STARTUP 優れた起業家は何を考え、どう行動したか

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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784910063072

作品紹介・あらすじ

一部のベンチャーキャピタルや起業家コミュニティでのみ共有されている起業成功のための原理原則を、17人の起業家への直接インタビューから体系化!
他では聞けない生々しい起業家の思考と行動プロセスを、投資家が聞き出し、経営学者がまとめた唯一無二の起業のバイブル。 アイディアのつくり方から、チームビルディング、ユーザー検証、ユーザー獲得、資金調達まで、起業の全ステップで何をすべきかがこの1冊から見えてくる。

感想・レビュー・書評

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  • 500ページにもなる分厚い本だけど、事例も豊富でとても読みやすかった。
    スタートアップや企業に興味がある人にはお勧めできる本。

    コンサル出身の大学の先生と有名コンサルの息子で今はVCで働く二人が
    スタートアップ成功の普遍法則と有名起業家のコメントをもとに機能的に補足した内容です。
    結構、有名起業家の事例が多くて、ふわふわした一般論だけでなく、
    具体的な内容に踏み込んでいてとても参考になります。

    個人的に意外だったのが、成功した起業家は、
    結構海外の事例や競合の事例をリサーチして調べているということ。
    自分のプロダクトやサービスのトライ&エラーに時間を使っていると思っていたのですが、
    それだけじゃなかったのはよい学びになりました。

    今このご時世で起業したいなんて稀有な人は中々いないのかもしれませんが、
    そういった人には北極星となって道を照らしてくれる本かもしれません。

  • スタートアップの教科書的な一冊。
    自分の中にある呪縛をといてくれた、感謝の念を抱いた一札。

    メモ
    ・起業の出発点
     自分軸とマーケット社会軸

    ・アイデアの見つけ方。 
     事例起点、課題起点、構造変化起点

    ・構造変化要因PEST LE
    legal法律規制動向
     environmental自然環境動向

    ・原体験がなければ起業できないわけではない。
     原体験があるほうが自分ごとで考えられるが、こだわりすぎると範囲が狭くなってしまうデメリットもある。原体験がレアすぎるとビジネスとして成立しない可能性も。
    ・半年間徹底的に情報を追いかければ、原体験がなくてもその分野で働く人と渡り合える知識を蓄えることは可能。

    ・アイデア評価基準 code republic
     誰の何の課題を解決しているか
     スケールできるのか
     既存のサービスに変わる新しいサービスか
     ビジネスとして成立するか
     数年後により多くの人に使われるものか

    ・市場選定の罠
     対価不発 本気で金を払う人いない
     細分化不足 全体は大きいが解決対象は小さい

    ・スケールできるか。
     大きな市場選定のみならず、どれだけの規模まで成長可能か、事業特性を見極めて慎重に評価必要。

    ・プレスリリースのスケジュールを先につくり、そこにプロダクト開発をあわせていく

    ・ターゲットを絞り込めていればオフラインの施策も有効に働きうる。うまく競争をさけて顧客獲得を行おう。

    ・ユーザー獲得のための5つの問い
      機能改善 ユーザーの求める根源価値を提供できているか
      機能拡充 リーチを増やせるユーザーペインはないか
      ターゲットを絞る ターゲットを明確化、絞り込みできているか
      NonPaid活用 ありとあらゆるPR機会を活用できているか
      独自手法の開発 誰も実践していない集客方法を探し続けているか

  • スタートアップの実際のケーススタディ。理論とかの本はあるけど、ここまで具体的に日本のスタートアップの成長を過程を書いてくれてる本はない気がするからめちゃよかった。

  • 近年一定の成功を収めている起業家の話をテーマ毎に纏めている本書籍、読み物としては面白かったです。ただ、起業時の参考になるかと言うと、必ずしもそうではないと思いました。この本の目的ではないでしょうが、各項目に記載ある当時の苦しみ等をもう少し深掘りして貰えればよりよかったなと思います。

  • 今までブラックボックス(だと思っていた?)起業のノウハウを体系的にかつ、分かりやすく学ぶことができた。

    さまざまな起業家の方々はやり方や思考は違えど、共有して勝ち筋を確かに持っているという印象を受けた。それは人の何十倍もの情報収集や検証を重ねた結果、定量定性的に確証が得られたからではないか。

    行動力には本当に学ぶべきことが多い。

  • ほんの数千字の記事なんかを読んで、「起業ってクールだな」くらいの印象しか持ってなかったけど、これ読んで、起業ってほんっとに泥臭くて面倒なことが多いんだなって、はじめてリアルにイメージできた。起業する予定はないけれど、読み物としてすごく面白かった。
    これをきったけに、1人の起業家のリアルを擬似体験できる本(自伝とか)も読んでみたいなって思ったり。
    ただ、この本も生存者バイアスがかかってるだろうから、これから起業家を目指す人が実用的に生かせるっていうよりは、きっかけくらいにしかならないと思う。

