ときには積ん読の日々

著者 :
  • トマソン社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784908494017

感想・レビュー・書評

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  • 自称読書家ではないそうですけれど、当たり前のように本に触れている生活は、十分読書家さんだと感じました。

    古本市とか本屋さんとか、知っている名前のところに関わってらっしゃるのだと知って驚きました。

    最後のエピソード「ギターを弾き始めたころ」の人との交流がすてきだと感じました。お相手が子どもであっても、きちんと人として接してくださる方はすきです。


    (以下、読みながら綴った感想)


    2022/10/23 p.12-26

    p.12
    “部屋には本がうずたかく積まれらときおり枕元の本が崩れて痛い思いをしている(本の角がおでこに当たり傷を作ること数回あり)。だから本が好きなことは間違いないようだ。”
    世間的にはそれは十分、読書家の部類だとおもいます。本の雪崩を経験しているのは、それなりのレベルですよ。

    p.14
    “ぼくにとっては、堀内誠一は母の妹の夫、つまり義理の叔父ということになる。”
    有名な方にもご家族がいて、ご親戚がいる……それは当たり前のことなのですけれど、ふしぎだなぁとおもってしまいます。つながりがあるのか、と毎度新鮮に驚いてしまいます。
    失礼な話かもしれないですけれど。


    2023/02/23 p.27-81

    p.34
    “この人たちを反原発に向かわせなくては、原発をなくすのは難しいのだろうと思う。”
    無理ですよ。人の思考をコントロールすることはできません。
    彼らがご自身で考えて、決めなければ、変わりません。

    p.39
    “i-padやキンドルはもちろん、スマートフォンさえ持っていないので、”
    それなのに、Twitterはやっているのですね。WEB版だけだと見づらいと思うのですけれど……。

    p.43
    “レイ・ブラッドベリが亡くなった。6月5日、享年91歳だった。”
    2012年に亡くなっていたのですか。てっきり、もっと前の時代の方かと思っていました。

    p.49
    “(港の人)”
    おぉ……! 港の人さん!
    この出版社から出る本は、なんだか惹かれるものが多い気がします。どれも上品な装丁です。

    p.49
    “『珈琲とエクレアと詩人 スケッチ・北村太郎』(橋口幸子著、港の人)”
    おしゃれなタイトル……。いつか読んでみたいです。

    p.50
    “辞典とは「読む」もので、しかも、よく「読まなければならぬ」もの”
    辞書を読むのは楽しいですよねえ。

    p.54
    “「欲しい本あるか、買ってやるぞ」”
    これほどテンションが上がることばってあるでしょうか! 羨ましいです!

    p.57
    “俗っぽいことも決して否定しない。”
    幅広く受け入れるからこそ、知識が豊富なのでしょう。素晴らしいです。

    p.60〜
    “遊びに行った先の友だちの家でたっぷりと牛乳を入れた甘いコーヒー、ミルクコーヒーを飲ませてもらったと思う。”
    子どもの頃に飲んだコーヒーの話をするとき、このようなエピソードを語る方が多い気がします。コーヒーの苦味をごまかすには、砂糖よりミルクなのですね。

    p.72〜
    “人生、何がきっかけになるかわからない。何かを目指していたわけではない、高尚な目標や理想があったわけではない。”
    多くの大人が、多かれ少なかれ、感じていることではないでしょうか。人生はなかなか、思い通りにはなりません。
    流れに身を任せている人も多いと思います。わたしもその一人です。

    p.74
    “うつになってから、どうも本が読めなくなった。”
    そうですよね。病院で読んでいると書かれていましたけれど、読めるのかなぁ……と心配していました。
    わたしも、まったく、読めませんでした。Twitterの短文だけ、なんとか、読むことができました。ほかはずっと、YouTubeの動画を眺めていました。


