異界神社 -ニッポンの奥宮-

著者 :
  • 駒草出版
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本棚登録 : 153
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909646439

作品紹介・あらすじ

「ニッポンの奥宮」を探す旅に出た。

古い由緒を伝える神社のなかには、しばしば「奥宮(おくのみや)」と呼ばれる場所がある。
そこは奥ノ院と呼ばれたり、元宮、山宮といった名称で呼ばれることもある。
また、神社=カミ祀りの場そのものが「辺境の奥の宮」な場合もある。

そこはいわば、遠い祖先の記憶が沁みついた「はじまりの場所」である。

ときに、地の果てを思わせるサイハテの神社であったり、
ときに、古の時空に迷い込んだような異空間であったり、
この世ならざる景観、あの世そのものを彷彿させる風情だったりもする。

このザワザワとする感じは何だろう。
何百年、何千年前の人と同じ場所に立っているという不思議な感覚。
そんな彼らと同じ思いを共有できているという感慨。

「ニッポンの奥宮」に往って還ってくること。
そんな不要不急の旅でしか得られないものが確かにある。
そんな神域に行かなければ埋められないピースが、われわれの心の中にはあるのだ。

本田 不二雄

感想・レビュー・書評

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  • 行ってみたいと思うが、なかなか行けない場所のようで興味をそそる。
    写真がもっといっぱいであるとよかった。
    写真が、番号順に並んでないので探すのが大変。

    まだまだ知らない日本があると改めて思う。

  • 神秘の一冊。

    表紙の写真から神秘なるものが溢れていてしばし眺めていたくなる。

    ページを開けば日本全国の有名な神社がお出迎え。

    やっぱり三峯神社は惹かれてしまう。

    しかもあの杉の御神木は畠山重忠が植樹とは。

    この本に導かれて訪れてみた富士山麓の胎内神社。

    まさに肋骨のような入り口からの胎内くぐりはこんな感じで人って胎内をくぐって産まれるのか〜とちょっと怖さもありの参拝だった。

    連なる朱色の鳥居、御神木はもちろん、霧がかった熊野の深奥の玉置神社の写真はなんだか吸い込まれそうなほど。

    行きたい欲を刺激されまくりで困った。

  • 「仏像」「神木」に続く本だ

    異界神社 ニッポンの奥宮 駒草出版
    https://komakusa-pub.shop-pro.jp/?pid=161608103

  • そこは、はじまりの場所。異界との接点、奥宮を訪ねる。
    第一章 白鳥神社 稲荷山 高山稲荷神社 御岩神社
        玉置神社 大瀬神社 三峯神社 武蔵御嶽神社
        比婆山熊野神社 軍刀利神社
    第二章 津軽・岩木山裏信仰 富士山麓の浅間社巡礼
        熊野三山と根源の聖地
        出雲・ヤマタノオロチ伝説の古社
        隠岐・島後の古代神社 大分・奥豊後の洞窟神社へ
        熊本・南阿蘇の古代神社へ
        熊本・人吉球磨地方の古社巡り
    都道府県別掲載リスト有り。
    そこは、奥。遥かな過去の記憶が残る場所。
    太古のカミが祀られた地、神域、禁足地。
    果ての自然の息遣いが感じられる、祀られる御神木や磐座、
    木々、深き森、石に岩、池、滝、洞穴や洞窟など。
    異界との接点が感じられる、祀られるカミ、お犬さま、鬼など。
    「神社」以前のお社のない神域もある。キリシタンも?
    静謐の空間に漂うのは太古の記憶か?
    ただならぬ神々しい姿の御神木や風景の写真は、正に異界の如く。
    だけど写真と説明の番号が合致しにくいのは、難点。
    このような場所が残る日本は、狭いようで広いなぁと、
    しみじみと感じてしまった。

  • 写真、装丁が素敵で、ワクワクしながら読む
    何回でも読み返したい。
    行ってみたい、神聖な空気を味わいたい、800年、1000年、御神木を拝みたい。

