- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784909646118
作品紹介・あらすじ
寺社に奉納される「不思議な“呪物”」の真実
あなたはこんな奉納物、見たことありますか!?
錆びたハサミ[縁結び]、釘を打った男根[浮気防止]、女性の髪の毛[病気平癒]、花嫁人形[幼年で亡くなった息子へ]、御神木に打ち付けた鎌[子宝祈願]、朱塗りの猿[安産祈願]、ハシゴ[おねしょ封じ]、紙で作ったスマホ[祖霊送り]……
232ページオールカラー、写真多数。
日本全国84箇所の「知られざる奉納習俗」を、現地取材の臨場感とともに綴る。
<目次>
第1章 縁結びと縁切り
縁切り・縁結びをつかさどる姥神様/日本最恐の縁切りスポット/神木に鎌を打ちつける祈願作法 …ほか
第2章 なんでも供養
屠畜された魂を弔う極彩色の山/「鮭千本供養」へ駆り立てる人間の業/身寄りのない墓石が蝟集する奇景/最果ての神域に集められた“神様の墓場” …ほか
第3章 病と奉納
手型、足型を神に差し出す/「病の根を切る」鎌の奉納/「手の病」の神として崇められた平将門/刀を捧げて咳止めを祈願する聖地 …ほか
第4章 生贄という作法
離島の神社に積まれた大量の“鹿の角”の謎/3000の黒髪が捧げられた奇跡の聖水/山の神に捧げられた無数のシシ骨 …ほか
第5章 生と性 -生命誕生の神秘と畏れ-
犠牲となった若き御霊に捧げる男根群/真っ赤なお股の「下の神」の由来とは/男根に釘打ち浮気止め祈願 …ほか
第6章 死者供養の諸相
死者の赴く山で展開される追悼の流儀/新仏のためにお札を貼って回るフシギな習俗/大霊場に奉納される知られざるモノたち …ほか
第7章 あの世への想像力
「理想の死後世界」を描き奉納する習俗/亡くなった子のために奉納される冥婚絵巻/奉納人形による死後の仮想結婚
第8章 意味の地平線を跳び越えた文字たち
度肝を抜く「めめめめめめめめめ…」の呪願/憑依霊の正体が明かされた?卒塔婆/見る者を異次元へと誘う謎の文字群 …ほか
第9章 稲荷信仰の裏側にあるもの
赤鳥居と「お塚」が無数に織りなす信仰の坩堝/GHQをもビビらせた稲荷神の霊験/神社の規模を超越した鳥居パワー …ほか
第10章 時代とともに変化する奉納物
願いはただひとつ「宝くじ当籤」!! /インスタ映えする多彩な「くくり猿」/ヤンママ風にデコられたおっぱい絵馬 …ほか
感想・レビュー・書評
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<目次>
第1章 縁結びと縁切り
縁切り・縁結びをつかさどる姥神様/日本最恐の縁切りスポット/神木に鎌を打ちつける祈願作法 …ほか
第2章 なんでも供養
屠畜された魂を弔う極彩色の山/「鮭千本供養」へ駆り立てる人間の業/身寄りのない墓石が蝟集する奇景/最果ての神域に集められた“神様の墓場" …ほか
第3章 病と奉納
手型、足型を神に差し出す/「病の根を切る」鎌の奉納/「手の病」の神として崇められた平将門/刀を捧げて咳止めを祈願する聖地 …ほか
第4章 生贄という作法
離島の神社に積まれた大量の“鹿の角"の謎/3000の黒髪が捧げられた奇跡の聖水/山の神に捧げられた無数シシ骨
第5章 生と性 –生命誕生の神秘と畏れ-
犠牲となった若き御霊に捧げる男根群/真っ赤なお股の「下の神」の由来とは/男根に釘打ち浮気止め祈願 …ほか
第6章 死者供養の諸相
死者の赴く山で展開される追悼の流儀/新仏のためにお札を貼って回るフシギな習俗/大霊場に奉納される知られざるモノたち …ほか
第7章 あの世への想像力
「理想の死後世界」を描き奉納する習俗/亡くなった子のために奉納される冥婚絵巻/奉納人形による死後仮想結婚
第8章 意味の地平線を跳び越えた文字たち
度肝を抜く「めめめめめめめめめ…」の呪願/憑依霊の正体が明かされた?卒塔婆/見る者を異次元へと誘う謎の文字群 …ほか
第9章 稲荷信仰の裏側にあるもの
赤鳥居と「お塚」が無数に織りなす信仰の坩堝/GHQをもビビらせた稲荷神の霊験/神社の規模を超越した鳥居パワー …ほか
第10章 時代とともに変化する奉納物
願いはただひとつ「宝くじ当籤」!! /インスタ映えする多彩な「くくり猿」/ヤンママ風にデコられたおっぱい絵馬詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