  • 若手起業家17人にインタビューを取りながら起業家の実際の体験を書いてくれている本
    実体験に基づいた内容ばかりなので、こういった情報に触れられる事自体は非常に貴重
    最後の巻末アンケートなどにも起業家の方々の人柄が滲み出いる
    ただ実際の話と比べてもちろん書籍という媒体上乖離があることが感じられてしまうので
    個人的にはそこまで評価は高くはない本。

  • 起業のポイントをプロセスごとに整理されており、分かりやすい。またポイントごとに具体的な事例が記載されているため、よくあるわかりきってるような一般的事項や理想論ではなく納得性があって良い

  • 今をときめくスタートアップ起業家達の立上げ時や黎明期の苦労話を取材によって解き明かした本。著者は、Yahooグループのベンチャー投資ファンドであるYJキャピタル代表の堀氏である(他2名の凄い経歴方との共著でもある)ことから、その立場からしか知り得ない貴重な経験談が満載となっている。

    本書で扱われている主な企業とサービスは、いずれもTVCMやネットで話題となっている企業ばかりである。
    - メルカリ
    - BASE
    - ビズリーチ
    - グノシー
    - SPEEDA
    - クラシル

    起業の成功方法を一般化することは難しいが、経験者から学ぶ事を放棄する事は愚策である。本書は優れた起業家達の姿を間近で見てきた第三者が客観的にまとめた本であり、よくある成功者の自慢話に溢れたものではない。むしろ失敗談やそこからどう這い上がってきたかといったサバイバルのケーススタディと言って良い。起業を目指す人達にとって本書は必読書だろう。

    以下、印象に残った文
    ◆ 優れた起業家の特徴、アイディア出しと検証を高速で回している、1つ目のアイディアで当たる人は殆どいない
    - クラシルの堀江は当初フードデリバリーサービスを企画しVCにプレゼンしたが投資は見送られた。その後同サービスはピボットし、動画レシピサービスのデリッシュキッチンを始めた。


    ◆ 誰も気付いていない顧客獲得方法の発明 (既存の広告を使うと競合と同じ料金表を見る事となる)
    - フリルの堀井はFacebookの広告管理画面がまだ英語で国内代理店がまだ扱っていない時代に法人アカウントを開設。自前で手作業により広告を運用しCPA8円で獲得に成功

    - サイタの有安は、チラシを2000枚配ったが成約はゼロ。ロングテールのSEOで活路を見つけた。ドラム スクール 渋谷 初心者 というキーワードで1ヶ月に10人の申込みがあったという。

    ◆ なぜ自分たちがその課題を解決できるかを簡単に説明できる事
    自社がリプレースする市場の以下を説明する
    TAM: Total Addressable Market
    SAM: Serviceable Available Market
    SOM: Share of Market
    課題解決のプロセルが複雑だと投資は見送られる



    MAU: Monthly Active User
    WAU: Weekly
    DAU: Daily


    ビズリーチの南さんは、創業時に人集めに苦労したという。モルガン・スタンレーや楽天球団で活躍したのだから、順風満帆の起業だったのではと思っていたが意外にそうではなく、他の起業成功者達と同様、初期は苦労をしたという。そこで思いついたのが「草ベンチャー」という言葉だ。メンバーはそれぞれ平日は仕事を持っているが、週末になると集まって野球をする草野球のイメージで人を集めたという。

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著者プロフィール

堀新一郎(ほり・しんいちろう)
YJキャピタル株式会社代表取締役。 慶應義塾大学(SFC)卒業。SIerを経て、㈱ドリームインキュベータにて経営コンサルティング及び投資活動に従事。2007年より5年半、ベトナムに駐在。ベトナム法人立ち上げ後、ベトナム現地企業向けファンド業務に携わる。2013年よりヤフー㈱に入社しM&A業務に従事。2013年7月よりYJキャピタルへ参画。2015年1月COO就任、2016年11月より現職。日本を中心に総額465億円のファンドを運用。ファンド累計出資社数は100社超。東南アジアでは250百万ドルのEV Growth FundをEast VenturesとSinarmasと共同で運用。 Code Republicアドバイザー、ソフトバンク㈱のグループ内新規事業開発・投資会社であるSBイノベンチャー㈱取締役、EV Growth Fundのパートナー兼務。

「2020年 『START UP 優れた起業家は何を考え、どう行動したか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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