サーバント・リーダー 「権力」ではない。「権威」を求めよ

  • 海と月社
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903212357

作品紹介・あらすじ

考えは行動になり、行動は習慣になり、習慣は人格になり、人格は運命になる-このシンプルな物語が、あなたのリーダー観を根本から変えていく。

感想・レビュー・書評

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  • サーバンドリーダーとは権威によって導く事であり、この権威とは個人の影響力が必要でありそれにより人々が動く事。つまり、いかなる場面においても、他者に与える影響は自分自身が選択した行動が左右している。忍耐、優しさ、愛する事等々。
    これらを非常にわかりやすく書いてある良書である!繰り返し読むべき本!

  • ・権威とは人間としてのあなた、性格や人に与える影響力に関わる
    ・拝礼は熟考する時間を与えてくれた
    ・尊敬の気持ちは尊敬の行動が伴わないといけない
    ・工場でガラスを箱詰めする人がいちばん客に近い
    ・リーダーとは人が必要とするものを見極めて、それに応える人物、障害を除き、客に奉仕できるようにする人物
    ・その場にいない人について批判的な話をするのは避けたい
    ・会議で全員賛成だとしたらそのうち9人はいなくて良い
    ・誤った自我や自尊心を捨てるのに有効だったものの一つが従順
    ・リーダーシップの定義「共通の利益になると見なされた目標に向かって熱心に働くよう人々に影響を与える技術
    ・権威の定義「個人的な影響力によって、望み通りのことを誰かに進んでやらせる技術
    ・マザーテレサ:あの女性は奉仕したわ
    ・影響力や権威が奉仕や犠牲から生まれる
    ・世の中にあるどんなに素晴らしい意図も行動が伴わなければ何の意味もない
    ・意図+行動=意思
    ・アガペの愛:忍耐、優しさ、謙虚、経緯、無私、許し、正直、貢献
    ・聴く技術を殆ど教えない
    ・自分を一番だと考えない
    ・好きと言えない人を愛さなければいけない試練のとき、私たちがどこまで献身的になれるかが試される
    ・わたしたちに出来るのは成長に適した条件を整えることだけ
    ・いいセラピストとは、患者のために健全な環境を作る人
    ・「このように振る舞わらなければここで働くことはできない」「やる気のないやつを消す」
    ・感情は行為についてくる
    ・私たちは不自然なことが自然にできるようになるまで、自らを訓練することができる
    ・リーダーシップは個性や持ち物、カリスマ性とは関係ない。あなたがどういう人間であるか
    ・うぬぼれやエゴを壊せば壊すほど、人生の喜びが増えました
    ・喜びとは心の中の満足、自分が人生の深遠な不変の原理にほうとうに連携できたと確信すること
    ・人は他社に奉仕することで、生きる歓びを押しつぶす自我という拘束や、自己への没頭から解放されます
    ・結婚のいいところの一つは、自己中心的な考え方を脱して成長する機会を得られること
    ・わたしはこの世での目的は、かならずしも幸せになったり個人的に満たされたりすることではないと考えています。人間としての真の目的は、心理的、そして霊的な成熟に向かって成長することです。愛し、奉仕し、他者のために努力する中で、私たちは自己中心的な考えを捨て去っていきます。他者を愛することが、私たちを恐るべき二歳児から前進させてくれます。他者を愛することで自ら成長するのです
    ・短い旅では2、3度は大した違いを生みませんが、人生という長い旅では、まったく違う場所に行き着くこともある

  • 大きな製造工場のゼネラルマネージャーを務める多忙な「ジョン」は、妻の勧めで修道院での修養会に参加することとなった。不満のうちに始まった講義の中で、「ジョン」は参加者、教師との議論を重ね多くを学び、真に悟る。というストーリー仕立てで、あるべき『リーダーシップ』像を説明します。

    1. リーダーが見落としているもの
    2. 殻を破り、逆転の発想を
    3. 「奉仕」と「犠牲」とリーダーシップ
    4. 「行為」としての愛について
    5. メンバーが成長できる環境とは
    6. どう行動するか選びとるとき
    7. リーダーにたいする真の報酬

     リーダーの役割は奉仕をすること。リーダーは欲求より、人のニーズを見極めてそれに応えること。
     リーダーシップとは、共通の利益になると見なされた目標に向かって熱心に働くよう、人々に影響を与える技能である
     「愛」には複数の意味がある。「エロス=性的魅力や欲望、切望」、「ストルゲ=家族のあいだの愛情」、「フィロス=親密な相互の愛」、「アガペ=見返りを考えない、他人への行為の基となる無条件の愛」。新約聖書で語られているのは、感情の愛ではなく、行為と選択の愛、つまり「アガペ」のことである。
     アガペの愛=忍耐、優しさ、謙虚、敬意、無私、許し、正直、献身。これらは“感情”ではなく“行為”である。
     愛とリーダーシップの関係。「忍耐→自制すること」「優しさ→注意を払い、評価し、励ますこと」「謙虚→信頼でき、虚偽や高慢さがない」「敬意→他者を重要な人物として扱う」「無私→他者の必要に応える」「許し→悪いことをされたときに怒りを捨てる」「正直→欺かない」「献身→選択を貫く」。これらを総括し、奉仕と犠牲とは、自分の欲求や必要を脇にやり、他者のために最高の利益を求めることをいう。
     新しい習慣や技能を開発する4つの段階。1.無意識で未熟 2.意識していて未熟 3.意識していて熟練 4.無意識で熟練。リーダーシップの人格を形成するには、長い時間をかけ成熟させる努力が必要。
     最高の報酬は「歓び」。つまり心の中の満足、自分が人生の深遠な普遍の原理に本当に連携できたと確信すること。

