子どもを信じること

著者 :
  • 大隅書店
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感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784905328018

感想・レビュー・書評

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  • 名著である。
    少なくとも私にとっては。
    子どもを信じること、見守ること。
    子育てに悩んだり迷ったりして、なにか本からヒントを得ようと考えた人なら、一度は目にするフレーズ。
    何冊も何冊も本を読んだ人なら、きっと何度も出逢ってきたフレーズ。
    毎回、「そうなんだよなぁ」とアタマでは理解しながらも、実践に落とし込むのは、ほんとに難しい!! と実感してきた。
    この本では、著者が自分の子育て(4人!)と多くの臨床経験から、この「子どもを信じること」を具体的にどうやったらよいのかを教えてくれる。
    やはり、とても忍耐の要ることだ(特に、これまで過干渉気味であった人にとっては)。
    現代の、1人か2人しか育てる経験のない人たちは、「子どもを信じたい」のだが「信じぬく自信」がないのだ。
    著者自身も、1人目、2人目くらいまでの子育ては、試行錯誤していたようだが,私を含む「信じぬく自信」がない人は、そこでやっぱり辛抱たまらず、口や手を出したくなってしまうのだよなぁ。
    でも、その著者が4人育てて(そしてたくさんの知見を得て)至った言葉には説得力があった。

    「子どもを信じるというのは、失敗しないことを信じるのではありません。失敗しても子どもは自分で立ち直っていくだろうと信じるのです。」

    簡単ではない。でも、子どもを信じぬける親でありたい、と思う。

    • workmaさん
      りえぽんさん
      はじめまして。

      「子どもを信じるというのは…自分で立ち直っていくだろうと信じる」…の文章、とても響きました!
      りえぽんさん
      はじめまして。

      「子どもを信じるというのは…自分で立ち直っていくだろうと信じる」…の文章、とても響きました!
      2023/03/13
    • りえぽんさん
      workmaさん

      初めまして。
      コメントありがとうございます。
      この言葉、私も目から鱗でした。
      今もときどき思いだしては、肝に銘じています...
      workmaさん

      初めまして。
      コメントありがとうございます。
      この言葉、私も目から鱗でした。
      今もときどき思いだしては、肝に銘じています。
      2023/03/13
  • 友人に薦められて読んだ

    子育ての極意
    子どもを信じること

    小手先の方法論ではなく「核」が語られている
    私がよかれと思って必死にやって来たこと
    あの苦闘の年月は却って子どもを傷つけていたのか

    もう失敗の連続の後で読むと非常に辛い
    せめて発行された10年前に出会いたかったァ

    主に不登校の子どもについて語られている
    私には手遅れだが悩んでいる若い友人に紹介したい

    でも、自分に問いかけることはまだ遅くない
    そうだね、笑顔で子どもの話に耳を傾けること
    子どもの年齢には関係ないよね

    深く深く心に刺さりました

    ≪ 子どもをね 信じることよ 丸ごとよ ≫

  • 落ち込み悩んでいるときに、友達にこの本のことを教えてもらい手に取った。読み始めてすぐに、不登校の中学生のエピソードが出てきて、まさしく知りたかったことで、付箋をたくさんはさみながら読んでいった。
    子どもを信じ続けて、信じぬくこと、小言をやめること、家ではリラックスしてもらうこと、私の子どもたちも本当にそれでいいのだろうか、いつか、きちんと教えてこなかったからできないまま大人になってしまった、と思い悔やむ日が来るのではないか、と、心配なこともある。
    でもしばらくは、この本に書いてあり感銘を受けた言葉を記し、時々思い返して、家はリラックスの場であること、話を聞くこと、を大事にしていこうと決めた。

  • なまじな育児書より断然いい。
    しかーしこの文章をしみじみ理解できるのは、失敗の後。
    自分の子育てを振り返って、読んで反省する本である。
    と、思った。(泣)

