- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784908465093
作品紹介・あらすじ
1966年に完成した日本初の国際会議場にして、モダニズム建築の傑作。
京都・比叡山に抱かれ、宝ケ池とつながる、なんとも不思議な逆台形と台形の複雑な複合体が、高度経済成長期の過剰な情熱によって完成した世紀の大建築であることは、あまり知られていない。
丹下健三の右腕であった若き建築家・大谷幸夫が、戦後の公開コンペで最優秀作品に選ばれ、2013年に亡くなるまで生涯かかわり続けた、胸はずむ大空間を、『いいビルの写真集 WEST』のBMCが案内する豪華保存版・ビル写真集。西岡潔の美しい写真と、BMCの独特な視点で堪能できる。
また、全工事費の1%を芸術との協同に充てることを定められた画期的なこの建築は、それ自体がミュージアムと言っても過言ではない。
そして家具のほとんどを手がけたのは、イサム・ノグチやブルーノ・タウトらとも親交の深かった剣持勇。会館のためにデザインされた家具が、会館の複雑な空間の中に散りばめられ、訪れるたびに新たな発見がある。
本書は、工事関係者や大谷・剣持を知る人々へのインタビューをまじえ、その魅力をあますところなく紹介する。
なおこの本は、1950-70年代のビルの魅力を発信し続ける「BMC」の活動10周年を記念して企画制作された。
感想・レビュー・書評
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建築家の原点 大谷幸夫 建築は誰のために
新美の巨人
コンクリートの人工物でありながら
自然の中に溶け込んでいる
古来日本にある造形
中二階のような空間 照明 家具
KIT!そういえば斬新な建築だったかも!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
京都市内の北側にある国際会議場「国立京都国際会館」をフィーチャーした一冊だ。
建物好きとしてはぜひ一度行ってみたいと思いながらも、国際会議場という建物の役割上、なかなかぶらっと行って見学するというわけにも行かず、いつか行ってみたいなあ、と思っていたビルが、豊富な写真と、関係者へのインタビューなどで丁寧に紹介されている。
写真がいい。
外観の重厚なつくりもいいが、インテリアが特に素晴らしく美しく、いい建築だな、と思う。
阪神淡路大震災で地盤沈下があり、傾いてしまった建物に対してどのような手段をとったか、ということが書かれているのも面白い。
時代を経て、使い続けるのに労力を要する建物となっているだろうけれど、残してほしい、と思う一冊だった。 -
友人がプレゼントしてくれました。いつか行こうねって。
でも中を開いたら歩いたことのあるロビー、ここで座って休憩したな、と忘れていた記憶が溢れてきました。仕事で出張してよく行ってた会場でした。気後れするほど素敵な建物でしたが、若かったのでその良さをじっくり味わう余裕がなかったです。友だちとぜひ行ってみたいと思います。