言葉のズレと共感幻想

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784907623487

作品紹介・あらすじ

「具体と抽象」深掘り編!

「人は言葉を過信している」「スティーブ・ジョブズも歴史に残らない気がする」――「思考」テーマの著作を出し続ける著述家・細谷功と、メガヒットを飛ばし続ける漫画編集者・佐渡島庸平という異色の取り合わせ。
言葉、物語、お金、労働、ルール、いいねエコノミー(共感資本主義・格差)、VR(仮想現実)などを俎上にのせ、現代社会を覆う「共感幻想」を「具体と抽象」の往来問答によって深く掘り下げていく。
メタの視点を上げるほど虚無主義に近づくが、そうならないためにそれぞれが実践している処方箋にも話が及ぶ。

感想・レビュー・書評

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  • 最後まで読めてないけど、具体と抽象の度合いによる言葉のズレから、コミュニケーションギャップが生まれている。具体と抽象を遠い距離で行き来する事でより考えが深まる。もっと具体と抽象の考え方について知ろうと思った。

  • 以前読んだ「観察力の鍛え方」の続編的立ち位置の本。
    自頭力や具体と抽象で有名な細谷さんとの対談を本にしたものです。

    ※観察力の鍛え方
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4797398221#comment

    ※具体と抽象
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4907623100#comment

    タイトルが抽象的だし、対談なので話の展開が
    きれいに秩序だっているわけではないのですが、
    読み手それぞれに「ムムっ」と
    うならされるようなところが出てくるのではないかと思います。

  • ダブリング=反対言葉を見ることで、
    すれ違いの原因が見えてくる。

    ☑︎あるべき姿で語る人
    ☑︎現実で語る人
    これは、普段の言葉に滲み出ている

    すれ違いは
    一つの言葉に対する定義が違ったり
    長期的か、短期的か、
    どこを軸にしてるか人によって違う。

    人と人が仲良くなっていくと、言葉が揃っていく。

    すれ違いは、具体的な話をすることで、
    ダブリングが擦り合わさっていく。

    編集者は、
    作家と読者がコミュニケーションで
    失敗する可能性があるところを指摘する仕事なのだ

    伝わらないのは、
    具体的化されていないのが一つの要素

    世の中って常に不安定で、
    グラデーションがあって
    動き続けるものなんだけど、
    語源化する時に一旦固定する

    集団の会話は丁寧に話していない、
    猿の毛づくろいみたいな
    言葉をコミュニケーションに使ってるにすぎない。
    本当に言語の言葉を交換してるわけではない。
    言葉のやりとりはたくさんされても、
    意味のやり取りはされていない。

    SNSで炎上が起きるのは、
    その繋がりの感覚の違いがすれ違いを生むから。

    シラフの時も
    酔っ払いであると言う自覚を持って話す

    言葉ではなく、
    相手の感情を読み取ることに集中する

    一歩引いた目で見ただけで、
    物事の見え方が違ってくる
    引いた目線を持ち、引いた目線で
    世の中に関われる仕組みを作った方がいい

  • ちょっと難しかった。
    細谷さんの本も読んでるし、
    佐渡島さんが世に出して漫画も好き、
    なのだけど。
    東大同士の話だからかな。
    それこそ言葉のズレを感じてしまった。

  • 抽象的な話が多く難しいところもありましたが、この対談に混じってみたいという気持ちにもなりました。ずっと黙ってしまうかもしれませんが…。
    無知の知の話や、二項対立の話、幻想と虚構についてなど、興味深いテーマで、自分の体験や仕事とからめてイメージしながら聞けたところもあり、日常、自分なりの具体にも落とし込んでみたいと思います。そのうえでもう一回読んでみます。

  • 内容がとても難しかったのですが、「いい物語とは感情の流れがリアリティを持って描かれること」という部分に感銘を受けました。

    あと「クリエイターの重要な仕事は”感情が動くポイント”を見つけ、その流れを再現すること」という箇所も。

    勉強になりました。

  • 最近の私の関心事「言葉を揃える」について、色々な観点からの対談。「9通りの『2つの円の関係性』」は、認識のズレの有無の確認のためにやってみたいなと思った。「言葉がそろっていない状態で行われる会話では、相手の話がきちんと理解できていないので、相手の言ったことを理解して、それに対してつなぎ目があって話すのではなく、相手が話した文章のどこかの単語に反応して、連想ゲームみたいな感じで会話がまったく違う方向へと進んでいく」「自明だと思っていることについては、本人は省略しますが、ほかの人には伝わっていない」

  • これも人生の答え


    “友人とは、趣味が一緒の人ではなく、会話の抽象度が一緒の人だ

  • SNSを含めたコミュニケーションのズレの仕組みがよくわかります。
    色々と腑に落ちるので読んでいて気持ちが良くなる本です。

  • ちょっと難しい。具体と抽象を、読んでから本書を読んだほうが入りやすい。
    ダブリングで相手の前提と比べることはズレが生じないためには大事だと感じた。

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著者プロフィール

細谷功(ほそや・いさお):1964年生まれ。ビジネスコンサルタント、著述家。問題発見・解決や思考力に関する講演や研修を国内外で実施。『仕事に生かす地頭力』(ちくま文庫)、『地頭力を鍛える』『アナロジー思考』(共に東洋経済新報社)、『具体と抽象』(dZERO)、『思考力の地図』(KADOKAWA)等著書多数。

「2023年 『やわらかい頭の作り方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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