天才による凡人のための短歌教室

著者 :
  • ナナロク社
4.20
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本棚登録 : 1335
感想 : 86
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904292990

作品紹介・あらすじ

木下龍也が創作のすべてを伝える短歌教室。
開催すれば毎回満席となるこの講義が大幅な加筆と書き下ろしを加え一冊になりました。
短歌をつくる技術はもちろん、アイデアの発想法、歌人としての生き方、短歌とお金などなど…
短歌って何ですか?という方から楽しめる新たな「文章読本」の登場です。

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最高の一首をつくるのは僕ではない。
この本を開いたあなただ。
あなたという短歌の天才が
目の前に立ちはだかる日を、
僕に参りましたと言わせてくれる日を、
僕は待っている。

木下龍也

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感想・レビュー・書評

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  • 歌人の木下龍也さんが、これまでに培ったいくつかのコツをまだ短歌を始めていない未知の天才に伝え、なるべくはやく天才になってほしいとする天才による凡人のための短歌教室。

    短歌をつくり始めて一カ月の私はとても面白く読みました。
    「僕にとって最高の一首をつくるのは僕ではない。この本を開いたあなただ」
    やっぱり短い短歌が生業なだけあって、キャッチコピーが天才的に上手いと思いました。



    以下、メモです。ご興味のない方はスルーしてください。


    ・歌集を読むこと。
    ・歌人の中からふたりを目標とし、徹底的に真似してインストールする。
    ・作歌を日課に。
    ・テレビを観ろ。新聞を読め。
    ・みんなの頭のなかにあること=共通項。自分の頭のなかにしかないこと=独創性。このバランスを調整すれば、共感(そうそうそうだよね)の歌、納得(そう言われてみればそうだね)の歌。驚嘆(感嘆符、ときどき疑問符)の歌をつくることができる。
    ・定型を守れ。
    ・助詞を抜くな。
    ・文字列をデザインせよ。
    ・一首で遊び倒せ。(「推敲」する)
    ・商品をつくれ。(選者の選ぶ歌の好み、傾向を把握する)
    ・投稿で負けまくれ。
    ・(困ったら)雨を降らせろ。月を出せ。花を咲かせろ。鳥を飛ばせろ。風を吹かせろ。ひかれ。だれか、何かを待て。時間、空の様子、季節を述べる。
    ・きらきらひかるな。
    ・固定されたものごとを分解し、流動させろ。
    ・すでにある物語やニュースを活用し裏切れ。
    ・死をいじくりたおせ。
    ・神をいじくりたおせ。
    ・メッセージではなくパッケージを盗め。
    ・群れるな。
    ・自作と自分を切り離せ。
    ・歌人以外の顔を持て。

    • まことさん
      ベルガモットさん、こんばんは♪

      何かもう、短歌が楽しいので、短歌だけ読んでいたい気もします(笑)。
      でも、今のところ普通の小説も読んでいま...
      ベルガモットさん、こんばんは♪

      何かもう、短歌が楽しいので、短歌だけ読んでいたい気もします(笑)。
      でも、今のところ普通の小説も読んでいますが。
      新聞歌壇の投稿、1か月の間にもう、10回以上したと思います。
      でも、私が詠むと交通安全の標語みたいになってしまいます(笑)。
      明日は、笹井宏之さんの、ムック本のレビューをしようと思っています。
      2023/04/08
    • ☆ベルガモット☆さん
      まことさん、短歌沼にはまってますな♪
      新聞歌壇、もしも載ったらおしえてくださいね☆
      そうそう、私もいまだに標語っぽくなります。
      レビュー楽し...
      まことさん、短歌沼にはまってますな♪
      新聞歌壇、もしも載ったらおしえてくださいね☆
      そうそう、私もいまだに標語っぽくなります。
      レビュー楽しみにしていまーす
      2023/04/09
    • まことさん
      ベルガモットさん♪
      短歌用に4月始まりの手帳を買ったので、少なくとも1年は続けたいです。
      ベルガモットさん♪
      短歌用に4月始まりの手帳を買ったので、少なくとも1年は続けたいです。
      2023/04/09
  • 人気歌人・木下龍也氏による熱い短歌講座。
    ほぼ全編命令口調でアジってきて、こちらをその気にさせるが、ご本人の優しさが隠しきれない。
    この本を読んだ読者が、短歌に溺れないように、潰されないように、ちゃんと布石を打ち出してくる。
    作歌のコツが数多く書かれ、悩めるものの指針となる。
    歌人としての心構えも、木下氏の実感から学べる。
    ひとつひとつのトピックが短いので、気軽にパラパラと読み返せるのも利点。

