井上靖 未発表初期短篇集

著者 :
制作 : 高木伸幸 
  • 七月社
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本棚登録 : 16
感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909544049

作品紹介・あらすじ

文壇に登場する以前、雌伏と暗中模索の戦前期に書かれた作品群を初公刊。ユーモア・ミステリ・時代物と、多彩なジャンルで自らの可能性を試していた、昭和の文豪の知られざる20代の軌跡。未発表のまま長くしまわれていた、戦後唯一の戯曲も併せて収録。

感想・レビュー・書評

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  • 読んでビックリ。私の知る井上靖とはまったく違う井上氏がここにいる。文壇デビュー以前の原稿を翻刻したこの短篇集は、のちに大成する氏の知られざる一面に触れることができる貴重なもの。ユーモアたっぷりの会話に満ちた『昇給綺談』はまるで筒井康隆のようなドタバタ寸劇だし、『復讐』なんて江戸川乱歩の猟綺小説そのものだ。『氷壁』『天平の甍』『しろばんば』のイメージを持っていた評者は実に不思議な気分にさせられました。

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著者プロフィール

井上 靖 (1907~1991)
北海道旭川生まれ。京都帝国大学を卒業後、大阪毎日新聞社に入社。1949(昭和24)年、小説『闘牛』で第22回芥川賞受賞、文壇へは1950(昭和25)年43歳デビュー。1951年に退社して以降、「天平の甍」で芸術選奨(1957年)、「おろしや国酔夢譚」で日本文学大賞(1969年)、「孔子」で野間文芸賞(1989年)など受賞作多数。1976年文化勲章を受章。現代小説、歴史小説、随筆、紀行、詩集など、創作は多岐に及び、次々と名作を産み出す。1971(昭和46)年から、約1年間にわたり、朝日新聞紙面上で連載された『星と祭』の舞台となった滋賀県湖北地域には、連載終了後も度々訪れ、仏像を守る人たちと交流を深めた。長浜市立高月図書館には「井上靖記念室」が設けられ、今も多くの人が訪れている。

「2019年 『星と祭』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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