マインドフルネス

  • サンガ
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784905425205

感想・レビュー・書評

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  • マインドフルネスを生活の中に取り入れて続けていくには、どうすればいいでしょうか?
    自分の人生を向上する上で趣味を長年続けている人ならよくわかっていますが、
    その時、その時で、趣味の「役割」は異なります。

    例えば、ランニングを趣味にしているなら、最初はダイエットのためという「役割」をランニングに与えているかもしれません。
    それから、マラソン大会などに出場するなどして、どうやったら速くなるかなど、スポーツの役割を与えるかもしれません。
    そして、健康のためだったり、中には、よりより人生を築くために、
    ランニングを続けている人もいるかもしれません。趣味は、役割を変えれば、無限に自分の行動さえも、
    変えてくれるものです。

    何かを、続けるコツは、自分がしたいものに、どのような役割を与えるかを、認識することです。
    ランニングと同じように、マインドフルネスの役割も1年、3年、5年、10年と続けていけば、
    その役割は変わっていきます。

    初めは、よくわからず、ただ何となく、聞きかじった知識で、
    マインドフルネスを始めることしれません。
    それは、自分にとって「メリットがあるから」という、ひどく現代的な理由からかもしれません。

    続けることで、マインドフルネスが習慣になり、なくてはならないものになるかもしれません。
    そして、いつしか、自分にとってよりよい人生を築く上でなくてはならないものになるかもしれません。

    本書は、長く読み続けていくものです。
    マインドフルネスを行ってから、
    本書を開き、気になった箇所を読んでいくと良いと思います。

    本書の構成は異色の出来だと思います。
    マインドフルネスに関する多くの疑問に真摯に答えています。
    マインドフルネスを行い、
    その都度、本書を読めば、様々な「気づき」を自分に与えてくれると思います。

  • ===qte===
    日本証券業協会会長 森田敏夫氏
    人こそ財産 個性生かす
    2023/8/5付日本経済新聞 朝刊
    大学を卒業後、野村証券に入社。以来ずっと証券業界に身を置いてきた。


    どの会社もそうだと思いますが、特に証券業界にとって財産は人しかありません。どう人を育てていくか。悩むたびに繰り返し読んだのが『木のいのち木のこころ』でした。法隆寺の解体修理で棟梁(とうりょう)を務めた宮大工、西岡常一さんの話を聞き書きしたものです。

    法隆寺のように1千年以上保たれた木造建築はなかなかない。1千年以上生きたヒノキを使っているからですが、大事なのはその木の個性を生かすこと。木は太陽の光に向かって伸びるので、そりが生じる。そのそりをうまく使ってあげるのが大事で、そりを削ると長くもたないのだそうです。

    人も同じです。育ち方はみな違う。個性を生かす大切さを学びました。西岡さんは「教える」ことはしません。まずすべてを見ろと。自分でやって悩み、苦労してはじめて身につくとの考えです。一方で最後は大仕事を次世代に任せます。すべて任せて、もしそれで失敗したら自分が責任をとると覚悟をみせるのです。託された側は懸命に頑張り、成長するわけです。

    従業員組合や営業担当役員、社長、業界団体トップと職責を重ねるごとに「リーダーとは」と自問してきた。


    物事を冷静に判断すること、判断した後は情熱をもって取り組むことが大事です。『こころの処方箋』がたくさんの気づきを与えてくれました。孤独に耐える力と権力者としての責任感の強さとは比例する、とのリーダー論の指摘は本当にその通りだと思います。

    著者は臨床心理学の専門家なのですが、冒頭は「人の心などわかるはずがない」と始まります。理解するには相当のエネルギーがいる。人は100対0で物事を決めるのではなく、多くは51対49ぐらいの差しかなく、逆の考えも持っている。あきらめずに向き合う大切さがわかります。あと、人間に目が2つあるのは奥行きをみるため、との指摘も面白いなと思いますね。