    『引き返すなら今である』内の言葉、「残念ながら短歌を作ることで幸福になることはない」に木下氏の短歌に対する覚悟を見たような気がする。

  • 歌人・木下龍也による短歌指南書。帯には週刊少年マンガ誌副編集長が"パンチライン連発の良書で「短歌」を「マンガ」に置き換えるとそのまま使える考えが満載"と書いている。マンガ家さんにも勧めているそうだ。

    確かに、読むだけで心が高揚してくる。短歌作ってみたいかも、と思わせられる。

    マンガや短歌だけでなく、何かを表現したい人にはきっと刺さるフレーズがあると思う。私には"メッセージではなくパッケージを盗め"が1番刺さった。

  • 「天才による」と銘打っておきながら”はじめに”の冒頭で「僕は天才ではない」で始まる本書。
    「僕にとっては僕の短歌がこの世でもっともつまらない」、「僕が披露できるのは手品であり、魔法ではない」、「タネも仕掛けもある僕の短歌は僕の胸をどうしても打ち抜くことができない」と自身の短歌への想いが続く。

    一読者として読む身としては、わかりやすく、その中にはっとさせられる解釈を与えてくれる木下さん”天才”かもと思っていたが(だからこの一見傲慢なタイトルもことば遊びの一種かなと思っていたが)、その思いに反していきなり思ってもみなかった切実な心情を吐露される。

    そして、この本は「僕には消すことのできない鳩を、どうか本当に消して欲しい」という思いでそのコツを未来の天才に伝えるための本とのこと。

    そこから続く短歌づくりのコツ達は、今のところ詠まない読者である自分にとっても大変興味深いものであった。
    特に「歌人になる」、「歌人として生きていく」の章はさながらビジネス署、自己啓発書かのような確固たる生き様・姿勢を示してくれており、短歌を離れても日常との向き合い方にも応用できそう。

    巻末に掲載されている「あなたのための短歌展」の歌を読んで、ああやっぱり自分は読みが浅いなと実感。
    お題があるのとないのとで歌の面白味が全然変わる。
    逆に言うと、歌だけだとそこに潜む真意に辿り着けていない。
    奥が深い。
    ことばって面白い。

    〇気を抜けば平凡になる人生へ西荻窪という劇薬を

    〇どこへでも行けるあなたの舟なのに動かないから棺に見える

    〇あきらめの吐息でもいい銀色の冷めた身体に熱をください

    〇花束をほどけば薔薇のそれぞれにかけがえのない傾きがある

    〇とびきりな容姿のせいでたましいを見てもらえない美女も野獣も

    • 111108さん
      fukayanegiさん、お返事ありがとうございます。

      あー、木下づいてるんですねwなるほど。
      そんなにおすすめなら課題図書一番目にしなく...
      fukayanegiさん、お返事ありがとうございます。

      あー、木下づいてるんですねwなるほど。
      そんなにおすすめなら課題図書一番目にしなくてはw

      『レベッカ』はたぶんfukayanegiさんは海外ミステリーたくさん読まれるので、するすると読んじゃうと思いますよ!

      こちらこそたくさんのいいね!とコメントありがとうございました♪
      よいお年を♪
      2022/12/31
    • ☆ベルガモット☆さん
      fukayanegiさん、111108さん、お邪魔しまーす

      木下づいているんですねw仲間でーす
      ちょうど私もこの本再読中だったので、...
      fukayanegiさん、111108さん、お邪魔しまーす

      木下づいているんですねw仲間でーす
      ちょうど私もこの本再読中だったので、嬉しいです♪
      タイトル自体は挑戦的で、おおっと思ってしまいます~
      「自己啓発書かのような確固たる生き様・姿勢」に同感ですっ
      特におこちゃまネタのレビューではお邪魔致しまーす
      良いお年をお迎えくださいませ☆
      2022/12/31
    • fukayanegiさん
      ベルガモットさん、こんばんは
      コメントありがとうございます!