説明は不要。
その奉納され積み重なった人の思いの様が収められた写真の
パワーに絶句するしかない。宗教・習俗を超えたむき出しの
人間の様。 -
奇怪な奉納風景をただ面白おかしく紹介した珍スポ本ではなくて、それぞれの場所でその習俗が生まれるに至った経緯を詳しく調査して考察してあるのがとても勉強になった。
今の日本で宗教とか信仰心とかいうと、ごく一部のストイックな求道者たちの仏教・神道か、冠婚葬祭ビジネス、そしてカネ儲け目当てのあやしい新宗教…ぐらいのイメージしかなかったんだけど、昔からの習俗が現代風に姿形を変えながら、若い世代にも連綿と受け継がれてることがわかって面白かった。かわいくデコられたおっぱい絵馬とか、ロリータファッションの奉納地蔵とか…。
ぜひ現地に行って強い信仰心のエネルギーを感じてみたいな。 -
表紙の写真はおびただしい数の鎌が木に刺さって
います。これは神社にあるお願いをしているのです。
人は誰でも苦しい時は神様や仏様にすがりたくなる
時はあります。
その時に納めるのは賽銭ではなく、時としてその
神社、お寺ならではのお供え物があります。
有名なところでは京都伏見稲荷神社では鳥居を
奉納するんで、あのような鳥居のトンネルができる
わけですね。
長い年月を経て、そのお供え物が大量に集められた
(集まった)神社仏閣の光景は非常にシュールで
あり、ある種異様な雰囲気を醸し出しています。
そんな不思議な空間を紹介する一冊です。
しかしそれらを単に面白おかしく紹介するのではな
く、日本人が持つ宗教観、そして宗教というものの
歴史など、多方面からの考察も語られており、
学術的要素も高い本となっています。 -
ただただ人間の欲望の深さには驚くばかりだ。神に祈ったから願いがかなったのか、努力したから願いがかなったのか。それは神にもわからないのではないかと思うのだが。
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伝統的な宗教が、その時代に生きる人々や願いによって、様々な形に変化して残る、または進化していく様子がとても興味深かった。
筆者の文章も軽すぎず重すぎず、分析しつつ静かに見守るスタイルがちょうど良い。 -
寺社の個性的な、珍しい奉納を紹介した一冊。これだけの数の奉納事例を取材するのは大変な労力だろうと思う。よほど好きじゃないとできない。著者はユニークな寺社にかなり精通しているらしく、どんな奉納なのか由来や時代背景まで含めて要点を抑えて簡潔に記述してある。著者の考察も興味深かった。読み応えがあって写真も豊富。こちらの知識不足で理解が難しい部分も少々あったけど、面白く読んだ。
時代が変わっても日本には各地にスピリチュアルな習俗が生きているのだなあ。日本人は無宗教という説は疑わしい。信仰心の強い人はその信心深さが表面に表れやすい。しかし、そうでない多くの人も普段意識してないだけで、潜伏していたものが奉納という形で表れてしまうのではないか。
単に、こんな珍しい奉納がある、では終わらないおもしろさもある。寺社で奉納される場合はなんらかの由来がある。その由来が変容したり、解釈が変わったりして奉納という行為が発生する。その奉納という行為が個人主義の発達など、時の移り変わりと共に変化するのもおもしろい。もしかして人には奉納欲というものがあって、その奉納欲によって、由来とその解釈が奉納に適するように書き換えられてしまうのではないか、なんて想像をした。 -
まっとうなと言ってよいのかどうかわからないがその筋からかなり外れた神社仏閣がいかに多いか思い知られる。
民間信仰から来る神仏は人の心にがっちりとはまり込んでいるからご利益的な物もかなり強力なのだろう。ただ、それも信仰であり粗末に扱えばどうなるかは分からない。 -
図書館
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神社仏閣に行き、気になるのは、伝承や祭神、そして、奉納されている絵馬…という方は多いんじゃなかろうか。
下種の勘繰りといわれればまぁその通りなんだけど、気になるものはしょうがない。
そんな好奇心を、より過剰に満たしてくれる怪書が本作。よく許可が取れたなぁ…。
相当な数を掲載しているが、まだまだ紹介しきれていないということなので、是非とも続刊を望みたい。