煉獄と地獄: ヨーロッパ中世文学と一般信徒の死生観

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  • ぷねうま舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784906791743

作品紹介・あらすじ

煉獄と地獄の図絵、99点収録。聖職者・知識階級ではなく、中世ヨーロッパの一般大衆は死と死後の世界をどのようにイメージしていたのだろうか。
 13〜16世紀、黒死病(ペスト)の惨劇をくぐった中世は、死後世界をめぐってさまざまな表象と物語を生み、やがては煉獄の誕生をみる。往生術、死後世界探訪譚、死の舞踏という死の文学のモチーフにおいて煉獄が果たした役割とは何だったのか。
 説教、教化文学、壁画、ステンドグラス、時禱書、装飾写本などを図像とともに広く渉猟し、人々の心性に浸透してその死生観の根となった要素を掘り起こす。

感想・レビュー・書評

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  • ・楽園は光り輝き愉快かもしれないが、
     コカーニュのほうがもっと美しい。
     楽園には野と花と、
     緑の小枝以外には何があるというのか?
     大いなる喜びや楽しみがあったとしても、
     食物は果実しかない。
     館もあずまやも長椅子もない。
     渇きを癒すには水しかない。
     人だって、エリヤとエノクの
     二人しかいなくて、もう誰も住まない場所を、
     哀れっぽく歩いているのだ。

  • 2018/1/14の日経新聞に広告が。

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著者プロフィール

慶應義塾大学名誉教授/イギリス文学

「2024年 『迷宮のアルストピア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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