決定版・ゲームの神様 横井軍平のことば (P-Vine Books)

著者 :
制作 : 草なぎ洋平  影山裕樹 
  • スペースシャワーネットワーク
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本棚登録 : 362
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784906700479

作品紹介・あらすじ

伝説の任天堂開発者本人によって語られた開発哲学「枯れた技術の水平思考」がついに、全貌を顕す。

感想・レビュー・書評

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  • 斬新なアイデアをどんどん生み出して、電気の点検係から開発部長となり、任天堂を世界的な企業に成長させた横井さんの発言集。

    その横井さんの根幹にある考え方が「枯れた技術の水平思考」。孫さんの考えを借用すれば、アイデアは発想法から主に3種類に分類できる。
    問題解決型、水平思考型、組み合わせ型。その中の一つ。
    数十万した電卓がやすくなり、その液晶技術を使ったゲームボーイとかが有名。

    雑誌の記事とかを集めた本だから、同じことが何度も述べられてたりして眠くなるのが難点。
    絶版になってるからか、メルカリで高額で販売されててびっくりまん。改めて大学の図書館は偉大。

  • 「失われた技術に付加価値を探る」ビジネスモデルは金言のように、 現代のクリエイター達に受け継がれている
    横井軍平が提唱し、いままさに再評価著しい 「枯れた技術の水平思考」の可能性を、貴重な横井氏の発言原稿や、
    影響を受けた現代のクリエイターの寄稿などを集め追及
    ☆特別寄稿 加藤隆生(SCRAP代表) 川田十夢(AR三兄弟)
    真鍋大度(メディアアーティスト) 「この人がいなければ日本はもっとつまらない国だったでしょう。」 塚田正晃 (株)アスキー・メディアワークス 代表取締役社長
    「ゲームの世界では、りんごが赤であろうが青であろうが関係無いんですよ。 それはりんごの絵を描けば 殆どの人が赤に感じてくれるわけですから」(横井軍平)本文より 人間の本能がゲームの原点
    第1章 横井軍平の「ものづくり」
    第2章 “バーチャルボーイ”とは何だったのか
    第3章 偉大なる「すきま産業」 特別付録横井軍平関連資料集

  • まさしく、究極の洗練
    突き詰めて本質を見極める。
    現実の凄さ。

    たしかに子供のおもちゃはおもしろいし、飽きない。何より子供も熱中している。頭だけではなく、手を動かすことが大事だなと。綺麗なもので早く本心から出てくる欲求をカタチにする。

  • Twitterですすめられた

    【気づき】

    ・本当の先端技術を使ったら
    売れるものはできない。
    娯楽の世界でそんなに高いものは誰も買わない。
    私は世の中を見て「枯れた技術」を使えと言っている。

    もともと先端技術は娯楽品をつくるために
    出てきたものではない。
    軍事であったり医療であったり、
    そういうもののために出てきた技術。
    それがだんだんいろんな用途に使われていくうちに値段が安くなる。


    「枯れた技術」とは
    すでに広く使用されてメリット、デメリットが明らかになっている技法のこと。
    コストが高くなく、いわば「枯れている」(コストの低い)ものを利用するということ。

    「水平思考」とは
    現在利用されているジャンルから離れ、
    まったく別のものに置き換えて使うことにより
    新しいものを産み出すという考え。





    ブルーオーシャンを切り開くのが上手い人だと思った。

    ゲームボーイは技術的にカラーはできた。
    でも、あえて白黒で出したと言うところがおもしろい。
    黒板にチョークで雪だるまを書いたら白く見える。
    だから、色は概念的なものでしかない。
    カラーにすることで値段が高くなるなら、それはデメリット。



    ファミコンがでて、スーパーファミコンがでたときにこれか、先が不安だと思った。
    ファミコンはおじいちゃん、おばあちゃん、子どもまでみんな楽しめた。
    でも、だんだん難しくなってマニア化してしまった。
    100いたユーザーな50になってしまった。
    50は3倍くらいのお金を使っているから市場が広がっているようだけれど、絶対人口は少なくなっているはず。



    ゲーム&ウォッチのひらめきは
    新幹線て電卓で遊んでいるサラリーマンを見たから思いついたアイデア。
    これがファミコンにつながる。



    また、液晶を大きくすると
    値段が上がるため小さくてもゲームができるところを力説するのもものづくりへの執着が見られ面白い。


    任天堂とけんか別れをしたのではなく、
    事業が大きくなってしまった任天堂では難しく
    なったすきまをつくために独立したというのも興味深い。






      

    別の方が書かれているように
    同じ話が何度も出てくるのはちょっと残念

    あと
    メルカリで13000円くらいで
    売られててびっくり!
    ゲーム界って希少性を求めるからなのかな…

  •  「イノベーション」ということの実践者はゲームをしているかどうかに関わらずに一つの知見として読むべき本である。

  • 図書館
    予約中

  • 絶版なのが残念ですが、アイデア発想・水平思考を読むなら、絶対この本。

    いまなお新しいこと・ものを生み出す任天堂の秘密がここにある。

  • 2017/04/15?
    移動中

  • これまでのいろいろな媒体に掲載されたインタビューをまとめたものなので、内容の重複は多いけど、同じことを何回も語っているぶん、軍平さんの哲学とか本質みたいなのがよくわかった。

  • 「横井軍平のゲーム館」と内容はかなりかぶっている。どちらかを読めば十分だと思う。

    今でこそ任天堂は世界有数の大企業だが、以前は多角経営をしようとして失敗し、倒産しかけた時期もあった。業績向上のために試行錯誤していく中で、「偶然」横井軍平のような変り種を発見した。横井は任天堂にとっては救世主だったろう。

    しかし、玩具のメーカーの方法に舵を切ることには会社として大きなリスクもあったはずだ。これがもし大企業だったら、いくら横井が優れていたとは言っても、大きな仕事をするチャンスは与えられなかったと思う。その意味では、横井に機会を与えた社長の先見の明も評価できる。

    横井の哲学は、まさしくベンチャーそのものである。彼の代名詞とも言える「枯れた技術の水平思考」は、弱者が強者に勝つための戦術である。大企業は、資金力にモノを言わせて、最先端の技術力と宣伝力でもって一気に市場を制圧していくが、ベンチャーや中小企業はそうはいかない。ヒト、モノ、カネ、その全てで大企業よりも劣っているからだ。

    そんな中で、ベンチャーや中小企業が生き残り、勝ち残るためには、アイデアで勝負するか、ニッチな分野や隙間産業を見つけてそこに集中するしかない。そして、横井が勝負したのはまさにそういう所だったのだ。

    ムダを省いたシンプルなデザイン、遊びの本質を突いたユニークな玩具、古い技術を応用した低コストのゲーム機などが、横井の開発哲学を表している。時代の最先端をリードするような大企業には決して作れないものだ。

    逆に、そこが中小企業やベンチャーにとって勝つチャンスでもあるのだ。「これまでに無いものをつくればその産業は独占できる」というのは横井の言葉だが、まさにその通りだ。実行するのが難しいわけだが・・・。

    ちなみに、横井は今のデジタルゲーム偏重の時代を快く思っていないようだ。「遊びの形」は多様であり、アイデア次第でもっと色々な遊びをクリエイトできると考えていたようだ。本質的に考える横井さんらしい。

    とにかく本書は、ヒト・モノ・カネに恵まれない中小企業やベンチャー企業の人たちにこそオススメしたい一冊である。弱者はどのようにして発想し、勝負すべきかがよく分かる。

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