    2023/02/24 p.82-137

    p.82
    “本をたくさん読んだからといって、りっぱな大人になれるわけじゃない……これ、本当です。”
    はい、本当です。その証拠が、自分です。全然、立派ではありません。

    p.91
    “私はいつも縁あって知りあったひとびとのお陰で生きてきた種類の生物のようだ。”
    わたしも、ご縁によって生かされています。ご縁がひとつもなければ、まともに生きることはできなかったでしょう。
    流れに身を任せています。余計な力を入れずに。

    p.96
    “一箱は、人と人を結びつける力を持っているみたいだ。”
    本がすきな人たちが集まる空間って、ふしぎなもので、良いご縁が生まれやすい気がします。


    2023/02/25 p.137-157

    p.157
    “小川洋子のエッセイは、文章が美しく、おだやかで寝るときには精神安定剤になる。”
    小川洋子さんの文章、いいですよねえ。
    わたしも寝る前に読んでみます。精神安定剤とまで考えたことはなかったのですけれど、わたしにとっても、安定剤となる予感がします。


    2023/03/04 p.159-163

    2023/03/18 p.164-165

    2023/03/30 p.165-173

    p.173
    “おぼろげだが、親父さんと妹の幽霊たちの姿、氷水を前にした菅原さんの姿が見えるような気がしてくる。”
    曲「ブラザー軒」を知らなかったので、YouTubeで聞き、歌詞を調べました。
    そうしてようやく、この文章の意味がわかりました。
    美しく切ない光景が、ぼんやり、わたしの頭にも浮かんできました。


    2023/03/31 p.176-185

    p.183
    “教訓やらしつけを押しこんでは、子どもは敏感だから、大人、親の企てに気づいて絵本がきらいになるかもしれない。”
    子どもは結構わかっています。
    ちょっと話が違いますけれど、「大人が勝手にえがく子ども」に反発を覚えています。子どもは意外といろいろ見ているし感じているし、大人が思うほど「子ども」ではないのです。年齢としては、子どもではあるのですけれど。


    2023/04/01 p.186-187

    2023/05/05 p.187-195

    2023/05/09 p.196-200

    p.198
    “数人の職人さんたちが文字の入った棚の間を動いている。”
    実際に文字を拾っているところを見たことがあるのですね……! 羨ましいです。

    p.199
    “どうやらEさん専門の職人さんがいたらしい。”
    その人はどうして読めたのでしょう……? 慣れかもしれないですけれど、慣れるまでどうやっていたのか気になります。


    2023/05/12 p.201-221

    p.212〜213
    “「・」を「ナカグロ」というのだが、それがなんのことだかわからず原稿に「なかぐろ」と書いて先輩から笑われた。”
    わたしも最近仕事で「ナカグロ」と聞く機会があり、「へぇ〜、そう読むのか〜」と思っていました。その時は文字でも見ていたので理解できたのですけれど、音だけ聞いていたら、同じようにわからなかったと思います。
    ナカグロって何だろう? マグロの仲間? とか、阿呆なことを考えていたかもしれません……。

    p.216
    “「あの、お金の話はしましたっけ?」「うん? 聞いてないけど」”
    日本人の悪いところだと思います。お金の話をタブー視して、あまり話さないところ。


    2023/05/13 p.224-234

    2023/07/15 p.234-252

  • 絵本ちゃんとたべなさいの翻訳者としてしか知らなかった。偶然手にしたエッセイ集。常盤新平のエピソードが楽しい。

  • 古本屋に新品として売られてて衝動的に買ったのだけど、買ってよかったと思う

  • 2018/2/28購入
    2019/8/31読了

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著者プロフィール

1957年東京に生まれる。週刊誌・児童書の編集者を経て、児童書の翻訳、編集、ライターなどをしながら、音楽活動をしている。訳書に『せかいいちしあわせなクマのぬいぐるみ『』かぜのひ『』あめのひ(』いずれも徳間書店)などがある。著書に『ときには積ん読の日々』(トマソン社)がある。

「2020年 『ようこそ! ここは みんなの がっこうだよ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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