    これから、の人や、学校の先生に読んでもらいたい。

  • 子供のためと考えていることが、本当に子供のためになっているのか。振り返ってみると自分も指示ばかりの時があるかもしれない。指示してもしなくても、結果は変わらなかったりするのに。結局子供は良くなろうとするし、子供に寄り添い、家ではくつろげることが大切とといた、HowToではなく子育ての本質について書かれたような良書。考えさせられる。

  • 【趣旨】

    子どもを信じること。
    つまり子どもに小言は言わず優しく接すること



    【気づき】

    ・アイスクリーム療法
     子どもを元気にする方法

     冷蔵庫いっぱいにいろんな種類のアイスを買い
     子どもに自由に食べさせる
     ×条件をつける(宿題やったらいいよなど)




    ・悲しい、寂しい場面では声をかけて
     感情を認知させる必要あり
     そうしないと、アレキシサイミア(失感情症)になる



    ・自己主張するようになったら、
     順調に育っていると楽しむくらいの気持ちで



    ・子どもとの距離が近すぎる親、遠すぎる親
     問題点

     [近すぎる親の場合]

     ・現実を加工する傾向あり
    ・事実を事細かに話すものの主語が欠落しているので、子どもの気持ちなのか、親の気持ちなのかわからないことが多い
    ・子どもと一体化していることが問題
     ・安全な失敗体験すべき時期がある




    ・子どもが何かにはまっているときは
     何かの不安から自分を守っているのかも
     (防衛機能が働いているかも)


    ・子どもが何するか?に意識が向きすぎると×
     何を考えているか?が大事



    ・子どもが自立しようとするとき
     親から離れる寂しさも感じているので
     何度も親の愛情を確認しようとする

     (見捨てられ不安を子どもは感じているので、
     親はやさしく受け止めてやればよい)



    ・子どもは話を聞いてほしい
     聞いてもらったという体験が喜びになる
     思いを伝え合うことが大事
     5W1Hを使いたくなったら注意!
     子どもが話したいことに近づけることが大切
     ×アドバイス

  • 医師でカウンセラーをしながら4人のお子さんを育てている著者の子育て法。

    とにかく子供に最大限愛情を注いで信じて見守る子育て法。

    中にはこれは甘すぎでは?というものも。
    好きなだけアイスクリームを食べさせるアイスクリーム療法や、片付けを強制せずに親が片付けてとにかく子供に家は居心地がいいと感じてもらう、など。
    愛情をかけながらもう少し躾は必要なのでは?と思ったので星-1だけど、これは引きこもりや心が傷ついている子どもに対して元気にするための療法なのかな?

    普通の子に対してはここまで甘やかさなくていいと思うけど、とにかく親の価値観を押し付けず、子供の幸せを願って過干渉にならずにサポートするという姿勢には共感する。

    できたことを褒めすぎず、失敗も積極的にさせてみる。あなたが出来ても出来なくても元気に生きていてくれることが嬉しいよ、というメッセージをたくさん伝える。

    子育てにぶち当たったらまた読み返したい本。

  • 子どもを信じて見守ること。
    ・指示をしない
    ・小言を言わない
    ・やさしく接する
    実践してみようと思いました。

  • 大袈裟に褒めず、先回りしたり指示をしたりもせず、子どもを信じて見守ることに徹する。それが出来たらなぁと。反省することばかりでウッときた。

  • 今と違った子育てができそうな気がする
    。見守る子育て。難しいけどね。

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著者プロフィール

1965 年、東京都生まれ。4歳から高校卒業まで徳島県で育つ。京都大学医学部卒業。京都大学大学院文学研究科博士後期課程(心理学専攻)修了。文学博士。2010 年 3 月まで仁愛大学人間学部心理学科教授、同大学附属心理臨床センター主任。現在は、医師・臨床心理士として、地域医療、カウンセリングに従事している。2012 年 3 月より佐保川診療所所長(TEL 0742-22-3201)。著書に、『認知科学の新展開 4 イメージと認知』(共著、2001年、岩波書店)、『子どもが幸せになることば』(単著、2019 年、ダイヤモンド社)などがある。

「2019年 『子どもを信じること』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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