      また、木下づきのきっかけを作って頂きありがとうございました!
      次は山田航さん...
      ベルガモットさん、こんばんは
      コメントありがとうございます!

      また、木下づきのきっかけを作って頂きありがとうございました!
      次は山田航さんあたりを狙っています。

      うちのチビたちネタはもはや自己満足の記録の世界なのですが、温かなまなざしを向けて頂いて感謝です。

      よいお年を〜。
      2022/12/31
  • 本の名前が挑戦的なのでどういう意図があるのか興味津々。
    なるほど『はじめに』のところで種明かし。
    短歌への愛があふれている。
    『短歌は過ぎ去った愛を、言えなかった想いを、見逃していた風景を書くのに適している。』『記憶の奥にある思い出せない思い出を書くことには最適なツールなのである。』
    『まずは歌人をふたりインストールせよ。徹底的に真似をしてインストールしてほしい』
    木下さんは、穂村弘と吉川宏志だったとのこと。
    『短歌をつくることを毎日の習慣にする。』
    木下さんは帰るのが遅くなった日は夜ごはんを抜いて時間を確保しているそう。
    アイディアは移動中に思いつきやすいという意見に同感。
    先日高速道路でうっかり思いついて降りるインターを通り過ぎてしまい焦った。
    『共感・納得・驚異の3種類の中で得意なものをバランスよくつくっていけばいい。』
    『一首で遊び倒せ。その一首に快感と手応えを感じる瞬間を。』
    推敲の苦しみと楽しさについての説明が心地よい。
    『時間、空の様子、季節を述べろ。』
    花鳥風月は短歌の先生に褒められる歌には入っているような気がする。
    『メッセージではなくパッケージを盗め。』
    構造を拝借してみようというのはすぐにでもできそう。
    あなたのための短歌一首という短歌の販売はアイディアが秀逸!
    推敲のテーマだけ覚書
    省略と具体性
    枝葉を断つ
    身体感覚
    類語を探す
    無価値さを高める
    焦点を絞る
    影を描く
    テンプレ化する
    誰に向けて書くか
    百年後
    重なりの解消

    巻頭と巻末に木下さんの歌の紹介あり。
    特に好きな歌
    「かなしい」と君の口から「しい」の風それがいちばんうつくしい風
    抱きしめて君の内部に垂れているつららをひとつひとつ砕くよ
    お題 三歳の息子から話を聞いて短歌を作ってほしい
    ママと手をつないだときにわかったよ星のやさしい持ち帰り方

  • twitterの川柳仲間さんの中には、短歌も詠まれる方がおられます。
    そうした短歌ツイートを読ませていただくうちに、自然と短歌にも興味を持ちました。

    こちらの「天才による凡人のための短歌教室」は、ブクログでフォローさせていただいているまことさんのレビューから知った1冊です。
    「天才による凡人のための…」とは、なかなか思いきったタイトル!(失礼(汗))とおもって手に取りましたが、のっけから「僕は天才ではない。」(引用)とあり、やや混乱…!
    要はこの本で短歌のコツを伝えることで、まだ短歌を始めていない未知の天才たちにはやく天才になってもらい、著者を撃ち抜く短歌を詠んでほしい…ということだそう。

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

    第2章の「短歌をつくる」では、短歌入門書では味わえない、歌人ならではの短歌を詠むコツがわりと淡々と書かれています。
    なかでも驚いたのが「助詞を抜くな。」(46ページ)でした。
    それというのも川柳を詠むとき(わたしは主にtwitterで川柳投稿をしています)、字数やリズム感を第一に考え、結構助詞を抜いてきたため、助詞抜きが身についてしまっていたからでした。

    なんでも助詞を抜くというのは短歌初心者によく見られるそうで、一概にだめとは言えないまでも、「31音の流れにぶつ切り感が出てしまい、ビギナー感まるだしとなる。」(46ページ)のだそう。ひぇっ、そうなんですか?!(汗)
    このページには著者が最初に作った短歌として、
    「針に糸通せぬ父もメトロでは目を閉じたまま東京を縫う」(46ページ)が載っていました。
    著者はこの短歌を、いまなら「針に糸を」とし、助詞は抜かないと述べています。
    「を」がなくても、というか入れない方がわたし好きなんですけど、短歌のプロから見ると「う〜ん、、推敲したい…」となってしまうのでしょうね…
    そうなんですね…
    とまあ、川柳と短歌の違いもちょっと感じることができて、その点でもおもしろかったです。

