沈黙する知性

  • 夜間飛行
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784906790364

感想・レビュー・書評

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  • 言葉の反射神経はニブいくらいでちょうどいい?【真夜中の読書会】 | ミモレラジオ局!「真夜中の読書会」おしゃべりな図書室 | mi-mollet(ミモレ) | 明日の私へ、小さな一歩!
    https://mi-mollet.com/articles/-/27033

    沈黙する知性 - 内田樹の研究室
    http://blog.tatsuru.com/2019/11/01_1825.html

    ラジオデイズ,内田樹,平川克美 | たぶん月刊「はなし半分」創刊号(全巻セット) | ラジオデイズ
    http://www.radiodays.jp/item_set/show/288

    The book Project 夜間飛行|書籍一覧
    http://books.yakan-hiko.com/

  • 対談モノだと鷲田さんとの『大人のいない国』以来かなぁ。「はじめに」で辟易するも、第3章以外は互いの知の相乗効果で生み出される展開に圧倒された。ただ、総論賛成、各論反対って感じです。やはり好きにはなれない。

  • ご恵投いただき一気に読了。ありがとうございます。対談で話されているお二人共、顔と声を知っている。のですが、どっちが言っているのか何度も見直したくらい、口調が揃っている。対談ぽくなく読める。ただ、読みながら、自分に向けた本じゃないんだという感触がずっとあった。昔話を面白く聞けない。子供を作らないのは成熟を恐れていると言われて、いや金がないからだって統計出てるじゃないすか。それでも子を生んだ母親が貧困に喘いでるじゃないですか。自分は、その人らを同胞と思うし、救いたい。救われたい。かっこいい大人と信頼して、自分は五十手前で非正規雇用をやっている現在を思うと、「何にもならなかった」という疲労感がくる。教えを生かせなかったんだと。「自業自得」だと(言われたんです、直に)。世代間闘争にするな、はごもっともである。けれど、彼らのことは結局わからないし、こちらのことも彼らに決してわからないんだ。生きる力の湧く希望の書ではなかった

  • 対話に必要なことは、まず同意し、続いてその根拠や連想を語ることである、というまえがきが印象的で、その言葉の通りお二方の対話が続く。和解の言葉が引き出す思考のドライブ。ものづくりのプロセスにおける対話にも同じことが言えると思いながら読む。

  • コロナ禍では本の読み方も変わります。この状況をどう考えたら良いのやら、すぐに答えが欲しくなります。しかし、「「そうなっていたかもしれない」世界を並列的にいくつも想像できる人たちというのは、自分のいる世界と、並列世界の両方を見比べたときに、変わったものではなくて、「それでも絶対に変わらないもの」を発見できるんだと思う。(P206)」という考えもあり、たくさんのこの先のパターンを想像し、これからのストーリーを展開する力になるよう、毎日悩むことは悪いことではなさそうです。

  • 盟友であるお二人のこんなにがっつりとした
    対談ってなかったような気がします。
    あとがきにも書かれてありましたが。
    ちょっとした二人の意見や言い回しの違いが
    面白く感じました。
    『あり得たかもしれない世界と今の世界の違いと同質性』について考えるというのは、なるほどと思いました。

  • 内田樹さんの著書は難しいと感じることも多いですが、この本は特に後半部分が理解し難かったです。これは私自身の理解力によるものだと思いますが…
    表現の自由原理主義者、と書かれていますが、なるほど、と思いました。
    結局のところ、法律やらルールは事細かく決めようとししても完璧なものはないわけで、常識が補完するものなんだな、と
    ありえたかもしれない世界について、考えることについても、そんなこと考えるどうなる?と捉えず、あえて考えてみることで、想像力が養われ、それが新しい世界を作るのだな、と

  • 対談なので読みやすいと言えば読みやすいのだが内容はなかなか難しかった。
    特に私は吉本隆明をほとんど読んでないので、吉本隆明について書かれた部分は「ふーん」としか読むことができず悲しかった。


    "内田 (略)実際には、人間はどんな状況にも結構すぐ適応できるんだから、新しい環境に身を置くこと自体はたいした問題じゃない。でも、環境に適応する過程でその環境を支配する社会規範が内面化して、自分という人間自体が変わってしまう。その「自分が変わること」への不安と恐怖がなんだかあるように見えるんだよ。" 145ページ

    "平川 (略)吉本やイシグロがやったことは長い時間スパンのなかで、当事者たちが機縁によって導かれてしまうことになった不幸から、いかにして彼らの個人的な倫理を救い出すことができるかということだったんじゃないかと思うんだ。そうすることでしか、国や個人が過ちに導かれていく道筋は見えてこないと思っていたんじゃないかと思う。" 331ページ

  • 架橋する対談、読み終えてそんな風に思った。なんに対して橋をかけるかといえば、吉本隆明とか小林秀雄といった名前は知っているけれど、あまり読んだことのない人たち。まぁまったく読んだことがないわけでもないんだけど。最近の報道とかSNSとかを含めた世相に対する内田氏と平川氏のだべりではあるんだけど、そこで言われていることには背景がある、というのが肝かな。その肝か、彼らの読んできたさまざまな思想家、評論家であるという気がしたんだよね。だから、本書で言われている内容以上に、その拝啓となった人たち、カミュとか江藤淳とか伊丹十三とかね、読んでみたいと思ったな。いや、読まなくては、とね。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/731409

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著者プロフィール

1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。神戸女学院大学を2011年3月に退官、同大学名誉教授。専門はフランス現代思想、武道論、教育論、映画論など。著書に、『街場の教育論』『増補版 街場の中国論』『街場の文体論』『街場の戦争論』『日本習合論』(以上、ミシマ社)、『私家版・ユダヤ文化論』『日本辺境論』など多数。現在、神戸市で武道と哲学のための学塾「凱風館」を主宰している。

「2023年 『日本宗教のクセ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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