aとtheの底力 -- 冠詞で見えるネイティブスピーカーの世界

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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903738154

感想・レビュー・書評

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  • 最近入社した役員秘書さんが、とっても働き者で、明るくてキラキラしていて、お仕事頼みやすくて、私は「うちの部に来てくれてありがとう(はーと)」と感謝でいっぱいなんであるが、この人、なぜか必要ないのによく英語でメールを送ってくる。受信者全員純ジャパニーズでも、なぜか英語。
    そして、文章の中の冠詞の8割が「the」である。あとの2割は無冠詞というか裸。「a/an」の使用率はほぼゼロ・・・
    彼女のこと、大・大・大好きなんだけど、メール見るたび、ちょっとだけ、もやもやしちゃうの・・・・

    英語ぺらっぺらの人が多い中で、勇気あるぜ、さすが陽キャは無敵だわ、などと思う陰キャな私であるが、やっぱり私も冠詞は自信がない。人のことを言えた義理ではない。

    てことで、図書館で目についたこれを借りてみた。

    まあまあ良かったです。
    ミントン先生の数ページの説明の方が私にはビビビと来たので、インパクトはその本には負けるけど。

    少し説明に無理があるところもあった。
    でも、これはしょうがないのかも。
    特にC/UCは、やっぱり覚えるしかないよね、と思った。
    日本人的感覚からすると、「なんでこれが数えられるんだー」と思ってしまうのが多い。著者は一生懸命、理屈を説明していたけど、やっぱり無理があります。

  • ・冠詞のない日本語を母語とする我々が、英語のaとtheを理解することの難しさと、理解の糸口がわかる面白さを感じさせられた。
    ・まさに語学の勉強は暗号解読の如し。

  • 読めばわかるんだが、いざ英語を話すときに、まだ感覚として完成していないので、冠詞に関しては悩み続けるのだなー。これが肌感覚でわかる日が来ますように。

  • スッキリするかも

  •  予備校の先生が書いた冠詞の本。
     ただ個人的には、そんなに分かりやすい本か、と言われると、微妙な気がする。冠詞に色々な用例があって、結果ありきで後からオリジナルの理由付けをする形になるのは仕方ないかもしれないが、というか多くの英語本はそうなっているのだろうけど、「言葉の『身体性』」とか「日本の社会のハイコンテクスト性」とか「『病気の社会史』という本では…」みたいな話が、ふーん、っていう感じで終わってしまう。むしろ『病気の社会史』って本は面白そうだなあ、とか思った。go to schoolのschoolが無冠詞なのは「aを必要とするような『カタチ』あるいは『リンカク』をもってはいません。こういうときのschoolは、他の単語と結びついて、『勉強しに(学校へ)行くという」(p.77)というここまでの説明はいいとして、その続きが「動詞的な意味を作り出しているのです」というところで、へ?となる。だから「動詞には冠詞は付きません」みたいな説明をされると、もう煙に巻かれるとはこのこと、という感じになった。単に「勉強するところ」という意味だから無冠詞ですよ、じゃダメなのか。布団で寝ている人でも「寝る」と言いたい時にはgo to bedでいいんです、bedは「寝るところ」の意味ですから、みたいな例でも挙げてくれた方が分かりやすいんじゃないか、とか思う。著者の中では一貫しているのだろうし、読む人が読めば分かりやすいと思うのだろうけど、別に学問的に裏打ちされているような感じでもないところで、好き嫌いが分かれるところ。
     あとはおれの勉強になったところのメモ。「2年前の夏は」はtwo summers agoと言うらしい(p.62)。でもsummerはともかく、two falls agoとかtwo autumns agoとか言って通じるんだろうか、ちょっと心配。冠詞の話とは関係ないが、「そういえば、英作文の授業でティーム・ティーチングを行っていた英国人の同僚がよく、『2つの表現をイコールで結ぶのはよくない。日本の英語教育の悪いところのひとつだ。言葉は数学じゃないんだから』と言っていたのを思い出しました」(p.117)のところは、最近よく考えているところだったので共感。あとp.157でwith the view of ~ing、with a view to ~「~するつもりで、~する目的で」の2つがあって、「大学受験生たちは、この2つを混同しないように、必死になって覚えますが」と言われてみて初めてそう言えば、と思った。なんか苦労して覚えた記憶がないなあ。で、このaとtheがなんでそうなるのかについて理由が書いてあるけど、読んでも分かったような分からないような、という感じだった。あとp.168の『ウィズダム英和辞典』の例で、She married film star Tom Hanks.という文の「film starの前にaがないこと、後ろにコンマがないことに注意」というところは勉強したところだった。一応この本の説明によるとProfessor SmithとかUncle Tomと同じように「肩書き的」だから、だそうだ。あとは「発明品のthe」の話で、例えばBell invented the telephone.は「遠くの人と自由に話すことができるという機能こそが、『電話』のエッセンスであり、それに焦点を当てるのが『発明品のthe』なのです」(p.182)と言われると、機能を取り出すならさっきのgo to school, go to bedの例と同じように無冠詞がいいんじゃないのか、とか思ってしまって、なんか混乱してしまった。
     という訳で、冠詞自体の勉強に関しては、正しく英作文を重ねて、あとはいくつかの用例を覚えれば、少なくとも基本は分かって使えるようになるし、世間一般で言うほどには苦労しないのではないかと思うのだけれど、色々理屈を付けて説明しだすと難しいということが分かる。ちなみに冠詞の説明についてだと、放送大学の『言葉と発想』という教科書の冠詞の説明の方がよっぽど分かりやすいし、なるほどと思った。色々な用例は網羅できているのだろうが、その分、難しい。(19/02/20)

  • 日本語にはない冠詞がどれほど英語で重要かを記載している。その重要性が読後に強烈に残ることが、この本のひとつの利点である。
    一方で、筆者の述べたい点がただ列挙してあるだけの印象も受け、結局何が重要なのかがわかりにくい。細かい点がカテゴライズしきれていないまま書き連ねてある。事例が多いが、作者の経験ベースのものが多く、英語として全ての事例をバランス良く記載しきれていないと思う。その点読みにくいし、実用性に欠ける。

  • それなりに英会話を始めたり英作文をし始めると、とっても悩む冠詞についてわかりやすく書かれた本でした。

    さらっと読めるし、感覚的に使い方がわかるようになっていました。

    ある程度、英語を学んだ人こそ必要な中級と上級の間を結ぶ本って感じだったよ。

    特に無冠詞について理解できました。
    aはリンカクがあるとか、直感的で良かったです。

  • 冠詞に関してネイティブのイメージを与えてくれた本。

  • おすすめ資料 第236回 (2014.5.23)
     
    同じ単語を使っても冠詞のつけ方で文の意味が違うものになる?

    通読して感じたのは、この問題に関しては、日本語の感覚をあてはめるのはとても難しそう、ということです。
    英語の冠詞の使い方を学ぶことは、英語話者の「世界のとらえ方」を学ぶことに近いような気がします。

  • 最初の方は面白かったけど、読んでいるうちに疲れて、最後の方は飛ばし読みでした。冠詞の事が読む前よりは少し理解できたかな‥という程度。

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