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

    本編の短歌よりも、巻末作品として収録された短歌のほうが、好きなものが多かったです。
    以下、好きな短歌をいくつか。

    【本編より】
    ・詩集から顔を上げれば息継ぎのようにぼくらの生活がある(65ページ)
    ・ショッカーの時給を知ったライダーが力を抜いて繰り出すキック(77ページ)
    ・細々と暮らしたいからばあさんや大きな桃は捨ててきなさい(77ページ)
    ・リクルートスーツでゆれる幽霊は死亡理由をはきはきしゃべる(78ページ)

    【巻末作品より】
    ・先生へ、あなたの胸でねむる夜以外はすべて手に入れました。
    ・気を抜けば平凡となる人生へ西荻窪という劇薬を
    ・どこへでも行けるあなたの舟なのに動かないから棺に見える

    ちょっと影のある短歌が、好きなようですわたし。

    • こゆきうさぎ148さん
      まことさん
      コメントありがとうございます(^^)

      1年ほど前から川柳を始めまして、twitterの川柳公募などに挑戦しています。
      落選がほ...
      まことさん
      コメントありがとうございます(^^)

      1年ほど前から川柳を始めまして、twitterの川柳公募などに挑戦しています。
      落選がほとんどですが、たま〜に入選することもあり、またtwitterには川柳の猛者先輩がたくさんおられて、作品に刺激を受けながらなんとか続けられています。

      短歌は読むばかりでしたが、いまtwitterで短歌の公募を見つけて2句ほど投稿してみたところです(^^)
      (#金ミル短歌を詠もう というカンロの公式キャンペーンです)

      まことさんは短歌を詠まれるのですね!投稿先があると、励みになりますね。
      最近読んだ短歌の本では、穂村弘さんの「はじめての短歌」が本当によかったです!

      朝ドラや俵万智さんのツイートなどの影響もあるのか、短歌のブームがきてますよね。
      フォロワーさんの感想でも、短歌の本を何冊かみました。
      朝ドラは見てなかったのですが(汗)、短歌のほうはすこし追っていたので、その歌集が出ると聞いてたのしみにしています。

      わたしも短歌の方も機会を見つけて少しずつ詠んで見ようとおもいます。
      またよさそうな本がありましたら教えてください!
      よろしくお願いします〜(⁠^⁠^⁠)
      2023/04/07
    • こゆきうさぎ148さん
      まことさんへ

      あっ、応募した短歌のくだり、つい2句と書いてしまいましたが、短歌なので2首でしたね(汗)
      お詫びして訂正いたします!!

      ち...
      まことさんへ

      あっ、応募した短歌のくだり、つい2句と書いてしまいましたが、短歌なので2首でしたね(汗)
      お詫びして訂正いたします!!

      ちなみにtwitterで応募した短歌のキャンペーンで、枡野浩一さんの短歌をはじめて読みました。
      2首あったのですがどちらも素敵で、ノートに書き留め、歌集も予約したところでした。

      まことさんの本棚にあった枡野さんの「かんたん短歌の作り方」も気になりまして、こちらも早速図書館で予約しました。
      図書館のものは2020年はっかんの旧版になるようですが、読んでみたいとおもいます(^^)♪
      本との出会いをありがとうございました!!
      2023/04/07
    • まことさん
      こゆきうさぎ148さん♪

      お返事ありがとうございます。
      こゆきうさぎさんは川柳で入選されたことがおありなんですね!
      凄いです。
      ...
      こゆきうさぎ148さん♪

      お返事ありがとうございます。
      こゆきうさぎさんは川柳で入選されたことがおありなんですね!
      凄いです。
      私は本当にまだ、短歌を詠み始めたばかりで、全然です。
      穂村弘さんの「はじめての短歌」は私も本当に参考になってよい本だと思いました。
      これから、短歌の方もされるとのことで、短歌ブームに負けずお互いに頑張りましょう!
      2023/04/08
  • 読み終わる
    頃には僕も
    一端の
    歌人になると
    思ってたのに