  • テーマが素晴らしく、ぜひ続けていただきたい。
    のだけれど、写真の構成が見づらく、目があっちこっちいって疲れてしまった。

  • 「ニッポンの奥宮」を探す旅に出た。古い由緒を伝える神社のなかには、しばしば「奥宮(おくのみや)」と呼ばれる場所がある。そこは奥ノ院と呼ばれたり、元宮、山宮といった名称で呼ばれる、また、神社=カミ祀りの場そのものが「辺境の奥の宮」な場合も?そこはいわば、遠い祖先の記憶が沁みついた「はじまりの場所」である
    ときに、地の果てを思わせるサイハテの神社であったり
    ときに、古の時空に迷い込んだような異空間であったり
    この世ならざる景観、あの世そのものを彷彿させる風情だったりもする。このザワザワとする感じは何だろう。
    何百何千年前の人と同じ場所に立っているという不思議な感覚。彼らと同じ思いを共有できているという感慨。
    「ニッポンの奥宮」に往って還ってくること。そんな不要不急の旅でしか得られないものが確かに?そんな神域に行かなければ埋められないピースがわれわれの心の中
    本田 不二雄 第一章
    1. 南伊豆の隠れ里に怪樹の森があった(白鳥神社)
    2. 朱色のトンネルをくぐり稲荷マンダラの迷宮へ(稲荷山)
    3. みちのく津軽に稲荷の極楽浄土があった(高山稲荷)
    4. 日本最古の聖なる山へ(御岩神社)
    5. 熊野の奥宮にて魂の根源と出会う(玉置神社)
    6. 怪樹そそり立つ奇蹟の島へ(大瀬神社) 7. 生けるお犬さま信仰が息づく山(三峯神社)
    8. 山上のお社の奥に「奥宮」と「奥の奥宮」があった(武蔵御嶽神社)
    9. イザナミ命が眠る比婆山「妣の国」(比婆山熊野神社)
    10. 仙境の奥の院をめぐる伝説(軍刀利神社)
    第二章
    1. 鬼神をあがめる岩木山裏信仰(青森・岩木山東北麓)
    2. 富士の母胎に回帰し、水のちからで再生する(山梨 静岡・富士山麓)
    3. 紀州熊野でよみがえりを実感する(和歌山・熊野三山)
    4. ヤマタノオロチの正体を探る旅へ(島根・出雲の古社)
    5. 社殿をもたない神社と驚異の御神木(隠岐・島後)
    6. 神秘と謎が交錯する洞窟神社のミステリー(奥豊後)
    7. 神話の時空をめぐる原点回帰と蘇生復活の旅(熊本・南阿蘇)
    8. 隠れ里に残るファンタジックな神域へ(熊本人吉球磨)

  • 山奥や森の奥などにある神社ばかり集めた一冊。
    ぐにゃりと曲がった巨木、鬱蒼とした森、長い石段、鳥居、狗などの写真ばかり見ていると、なんだか寒気がしてくる。
    特に印象に残ったのは、
    ・白鳥神社(静岡)何このぐにゃりとした巨樹
    ・高山稲荷神社(青森)どこまでも続く鳥居の先がこの世じゃなさそう
    ・玉置神社(和歌山)熊野の奥地の秘境感

  • なかなか足を運ぶのが難しい場所にある日本各地に奥宮が、迫力ある写真とと共に丁寧な訪問録で紹介されている。
    この中では三峯神社と熊谷三山は参拝したことがあるが、京都稲荷山の千本鳥居、津軽高山稲荷神社の朱色の龍の鳥居、富士吉田市の無戸室浅間神社にある船津胎内樹型には行ってみたい。

  • まさに異界に繋がっていそうな神社の数々をカラー写真で楽しめる一冊。
    ただならぬ雰囲気が伝わってきて (すごい…) と思わず口にしてしまいました。
    各社の伝承も知れて勉強になる。行ってみたい神社が増えました。

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著者プロフィール

1963年熊本県生まれ。ノンフィクションライター、編集者。おもに一般向け宗教書シリーズの編集制作・執筆に長く携わる。著書に『異界神社 -ニッポンの奥宮-』、『神木探偵 神宿る木の秘密』、ミステリーな仏像(駒草出版)。『今を生きるための密教』(天夢人)ほか。

「2022年 『W24 日本の凄い神木』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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