    組合委員長のときに総会屋への利益供与事件に直面しました。「悪い場面でどう行動するかをリーダーは見られる」。そういってくれる先輩がいました。会社をよくするためだけに行動を取ろう。そう腹をくくりました。

    心の平静さを保つために毎朝必ず瞑想(めいそう)している。

    もう5年ぐらいになります。きっかけは『マインドフルネス』です。人の心はコップに入った泥水のようなもの。泥水を透明にするには放置し沈殿するのを待つのが一番の方法です。心も同じで時間をかけて瞑想し、静かに呼吸に集中します。でもすぐあちこちに心が飛ぶ。心をコントロールすることの難しさをまず気づかされます。

    仕事を忘れ、すっきりする読書もします。心のビタミン剤ですね。感動系では『とんび』。不器用だけど純粋な親子の物語ですが、周囲に聞くと感動する場面がみな違うんです。痛快系では『水滸伝』。個性的な人物が次々登場し命をかけて戦います。海外出張の飛行機が至福の読書の時間です。

    世の中の変化のスピードが加速していると実感している。

    コロナ禍で一気に加速したと思います。今までの常識を疑い、自ら考えて行動しないといけない時代です。イノベーションを起こすには多様性が欠かせません。『ローマ人の物語』は変革の難しさも示してくれます。ゼロから作るよりも、既存システムを自ら変革するのは大変な作業になります。

    認めたくない現実から目をそらさない姿勢が大切です。相矛盾することをやり遂げるのが経営でしょう。またバランス感覚を取り違えてはいけません。2つの考えの真ん中ではなく、環境に応じて両軸のあいだを縦横無尽に動いて判断することがバランス感覚の大事な点でしょう。

    『選択の自由』はいま読んでも発見があります。市場の価格決定は効率的で、改めて我々の仕事の重要性を思い起こさせます。インフレをアルコール依存症に例えていることは教訓でしょう。物的資本と人的資本の議論も現在に通じます。容易に置き換えられないからこそ、人的資本が優れた会社の収益性は高い。やはり組織は人なのです。

    (聞き手は編集委員 藤田和明)

    【私の読書遍歴】

    《座右の書》

    『木のいのち木のこころ』(西岡常一ほか著、新潮文庫)

    『ローマ人の物語』(塩野七生著、新潮文庫、全43巻)

    《その他愛読書など》
    (1)『こころの処方箋』(河合隼雄著、新潮文庫)。子どもは十分な親への依存があってこそ自立するとの指摘にも同感。
    (2)『マインドフルネス』(バンテ・H・グナラタナ著、出村佳子訳、サンガ)。心を静かに見つめるとささいなことにくよくよしている自分にも気づく。
    (3)『自由からの逃走』(エーリッヒ・フロム著、日高六郎訳、東京創元社)。自由を勝ち取ったがゆえに人間は孤独に。たくさん線を引いた本。
    (4)『選択の自由』(M&R・フリードマン著、西山千明訳、日本経済新聞出版)
    (5)『とんび』(重松清著、角川文庫)。小料理屋の女将と娘の会話の場面に涙がこぼれた。
    (6)『水滸伝』(北方謙三著、集英社文庫、全19巻)
    もりた・としお 1961年鳥取県出身。85年同志社大学商学部卒、野村証券入社。同社社長を退任後、2021年7月から日本証券業協会会長。

    ===unqte===

  • 読み直したい
    内容がすべて腑に落ちる時は未来であろう。

  • 感想
    世界の経営者が実践するライフハック。呼吸を意識することから始め、自我、宇宙へと意識を巡らせる。喧騒を離れ少しでも我欲を薄めさせる。

  • マインドフルネス初心者にとって本書はマニュアルであり、辞書的な位置付けになる。何度も疑問が出る度にそのヒントになりそうな箇所を読み味わいたい。

  • i

    もし〜があれば症候群。
    全ての問題は心から生じる

    ある認識を「楽」と認識したら、人はその虜になる。それをもう一度味わおうとする心の癖を「欲」という
    "頭の中は意見と批判でいっぱいです。自分の周囲に大きな壁を築き、好きと嫌いの牢獄に囚われています。"

