自民党 価値とリスクのマトリクス

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909048059

作品紹介・あらすじ

『保守と立憲』中島岳志最新刊!

参院選、消費税増税を控えた2019年。
いま権力の中心にある《自民党》を読み解くための必読書が登場!

安倍晋三、菅義偉、野田聖子、小泉進次郎ら9名の自民党有力者達の言葉の分析を積み重ね、現在の自民党の本質をあぶり出す。「リベラル保守」を掲げる政治学者による、これからの日本の選択を考える際の重要な指標となる画期的自民党論。
「右」「左」では表しきれない政治のあり方を、「価値」と「リスク」のマトリクスで捉え直す!

感想・レビュー・書評

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  • 9人の政治家の生い立ち、取り組み、政治的思想をポイントで説明し、マトリクスでどの思想ポジションにいるかをわかりやすく解説してくれている。終盤におおまかな思想の変遷も説明してくれており勉強になった。

  • 『自分ごとの政治学』を読んで、そういえば『自民党』が積読されっぱなしだったことを思い出して読む。

    お金(リスクの社会化・個人化)と価値(リベラルとパターナル)をそれぞれ縦軸、横軸にして、9人の自民党の政治家の立場を、それぞれの著書もしくはインタビュー記事などを通して、分析したもの。

    今の首相も官房長官ももちろん対象になっている。
    今の自民党は、パターナル・リスクの個人化に突き進む人が中心になっていることがよくわかる。でも、そうでない政治家もいるわけで、人柄ではなく、ヴィジョンとともに、「合意形成のための人間的な『プラクティカル・ナレッジ』(実践的な知)」を持ち合わせた人であるかを見極められるようになりたいし、自分自身も、合意形成に努力できる人でありたいと思った。

    とはいえ、自分と違う意見や考えの人の話を「聞く」ことはできるけど、そこからどう合意形成していけるようにするかって、実はとても労力も忍耐も必要なことだ。内田樹さん(だったかな?)が、それぞれに不満は残ってもほどほどのところに着地点をおくことが必要というようなことを何かで書いていたけど、それを見つけることが難しい現実。でも、嘆いていないで、うまくいかないからと、失敗したからとあきらめずに、試行錯誤することが大事なんだよね、と言い聞かせてみる。

  • わかりやすい。自民党議員9人の過去の著作や発言を約20ページにまとめてポジションを図に落とし込んでいる。野党バージョンが存在するなら読んでみたい。

  • 本人の著作、対談、インタビューから価値観と政治役割の認識を整理。
    単純化してはいるがわかりやすく、俯瞰的な位置づけを把握するのによい。
    関心の第一歩。

  • わかりやすい
    導入としてはとても良いと感じた。

  • 政治に素人の私には、サラサラっと読めて、「XXさんって、何々な人だからね」って知ったかするにちょうど良い感じでしょうか。

    4分割分析されてしまう程度の方々が日本のリーダーとされるのでは、日本の将来は非常に厳しいと思わざるを得ない?!


  • 安倍晋三、石破茂、菅義偉、野田聖子、河野太郎、岸田文雄、加藤勝信、小渕優子、小泉進次郎の9人の政治信条、文献、思想をキレイにまとめた一冊。

  • 2019I235 312.8/Na
    配架場所:A2

  • 注目される自民党議員の入門書的なもの シンプルな指標に基づいた人物評がよい 

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著者プロフィール

1975年大阪生まれ。大阪外国語大学卒業。京都大学大学院博士課程修了。北海道大学大学院准教授を経て、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は南アジア地域研究、近代日本政治思想。2005年、『中村屋のボース』で大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞。著書に『思いがけず利他』『パール判事』『朝日平吾の鬱屈』『保守のヒント』『秋葉原事件』『「リベラル保守」宣言』『血盟団事件』『岩波茂雄』『アジア主義』『保守と立憲』『親鸞と日本主義』、共著に『料理と利他』『現代の超克』などがある。

「2022年 『ええかげん論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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