- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784904399088
作品紹介・あらすじ
日本入りした脱北者として初めて大学生になった「私」=ハナが綴る、喜び、戸惑い、格闘する、笑いあり涙ありの日々-大学生活、友情、恋愛、故郷や家族の思い出、そして北朝鮮のこと…。各メディアで話題の人気ブログを一冊に。
感想・レビュー・書評
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等身大な感じがよかった。
こういうこ周りにいるなと思った。
北朝鮮関連の映画とか何本か見たし、やっぱり隣の国だから距離的に近いというのは頭では理解している。
けど、この本が一番身近に感じた。北朝鮮の国のシステムとか今の日本政府の対応とか、歴史のこと。
いろいろ障壁があるにせよ、やっぱり近い国のことなのにそういうふうに実感できるツールがほとんどないんだなと。
そういう意味で近く感じることができる希少な本。
彼女のいろいろ考えすぎちゃう性格に時々いらっとしたり、でも中国で別れたきりの家族のことを一切語らなかったりとか、普通なんだけど、ここまでに至る過程があるからこそのハナちゃんなんだと思うと普通の意味がちょっと違う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ノンフィクション
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北朝鮮では北朝鮮が勝ったスポーツしか報じられない。だからいつも勝っていると本気で思っているらしい。北朝鮮では自殺=反逆罪だから自殺したくてもできない。偉大なる将軍様率いる、こんなにも良い社会主義の国で自殺をするのは国を裏切ることになる、自殺を試みる人は裏切者の烙印を押され、その家族まで罪がおよぶことになる。
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916
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北朝鮮から脱北してきた女性のブログをまとめた本。
北朝鮮から来た、ということを除けば、ごくごく普通の女性なんだなぁ…
北朝鮮から来たということで差別を受けるのでは?ということを非常に気にしていることが伺える。
また北朝鮮にいた頃は国の為に命を投げ出すことや、独裁者に忠誠を誓うことが当たり前だと思っていたとの事で、教育による影響と情報統制の恐ろしさがよく分かる。 -
北朝鮮を脱北し、日本に住む女の子のブログをまとめた一冊。
「アジアプレス」のサイトでは、彼女の北朝鮮での生活を体系立てて説明する、という趣旨のページがあったので、そういう本かと思っていたが、読んでみると、日本にやってきた彼女が四苦八苦しながら普通の生活をしようともがいたり、また北朝鮮での思い出を語ったり、率直な気持ちを書いたり・・・等身大の女の子がそこに描かれていた。
私たちは北朝鮮のことをあまりに知らない。
もちろん、知ろうとしたところで知ることができる国でもない。
だから、そのぼんやりとした危険なイメージで北朝鮮人のことも考えがちだ。もちろん、私たちとは違う体制で長く暮らしている人々であり、違う文化、違う習慣を持っているのは確かだが、そこに住んでる人々はやはり、私たちと同じ人間なんだ、ということを気付かせてくれる。
「暗くて貧しい国」というだけではない。そこに住んでいる人々は、普通にいたずらをしたり、怒られたり、友達と集まったり、歌ったり・・・そういった生活が確かにあるのだ。
脱北者は少なくない数の方とおつきあいがあるが、そういう私でも日本に住む脱北者のことはほとんど知らなかった。彼女のような存在が日本で生きていくためには、彼女のがんばりだけでなく、きちんと受け入れていく社会が必要だな、と思った。 -
北朝鮮での暮らし、とても興味深かったです。
でも、残念なのがブログをまとめた本なので仕方ないのかもですが
ちょっと文章が読みにくいかな。。。
あと、いろいろ制約が多い中での出版だったと思うので
仕方ないとは思うけど、もっと踏み込んだ話が
聞けたらよかったなあ。 -
私は北朝鮮出身の人が日本で暮らしているということを
認識したことがなかった。毎日新聞でこの本の紹介を見て
ちょっと驚いた。
北朝鮮で生まれ育ち、脱出して中国で潜伏生活、その後に
日本へ来たということで、そんな苦難を乗り越えた、どんな
屈強な人なのだろうかと思ったら、可愛らしい女の子で意外だった。
ハナちゃんが日本に来られて、それなりに悩みながらも大学生活が
送れてよかったな。京都がすきで着物を来て街を散策して楽しんだり、お友達に誕生日をお祝いしてもらって喜んでいたり。
そんな様子が微笑ましくて、読んでいるこちらもうれしくなった。
これまでの経緯から、のんきにはしていられないようだけど、この
可愛らしい心は持っていて欲しいと思う。 -
面白かった。ハナ氏の性格が可愛い!!
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内容は日記のようでやや冗長だが、北朝鮮から渡ってきた一人の人間の苦悩が率直に語られており、また、こんなに多くの脱北者が日本にいることに驚かされた。