町山智浩のシネマトーク 怖い映画

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  • スモール出版
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784905158776

作品紹介・あらすじ

なぜ、人は「怖い映画」に惹かれるのか?
映画評論家・町山智浩が9本の「本当に怖い映画」を徹底解説。
作品に隠された「恐怖の仕組み」を解き明かす!

『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』
ゾンビを通して暴かれるアメリカのダークサイド

『カリガリ博士』
正気とは何か、狂気とは何か

『アメリカン・サイコ』
出口も善悪もない、永遠の荒野

『へレディタリー/継承』
運命から逃れることはできるのか

『ポゼッション』
妻を失う悲しみと国家への怒り

『テナント/恐怖を借りた男』
「自分自身であること」が許されない世界

『血を吸うカメラ』
メディアに支配される人間

『たたり』
幽霊屋敷ホラーの古典は「何も見せずに」怖がらせる

『狩人の夜』
人が人を裁くということ

感想・レビュー・書評

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  • 映画を鑑賞する時に、作品を監督したひとの人生や価値観を知っていると、その作品をより深く理解することができる。その監督が影響を受けた映画作品も、インタビューやDVDの副音声から拾っている。一つの作品を深く多面的に鑑賞している。読み応えのある一冊。ホラー映画好きなら、本書に登場する作品はだいたい鑑賞済みでしょう。
    映画研究の手引き書として読んでも良いかも。

  • さすが町山智浩氏、一作づつ作品の愛が溢れている。
    懇切丁寧なバックグラウンドから俳優たちのプロフィールまで、事細かく語ってくれている。
    怖い映画ということであまり馴染みのない映画ばかりだったけど、観てなくても読んでるだけで面白い。
    (割と昔の1920〜1960くらいのもの)
    紹介されてる9作品中、ロバート・ミッチャムの”狩人の夜”だけ視聴済みだった。

  • 著者の新書の方の映画評もいくつか読んでいるんだけどさ。あちらの、浜村淳かよ、というくらいひたすらあらすじを追っていく映画評に対して、単行本のちがいなのか、こちらはあらすじを追いつつも、連想される他の映画をどんどん出してくれる。それが楽しい。タイトルにあがっている映画だけでなく、関連する、というか連想されるくらいのつながりの映画もまた、観たくなってくるんだよね。映画を好きにさせる本だと思う。

  • 面白い!映画ムダ話の書籍化に近い内容だったので、聞いたことがある人には物足りない内容かもしれない。ただ、それ以外の人にはおすすめできる。好きなアーティストのCDはシングルカットされててもアルバムを買う理論。怖い映画というテーマでまとまっていて、その中で共通点が見つかったりして楽しめた。

  •  表紙イラストの町山智浩が『ピーナッツ』のキャラのようで可愛らしい。
     語り口調で書かれているので、さくさく読みやすい。
     8本の映画の中で観ているのは『カリガリ博士』のみ。
     盛大にネタバレされていても『アメリカン・サイコ』や『ポゼッション』が観たくなった。「まだ観ていない人のために(中略)結末は話しませんが」とある『血を吸うカメラ』は特に観たい。

  •  「怖い映画」は嫌いなのです。チラシに「ホラー」と書いてあると見に行きづらくなります。壁から血が染み出したりするのは、ホント堪忍してほしいのです。なのにこの本は読んでしまいました。町山智浩という名前に興味がありました。ラッキーなことに、市民図書館の新刊書の棚にちょこんとすっわていました。
     読んで、まさに「三嘆」しました。映画好きには、あるいは、映画好きになりたい人には絶好だと思います。若い方には、例として挙げられている映画の幅が広いので、見てない感があるかもしれませんが、1900年代の後半の映画が好きだった人にはジャストミートです。
     語り口も、軽くていい詩、解釈も深い。何よりも、映画が好きなことがビンビン伝わってくる、心地のよい本です。
     でも、まだ、ヤッパリ、「ホラー」は避けたいと思います。(笑)
     なんか、町山さんという人の本を探して読み始めそうです。感想はブログに書きました。読んでみてください。
     https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202101230000/

  • 『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』
    ゾンビを通して暴かれるアメリカのダークサイド

    『カリガリ博士』
    正気とは何か、狂気とは何か

    『アメリカン・サイコ』
    出口も善悪もない、永遠の荒野

    『へレディタリー/継承』
    運命から逃れることはできるのか

    『ポゼッション』
    世界を滅ぼすほどの悲痛な叫び

    『テナント/恐怖を借りた男』
    隠されたホロコースト

    『血を吸うカメラ』
    メディアに支配される人間

    『たたり』
    幽霊屋敷ホラーの古典は「何も見せずに」怖がらせる

    『狩人の夜』
    人が人を裁くということ

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著者プロフィール

1962年生まれ。映画評論家。1995年に雑誌『映画秘宝』を創刊した後、渡米。現在はカリフォルニア州バークレーに在住。近著に『トランピストはマスクをしない コロナとデモでカオスのアメリカ現地報告』(文藝春秋)、『映画には「動機」がある「最前線の映画」を読む Vol.2』(集英社インターナショナル)、『最も危険なアメリカ映画』(集英社文庫)、『町山智浩のシネマトーク 怖い映画』『町山智浩の「アメリカ流れ者」』(スモール出版)などがある。

「2021年 『町山智浩のシネマトーク 恋する映画』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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