フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへ: 増補新版世界を信じるためのメソッド

著者 :
  • ミツイパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784907364137

作品紹介・あらすじ

映画「FAKE」や新作「i-新聞記者ドキュメント-」でメディアの本質を暴露し続ける著者が、ポスト真実の時代にますます必須のメディア・リテラシーを中学生向けにかみ砕いて綴る。「よりみちパン!セ」シリーズ『世界を信じるためのメソッド』に、SNSの影響など今日的話題を加筆。親子でフェイクニュースに強くなれる1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 現政権や東京のコイケ知事、大阪の維新が支持されているのは、パフォーマンスとフェイクの所為なんだと思う。若い人に読んで貰いたい、、、

    【新刊情報】森達也『フェイクニュースがあふれる 世界に生きる君たちへ』12月上旬刊行予定
    https://mitsui-publishing.com/newrelease/fakenews

    フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへ 増補新版世界を信じるためのメソッド | ミツイパブリッシング
    https://mitsui-publishing.com/product/fakenews

  • 学齢期の子ども向けの本です。
    しかし、この内容は大人であってもハッとするもの。
    毎日眺めているニュースを、ただぼんやり見ているだけでは気づくことができない、ニュースの嘘…。

    実は、報道側が捏造しようと思っていなくても、報道というのは嘘が混じってしまう。
    それはなぜかというと、ニュースも人が作るから…。

    カメラを向けたり、写真を撮ったり、写されているものしか見ていないと、映されていないものを無かったことにしてしまう。
    ニュースの特性を知らないと、最悪の場合、人の命を奪うことになる。
    メディアによって戦争を扇動された過去を持つ私たち。
    その戦争を引き起こしたのは私たち自身でもある。
    メディアが私たちの求める報道をしていることを忘れてはいけないと、強く思いました。
    今を生きる誰もが読んでほしい。

    語りかける口調も心地よく、学ぶことの多い本です。


  • 内容はマスメディアの実情を踏まえて、ニュースをどのようにみていけばよいのか、書かれている。
    歴史も踏まえて、書かれているので、大変素晴らしいです。
    正直、答えがない書き方してるので、違和感がある人はあるかもしれないです。
    こども向けに書かれているので字体も読みやすく、読みやすいようになってます。
    読んで、改めてメディアの見方や問題点などを認識するようになりました。

  • 本書は、科学道100冊2022(科学道100冊プロジェクトは、理化学研究所と編集工学研究所が2017年より書籍を通じて科学のおもしろさ・素晴らしさを伝える事業)にラインナップされている。科学道2022のテーマの一つは「情報の世紀」ということで情報の見方を新たにする本を読みたいと思い選んだ。

    元テレビマンで映画監督の著者が小中学生向けにメディアに対する向き合い方について書いた本。本文にはルビを振る工夫がされており、本文も柔らかい口調で読みやすい。だが、内容は大人が読んでもハッするような重要なことが書いており、年齢を問わず手に取ることができる。

    思考するには情報が必要で、情報を伝える手段がメディアである。しかし、メディアには間違った情報が伝えられることもあるため、鵜呑みにすると自分の思考やイメージは誤ったものになる。そのせいで悪影響(冤罪や戦争etc)を及ぼすこともある。だからこそ、そうならないような力、メディアリテラシーを磨く必要がある。

    物事は多面的で複雑である。そして、メディアは人であり人である以上間違えることがある。また、メディアの構造的な特徴によって単純化した情報を伝える。そうした、事実をしっかりと認識し、「情報との距離感」を意識することが大切だと著者は言う。

    「情報の世紀」にある現代においてメディアとどう向き合うか、それを考えるのに役に立つ一冊である。

  • 自分が信じたい情報ばかりを信じ込んでしまう。
    世界は複雑で、多面的で多重的で多層的です。
    私たちは、虚偽の情報に振り回されてはいけません。
    マスコミの危険性、ネットの危険性などを示し、メディアの仕組みを明らかにして、決して公平ではないことを解説してくれます。
    子供向けに書かれた本書ですが、大人にも読んで欲しい一冊です。

  • フェイクニュースをよく聞くようになったので読んだもの。ドキュメンタリー映画などの監督として知られる著者によるメディアリテラシー、ジャーナリズムについて考える本。ニュースはどのようにして作られているのか、その中に隠されている意図とは。中高生向けでやさしく書かれていてわかりやすい。

  • 世の中、特にネットの世界にあふれるフェイクニュース そしてそのフェイクニュースに右往左往される多くの人々や生み出す連中。その理由とか心理を学びたいなぁと思って読んだけど、ちょっと方向性が違った。

    ニュースを作り出すのは人間で、間違いもあるし方よりもある。だからニュースをうのみにするんじゃなくって咀嚼しましょうね、という話。具体例とか上げながら説明しているのでわかりやすかった。子供に読ませるといいかもしれない。

  • わかりやすさには落とし穴があります 視点が限られるからです「物事は、どこから見るかで全然違う。なぜなら世の中の現象は全て多面的だからだ。多面的というのは、面が多くあること。つまり一つの事実にも、いろんな側面があるということ」
    子どもにもわかりやすいようにルビが振ってあります。
    メディアの人でも理解出来るから、取材に行く前に読まれることをおすすめします。

  • 『すべての情報には、必ず誰かの視点が入っている』メディアの作り方を通して、メディアを疑う事の重要性が見えてくる。

    カメラマンが映した部分、映していない部分。映像や資料の出し方、出す順番で印象が変わってくる事にハッとされられた。

    NDC 361.4

  • とても良かった。やさしく語りかけるような文体でとても読みやすいのに、重要な視点がいくつも紹介されている。小学校高学年から読める。「フェイクニュース」というよりはメディアリテラシーの本。子ども向けのメディアリテラシーの本は何冊か見てきているが、本書が一番よかった。ぜひ多くの子どもに読まれてほしい。

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著者プロフィール

森 達也(もり・たつや)
1956年、広島県呉市生まれ。映画監督、作家。テレビ番組制作会社を経て独立。98年、オウム真理教を描いたドキュメンタリー映画『A』を公開。2001年、続編『A2』が山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞。佐村河内守のゴーストライター問題を追った16年の映画『FAKE』、東京新聞の記者・望月衣塑子を密着取材した19年の映画『i-新聞記者ドキュメント-』が話題に。10年に刊行した『A3』で講談社ノンフィクション賞。著書に、『放送禁止歌』(光文社知恵の森文庫)、『「A」マスコミが報道しなかったオウムの素顔』『職業欄はエスパー』(角川文庫)、『A2』(現代書館)、『ご臨終メディア』(集英社)、『死刑』(朝日出版社)、『東京スタンピード』(毎日新聞社)、『マジョガリガリ』(エフエム東京)、『神さまってなに?』(河出書房新社)、『虐殺のスイッチ』(出版芸術社)、『フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへ』(ミツイパブリッシング)、『U 相模原に現れた世界の憂鬱な断面』(講談社現代新書)、『千代田区一番一号のラビリンス』(現代書館)、『増補版 悪役レスラーは笑う』(岩波現代文庫)など多数。

「2023年 『あの公園のベンチには、なぜ仕切りがあるのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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