- Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
- / ISBN・EAN: 9784909623058
作品紹介・あらすじ
1995年1月17日に起きた阪神淡路大震災発生から四半世紀が過ぎた。
NPO法人「よろず相談室」は、震災発生の9日後から今日に至るまで、一人暮らしの高齢者宅への訪問や震災で障害を負った人たちへの支援などを続けてきた。25年の間に亡くなる人も多くいる中で、被災者たちが経験した震災を記憶に残すため、5年前から彼らの証言を記録してきた。震災から共にあゆみ、耳を傾け続けたメンバーに打ち明ける、震災前の人生と震災後のそれぞれの足どり。家族の死、自宅の全壊、失職、災害による後遺症、コミュニティの崩壊、復興住宅で起きる孤独死……。あの日から25年を生きる18世帯26人の人生をまとめた貴重な証言記録。
震災から四半世紀という月日を経た彼らの声は、発災直後の悲しみや喪失感に満ちたものではない。いつもの世間話のようなやり取りの中で、自分の人生を見つめるように、時に深刻すぎると思える話も、淡々と語る。その穏やかな語りの中にも、悲しみは常にある。一方で、絶望を生き抜いてきた人のたくましい一面や、今後もこの悲しみは続いていくという厳しい運命を受け止めた覚悟のようなもの、震災が人々の心や生活に与える衝撃と、希望を感じ取って頂ければ、幸いである。
「よろず相談室」の活動記録や、西宮市出身の作家高村薫による寄稿文も掲載する。
「地方の時代」映像祭入選作品の証言映像を収録したDVDを付録。
あの日から25年を多角的に記録する歴史的資料。
全国の災害に遭った人たちや、今後起こりうる災害で被災者となる人たち・支援者・行政に、阪神の経験を伝えたい。
感想・レビュー・書評
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/757380詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本日、まさに28年目の阪神淡路大震災。被災者の生活支援に取り組む「よろず相談室」を設立・運営してきた牧さんが耳を傾けてきた証言をまとめる「記念碑」。読みごたえがありました。
余談ですが、あの日、私は奈良市西大寺の下宿にいて、揺れ始める前に目が覚めてベットに座ってボッーとしていたら、窓の外がなぜか明るくなった気がして、その後、急に大きく揺れ出して本棚が倒れそうになって非常に慌てたのを鮮明に覚えています。最初、神戸方面が震源とは全く思わなかった。高村薫さんの「発刊に寄せて」に、「大地が発光していたようで、十数秒間、窓の外が真昼のように明るかったのを覚えています」とあるのを見て、西の空が明るくなった気がしたのは、夢ではなかったのかな?と。 -
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