代を経て「ゲゲゲの鬼太郎」を生むまでを、激動の現代史に重ね合わせつつ描く、なんだか元気が出てくる自伝的作品。
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子供の頃はガキ大将で妖怪研究に夢中。その結果、入学試験は失敗、学校は落第、
就職しても寝坊でクビ。そのうち戦争が激しくなり、兵隊として南方の最前線に送られ、
片腕を失いながら九死に一生を得る。終戦後、南の島で見つけた「楽園」に魅せられながら、
赤貧時代を経て「ゲゲゲの鬼太郎」を生むまでを、激動の現代史に重ね合わせつつ描く、
なんだか元気が出てくる自伝的作品