ジェンダー写真論 1991-2017

著者 :
  • 里山社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784907497071

感想・レビュー・書評

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  • なぜもっと早く読まなかったのだろうと、読み始めた時少し後悔した。今読みたいこと、知りたいことが書いてある。女性の写真家たちがこれまでしてきたこと、その背景にある歴史や抑圧、社会の空気、全てが写真に繋がっていることがわかる。


  • 「フェミニズムとは究極的には「愛」なのではないか。それぞれの多様さ、曖昧さを引き受けながら、いかに理解し合えるか」

    というパートがとても美しいと感じました。


    また、映画「燃ゆる女の肖像」を見た際にこの本を思い出しました。他人からまなざしを向けられること、自分から自分にまなざしを向けること。

  • なぜこの人はこういう写真を撮影したのかということを丁寧に分析。

  • 2020年11月
    写真家たちは女性差別や偏見へのメッセージ、ありのままの自分の主張を発信し続けていたのだ。
    写真って難解だなと思う。
    形が見えているから全部見えていると勘違いしてしまう。作品を通して自分の偏見が炙り出されてくることもあるだろう。

  • 本書の終わり近くに、「女性がひとりの人間として淡々と在るためにはどうしたらいいのだろうか」と自問し、「少なくとも社会において自分自身を自分自身で定義づける主体たりえること、個人化した主体であることが必要になる」と答えている。
    特別「女性」と断ることわらずとも、同じような問題提起と答えは昭和の時代から何度も何度も繰り返された。世間の「空気を読む」ことが生きていく能力のひとつとして重要視される現状がまだ続いていることは、「個人化した主体」になることを、嫌がっているのではないか、と最近思う。

  • 開発目標5:ジェンダー平等を実現しよう
    摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50138012

  • 女性やLGBTの写真家、現代アート作家はいかに社会と対し、表現してきたかを探るテキスト・決定版。

  • スーザン・ヒラーの引用が全て。

  • 【新着図書ピックアップ!】ICUには、ジェンダー・セクシュアリティ研究ってメジャーがあるのは知ってるよね? で、クラス、取ってみた?
    「いや、本も読んでみたことあるけど、ジェンダーってなんかよくわかんないし...」ってアナタ!これです、コレ!
    ナン・ゴールディン、ダイアン・アーバス、神蔵美子、アルフレッド・スティーグリッツ、古屋誠一、ロバート・メイプルソープ、やなぎみわ、荒木経惟...の写真家たちとその写真を入口に、この際、ジェンダーを知っちゃいましょー!!
    そして、来学期はジェンダーのクラスも取っちゃいまショー!!

    ...えっ?...この本に出てくる写真家、アラーキーしか...知らない...?

    そ、そんな人には、映画じゃどうだっ!「男たちの絆、アジア映画 : ホモソーシャルな欲望 / 四方田犬彦編 ; 斉藤綾子編」。こちらもオススメッ!(チョッと古い本だけど)

    *ちなみに著者の笠原さんは、しゃび(東京都写真美術館)、東京都現代美術館で学芸員として多くのフェミニズム、ジェンダー視点の企画展を行ってきた方で~す。


    [New Book!] Have you ever taken the classes of
    Gender and Sexuality Studies? No?
    Why don't you read this book to know about gender
    and take the classes in the next term?

    The author talks about gender through the photo-
    graphs and photographers, such as Nan Goldin,
    Diane Arbus, Yoshiko Kamikura, Alfred Stieglitz,
    Seiichi Furuya, Robert Mapplethorpe, Miwa Yanagi,
    Nobuyoshi Araki and so on.

    "Otokotachi no kizuna, Asia eiga: Homosocial na
    yokubou" is also an excellent book to understand
    gender studies!

  • 笠原美智子インタヴュー「フェミニズム、ジェンダーの視点から写真表現を問い直す」 | ARTICLES | IMA ONLINE
    https://imaonline.jp/articles/interview/20180420michiko-kasahara/

    里山社のPR
    女性やLGBT の写真家、現代アート作家はいかに社会と対し、表現してきたかを探るテキスト・決定版。
    「フェミニズムとは究極的には「愛」なのではないか。それぞれの多様さ、曖昧さを引き受けながら、いかに理解し合えるか」

    女性やLGBT の写真家、現代美術作家たちはどのように社会と対峙したか。東京都写真美術館の学芸員としてジェンダーの視点から写真、現代美術と社会の関わりを問い続けたパイオニアである著者の、1991 〜 2017年にかけてのテキストを豊富な図版と共に収録。フェミニズム、ジェンダーの歴史を丁寧に解説しながらダイアン・アーバス、ロバート・メイプルソープ、シンディ・シャーマン、トリン・T・ミンハ、石内都、森栄喜、やなぎみわ、鴻池朋子他のアーティストたちの格闘を通して、社会におけるジェンダーの問題に鋭く迫る。
    http://satoyamasha.com/books/1836

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      『フェミニズムはみんなのもの 情熱の政治学』が教えてくれる、フェミニズムの「可能性」 - wezzy|ウェジー
      https://wezz-y...
      『フェミニズムはみんなのもの 情熱の政治学』が教えてくれる、フェミニズムの「可能性」 - wezzy|ウェジー
      https://wezz-y.com/archives/91550

      【シリーズ:BOOK】 ジェンダー、フェミニズム論のその先を照らす。『ジェンダー写真論 1991-2017』|美術手帖
      https://bijutsutecho.com/magazine/series/s12/16607
      2021/06/13
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著者プロフィール

1957年、長野県生まれ。明治学院大学社会学部卒、シカゴ・コロンビア大学修士課程修了(写真専攻)。東京都現代美術館学芸員、明治学院大学・東京工芸大学非常勤講師。著書に『ヌードのポリティクス──女性写真家の仕事』(筑摩書房)、訳書にジョージ・レヴィンスキー『ヌードの歴史』(共訳、PARCO出版)、ジョン・バージャー『見るということ』(白水社)ほか。おもな展覧会企画に、「私という未知へ向かって──現代女性セルフ・ポートレイト」展、「アメリカン・ドキュメンツ──社会の周縁から」展、「発言する風景」展、「はるかな空の下で──日本の現代写真」展、「ジェンダー──記憶の淵から」展、「アルフレッド・スティーグリッツとその仲間たち」展、「ラヴズ・ボディ──ヌード写真の近現代」展、「手探りのキッス──日本の現代写真」展、「風景論──日本の新進作家」展ほか。

「2002年 『写真、時代に抗するもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

笠原美智子の作品

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