    そもそも、本気で歌人になりたいと思って手に取ったわけではない。アメトークの読書芸人でピックアップされてたから手に取ってみただけだ。
    だけど最初のページをめくった瞬間目に飛んできた歌に心臓を撃ち抜かれた。
    この人が詠む歌詠む歌、どれもぶち抜かれてばかりだった。
    自分でもこんな歌が詠めるようになりたい。そんな気持ちにさせられる一冊だった。
    今はこんなポンコツな歌しか詠めない。でも、いつか。

  • より良い短歌を書きたいと思っている奴におすすめしたい本だ。著者は、短歌への情熱だけじゃなく、人間性も素晴らしいと感じる。東南の風・・・じゃねえ、「つむじ風、ここにあります」という、著者の歌集も最高だから、改めて感想を書きたい。

    • ☆ベルガモット☆さん
      張飛さん ご存じかもしれませんが
      5552さん情報です
      10月2日(日)の情熱大陸、木下龍也さんだそうですよ!
      動く木下さん見たことな...
      張飛さん ご存じかもしれませんが
      5552さん情報です
      10月2日(日)の情熱大陸、木下龍也さんだそうですよ!
      動く木下さん見たことないので録画します♪
      2022/09/27
    • 張飛さん
      おお!木下龍也が情熱大陸に出るのか。全然知らなかったぜ。ベルガモット、情報ありがとう!

      彼の短歌は最高に面白いし、人間としてもリスペクトし...
      おお!木下龍也が情熱大陸に出るのか。全然知らなかったぜ。ベルガモット、情報ありがとう!

      彼の短歌は最高に面白いし、人間としてもリスペクトしている歌人だから、絶対見るぜ!

      教えてくれて、ありがとよ!
      2022/09/27
  • “短歌は、過ぎ去った愛を、言えなかった想いを、見逃していた風景を書くのに適している”

    笹井宏之さんや、くどうれいんさん、岡本真帆さんの短歌を読んで

    短歌が気になって仕方ない

    短歌って、そこにないものを、あった気配を、陰を濃くして形を見つける

    日常の目に入るもにぐっと顔を寄せ、解像度高く入り込む感じなのかな

    木下龍也さんは本当に天才というやつなんだろうな

    凡人のための短歌を作る方法が惜しみなく書かれている。

    1、とにかく歌集を読め

    2、2人の歌人をインストールせよ

    3、五七五七七のリズムを身体に染み込ませよ

    4、とにかく短歌をつくれ

    ということを言っている

    あのよしもとばななさんでも、訓練として毎日短編をひとつ書く、ということをしている時があった。書くこと、いや、頭の中に書きたい風景を作り、それを形にするというのは、簡単なことじゃなくて、訓練も必要なんだ。

    漢字じゃなく、ひらがなにひらくこと

    人の目を留めること

    とにかく推敲すること

    同じことに対して、目線を変えてみること

    言葉を組み立てて、分解して、また組み立てて

    同じ言葉を使っても、こんな風に変わるのかと

    推敲の過程も見せてくれていて、わくわくする

    この本の中ではこの3つがお気に入り

    “あの虹を無視したら撃てあの虹に立ち止まったら撃つなゴジラを”

    “幽霊になりたてだからドアや壁すり抜ける時おめめ閉じちゃう”

    “千の手をすべてなくした観音は人に優しくできるだろうか”

  • ここで注意しなければならないのは、短歌を始めたばかりのあなたが考えるべきは「短歌」であって「短歌について」ではないということ。

    .

    短歌に限らず人生ほんとこれだなと思った

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著者プロフィール

1988年、山口県生まれ。歌人。2013年に第一歌集『つむじ風、ここにあります』、16年に第二歌集『きみを嫌いな奴はクズだよ』(ともに書肆侃侃房)を刊行。18年に岡野大嗣との共著歌集『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』、19年に谷川俊太郎と岡野大嗣との詩と短歌の連詩による共著『今日は誰にも愛されたかった』、20年に短歌入門書『天才による凡人のための短歌教室』、21年に歌集『あなたのための短歌集』(すべて、小社)を刊行した。同じ池に二度落ちたことがある。

「2022年 『オールアラウンドユー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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