    人は享受する感覚の99%をありのままにみず、その対象に自分のイメージを固定させてみている。その後プログラムされたお決まりの手続きを取る

    心象→欲、無知、怒りの根は何か

    瞑想のやり方、心得
    ・頭の中に現れるモノ全てを受け入れる
    ・無理はしない、期待もしない
    ・俯瞰する、固執しない、ニュートラル
    「物事をありのまま見る」

    ・取り組む時間を決める。初めては20分以内
    ・いったん座ったら時間が終わるまで姿勢を変えない
    ・開始時に深呼吸を三回。その後普通の呼吸に
    ・意識を鼻腔の縁に集中して息の出入りの感覚を感じる
    ・瞑想中は体を動かさずに静止する、目を閉じる
    ・言語化したり考えたりしない。他ごとも考えない。まずは呼吸に集中。
    ・慣れてきたら呼吸ではなく瞬間瞬間変化する感覚に集中する

    姿勢は背骨をまっすぐ伸ばし、その一直線上に頭を置くイメージ。椅子を使っても良い。
    姿勢の安定は瞑想の手段で本質では無い。


    目的:
    心を清らかにする
    嘆きと悲しみを取り除く
    苦と憂いを取り除く
    真の安穏に向かって正しい道を歩む
    正しい道を実践してーーになる

  • 数年前にヴィパッサナー瞑想を行いましたが、挫折しました。
    この本を読むと、ヴィパッサナー瞑想は難しいし、成功するのは、かなり困難なことがわかる。
    また、万が一成功したとしても、生は無常であること、存在の本質は苦であること、「私」という実体はない、という無常・苦・無我といった、身もふたもないことを体験することになる。
    しかし、そこで、究極の幸福、涅槃が実現するという。
    この辺の感覚は、やっぱり実際に体験できなければわからないのでしょう。
    また、最近、再開しました。つづくかな。

  • 真の意味で出家した者は世俗の姿がよく見える。彼らは世俗から離れているゆえに世俗の全体が見えるのだ。我々にとって幸福とは欲望を満たすことであるが、心の飢えや渇きが満たされることは決してない。遊園地で楽しさを満喫して、帰り道で疲労を味わい、明くる日からやりたくない仕事に束縛されるのが私の人生だ。
    https://sessendo.blogspot.com/2019/03/h.html

  • ・門番のように、吸うたび吐くたびに鼻孔に触れる感覚のみに気づく→続けるうちに、心と身体は非常に軽くなり、身体が浮いているような感覚がするかもしれない
    ・集中力とは、一つの対象に注意を向ける力強くてエネルギッシュな働きのこと。気づきとは、清らかで明晰な注意力の働きのこと。瞑想は、集中力と気づき、この二つを育てようとする
    ・感覚をありのまま、自然で混じり物のない純粋なまま、完全に経験する方法は、的確なタイミングで気づくことだ。感覚が生じたとき、すぐに気づく。「今ここ」で気づく。常に今、実際に起こっていることをそのまま単純に感じる
    ・気づきとは、概念のない認識のこと。ありのままの注意。気づきは認識プロセスにおいて思考の前に現れるもの

  • 【由来】


    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】


    【目次】

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著者プロフィール

12歳のときスリランカのマランデニアで出家した。1947年、20歳のときキャンディで具足戒を受けて正式な僧侶(比丘)になる。ガンパハのヴィディヤセーカラ・ジュニアカレジ、ヴィディヤランカーラ・カレジ(現・国立ケラニヤ大学)、コロンボのブッディスト・ミッショナリー・カレジを卒業。その後インドに渡り、マハーボーディ・ソサエティで5年間伝道活動。サンチー、デリー、ボンベイで不可触民(カースト制度の最下層民)のなかで活動する。

「2014年 『8マインドフル・ステップス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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