- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784908925214
作品紹介・あらすじ
いま話題の、注文をとるスタッフがみんな「認知症」のレストラン「注文をまちがえる料理店」が開店した3日間の完全ドキュメント本。
今年の6月、2日間だけ開かれた「注文をまちがえる料理店」が評判を呼んでいます。80人の客さんを招いただけのプロジェクトになるはずが、全国の自治体や、世界20か国から問い合わせが殺到しています。注文をとるスタッフがみんな認知症のこの料理店が、再度オープンした9月の3日間、準備から、オープン、スタッフの横顔、ちょっとした一大事、お客さんの反応、悲喜こもごもの顛末を、写真をふんだんに盛り込んで、完全ドキュメントで紹介します。
感想・レビュー・書評
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ある課題で「未来をあたたかくする本」を探していた時に、図書館で偶然目に止まった本。
テレビで聞いて興味があった本を読んでみると、認知症に関係なく求められていることじゃないかと思った。
飲食店ではタッチパネルで注文、ロボットが配膳、セルフレジで会計。早く正確かもしれないけど、人とのつながりがなくなっている。
コロナ禍で対面NGやオンラインが進んだ時代だからこそ、人と無駄話をして、間違えてもいいじゃないな寛容さが求められているような。
認知症の親族を見ていても、家事や仕事がなくなると精気もなくなるように見えて。意味のない会話でいいから、誰かと話してつながっていられること、自分の存在が誰かの役に立ってると思えることって、病気の有無や年代に関係なく必要なんじゃないかと。
そんなことを考えさせられた本です。
写真が多く、笑顔の人が多く、ロゴはかわいいし、料理はおいしそう。行ってみたくなるお店。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ー "「注文をまちがえるなんて、変なレストランだな」
きっとあなたはそう思うでしょう。
私たちのホールで働く従業員は、みんな認知症の方々です。ときどき注文をまちがえるかもしれないことを、どうかご承知ください。
そのかわり、どのメニューもここでしか味わえない、特別に美味しいものだけをそろえました。
「こっちもおいしそうだし、ま、いっか。」
そんなあなたの一言が聞けたら。
そしてそのおおらかな気分が日本中に広がることを心から祈っています。"
"人生100年の時代。人生最後の一瞬まで、人間らしくやりたいナ。"
"この企画のデザインの種がいろんな世界中に散らばっていって、そこで独自解釈によってやってけばいい。発想のしかたをいろいろ変えてけば、可能性はさらに広がる。"
"まかれた種がいろんなところに想像的に誤配され、どこかの誰かの行動を後押しする。何かが変わるというのは、この連続なんだと思います。"
ああ〜〜。大号泣だった -
認知症の方がホールスタッフとして働く、「注文をまちがえる」料理店のドキュメンタリー。
間違えても「間違えてるけどまぁいっか」となる、むしろそれをちょっと期待してしまう。なんて面白い試みなんだろうと思いました。
でも間違えを促すようなことはせず、関わる皆がプロで真摯な姿勢で、だからこそ素敵にうつります。
写真がふんだんに掲載されていますが、「意識が高い」ひとでなくてもなんだか行きたくなるようなお店だと感じました。
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2階書架 : WT155/OGU : https://opac.lib.kagawa-u.ac.jp/opac/search?barcode=3410162982
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「・・・認知症と診断されて自信を失っている人たちっていっぱいいると思うんです。妻も暗く、ふさぎこむようになっていましたが、
ピアノを弾くようになって、もとの明るい性格に戻ってきました。」
若年性認知症と診断されたご主人のコラム(P325)より -
テレビで話題になってた料理店の背景や運営を書籍化したもの
心温まるやり取りが多く、ほっこりした -
う〜〜ん
図書館で偶然手にした本。
タイトルに惹かれたといえば惹かれた。
一つの試み、また企画としては素晴らしいと思う。
また認知症のあるいは障害がある人の...
そもそも、色々突き詰めてしまうと、そういう(そういうって一体どうゆうってこと??ってことになるけど)ハンディ(?)の有無というか線引きはどこだって感じだし...
でもって...
この本に書かれているように、こういう企画(レストランやカフェ)が国内はもちろん海外からも注目を集めているとのことで...
やっぱりそういう意味では『そういう』ことが人ごとでないって感じになっているんだと思う。
本にこういうことが普通に...って書いてあったけど、
普通...ってやっぱりまだまだ難しいのかも...と思ったり。
こういう取り組みは大きな一歩だとも思う。
気づいた人、企画した人、実行してこうして一冊の本になってすごいことだとも思う。
でもでも...
自分としては
こんなこと『普通のことで、あったりまえ〜のこと!』くらいのスタンスでいた。
少し前の日常にこういう風景ってあるところにはあったと思う...。
この本の存在で「そういう人たち」の存在が、やっぱり違和感?の存在としてあるってことを、改めてここに書き記してしまったようにもある意味感じて...
なんかちょっと胸に棘がチクチクするとういか...
なんていうのかなぁ〜〜...
ちょっと...ちょっと違うんだよな〜〜とも思ったり...思わなかったり...
考え込んでしまうよなぁ〜(遠い目...