    「シメオン」教師の包容力ある説明口調にぐいぐい引き込まれる。素晴らしい包容力。そして臨場感。その場で議論を聞いているかのような錯覚すらしてしまう。

    要するに、優秀なリーダーとなるには奉仕することが必要、と言っているのだけれども、丁寧にじっくりとその理由を説明してくれ、すっかりと腑に落ちたのでありました。

    この本、職場の元上司に読ませたい・・・が、絶対に手にとることはないでしょう。けれど、そこは『許し』、愛をもって接することにしましょう。良書でした。

  • リーダーシップとは、「共通の利益になるとみなされた目標に向かって熱心に働くよう人々に”影響を与える”技能」である。影響を与えるには(権力ではなく)権威が必要であり、関係を築きながら任務を遂行していかなければならない。関係を築くには信頼が必要になることに加え、サーバント(奉仕者)になる、すなわち欲求ではなくニーズに応えることが重要である。
    リーダーシップのモデルは、「意志(意図+行動、≒選択)」→「愛(正当なニーズを見極めてそれに応える、≒人のために努力する)」→「奉仕と犠牲」→「権威(≒影響力)」→「リーダーシップ」となっており、リーダーシップ実現のためには「意志」から始まる基盤が備わっている必要がある。この基盤を備えるには、人格の基礎となる以下の能力を成熟させる必要がある。
    「忍耐」:自制すること
    「優しさ」:注意を払い、評価し、励ますこと
    「謙虚」:信頼でき、虚偽や高慢さがないこと
    「敬意」:他者を重要な人物として扱うこと
    「無私」:他者の必要に応えること
    「許し」:悪いことをされたときに怒りを捨てること
    「正直」:欺かないこと
    「献身」:選択を貫くこと

    本書籍では愛は名詞でなく、応えるといった動詞として扱うべきということが主張されており、また権力による統率ではなく、犠牲(奉仕)による統率を、イエス・キリストの例やガンジーの例で説明している。本書籍最後のほうにある、「自己中心的に生きるのではなく、後世に何を残すか」、「あなたは死ぬときに、世界は泣き、あなたは喜ぶような生き方」というのはまさしくサーバント・リーダーとして目指すべき到達点ではないだろうか。
    全体として2章ぐらいまでで全容が掴めるため、残りの章は冗長感が否めなかったため、やや普通の評価としたが、得られる示唆は多かった。

  • 物語調なので読みやすいが、非常に学ぶべきことが多い本だと思う。
    1回読んだだけで終わりではもったいなく、ある期間の後にふりかえりながら読んでみると良いと思った

  • キリストが説く、本来の愛の定義
    愛(アガペー)=他人のために行動する

    他人のニーズに応えるために、他人に奉仕する
    他人のニーズに応えるために、自分を犠牲にする

    などなど・・・

    結果、権威に基づくリーダーシップが生まれる

    この本に、出会えて、読めて、良かったです。

  • 短くて読みやすい。
    酔っ払って読んでも刺さる言葉が溢れていた。
    リーダーの本質を知れる一冊。
    どんな人でも参考になると思う。
    権威を求めて、奉仕と犠牲の精神を忘れないようにしたい

  • 権力ではなく権威を求める。逆三角。動詞の“愛“。難しいかと思って読み始めたがすごくわかりやすかった。今回は借りて読んだのだが、この本は買いたくなった。

  • リーダーシップに関する本は、今年だけでも数冊読んだがこれはかなり読みやすく、理解しやすかった。変化の激しい時代になると強力なリーダーを求めがちだが、やはりそれでは根本的な解決にならない。「人の話を聞くこと」「管理や管理職ではなく、先導者」「権力ではなく権威で語る」「なぜ権力を振るわなければならなかったか考える」「ルールに従うという従順さを身につける」「愛とは、愛がすること」「他人に対して苛立つのは、自分自身の嫌なところがその人に垣間見えた時」

  • マネジメント=管理 という概念に昔から違和感を感じていたんだ。
    なぜかって、自分は誰からも管理なんかされたくないからさ。

    自分が嫌なことは他人にとっても嫌なことなんじゃないかなあ。。。

    だから自分はマネージャーにはなりたくない。なんて思って今日まで過ごしてきた。

    そんな自分にとってこの本は本当に素晴らしい気づきを沢山与えてくれた。

    特にこの一節が自分がモヤモヤしていたことがクリアになってスッと軽くしてくれたんだ。

    『マネジメントは、人間にたいしてすることじゃない。目録や小切手帳や資産を管理したり、自分自身を管理することはある。でも人は管理しない。人のことは先導(リード)するんです。』

    これを読んでこう思ったんだ。

    「ああ、これだ、自分はリーダーになろう。」

    リーダーを目指すすべての人に読んで欲しい一冊です。

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